恩を売るのはやらしいことか

結論から言えばそうである。

が、これが難しい。

基本我々は、他人を助けなさいよ、と言う教育を受けて育つ。
で、良いことをされたらお礼をしなさいとも言われる。

基本はこれが良きものであるとして社会運営がされている。

が、相手からの見返りを意図して求めて恩の押し売りをするケースも見られる。
これは良くない。

では、上記のいずれにも微妙に当てはまらない、「良いことをして相手はある程度助かったが、その恩を心の負担に感じて向こうがちょっと困っている」と言うケースはどうか。

結論こういうのはそれを察してやらない方がいいように思う。

具体的に言ってしまえば、日本から韓国への技術供与だ。
日本はそれが良かれと思って、いつかはありがとうと言ってくれると思って技術供与をしたが、韓国側からは礼もなく、ついには技術供与に関して訴訟される始末にまで至った。

私が思うに、韓国と言う国は、「謝ったら死んでしまう」お国柄である他、「礼を言ったらそこそこ自分が立場が弱くなるので、強烈な序列社会においてはこれもじわじわ死ぬ結果ともなりかねないのでお礼はなかなか言わない」と言う礼もなかなかにしにくいお国柄であるとも思うのだ。

つまり日本が韓国に良かれと思って行う「良いこと」は、中間的には相手の社会インフラや産業を育てるのに一役買うが、それを認めて礼を言うと、自分が下であることを再確認した後に、それが固着して日本の隷属下になって虐げられることを恐れるので、礼を言わない、と言う具合になっているのではないかと思うのである。
結果として韓国側から公式に礼を言われることはない。
ちなみに韓国が「ありがとうございます、あなたのおかげです」と言うに至った外国人はどれくらいいるのか知りたい（ちなみに韓国でいろいろ奉仕をした日本人には素直に礼のコメントがあったのでゼロではないし、このレベルであればいいらしい）。

よって韓国のためであるならば、基本的に技術供与はすべきではない。
それは韓国が自認する韓国の立場を結果的に悪くするし、彼らの精神衛生的にも良くないものだからだ。

この意味で、良かれと思って四方八方に良いことをするということは、よくよく考えてするべき人とそうでない人を振り分けるべきである。
結果その人のプライドにおける負担になってしまうのであれば。