「子どもミイラの仮面、生前そっくり・・5000年前、チリ先住民」朝日新聞2013・4・22
南米チリの先住民族、チンチョロ族の、約5000年前のミイラのマスクをCTで調べたところ、目や鼻や口の位置を合わせて、故人のおもかげを残すように作られていたことがわかった。
装飾性よりも亡くなった人のことを思う気持ちを重視したらしい。
チンチョロ族は7000年前頃から、ミイラ作りをしていたと考えられている。
ツタンカーメン王のミイラなどで有名な古代エジプト文明より2000年以上古く、最古のミイラ文化とされている。
国立学博物館の篠田健一人類史研究グループ長らが、身長約70センチの一歳未満の赤ちゃんと見られる遺体を撮影した。
その結果、顔にすっぽりとかぶせられた土製のマスクは、目や口を示す赤ちゃんの顔に正確に合わせて掛けられていたことが初めて分かった。
チンチョロ族が暮らしていた地域の河川には、付近の火山から噴出した有毒物質が溶け込んでいたと見られている。
CTでも、骨に重金属の蓄積の痕跡が確認できた。
篠田さんは「チンチョロ族の社会は、有毒物質で子供が多く死亡する社会だった。亡くなった子を忘れないように、親が面影を残したマスクをかぶせておいたのではないか」と話した。
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最初のミイラは7000年前に作られたというのですから、驚きです。
想像を絶するほど古く、アンデス文明はエジプト文明よりはるかに古い歴史をもつのだと、改めて思いました。
子どもにかぶせられていたという5000年前のマスクの表情はいきいきと、あどけなく、愛らしく、色も鮮やかで、じっと見ているととても不思議な気持ちになります。
子どものミイラが展示されていた「国立博物館特別展・グレートジャーニー人類の旅」HP
2013・3・16~6・9(映像がある部分はリンクが張れませんでした)
この特別展は、行きたかったけれど行けず、残念でした。
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