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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

イエスタデイ

2021-11-02 18:13:06 | 映画

 2019年公開のイギリス・アメリカ映画です。

 売れないシンガー・ソング・ライターが、停電とそれにともなう交通事故をきっかけに、ビートルズがいない世界へスリップするファンタジック・コメディです。

 スリップした世界は現実世界とまだらになっていて、ローリングストーンズはいるけれどオアシスはいません。

 また、コークはないけれどペプシはあったり、ハリー・ポッターがいなかったりで、けっこう笑えます。

 ビートルズの楽曲を自作だと偽って売りだし、一躍世界的なスターになりますが、それと引き換えに、彼の唯一の理解者で、マネージャー役をやってくれていた、小学校教師の幼なじみのガールフレンドを失います。

 ストーリーは弱いのですが、最後はおさまる所におさまるハッピーエンドなので、後味は悪くありません。

 それに、全編に流れるビートルズの名曲の数々が、当たり前ですが素晴らしいです。

 カバーしている主演のヒメーシュ・パテルの歌声も悪くありません。

 なお、エド・シーランが本人の役で出演し、実際に歌うシーンもあり、楽曲も提供しているので、彼のファンとしては思いがけないボーナスでした。

 

 

 

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2番目のキス

2021-10-30 12:38:27 | 映画

 2005年公開のアメリカ映画です。

 ドリュー・バリモア主演のロマンチック・コメディで、1997年のイギリス映画のリメイクです。

 熱狂的なボストン・レッドソックスのファンの恋人に振り回される女性を、彼女がかわいく演じています。

 イギリスで版ではサッカーだったものを、野球に置き換えています。

 どちらも、アーセナルのリーグ優勝やレッドソックスのワールド・シリーズ優勝といった劇的なシーズンを描いています。

 ただし、「バンビーノの呪い」などのマニアックな話題も出てくるので、日本人の場合はメジャー・リーグのファンでないと楽しめないかもしれません。

 

 

 

 

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サタデー・ナイト・フィーバー

2021-10-29 16:49:59 | 映画

 1977年のアメリカ映画で、映画そのものの評価よりも、そこから生み出されたディスコ・ブームやビージーズの数々のヒット曲や「フィーバーする」といった流行語を生み出したことで有名です。
 ストーリー自体は、先が見えない労働者階級の若者たちの絶望感と刹那的な快楽といった使い古されたもの(例えば、映画だったら「ウェストサイドストーリー」、小説だったらアラン・シリトーの「土曜の夜と日曜の朝」など)ですが、ジョン・トラボルタの若々しい魅力(馬面でイケメンではないけれど、スタイル抜群で決めポーズがカッコいい)あふれるダンス・シーン(今見ると結構ダサいのですが)が全編に散りばめられていて、バックに流れるビージーズの音楽とともに世界中で大ヒットしました。

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アダムス・ファミリー

2021-10-20 17:59:50 | 映画

 1991年に公開された、60年代に日本でも放映された人気テレビドラマの映画版です。
 人気コミックスを原作とした怪奇コメディです。
 ストーリーはなんてことはないのですが、ギャグシーンが満載です。
 かつてはこんなタッチのアメリカのテレビドラマが日本でもよく放送されていたのですが、現在では絶えて久しいです。
 また、ドラキュラ風の夫婦やフランケンシュタイン風の執事など配役がはまっています。

 当時としては最新のCGも、よく活かされています。

 

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ニューヨーク 親切なロシア料理店

2021-10-19 18:26:49 | 映画

 2019年公開のカナダなどの合作映画です。

 ニューヨーク、マンハッタンの落ちぶれかけている老舗のロシア料理店に、様々な事情を抱えた男女が集まってきます。

 刑務所を出所したての男、彼の弁護士の孤独な男、働きづめ(仕事だけでなくいろいろなボランティアをやっています)で擦り減ってしまった看護婦、仕事がぜんぜんできずにすぐにクビになってしまう若い男、夫の暴力から逃れてきた若い母親と二人の息子たち。

 彼らが互いに支え合いながら立ち直っていく姿が描かれています。

 

 

 

