まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.1508 万葉歌碑巡り・・・阪神編

2021-02-08 08:25:48 | 万葉
よろしくお願いします。





今回は万葉歌碑巡りをお送りしていきますが、巡った範囲は大阪から神戸にかけての区間、実はこの記録については4回分のごったまぜになっています。1番目のゾーンの上3枚にある写真は2019年の暮れのもの、昨夏のGoToシリーズで大阪、神戸と巡った時のもの、そして暮れに堺を走った時のもの。やっとひとつの項でのお伝えとできることになった次第です、記録については大阪から神戸へ向かう形でのお送りとしています。
















まずは写真7枚目~9枚目にある歌碑、場所は堺市大浜公園内にある蘇鉄山、日本で2番目に低い山の山頂にあります↓↓↓

「旅人の 宿りせむ野に 霜降らば 我が子羽裹め 天の鶴群」(遣唐使の親母・巻9-1791)

遣唐使としてこの地にある港から旅立つ息子のことを思ってその母親が詠んだ歌とのこと、「羽裹め」は「hagukume」と読んで育むにかけているようですが、字面からは後ろの鶴にもかかっている辺りが何か切ない気もします。

写真下から5枚目、4枚目にある万葉歌碑↓↓↓

「妹が名は 千代に流れむ 姫島の 小松がうれに 蘿生すまでに」(河辺宮人・巻2-0228)

昨夏は病み上がりの身でで各所を走り回りましたが、その中でGoTo大阪の行程の中で巡った姫島神社にある歌碑です。「千代に」と言うのはおちょやんのことではなく、1000年にも渡ってと言うことで、亡くなった女性の名はこの先も忘れられないよ、との意味で歌われた歌のようです・・・が何かこの歌、何かに似ているような気がしてならないのだが・・・。











このゾーンでは万葉集ではない歌の歌碑も貼っています、上のゾーンの姫島神社を走った日と同じと言うことで、真夏の暑さが半端ない頃でした。病み上がりの身で走り回っていたのでむしろその暑さが心地いいこともあったのですが、熱中症になってしまっては元も子もない。この時も余程の暑さで頭がボーっとしていたんでしょうかね~、兵庫県に入って最初の巡った猪名川公園では30分以上探しまくって結局見つけられずじまい、情けない思いで現地をおさらばしました。その後も巡りは絶不調、伊丹市へと入って唯一見つけたのが写真2枚目~5枚目にある万葉歌碑↓↓↓

「しなが鳥 猪名野を来れば 有馬山 夕霧立ちぬ 宿りはなくて」(作者未詳・巻7-1140)

まあ歌からして状況は分かりますね、有馬山が見えて霧が出てきても泊る所はないと言うもの、作者不詳とあるが歌ったのはバス旅をしている太川陽介じゃなかったのでしょうか。










西宮市西田公園、万葉歌碑











昨年の9月の連休に神戸へと走った時にもいくつか万葉歌碑を巡りました。まずは西宮市にある阪急神戸線夙川駅近くの西田公園、公園には植物園
があり万葉植物に関する歌の歌碑がズラリと並んでいる、その辺りはフォトチャンネルにてお送りしています。その後は芦屋市を通り過ぎて神戸市へ、阪神電車が地下に入る手前にある岩屋駅から国道2号線へと出た所にある敏馬神社にあるのが今回最後に取り上げる万葉歌碑↓↓↓

「玉藻刈る 敏馬を過ぎて 夏草の 野島の崎に 船近づきぬ」(柿本人麻呂・巻3-250)

作者が旅の様子を読んだものと言うことで「敏馬」が現在地、「野島」は淡路島を示している。「敏馬」は「minume」と読むが女性に対してあまりいい意味ではない言葉らしい、この歌では地名として表しているが、今話題になっている元首相が言ったなら、また火に油を注ぐ事態になってしまいそう。でもなぜそのような言葉をこの地名としたのかね、ここに来る前には「処女塚」と、これも女性に対して失礼な地名だし・・・、今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました。          まちみち