始まりに向かって

ホピ・インディアンの思想を中心に、宗教・心理・超心理・民俗・精神世界あれこれ探索しています。ご訪問ありがとうございます。

ロンゲストウォークは今・・・“歩き”という祈り

2008-10-02 | 北米インディアン
(5月25日記す)

三ヶ月前(2月11日)に始まった北米の「ザロンゲストウォーク2」は、
行程の7割まで無事進んできたようだ。

今、南ルートがニューオーリンズ、、メキシコ湾まで、
北ルートが、インディアナのグリーンヴィル、、五大湖の南あたりまで来たようだ。

「ザロンゲストウォーク2」HP
http://www.longestwalk.org/

先週、東京江戸川区の最勝寺というお寺でおこなわれた「ロンゲストウォーク2中間報告会」に
行ってみた。


最勝寺ロンゲストウォークサポートページ
http://www.geocities.jp/manominsingers/longestwalk_support.html

夕方お寺に行くと、お堂の中からインディアンドラムの音が、ドン、ドン、ドン、ドン、、
とお寺の木魚のように途切れなく鳴っているのが聞こえてきて、心がはやった。


聞けば、そのお寺の住職さんみずからが、インディアンムーブメントを推進しておられるということで、
何人ものロンゲストウォーク参加者の方々と共に、体験を分かち合ってくださった。

今回参加者、前回参加者、これから参加希望の方々、応援の方、、
集まりは4,50人くらいだっただろうか。

本堂でビデオや写真を見ながら、ウォークの説明を聞いたり、
インディアンチャントになったロンゲストウォークの歌をみんなで歌ったり。。

ドラムの音と、チャントの張りのある声は、なにか意識を遠くまで運ぶ作用があったようだ。

ふだん公の場には出てこないロッキー山脈の谷あいの村の部族の方たちなども、
ウォークの一団を出迎えて歓迎してくれたということで
参加者の方たちが貴重な体験をなさっているのがよくわかった。

スライドで見せていただいた、谷底に孤絶して暮らす先住民の方々と風景は、
夢の中のように無垢な印象で、きっと長いことわたしの記憶に残るだろうと思った。

ミイラ取りがミイラになる、とは言うけれど、ウォークに参加するにいたる方々というのは、
おそらく、生来インディアン魂を持っている方々なのだろう。

歩いてアメリカ大陸を横断しよう、という、ものすごく壮大なことをしているのに、
全然抵抗がなく、その世界の一員であることを望んでいる気持が皆同じで、わくわくした。

とても地味で大胆な魂の冒険にいつのまにか加わっている、という感じだ。

ウォークの歴史の中では、歩くのみならず、「セイクリッドラン」というマラソンも行われてきたと聞く。

確かに、「走る」ことに人が込めるであろう、激しさと純粋さが、報告会を聞いているだけでも感じられた。

人と共に祈りつつ“歩き”、個の誇りを燃やして“走る”、という運動なのだろう。

北米と日本、古代のモンゴロイド、平和という深く強烈な思想。。
自分の魂の根源に手がふれそうな感じがした。


「Sacred Run2006」
http://www.sacredrun.org/images/srPoster_rs3%20bright_opt.jpg
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おおえまさのり、のダライラマ・・〝関係″が〝リアリティー″である

2008-10-02 | メディテーション


「チベットの死者の書」の翻訳者、おおえまさのり氏の話を、昔若い頃、
西荻窪の「ほびっと村」で聞いたことを憶えている。

内容は忘れてしまったけれど、「ほびっと村」の3階の天井をながめながら、
虚空の、そのさらに奥の中空のリアリティーについて、一人語りで語る
おおえ氏を見ていると、そのまなざしの先の虚空と中空、
、かと思われるところが現前しているような、不思議なきもちになった。


