引き続き、鞍馬山のことです。
魔王とは、だれなのか?
この問いに最もわかりやすく答えているのが、鞍馬弘教の教えであろうと思われます。
鞍馬寺の鞍馬弘教の2代目管主・信楽香仁氏が「古寺巡礼シリーズの「鞍馬寺」の巻に寄せている文章がありましたので、抜粋して転載します。
*****
(引用ここから)
奥の院魔王殿は、累々たる奇岩の上にある。
この岩が水成岩でサンゴやウミユリなどの化石を含んでおり、海底にあったものが2億6000万年前の太古に隆起したことがわかる。
そしてこの一帯が実は磐座(いわくら)であり磐境(いわさか)なのである。
この磐座に、金星から魔王尊が天下ったというのである。
魔王尊と書くと、悪魔の首領のように誤解されかねないので説明するが、あらゆる魔障を征服し、屈従させて、善魔に転向させる大王だから、「魔王尊」と申し上げるのである。
つまり、転迷開悟・破邪顕正のお力を授けてくださる守護神と思っていただければよかろう。
魔王尊は地下空洞の支配者でもある。
地下空洞には大都会があり、北欧とヒマラヤと南米と日本の4か所に、地表へ通ずる出入り口を持ち、日本の通路は鞍馬山であると言われている。
魔王尊は、地上に大破壊力と大創造力をふるい、国家の興廃を司る。
意志と勇気と創造と進化の神であり、人類の父である。
地球の霊王であり、地球全体の進化を支配する。
人類の進化だけではなく、神々や自然霊の進化、そして一切生類の進化をも促す。
だから、魔王尊の経綸と協調するものは厚い守護と祝福を受けるが、魔王尊の正義の理念に反するものは破壊されてしまう。
魔王尊は、地球の霊王であり、力の象徴である。
「火の霧の子」とも呼ばれ、人類とは違った進化過程を辿る。
その姿かたちは人間と同じだが、その身体元素は人間のものと違って、永久に変化しない。
食物もとらず、何千年、何万年たっても変化しないのである。
永遠に16歳の若さをたもち、人類が遠い未来において水星に移住するとき、人類を誘導してくれるという。
魔王尊は真我を通じて人類を感化する。
人間の自我は、魔王尊に直接触れることはできない。
しかし熱烈に慕い敬うものには、時がくるとそのお姿を拝ましてくれる。
そのときこそは、どのような罪と悲しみに苦しんでいるものでも、たちどころにして善に向かい、人生最大の幸福へと導かれてゆく。
魔王尊のはっきりしたお姿は誰にも分からない。
太古の金星から降臨したまま、16歳の若さをもって地球の霊王として活動しながら、変幻自在さまざまな姿態を現わすからである。
以前は長い間極秘のうちに奉修されてきた密教儀式の「五月満月祭」が、昭和29年に公開された。
人類を救済するために、釈尊やイエスキリストたちを世に送り出したのは、尊天(地球の霊王である魔王尊)に他ならないと、鞍馬山では確信する。
そして「五月満月祭」の宵は天界と地上の間の通路が開けるので、この宵を期して魔王尊讃仰の祈りを捧げ、釈尊の生誕と成道と涅槃とを祝いながら、救世主の再現を願う。
それが「五月満月祭」なのである。
この夜は全山に万灯をともして満月に聖水を供え、参加者一同は心の灯を高くかかげて大祈願を唱和する。
心中の善願の一願のみは必ずかなえられるという「五月満月祭」は、また「ウエサク祭」とも呼ばれ、国際的な神秘の祭典である。
緑と自然に恵まれた鞍馬山は、よこしまを許さぬ父の厳しさをもちながら、人間の心を温かく包んでくれる母のふところでもある。
ここを訪れて静かに瞑想し深呼吸して、宇宙の大霊である尊天の愛と光と力とを心身の奥深くいただき、明るく正しく生き抜く明日への活力としてくださるよう、心から願っている。
(引用ここまで)
*****
二代目の方の文章では、サナト・クマラの名前は出てきませんが、ここに描写されている「魔王尊」が、サナト・クマラの性質を描いていることは、サナト・クマラについて調べると分かってきます。
ウィキペディアによると、「サナト・クマラ」とは、サンスクリット語で「永遠の若者」を意味することばであるということです。
サンスクリット語であり、東洋の神格ではあるけれど、神智学関連の人々が彼らの独自の思想体系のなかに採り入れたのである、と説明されています。