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ジョジョ・ラビット

2021-10-16 12:45:51 | 映画

 2019年のアメリカ映画です。

 戦争中のドイツの軍国少年(空想上のアドルフ・ヒットラーがしょっちゅうう出てきて、二人で会話しています)が、いろいろな体験を通して成長する姿を描いています。

 そういった意味では、児童文学(特に戦争児童文学)に近いイメージです。

 ヒットラー以外には、彼に愛情を注いでいた反戦活動をして殺害される母親、母親が匿っていて彼と友達になるユダヤ人の少女、母親に好意を持っていて彼をかばってくれるドイツ人将校などが登場して、戦争や生きることについて様々に彼に問い掛けます。

 残酷なシーンや戦闘シーンなども登場しますが、全体はコメディ・タッチで、それほど深刻にならずに戦争や差別について考えるきっかけになることがこの映画の優れた点でしょう。

 アカデミー賞の脚本賞を受賞しただけの出来栄えはあります。

 

 

 

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シェフ 三ツ星フードトラック始めました

2021-10-13 18:09:35 | 映画

 2014年公開のアメリカのコメディ映画です。

 オーナーの命令で型通りのメニューだけを出している、ロサンゼルスの有名レストランのシェフが、大物のフードブロガーに酷評されて、逆上した様子をSNSで拡散されしまいます。

 そのため、職を失い、誘いのあった他のレストランからも敬遠されてしまいます。

 元妻の勧めでマイアミに行き、そこで出会ったキューバ・サンドイッチのフードトラックを始めることになります。

 夏休み中の10才の息子と、元部下の料理人の助けを借りて、フードトラックはマイアミをスタートしてロサンゼルスへ向かいます。

 抜群のおいしさと、息子によるSNSを使った巧みな宣伝のおかげで、フードトラックは大成功します。

 たんなるシェフとしての立直りだけでなく、疎遠になりがちだった息子との親子関係を修復させる姿も描いたところが、この映画の優れたところでしょう。

 それにしても、映画に出てくる様々な料理を作るシーンのなんとおいしそうなことか。

 それだけでも一見の価値はあります。

 

 

 

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ギルバート・グレイプ

2021-10-12 10:45:52 | 映画

 1993年のアメリカ映画です。
 アメリカのさびれた田舎町で暮らす閉塞した状況の青年を、若き日のジョニー・ディップが好演しています。
 主人公は、父の自殺をきっかけに過食症になって、鯨のように太ってしまって(何百キロもありそうです。アメリカなどではこうしたいろいろなタイプ(すごく太った、すごく痩せた、すごく背が低い、すごく背が高いなど)の俳優がいるようです)家から一歩も出ない母親、知的障害のある弟(レオナルド・ディカプリオが好演して、アカデミー助演男優賞にノミネートされました)、二人の妹をかかえて、小さな食料品店で働いて古い父親の手作りの家を修理しながら、懸命に生きています。
 そんな彼のせめてもの息抜きは、お得意さんの奥さんとの、配達の時の不倫です。
 二人の関係は夫に感づかれているようなのですが、ある日、その夫は変死(子どもプールでおぼれます)して、疑われた奥さんは子どもたちを連れて町を出ていきます。
 その一方で、主人公は、祖母と二人でアメリカ中をキャンピングカーで旅している、自由な生き方(それは主人公が一番望んでいるものです)をしている少女と知り合います(キャンピングカーを牽引している車が故障して、この町に足止めされています)。
 主人公は、彼女やその生き方に強く惹かれているのですが、やがて車がなおって町を出発する彼女を、自分の生き方を見つめ直しながらも知的障碍者の弟と二人で見送ります。
 急死した母の死体とともに古い家を燃やす(母の死体を運び出すのに軍隊やクレーンが必要になり、地域の人に笑われる(それは母親が一番恐れていたことでした)のを防ぐためです)ことが、主人公を拘束している現実から解き放つことを象徴しているようでした。
 そして、一年後、再びこの地を訪れた少女と再会するラストに、おおいなる救いを感じました。
 日本での公開後に、演劇をしていた若い友人(高校生でした)から見るのを勧められた映画の一つです(他には、「恋する惑星」(その記事を参照してください)などがありました)。
 困難な状況でもそれを投げ出さずに、その一方で自分の生き方を見つめ直している主人公の生き方は、格差社会の困難な状況にいる今の日本の若い世代にも共感を持たれると思います。

