とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

タリー・スティック--木の棒で作られた貨幣の話

2016-06-12 19:54:10 | 貨幣・財政・会計・経済
我々が考えている貨幣とはどんなものだろうか? 
金銀銅で作られたコイン? (ちなみにスパルタでは贅沢を禁止する為に鉄を用いた貨幣をしようしていた)
あるいは塩? あるいは米? あるいは平べったい円形の石の中央に穴が開いたもの? あるいは紙幣? あるいは電子上のデジタル信号? 

多くは「腐らず、腐敗せず」「分割できて」「携行が可能で」「皆が価値があると認め」「蓄積が可能」というような条件に該当するものが貨幣となる。

そんな中、ユニークにもイギリスにおいて、木の棒が貨幣として流通したケースが存在する。


タリー・スティック Tally Sticks の話
http://www.nihongo.com/aaa/chigaku/suugaku/zatsugaku5.htm

1180 年ごろ、ノルマン民族最初のイングランド国王、
ウィリアム征服王 William the Conqueror の息子であるヘンリー1世 King Henry the first は、金貨を借りていました。
其の頃には費用のかかる戦争続きで、王家の資産は激減していました。
そこで、何百年も後にペンシルベニア植民地が行ったように、
ヘンリー王は「タリー・スティック」"Tally Sticks" とよばれるユニークな形の政府紙幣を生み出しました。
タリー・スティックは王が発行した単なる研磨された木の棒で、ヘンリーが納税金に値すると宣言したもののことです。
それによってタリー・スティックは他の貨幣と同等になりました。


この他、21世紀の貨幣論(フェリックス・マーティン)ではユニークな貨幣が登場する。前出のタリースティックも含めて列記していこう。

・ミクロネシア、ヤップ島(東経138度線なので、丁度新潟県、長野県、静岡県の真下くらいに位置。)でのフェイと呼ばれる中央に穴の開いた車輪のような石貨。しかし置かれているフェイの所有権が移るだけで、物品の売買時には、フェイ自体の移動がない。

・ニューファンドランド島ではタラの干物が交換の媒体として使用された。
・バージニアではタバコ
・西インド諸島では砂糖
・スコットランドでは釘

佐藤優氏の「自壊する帝国」では、ロシアでルーブルが暴落したので、マールボロが通貨代わりになったという記述がある。

上述のタリー・スティックは残念ながら、タリースティックの制度廃止と共に、全て焼却したという話しだ。

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