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ロンドン五輪の警備は大丈夫か?・・・[春名幹男「国際情報を読む」]

2012年07月19日 23時02分53秒 | Weblog
ロンドン五輪の警備は大丈夫か?・・・[春名幹男「国際情報を読む」]

(日刊ゲンダイ2012)より

ビルの屋上に対空ミサイル群――そんなロンドン五輪の物々しい警備ぶりを伝える日本のテレビ。

しかし、こうした過剰警備は目立つ場所だけだった。

テロリストの侵入を防ぐはずの民間ガードマンは

「警備の経験もなく、英語もできない」というのだ。

地元紙に多数の内部告発が寄せられている。


それによると、民間警備会社は五輪開会前のリハーサルや訓練で、

雇ったガードマンをテストしているそうだ。

ところが、エックス線画像モニターを見ていても爆弾や手投げ弾も見つけられないという。

靴下の中に隠した9ミリ拳銃も発見できない。

こんな素人が多数いることが分かったのだ。

米連邦捜査局(FBI)や米中央情報局(CIA)の事前調査でも、多くの問題点が指摘された。

五輪警備を請け負ったのは125カ国で65万人以上の雇員を抱える

G4Sという大手警備企業。ロンドン五輪組織委員会と契約を結び、

約350億円で1万400人(プラス予備要員3000人)のガードマンを派遣することになった。

8万人収容のメーンスタジアムを含め、主要な競技場約100カ所で

持ち物検査などのセキュリティー任務に就く。

しかし、プロの訓練を受けたガードマンは4000人しか集められなかった。

数カ月間失業中だった者、英語ができない外国人もいる。

リハーサルでは居眠りする者もいた。

これら不適格ガードマンは雇用せず、G4S社の損失は約60億円に達したというが、

それよりも問題は警備員の人手不足だ。

英議会で議論が沸騰し、警備に当たる兵士を当初の1万人から

3500人増やすことが決まった。

さらに、テロ攻撃に対する迎撃態勢を強化するため、

オリンピック公園から約30キロの英空軍基地に超音速戦闘機タイフーン、

狙撃手輸送用のヘリコプターなどを配備することになった。

ロンドンでは2005年7月のテロで50人以上が死亡する苦い事件があることから、

防諜を担当する英情報局保安部(MI5)は頭が痛い。

英紙フィナンシャル・タイムズは社説で「アフガニスタン駐留が続く中、

五輪警備までやらされて兵士の士気は低下する」と警告している。

ロンドン五輪の美辞麗句は宣伝が目的。

その真相は、組織委員会CEOで元ゴールドマン・サックス幹部のポール・デイトン氏が進める

経済優先の大会だ。

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