*****
wikipedia「サナト・クマラ」より
(引用ここから)
○ヒンドゥー教とジャイナ教におけるサナト・クマーラ
サナト・クマーラとはサンスクリット語で「永遠の若者」を意味する。
ヒンドゥー教の宗教文書『チャーンドーギヤ・ウパニシャッド』7章ではリシ・ナーラダとの対話篇が記述されている。
『ラーマーヤナ』でも彼の名やエピソードが挙げられ、『シヴァ・プラーナ』には「サナト・クマーラ・サンヒター」と呼ばれる部分がある。
後述の神智学的観点の影響を受けた人々の主張によれば、人を引き付け、全ての信仰信条の人々を団結させるサナト・クマーラのための神殿は、スリランカのカタラガマにある聖地に位置している。
○神智学におけるサナト・クマーラ
サナト・クマーラは、ブラヴァツキー夫人により簡潔に言及された。
彼女はサナト・クマーラは、キリスト教の伝統でルシファーや堕天使と誤解された「炎の主」達である存在のグループに属すると主張した。
彼女の追随者であるC.W.リードビーターが、「サナト・クマーラは世界の「王」あるいは主であり、神智学の原理を明らかにしたマハトマたちのグレート・ホワイト・ブラザーフッドの首長である。」と書いた時に、サナト・クマーラは並外れた卓越性を獲得した。
後代の神智学信奉者のアリス・ベイリーやエリザベス・クレア・プロフェットはさらに進んだ細部の物語を書き加え潤色した。
彼はふつう、16才の少年の外観で描かれる。
○サナト・クマーラの下降と金星からの炎の主
リードビーターと後代の神智学支持者は、サナト・クマーラが1850万年前に金星のエーテル界から地球にやって来たと信じている。
神智学において、サナト・クマーラが金星からの遠征を計画準備することを助けた存在のことを「炎の主」たちと呼ぶ。
より後期の異説では、この注目すべき「炎の主」に釈迦や世界教師(ベンジャミン・クレームによれば弥勒菩薩やキリストと相互に関係している存在)を含めている。
Church Universal and Triumphantは、サナト・クマーラや「炎の主」たちはそのうえ十四万四千もの魂を金星から連れてきたと説く。
サナト・クマーラは偉大なグル、地球の救世主であるとみなされている。
彼の信者は全ての主要な宗教に彼を見る。
ヒンドゥー教のスカンダ(カルティケーヤ)、仏教のブラフマ=サナム・クマーラ、ユダヤ教やキリスト教の「日の老いたる者」、そしてゾロアスター教のアフラ・マズダー。そのうえスーフィーのムスリムに知られているアル=ハディル(緑の人)とも見なされている。
神智学では、金星は太陽系のなかで霊的に最も進歩した惑星とされる。
金星のエーテル界に住まう存在たちは、我々よりも何百年も先立った霊的進化にあり、金星の政策委員会は彼らのうちの一人であるサナト・クマーラを我々を指導させるために送り出した、と言われている。
神智学の語るところによれば、サナト・クマーラは地球に到着すると、彼の本拠として役立てるためにゴビ砂漠上のエーテル界にシャンバラの都市の建造を指導した。
(引用ここまで)
*****
“クマラ”と“クラマ”、、。
サナト・クマラは京都に来ていたのでしょうか。
“鞍馬”とは“暗い魔”だ、という説も聞きましたが、よほどの因縁があるに違いありません。
一代目教主の方の文章も読んでみたいです。
また、神智学との関連ももう少し調べてみたいと思います。
個人的には、シャンバラとの通路を鞍馬山に限定するのは、ちょっとどうなのだろうという気持ちがあります。。
鞍馬山からシャンバラに行ったという記録があるといいのですが。。
蛇は蛇(じゃ)の道。。
シャンバラに行くには、“暗い道”を通らねばならない、ということでしょうか。。
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「神智学」で3件
「地底」で16件
「シャンバラ」で3件
「チベット」で12件
「弥勒」で7件
など、あります。(重複しています)
魔王とは、だれなのか?
