マヤ・キチェー族の神話「ポポル・ヴフ」の第三部を読んでみました。
引き続き、抜粋して紹介させていただきたいと思います。
リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
*****
(引用ここから)
●第三章
男たちにはそれぞれの妻が与えられた。
彼らは東方で産み、増えていった。
東方から一緒にやってきた人々の起源も分かっている。
人々は自分たちの祖父、自分たちの父の名を忘れなかった。
これらの部族からまた他の部族が分かれていった。
たくさんの人間が作られ、そして暗闇の中で繁殖していった。
太陽も光もまだ現れていなかった頃の事である。
彼らはみんな一緒におおぜいで住んでいて、あの東の方で歩き続けていたのである。
しかしながら、これらの者は神を養い、その糧を用意することをしなかった。
ただ顔を天に向けているばかりで、こんなに遠くまで何をしにやってきたのかは知らなかったのである。
そこにはたくさんの黒い人間、白い人間、色々な種類の人々、色々な言葉の人々がいて、その言葉を聞いているのは素晴らしいことだった。
地上には、幾世代を経ても山に住んでいて、全く顔を見せず家も持たず、ただ大きな山々、小さな山々を気が狂ったように歩き回っている者がいた。
人々はこれらの山々の人たちを軽蔑して、狂人と呼んでいた。
太陽の昇る地方の人々もまた、彼らをそう呼んでいたのである。
この人たちがしゃべる言葉はみな同じであった。
彼らは木や石の像を崇めなかったが、「天の心」、「地の心」の言ったことはよく覚えていた。
彼らは夜明けの来るのをもどかしく待っていた。
彼らは愛らしく、素直に、またおそれおののいて、神を讃える祈りの言葉を捧げ、天をあおいで自分たちに娘や息子が与えられるようにと祈った。
「夜が明けますように。
暁がやってきますように。
私たちに良い道、平らかな道をたくさんあてがって下さいますように。
種族が平和でありますように。
いつまでも平和で幸福でありますように。」
彼らは太陽の出現、暁の到来を祈りながら、こう言った。
そして太陽が昇り出る時、その先駆をつとめる暁の明星、偉大な星の出てくるのを待っていた。
天空と地表を照らし、この創造された人間たちの足もとを輝かす暁の明星の出てくるのを待っていた。
●第4章
四人の男たちは「夜が明けるのを待とう」と言った。
どの種族も、もはや非常に数多くなっていた。
「さあ、我らの御印が安泰かどうか尋ねてみよう。
そして御印の前で焚くものを見つけに行こう。
このままでは我々を見守ってくれるものが無いのだから。」
やがて彼らは「トゥラン」という町に到着した。
やってきた者の数は多すぎて数えることもできなかったが、みんな規則正しく歩いてやって来たのであった。
ここで彼らの神々が現れた。
彼らは喜びにあふれて叫んだ。
「とうとう、求めていたものをみつけだした。」
彼らはこの神を籠に入れ、肩に担いだ。
三つの部族は同じ名の一つの神を持っていたから、彼らは離れ離れにならなかった。
そしてここで種族の言葉は変わってしまい、皆、異なった話し方をするようになってしまった。
彼らは「トゥラン」へ着いてからは、お互い同士ではっきりと理解出来なくなってしまった。
そこでまた皆別れてしまい、ある者は東方に行ったが、多くはこちらの方にやって来たのであった。
彼らが身に着けていたのは獣の皮で、りっぱな着物は持っていなかった。
彼らは貧しくて何も持っていなかった。
しかしその天性は非常に優れていた。
彼らが「トゥラン」に来るには、古い伝承によれば、長い道のりを歩いてきたということである。
(引用ここまで・続く)
*****
>太陽も光もまだ現れていなかった頃の事である。
>彼らはみんな一緒におおぜいで住んでいて、あの東の方で歩き続けていたのである。
暗闇の中を歩き続きている部族の民。。
>そこにはたくさんの黒い人間、白い人間、色々な種類の人々、色々な言葉の人々がいて、その言葉を聞いているのは素晴 らしいことだった。
いくつも民族が集っていた。そしていくつもの言語が語られていた。。
>地上には、幾世代を経ても山に住んでいて、全く顔を見せず家も持たず、ただ大きな山々、小さな山々を気が狂ったよう に歩き回っている者がいた。
歩き続けている民と、歩き回っている民は、別の民であるようです。。
しかし、彼らが何のために、何をしていたのかは語られていません。
>そして太陽が昇り出る時、その先駆をつとめる暁の明星、偉大な星の出てくるのを待っていた。
人々は暗闇の中で、太陽が昇る時に現れる「暁の明星」を待っていると語られます。
「暁の明星」とは、金星のことでしょうか?
>やがて彼らは「トゥラン」という町に到着した。
> ここで彼らの神々が現れた。
> 彼らは「トゥラン」へ着いてからは、お互い同士ではっきりと理解出来なくなってしまった。
「トゥラン」という町は、どこにある町なのでしょう?
人々は、「トゥラン」という町で、どのようなことを経験したのでしょう?
そして彼らの神とは?
