子供、成人に広がるビタミンD欠乏症の警告

　The New England Journal of Medicine誌最新号レビューで、米国で著名な専門家であるボストン大学のホリック医師がビタミンD欠乏症の実態を究明し、VitD欠乏症が未だ認知されていないもっとも一般的症状であること、そして多くの人々を骨粗鬆症や骨折のみならず一部の一般的な癌、自己免疫疾患、感染症および心臓病といった致命的疾患のリスクに曝していると結論した。　
ホリック医師の推定では、世界中の国々でおよそ10億人がVitD欠乏症であり、米国では30～50％の小児および成人が致命的な疾患に罹患するリスクを抱えているという。特に子供や女性にとってこの問題は緊急で重大である。（略）
成人においてVitD欠乏症が様々な致死的な癌に罹患する個人のリスクをあげるというエビデンスが最近示された。VitD欠乏症の人は大腸癌、前立腺癌、乳癌リスクが30～50％上がり、死亡率も高くなるという。このことは肌の色が濃い人種でさらに顕著である。そのほか、結核、インフルエンザ、高血圧、心血管系疾患にも関与する。
「VitD欠乏症はこの国に蔓延している。」と、ホリック医師は述べる。「適切な方法で日光にあたる、またビタミンDサプリメントを利用するなどが容易に回避する方法である。原文記事
過去Tips［ビタミンD］、
参考：5月に米国国立衛生研究所でもビタミンD会議が開催。NCIキャンサーブレティン（原文）に紹介。