1963年に出版された、非常に有名なサリンジャーについての論文集で、多くの後継本で引用されています。
興味深いのは、この論文集が、「何が書かれたか」ではなく、「どのように書かれたか」について分析していることです。
つまり、レトリック(修辞)について作品を分析するのですから、サリンジャーのような作品を書きたい人(かつて私もそうでした)には非常に参考になりますし、いわゆる伝記本などのようにルポライターのような人たちには全く書けないものです。
私はサリンジャーの作品を原書で読むことはできますが、そのレトリックを分析できるほどの英語の素養はないので、細かなニュアンスは翻訳書に頼らずを得ません。
そういった意味でも、この本はサリンジャー作品の真に芸術的な価値を知る上で必須の本です。
なお、感謝のことばによると、サリンジャー作品の新の読者である現役の大学生や伝記的文献的な研究者の協力も得ているようなので、まさに鬼に金棒(死語かな?)です。
この本が対象としているサリンジャー作品は、1965年発表の「ハプワース16、一九二四」以外のすべての作品です。
この本の改訂版は1976年に出ているそうですが、1979年出版の日本版の訳者あとがきによると、年表などのわずかな部分が改訂されているだけで、「ハプワース16、一九二四」についての分析はないそうです。
著者の意図はわからないのですが、例によって「ハプワース16、一九二四」は、ここでも継子扱い(差別用語ですみません)のようです。
興味深いのは、この論文集が、「何が書かれたか」ではなく、「どのように書かれたか」について分析していることです。
つまり、レトリック(修辞)について作品を分析するのですから、サリンジャーのような作品を書きたい人(かつて私もそうでした)には非常に参考になりますし、いわゆる伝記本などのようにルポライターのような人たちには全く書けないものです。
私はサリンジャーの作品を原書で読むことはできますが、そのレトリックを分析できるほどの英語の素養はないので、細かなニュアンスは翻訳書に頼らずを得ません。
そういった意味でも、この本はサリンジャー作品の真に芸術的な価値を知る上で必須の本です。
なお、感謝のことばによると、サリンジャー作品の新の読者である現役の大学生や伝記的文献的な研究者の協力も得ているようなので、まさに鬼に金棒(死語かな?)です。
この本が対象としているサリンジャー作品は、1965年発表の「ハプワース16、一九二四」以外のすべての作品です。
この本の改訂版は1976年に出ているそうですが、1979年出版の日本版の訳者あとがきによると、年表などのわずかな部分が改訂されているだけで、「ハプワース16、一九二四」についての分析はないそうです。
著者の意図はわからないのですが、例によって「ハプワース16、一九二四」は、ここでも継子扱い(差別用語ですみません)のようです。