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ソウル・キッチン

2021-10-10 17:31:38 | 映画

 2009年公開のドイツ映画です。

 大衆食堂を経営するギリシャ系の青年と、その周辺の人々を描いています。

 移民に寛大な国であるドイツらしく、様々な人種の人々が登場します。

 主人公の兄(窃盗で服役し、仮釈放中)、恋人(祖母が大金持ちで、彼女も優秀で海外に派遣されます)、従業員の女性(兄の恋人になります)、シェフ(一流レストランをクビになっています)、理学療法士(ギックリ腰になった主人公を親身になって面倒を見て、新しい恋人になります)、いろいろな怪しげな友人たちなど、個性的な登場人物たちが、主人公にからんできます。

 ストーリー自体はかなりハチャメチャなコメディなのですが、全編にスタイリッシュな音楽と映像があふれていて、けっこう楽しめます。

 

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スラムドッグ$ミリオネア

2021-10-06 16:41:24 | 映画

 インドのスラム街に生まれ育ったジャマールは、人気番組「クイズ$ミリオネア」に出演していました。
 司会者の挑発にも反応しないで、難解な問題の数々に冷静な対応するジャーマルは、とうとう最後の1問というところにまでたどりつきました。
 正解すれば、賞金は2000万ルピーです。
 18歳のジャーマルにとって、一生かかっても手にできない大金です。
 危機を感じた司会者は、1日目の収録が終わったところで警察に通報してジャマールを拘束させました。
 拷問を受けるジャマールは、これまで過ごしてきた人生を告白します。
 彼と兄のサリームは、幼い頃に母を亡くして孤児となりました。
 そんな二人が出逢ったのは、孤児の少女ラティカでした。
 彼らは自分たちを「三銃士」に見立てて、過酷な現実を生き抜いていきます。
 しかし、孤児たちを搾取する大人たちのもとから逃げ出す途中で、兄弟とラティカは生き別れとなってしまいました。
 ジャマールとサリームは、金を盗んだり観光ガイドのフリをして生き延びていきますが、やがてサリームは悪の道を歩みはじめます。
 そんな兄とは対照的な生き方をするジャマールの心の支えはラティカでした。
 彼女と再会したい彼は、「クイズ$ミリオネア」への出演を決意したのでした。
 そんなジャマールの身の上話を聞いて同情した警部は、彼を釈放しました。
「ファイナル・アンサー」を答えるため、テレビ局のスタジオへジャマールは戻りました。
 同じ頃、組織に監禁されていたラティカを救うため、サリームは自分の命を犠牲にしていました。
 最後の問題で、ジャマールは電話を使う「ライフライン」を使います。
 電話に出た相手は、なんとラティカでした。
 まるで運命のように、二人は再会を果たしたのでした。
 最後の難問にも正解して、ジャマールは2000万ルピーを獲得しました。
 彼の苦難に満ちたこれまでの人生は、ようやく報われました。
 アカデミー賞作品賞を初めとして数々の賞に輝いたヒット作品です。
 斬新な映像とスピードの速いストーリー展開を楽しめる、一流のエンターテインメント作品です。
 しかし、これが英語圏の映画の年間の最優秀作品だとなると、やはりアカデミー賞などの映画賞はすっかり商業主義化してしまっているんだんなと改めて思いました。
 近代化が進むインドの光と影に対するとらえ方も皮相的ですし、主人公の少年やその兄、恋人の描き方も断片的でよくわかりません。
 少年の半生によって偶然クイズの答え方がわかるというストーリーの進め方や、ラストの兄の自己犠牲によって少年と恋人が結ばれるというハリウッド好みのハッピーエンドも、いかにもご都合主義です。
 こういった娯楽性を前面に出した作品がこれだけ高く評価されるのは、映画に人が求めるものが娯楽中心に変わってきているからでしょう。
 それに関して言えば、文学(児童文学も含めて)に対して人が求めるものも、まったく同様です。
 

