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「ORKの口伝」はフィクションです
実在する全てと無関係です

ORKの口伝63

2008-07-19 | フィクション
この文章は全てフィクションです
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「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝63」

リュウガサボテン

漢字に直すと
龍牙仙人掌
その名の通り仙人掌の一種である

全体が太い棍棒状で
砂漠に生えるごく一般的な仙人掌に見える

その刺にこの種独特の特徴が表れる

仙人掌の棘といえば
細く鋭いものが多いが
この種の刺は円錐状である
成長の度合にもよるが
直径1.5~2.0cm
高さ4.0~5.3cmの整った円錐で非常に硬度が高く
砂岩にならば突き刺さる位である
この棘の性状から龍の牙の名が付けられたのである

また棘だけでなく
茎の硬さもそこそこ有るため
この仙人掌の生えている砂漠の民族は
切り取ったこの仙人掌に持ち手を付け
使い捨ての棍棒として使用していた様である
なぜこのようなことが解かるかというと
遺跡から出土した戦士の遺体の骨に
この仙人掌の棘のDNAが付着した穴が
無数に空いていた為である
私は博物館にてこの遺骨を見たが
頭骨にいくつもの穴が空いており
一目見ただけで痛さが伝わって来たのである

この様に
武器として使うと
殴られる方も見ている方も
痛くて痛くて仕方がないこの仙人掌であるが
食用にすると
実はなかなか乙な味である
胡瓜の味に少しの苦みが乗った感じであるが
ニガウリ程ではなく食べ易い
また
砂漠という厳しい環境に生きる植物であるため
その身に詰まった栄養価も高く
重宝されているようである
私は細切りにされたサラダでいただいた
味付けは細かく砕いた岩塩を少しかけて
食べている間は
砂漠に居ることを忘れてしまうほどであったのである
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この文章は全てフィクションです