この問いに最もわかりやすく答えているのが、鞍馬弘教の教えであろうと思われます。
鞍馬寺の鞍馬弘教の2代目管主・信楽香仁氏が「古寺巡礼シリーズの「鞍馬寺」の巻に寄せている文章がありましたので、抜粋して転載します。
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(引用ここから)
奥の院魔王殿は、累々たる奇岩の上にある。
この岩が水成岩でサンゴやウミユリなどの化石を含んでおり、海底にあったものが2億6000万年前の太古に隆起したことがわかる。
そしてこの一帯が実は磐座(いわくら)であり磐境(いわさか)なのである。
この磐座に、金星から魔王尊が天下ったというのである。
魔王尊と書くと、悪魔の首領のように誤解されかねないので説明するが、あらゆる魔障を征服し、屈従させて、善魔に転向させる大王だから、「魔王尊」と申し上げるのである。
つまり、転迷開悟・破邪顕正のお力を授けてくださる守護神と思っていただければよかろう。
魔王尊は地下空洞の支配者でもある。
地下空洞には大都会があり、北欧とヒマラヤと南米と日本の4か所に、地表へ通ずる出入り口を持ち、日本の通路は鞍馬山であると言われている。
魔王尊は、地上に大破壊力と大創造力をふるい、国家の興廃を司る。
意志と勇気と創造と進化の神であり、人類の父である。
地球の霊王であり、地球全体の進化を支配する。
人類の進化だけではなく、神々や自然霊の進化、そして一切生類の進化をも促す。
だから、魔王尊の経綸と協調するものは厚い守護と祝福を受けるが、魔王尊の正義の理念に反するものは破壊されてしまう。
魔王尊は、地球の霊王であり、力の象徴である。
「火の霧の子」とも呼ばれ、人類とは違った進化過程を辿る。
その姿かたちは人間と同じだが、その身体元素は人間のものと違って、永久に変化しない。
食物もとらず、何千年、何万年たっても変化しないのである。
永遠に16歳の若さをたもち、人類が遠い未来において水星に移住するとき、人類を誘導してくれるという。
魔王尊は真我を通じて人類を感化する。
人間の自我は、魔王尊に直接触れることはできない。
しかし熱烈に慕い敬うものには、時がくるとそのお姿を拝ましてくれる。
そのときこそは、どのような罪と悲しみに苦しんでいるものでも、たちどころにして善に向かい、人生最大の幸福へと導かれてゆく。
魔王尊のはっきりしたお姿は誰にも分からない。
太古の金星から降臨したまま、16歳の若さをもって地球の霊王として活動しながら、変幻自在さまざまな姿態を現わすからである。
以前は長い間極秘のうちに奉修されてきた密教儀式の「五月満月祭」が、昭和29年に公開された。
人類を救済するために、釈尊やイエスキリストたちを世に送り出したのは、尊天(地球の霊王である魔王尊)に他ならないと、鞍馬山では確信する。
そして「五月満月祭」の宵は天界と地上の間の通路が開けるので、この宵を期して魔王尊讃仰の祈りを捧げ、釈尊の生誕と成道と涅槃とを祝いながら、救世主の再現を願う。
それが「五月満月祭」なのである。
この夜は全山に万灯をともして満月に聖水を供え、参加者一同は心の灯を高くかかげて大祈願を唱和する。
心中の善願の一願のみは必ずかなえられるという「五月満月祭」は、また「ウエサク祭」とも呼ばれ、国際的な神秘の祭典である。
緑と自然に恵まれた鞍馬山は、よこしまを許さぬ父の厳しさをもちながら、人間の心を温かく包んでくれる母のふところでもある。
ここを訪れて静かに瞑想し深呼吸して、宇宙の大霊である尊天の愛と光と力とを心身の奥深くいただき、明るく正しく生き抜く明日への活力としてくださるよう、心から願っている。
(引用ここまで)
*****
二代目の方の文章では、サナト・クマラの名前は出てきませんが、ここに描写されている「魔王尊」が、サナト・クマラの性質を描いていることは、サナト・クマラについて調べると分かってきます。
ウィキペディアによると、「サナト・クマラ」とは、サンスクリット語で「永遠の若者」を意味することばであるということです。
