2016年公開の日本映画です。
離婚した男女とその一人息子を、月一度の面会交流の日を中心にして、描いています。
夫が育った古い団地に一人で住む夫の母親を絡めて、修復できない二人の関係を際立たせています。
小説家くずれで、探偵事務所に勤めている(本人はいまだに取材のためと証しています)駄目人間(平気で依頼主を裏切ったり、金持ちの高校生の弱みを握って脅したりして、違法な小銭を稼いでいますし、同僚に借金して競輪をしたりしています)を阿部寛が熱演しています。
彼は、長身でイケメンなのですが、このようなやや病的なところのある人間(例えば、「テルマエ・ロマエ」(その記事を参照してください)や「結婚できない男」(その記事を参照してください)など)を演じると、不思議とはまります。
樹木希林や小林聡美やリリー・フランキーなどの芸達者は役者が多数出演していて、作品のリアリティを保証しています。
ただし、前半にダメ男ぶりを描きすぎたために、後半の家族ドラマや、樹木希林のいかにもそれらしい台詞にも、素直に感動できませんでした。