現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

パディントン

2020-09-10 09:05:28 | 映画

 マイケル・ボンドの「くまのパディントン」の実写映画です。
 パディントンのハチャメチャぶりと、ブラウン一家(ロンドンのパディントン駅でペルーから密航してきたパディントンを拾ってくれた四人家族と家政婦(映画では現代にそぐわないので親戚になっています)の温かさは、現代のロンドン風にアレンジされています(原作は1958年の作品です)が、かなり再現されています。
 しかし、原作のほのぼのとしたユーモアでは現代の観客には物足りないと考えたのか、原作にはない、かなり昔にペルーでパディントンのおばさん夫婦と出会ったイギリスの探検家や、パディントンをはく製にすることに執念を燃やす謎の美女(実は探検家の娘)などを付け加えて、ドタバタ物にしてしまいました。
 また、主人公のパディントンがリアルなクマすぎて、姿や声がディズニーやジブリのようなかわいらしさがないこともあって、日本ではあまりヒットしませんでした。 

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パディントン2

2020-09-10 09:04:46 | 映画

 児童文学の古典的な動物ファンタジーである、マイケル・ボンドの「くまのパディントン」シリーズの映画化第二弾です。
 この作品では、原作とは完全に離れて、パディントンやブラウン家といった設定だけをいかしています。
 むしろ、そのために現代にはマッチしていて、前作よりも大人も子供も家族で楽しめるコメディに仕上がっています。
 敵役も含めてラストではみんながハッピーになれるのですが、それを楽しむためにはエンドロールが始まってすぐに席を立ってはいけません。
 なお、この映画の成功には、敵役を演じたかつて「ロマンティック・コメディの帝王」と呼ばれ、典型的なダメ男俳優(私生活でも女性関係のゴシップが豊富です)のヒュー・グラントの怪演がかなり貢献しています。

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