ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

昼間は公務員、夜はPASSAPのドライバー

2023年03月23日 | カンボジアでの教員生活


空港に向かうのに、PASSAPを呼んだ。
「途中でMAX VALUEによって欲しいんだけれど」と話し始め、ちょっと寄り道してもらって、自分の飲み物を買うついでに、待っててくれたドライバーさんにパンを買って手渡した。

↓最近新発売のBROWNブリット



「何やってるの?って」聞かれて「教員だ」という回答から会話が始まり、空港まで延々と話し続けた運転手。彼自身も97年まで地方で教員をやってて、プノンペンの中央政府への移動で移住してきたそう。

5年前に15000ドルの家を郊外に買ってて、まだローンが毎月250ドルある。
この返済や子どもの学校への支払いのため、毎月110ドルでPASSAPを借りて、夜は運転手をしてるそう。

「僕の弟なんてフランスで修士号までとったのに、帰国して政府の役人になったら給与が足らないから、夜PASSAPで同じように運転手してる」

50歳ちょっと前だと、月給が500ドルに届かないから、ローンを抱えてたり子供がいたら(彼も弟も3人も就学中の子供がいる)、月給だけではとてもやっていけないらしい。

「休みなんてないし、休暇でどこか行こうかなんて考えてる余裕もない。ローンがあと12年あるけど、15年後に定年だから、定年後には遊ぶ時間もできるかな」

↓夜は外出することがほとんどないので、たまに出ると新鮮


実はこの運転手さんの働く役所にはちょくちょく仕事で出入りしているから、いろいろ内部の話を教えてもらって、とても勉強になったのである。
私が直接働く別の省の人たちは、国際機関との事業を実施している人ばかりだから、結構リッチで持ち物も車も生活水準がとても高い感じ(もちろんすごく仕事もしてるし英語もできるが)。

運転手さん、「今日はあなたを空港に送ったら、しんどいし、もう家に帰るよ」と言ってくれたのでちょっとホッとして(夜中まで働くのは大変)、この夜はもう働かなくてもいいようにちょっと多めにチップを弾んだらすごく喜んでくれた。
仕事で出会う可能性があるなんてとても言えない・・・・













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