サンスクリット語であり、東洋の神格ではあるけれど、神智学関連の人々が彼らの独自の思想体系のなかに採り入れたのである、と説明されています。
*****
wikipedia「サナト・クマラ」より
(引用ここから)
○ヒンドゥー教とジャイナ教におけるサナト・クマーラ
サナト・クマーラとはサンスクリット語で「永遠の若者」を意味する。
ヒンドゥー教の宗教文書『チャーンドーギヤ・ウパニシャッド』7章ではリシ・ナーラダとの対話篇が記述されている。
『ラーマーヤナ』でも彼の名やエピソードが挙げられ、『シヴァ・プラーナ』には「サナト・クマーラ・サンヒター」と呼ばれる部分がある。
後述の神智学的観点の影響を受けた人々の主張によれば、人を引き付け、全ての信仰信条の人々を団結させるサナト・クマーラのための神殿は、スリランカのカタラガマにある聖地に位置している。
○神智学におけるサナト・クマーラ
サナト・クマーラは、ブラヴァツキー夫人により簡潔に言及された。
彼女はサナト・クマーラは、キリスト教の伝統でルシファーや堕天使と誤解された「炎の主」達である存在のグループに属すると主張した。
彼女の追随者であるC.W.リードビーターが、「サナト・クマーラは世界の「王」あるいは主であり、神智学の原理を明らかにしたマハトマたちのグレート・ホワイト・ブラザーフッドの首長である。」と書いた時に、サナト・クマーラは並外れた卓越性を獲得した。
後代の神智学信奉者のアリス・ベイリーやエリザベス・クレア・プロフェットはさらに進んだ細部の物語を書き加え潤色した。
彼はふつう、16才の少年の外観で描かれる。
○サナト・クマーラの下降と金星からの炎の主
リードビーターと後代の神智学支持者は、サナト・クマーラが1850万年前に金星のエーテル界から地球にやって来たと信じている。
神智学において、サナト・クマーラが金星からの遠征を計画準備することを助けた存在のことを「炎の主」たちと呼ぶ。
より後期の異説では、この注目すべき「炎の主」に釈迦や世界教師(ベンジャミン・クレームによれば弥勒菩薩やキリストと相互に関係している存在)を含めている。
Church Universal and Triumphantは、サナト・クマーラや「炎の主」たちはそのうえ十四万四千もの魂を金星から連れてきたと説く。
サナト・クマーラは偉大なグル、地球の救世主であるとみなされている。
彼の信者は全ての主要な宗教に彼を見る。
ヒンドゥー教のスカンダ(カルティケーヤ)、仏教のブラフマ=サナム・クマーラ、ユダヤ教やキリスト教の「日の老いたる者」、そしてゾロアスター教のアフラ・マズダー。そのうえスーフィーのムスリムに知られているアル=ハディル(緑の人)とも見なされている。
神智学では、金星は太陽系のなかで霊的に最も進歩した惑星とされる。
金星のエーテル界に住まう存在たちは、我々よりも何百年も先立った霊的進化にあり、金星の政策委員会は彼らのうちの一人であるサナト・クマーラを我々を指導させるために送り出した、と言われている。
神智学の語るところによれば、サナト・クマーラは地球に到着すると、彼の本拠として役立てるためにゴビ砂漠上のエーテル界にシャンバラの都市の建造を指導した。
(引用ここまで)
*****
“クマラ”と“クラマ”、、。
サナト・クマラは京都に来ていたのでしょうか。
“鞍馬”とは“暗い魔”だ、という説も聞きましたが、よほどの因縁があるに違いありません。
一代目教主の方の文章も読んでみたいです。
また、神智学との関連ももう少し調べてみたいと思います。
個人的には、シャンバラとの通路を鞍馬山に限定するのは、ちょっとどうなのだろうという気持ちがあります。。
鞍馬山からシャンバラに行ったという記録があるといいのですが。。
蛇は蛇(じゃ)の道。。
シャンバラに行くには、“暗い道”を通らねばならない、ということでしょうか。。
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