現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

海よりもまだ深く

2021-01-18 15:02:02 | 映画

 2016年公開の日本映画です。

 離婚した男女とその一人息子を、月一度の面会交流の日を中心にして、描いています。

 夫が育った古い団地に一人で住む夫の母親を絡めて、修復できない二人の関係を際立たせています。

 小説家くずれで、探偵事務所に勤めている(本人はいまだに取材のためと証しています)駄目人間(平気で依頼主を裏切ったり、金持ちの高校生の弱みを握って脅したりして、違法な小銭を稼いでいますし、同僚に借金して競輪をしたりしています)を阿部寛が熱演しています。

 彼は、長身でイケメンなのですが、このようなやや病的なところのある人間(例えば、「テルマエ・ロマエ」(その記事を参照してください)や「結婚できない男」(その記事を参照してください)など)を演じると、不思議とはまります。

 樹木希林や小林聡美やリリー・フランキーなどの芸達者は役者が多数出演していて、作品のリアリティを保証しています。

 ただし、前半にダメ男ぶりを描きすぎたために、後半の家族ドラマや、樹木希林のいかにもそれらしい台詞にも、素直に感動できませんでした。

 

 

 


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