現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

パルプ・フィクション

2021-06-03 21:32:16 | 映画

 1994年のアメリカ映画で、アカデミー賞脚本賞やカンヌ映画祭のパルム・ドールなどを受賞しました。
 犯罪や暴力をファッショナブルに描く、クエンティン・タランティーノ監督の出世作です。
 この映画でも、マフィア組織の中の様々な人間(殺し屋たち、ボス、ボスの若い妻、八百長を引き受ける落ち目のボクサーとその若い恋人、殺人などの現場の後始末屋など)が引き起こす様々な事件(殺人、殺人の後始末、麻薬取り引き、麻薬による事故、暴力など)が、全編に流れるサーフィン・ホットロッド・ミュージックにのせて、軽快な調子でランダムに描かれます。
 特に、一見でたらめのように時系列を無視して並べられたエピソードが、実は互いに関係性を持っているのが斬新です。
 特に、最初と最後に現れる安っぽいチンピラの強盗カップルが、パルプ・フィクション(低質な紙に印刷された安っぽい大衆向け娯楽雑誌に載っている物語)を象徴していて、全体に不思議な統一感をもたらしています。

パルプ・フィクション
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ドクター・ドリトル

2021-06-03 15:22:14 | 作品論

 

 

 2020年公開のアメリカ映画です。

 ヒュー・ロフティングの児童文学の古典、「ドリトル先生」シリーズを原作としていますが、実際は「動物の言葉が話せる」ことと、主な登場人物(主役である助手の少年、オウムのポリー、がちょうのダブダブなど)の設定を借りたオリジナルのストーリーです。

 ドリトル先生の愛読者の方々が原作のストーリーを期待して見ると、がっかりするかもしれません。

 CGの発達によって、トールキンの指輪物語を初めとして、数々のファンタジーが映画化されるようになりましたが、できるだけ原作に忠実に作った方が成功することが多いようです。

 

 

 

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