これらの一群の人々の旅の物語は、いまだ太陽も光も現われていなかった暗闇の中の話なのです。。
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引き続き、抜粋して紹介させていただきたいと思います。
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(引用ここから)
●第三章
男たちにはそれぞれの妻が与えられた。
彼らは東方で産み、増えていった。
東方から一緒にやってきた人々の起源も分かっている。
人々は自分たちの祖父、自分たちの父の名を忘れなかった。
これらの部族からまた他の部族が分かれていった。
たくさんの人間が作られ、そして暗闇の中で繁殖していった。
太陽も光もまだ現れていなかった頃の事である。
彼らはみんな一緒におおぜいで住んでいて、あの東の方で歩き続けていたのである。
しかしながら、これらの者は神を養い、その糧を用意することをしなかった。
ただ顔を天に向けているばかりで、こんなに遠くまで何をしにやってきたのかは知らなかったのである。
そこにはたくさんの黒い人間、白い人間、色々な種類の人々、色々な言葉の人々がいて、その言葉を聞いているのは素晴らしいことだった。
地上には、幾世代を経ても山に住んでいて、全く顔を見せず家も持たず、ただ大きな山々、小さな山々を気が狂ったように歩き回っている者がいた。
人々はこれらの山々の人たちを軽蔑して、狂人と呼んでいた。
太陽の昇る地方の人々もまた、彼らをそう呼んでいたのである。
この人たちがしゃべる言葉はみな同じであった。
彼らは木や石の像を崇めなかったが、「天の心」、「地の心」の言ったことはよく覚えていた。
彼らは夜明けの来るのをもどかしく待っていた。
彼らは愛らしく、素直に、またおそれおののいて、神を讃える祈りの言葉を捧げ、天をあおいで自分たちに娘や息子が与えられるようにと祈った。
「夜が明けますように。
暁がやってきますように。
私たちに良い道、平らかな道をたくさんあてがって下さいますように。
種族が平和でありますように。
いつまでも平和で幸福でありますように。」
彼らは太陽の出現、暁の到来を祈りながら、こう言った。
そして太陽が昇り出る時、その先駆をつとめる暁の明星、偉大な星の出てくるのを待っていた。
天空と地表を照らし、この創造された人間たちの足もとを輝かす暁の明星の出てくるのを待っていた。
●第4章
四人の男たちは「夜が明けるのを待とう」と言った。
どの種族も、もはや非常に数多くなっていた。
「さあ、我らの御印が安泰かどうか尋ねてみよう。
そして御印の前で焚くものを見つけに行こう。
このままでは我々を見守ってくれるものが無いのだから。」
やがて彼らは「トゥラン」という町に到着した。
やってきた者の数は多すぎて数えることもできなかったが、みんな規則正しく歩いてやって来たのであった。
ここで彼らの神々が現れた。
彼らは喜びにあふれて叫んだ。
「とうとう、求めていたものをみつけだした。」
彼らはこの神を籠に入れ、肩に担いだ。
三つの部族は同じ名の一つの神を持っていたから、彼らは離れ離れにならなかった。
そしてここで種族の言葉は変わってしまい、皆、異なった話し方をするようになってしまった。
彼らは「トゥラン」へ着いてからは、お互い同士ではっきりと理解出来なくなってしまった。
そこでまた皆別れてしまい、ある者は東方に行ったが、多くはこちらの方にやって来たのであった。
彼らが身に着けていたのは獣の皮で、りっぱな着物は持っていなかった。
彼らは貧しくて何も持っていなかった。
しかしその天性は非常に優れていた。
彼らが「トゥラン」に来るには、古い伝承によれば、長い道のりを歩いてきたということである。
(引用ここまで・続く)
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>太陽も光もまだ現れていなかった頃の事である。
>彼らはみんな一緒におおぜいで住んでいて、あの東の方で歩き続けていたのである。
暗闇の中を歩き続きている部族の民。。
>そこにはたくさんの黒い人間、白い人間、色々な種類の人々、色々な言葉の人々がいて、その言葉を聞いているのは素晴 らしいことだった。
いくつも民族が集っていた。そしていくつもの言語が語られていた。。
>地上には、幾世代を経ても山に住んでいて、全く顔を見せず家も持たず、ただ大きな山々、小さな山々を気が狂ったよう に歩き回っている者がいた。
歩き続けている民と、歩き回っている民は、別の民であるようです。。
しかし、彼らが何のために、何をしていたのかは語られていません。
>そして太陽が昇り出る時、その先駆をつとめる暁の明星、偉大な星の出てくるのを待っていた。
人々は暗闇の中で、太陽が昇る時に現れる「暁の明星」を待っていると語られます。
「暁の明星」とは、金星のことでしょうか?
>やがて彼らは「トゥラン」という町に到着した。
> ここで彼らの神々が現れた。
> 彼らは「トゥラン」へ着いてからは、お互い同士ではっきりと理解出来なくなってしまった。
「トゥラン」という町は、どこにある町なのでしょう?
人々は、「トゥラン」という町で、どのようなことを経験したのでしょう?
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