現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

BOAT

2018-09-13 16:31:17 | 演劇
 藤田貴大作・演出のマームとジプシーの公演です。
 ボートでたどり着いた人々の子孫が暮らす土地には、今でも時々ボートがたどり着きますが、住民たちはそれに無関心で、余所者たちを迫害しています。
 ある日、ボートが上空に殺到して土地は破壊され、人々は他の土地を目指します。
 非常に分かりやすい比喩としては、トランプ政権の移民政策ですが、もっと一般的なEUなどの移民問題、さらには外部の人たちに閉鎖的な地方が衰退していく日本の現状も連想させます。
 作品としての特長は、作者が重要であると考えるセリフを間隔を置いて少しシチュエーションを変えて繰り返す(リフレインと呼んでいるそうです)手法で、メッセージを強めています。
 音楽、セリフ、舞台美術ともにあまり新味は感じませんでした。
 ところで、出演者のセリフが棒読みなのは、わざとそうしているのか、それとも下手なだけなのかは、とうとうわかりませんでした。

Kと真夜中のほとりで
クリエーター情報なし
青土社


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 絵本や幼年文学の単純化 | トップ | 黙読か、音読か »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

演劇」カテゴリの最新記事