現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

「プルートゥ」鉄腕アトム「地上最大のロボット」より

2019-08-06 15:07:34 | 演劇
 もともとのお話は、鉄腕アトムのシリーズの中でも、最も有名な作品の一つです。
 世界の最強ロボットベスト7のうち5人が殺され、残るのはドイツの刑事ロボット、ゲジヒトと日本のアトムだけになり、5人を殺した無敵のロボット、プルートゥとの闘いにいどみます。
 五十年以上前に原作を読んだときには、戦闘シーンや個性豊かなロボットたちにも魅了されましたが、ロボットを殺すためだけに作られ、最後にさらに強力なロボット、ボラーに殺されてしまうプルートゥの悲しみは、今でも心に残っています。
 この舞台は、それをもとに書かれた浦沢直樹の漫画を原作にしています。
 演劇、ダンス、映像、音楽、舞台美術を駆使して、鉄腕アトムの世界を舞台空間の中に再現するとともに、現代史(イラク戦争?)を取り込むことによって、人間とは何か? ロボットとは何か? 家族とは? 愛とは? 憎しみとは? 悲しみとは? 怒りとは? 記憶とは? 嘘とは?、といった根源的な問いかけを観るものに投げかけてきます。
 浦沢直樹の原作やシディ・ラルビ・シェルカウイの演出や振り付けも素晴らしいのですが、森山未来や永作博美たち、出演俳優も魅力的でした。

鉄腕アトム 地上最大のロボット (講談社プラチナコミックス)
クリエーター情報なし
講談社
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