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テルマエ・ロマエⅡ

2021-09-22 15:28:36 | 映画

 2014年の日本映画です。

 前作の大ヒットを受けて、スケールアップ(ブルガリアに巨大なセットを作り、現地の人を大量に出演させたので、ローマらしさは格段に上がりました)した続編です。

 しかし、肝心のお風呂に関する部分がネタ切れ気味で、無理に笑いをとろうとしています。

 また、それ以外のストーリーが長いので、かなりだれます。

 それでも、主演の阿部寛と、相手役の上戸彩は、相変わらず魅力的です。

 

 

 

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めぐり逢わせのお弁当

2021-09-20 15:47:05 | 映画

 2013年公開のインド映画です。

 偶然、違う人にお弁当が配達(インドのムンバイでは、家庭から職場へお弁当を配達人に届けさせるシステムがあるようです)されたことによる、初老の男と若い主婦の淡い恋愛(主に弁当箱に入れた手紙のやりとりによるものです)を描いています。

 男はかなり前に妻を亡くして孤独ですし、近々仕事も早期退職する予定です。

 主婦は、仕事人間の夫(どうやら浮気をしているようです)に相手にされずに孤独です。

 孤独な同士が引かれ会うのですが、初めて会う時に男が勇気がでずに見送ってしまいます。

 彼女が若くて綺麗なのに比較して、自分が老いていることを自覚してしまったからです。

 男に会えないことに絶望した主婦は、今の生活を捨てて娘とブータン(物価が安く幸福度が高いことはインドでも有名なようです)へ移住することを決意します。

 男は、ようやく勇気を振り絞って、弁当配達システムのルートを遡って彼女を探します。

 映画は、はっきりした結末を見せないままで、そこで終わります。

 現代の日本人の感覚ではなんとももどかしいラストなのですが、現在のインドで男女関係を描くのはこれが限界なのかも知れません。

 

 

 

 

 男は

 

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ニューヨーク東8番街の奇跡

2021-09-19 14:54:43 | 映画

 1987年に公開されたアメリカのファンタジー映画です。
 再開発のための地上げ屋に苦しめられている古いアパート(一階は食堂)の住人たちと、どこかから現れたUFO型の金属の生命体(電気エネルギーで動きます)との心温まる交流を描いています。
 ストーリー自体は典型的なハッピエンディングの他愛のないものなのですが、住人たちだけでなく地上げ屋までもが憎めないキャラですし、UFO型生命体がすごく愛らしいので。ファミリーで楽しめる作品に仕上がっています。
 特撮技術は非常に初歩的なものですが、そこがかえって手作り感満載で魅力的です。

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ロスト・ワールド

2021-09-17 16:15:17 | 映画

 1997年公開のアメリカ映画です。

 大ヒットした「ジュラシック・パーク」(その記事を参照してください)の続編で、監督も同じスピルバーグなのですが、信じられないような駄作です。

 マイケル・クライトンの同名の小説とは、まったく別個に作られたせいか、ストーリーは支離滅裂でむやみに長く、登場人物もまるで魅力がなく、馬鹿じゃないかと思える行動の連発なので、誰にも加担して見ることができません。

 スピルバーグでも、時々、この作品や「1941」のような失敗作を作ることがあるので、油断はできません。

 

 

 

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ジュラシック・パーク

2021-09-17 16:02:58 | 映画

 1993年公開のアメリカ映画です。

 当時の世界での興行収益の記録を作ったスピルバーグ監督の大ヒット作です。

 従来の特撮映画で使われていたアニマトロニクスと、実用化が始まっったばかりのCG技術をうまく融合して、太古の恐竜たちを現代のスクリーンに出現させました。

 マイケル・クライトンの原作は、最先端の科学技術やビジネスと、フィクションを合成したかなり複雑な小説(文庫本で二冊分)なのですが、そのエッセンスを活かしつつ、一級のエンターテインメントに仕上げています。

 ティラノザウルスやヴェロキラプトル(この映画で有名になりました)の登場シーンの迫力も素晴らしいのですが、「ジョーズ」でも発揮されたまだ恐竜が見えないシーンの描き方(コップや水たまりが震える、鼻息で窓が曇る、影が映るなど)が秀逸で、観客に恐怖感と期待感(怖いもの見たさ)を盛り上げます。

 

 

 

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