俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春塵

2019-02-23 | 俳句・春・天文




自転車を止め武蔵野の春埃




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春は風の強い日が多く、埃や塵が立ちやすい。







殊に関東ローム層では、空っ風が吹くと、畑の土や砂、路上

の塵などを巻き上げる。







また北国では、雪が解けて、スパイクタイヤで削られた舗装

道路が粉塵を舞い上げ公害問題となったこともある。







「春の塵」「春埃」「砂塵あらし」「砂あらし」などとも用いられる。







武蔵野の畑に春埃が舞い上がった。

自転車を前に進められず、思わず立ち止ってしまった。






春塵や腰を曲げゐて老農夫




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河津桜

2019-02-22 | 俳句・春・植物




人に蹤く河津桜のトンネルを




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バラ科の落葉高木。







カワヅザクラはオオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種で

あると推定されている。







一月下旬から二月にかけて開花する早咲きの桜である。

花色は桃色ないし淡紅色で、ソメイヨシノよりも桃色が濃い。

また、花期が一ヶ月と長い。







河津桜は桜の傍題に載っていないので、季語にはなってい

ないが、これだけ有名で美しい桜を詠まないのは惜しいと

思い、試しに詠んでみた。







河津桜が見頃というので、夜桜を観るために夕方の五時頃

に着いた。

丁度満開で、晴れた昼間に観たらもっと美しかったろうと思

った。

それでも、人のあとに蹤いて、河津桜のトンネルを歩いた。






川に枝を伸ばして河津桜かな




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紅梅

2019-02-21 | 俳句・春・植物


鹿児島紅


紅梅のかなた旅客機銀色に




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バラ科の落葉小高木。

中国原産。







梅の紅色系の品種で、花の色は艶やかである。







気品という点では白梅に一歩を譲るが、若々しい艶やかさで

は白梅に優っている。







花期は一般的に白梅より少し遅いとされる。







紅梅の彼方上空を旅客機が銀色に輝きながら飛んでいた。

紅梅がより引き立った。






紅梅や本丸御殿とふ庭に




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薄紅梅

2019-02-20 | 俳句・春・植物

鴛鴦


薄紅梅文を書きたる安堵あり




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バラ科の落葉小高木。







色の薄い紅梅をいう。







花は淡紅色の五弁花で、芳香がある。







花期は一般的に白梅より少し遅いとされる。







遠くにいる人に手紙を書いた。

そのことに安堵して、薄紅梅を眺めた。






薄紅梅若きこころの今もあり




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白梅

2019-02-19 | 俳句・春・植物




白梅に茫と佇む暫しかな




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バラ科の落葉小高木。







中国原産。

八世紀頃日本に渡来したとされる。







『万葉集』には、梅の花は萩に次いで多く、春の花の代表で

あった。







春先、高い香気を放って馥郁と咲く。

白色五弁花のほか八重咲きもある。







青空のもと、白梅が咲いていた。

その下に茫と佇んで、暫く眺めていた。






梅白し万葉の刻流れゐて




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