それは覚めない夢を見ているようで、すごくチベットらしい気配を感じた。

だから、チベットと、ホビットは、わたしの中ではメビウスの輪のように、
現実の表と裏をつなぎあわせるヒモのように作用するものとして、
同列に並んで記憶されている。

「死者の書」は1974年に、講談社から翻訳本が出ている。

おおえ氏は1988年の「いのちのまつり」の実行委員長でもある。

2002年のメールマガジンに、おおえ氏のダライラマ評をみつけたので、転載する。

環境問題とか、反核、反原発は、スピリチュアル系にとっても、最も古くからある
定番のテーマだったのだと思い返す。

スピリチュアル系の人と、現実改革系の人と、、また、
“昔の人”と、“今の人”が、互いに近づき、活かしあう方法があるといいなと思う。

メールマガジン「 open-jboomerang 」“中道ーージョージ・ブッシュから遠く”
http://www.peace2001.org/gpc/gpc_mn/mn_200202.html#143
“メールマガジン「 open-jboomerang 」“中道・・ジョージ・ブッシュから遠く


          *****

         (引用ここから)

(前略)

 わたしたちはこの中道的アプローチの問題を、ジョージ・ブッシュの一般教書に比
して、考えみる必要がある。

 それはチベットと中国双方の、いや国際社会にとっての、人類と世界の止揚を夢見
るものであり、

その実現へのステップを記すものであるといえよう。

チベットを追わ れて40年、その果てに、憎しみへとではなく、

敵見方の見解を超えたところに至り、

そこからチベットと中国に、人類と世界に語りかけ、人類の自覚に基づく、

真に民主 的な中道の道において、世界を救いとろうと努めている。


 暴力の連鎖の愚かさを見るにつけ、わたしたちは第一次、第二次世界大戦から、何
も学んでこなかったのであろうか。

人類は歴史から学ぶことはできないのだろうか。

核や環境問題から人類は何を学んできたのだろうか。あるいは神から。


 わたしたちは、ジョージ・ブッシュのいう「敵か味方か」という愚かな二元論に陥
らない、

ダライ・ラマの提唱するところの「中道」とういものの見方を、

深く再考察 してみる必要がある。

 それ(中道)は、今日の地球環境の問題が提起してきた、他のものによってわたし
が支えられているという「関係生起(縁起)」性を透徹する。

個は他によって支えら れ(存在を与えられ)、かつそれぞれの個は互いに全世界を宿し合っている、と。

そ して世界(存在)が関係生起であるのは、そうありうるのは、

それぞれの存在が究極 的な「永遠不滅の実体」を持っていないからである、という。

神のところで見たよう に、世界(神やこの存在世界)に永遠不滅の実体はないという見解である。

 それはまた、世界は関係であるからには、世界には究極的な実体なく、

世界はこう であるという「常見」とそうではないとう「断見」を
超えているという見解でもある。

世界はわたしたちがどこに立っているかという、

それぞれの関わっている場によって、 異なる見え方をする。

敵も味方も人がどこに立つかによって、異なってくる。

関わり の中でリアリティは現れてくる他ないからである。


たとえば時間。

時間はその人がど こに立っているかによって、異なったものとして体験される。

極端な話、光速で移動 するものには時間も空間も質量も存在しないものとして体験される。

そのそれぞれの 時間が正しく、時間は有るといっても、無いといっても正しい。

ブッシュのいう「あれかこれか」ではなく、あれでもこれでもあり、あれでもこれでもない。


 ではリアリティ(真実)はなにもないのかというと、そうではない。

リアリティは 関係の中にあるということである。

関係がリアリティであると。

 神もまた関係の中に、ガリレイがいうように、わたしの中にということになる。

わたしなくして、神は存在しない。

わたしとの関係の中で、神は確として存在する。

それぞれのわたしの中に、それぞれの(多様な)神があり、かつそれは「一」なのである。

そしてそれは「一」の故に、非実体的なリアリティのものなのである。

世界もまたそうしたものとして現れている。

関係というリアリティをわたしたちは
生きている。

生きていること自体が関係である。

関係を生きているわたしがいるということである。

その関係を断ち切ろうとうするのが、ブッシュの二元論的立場である。

あれかこれか、敵か味方かであり、

これでないものは殲滅させられる。


中道は関係を生きようとする。

関係が存在に他ならないからだ。

そして関係が世界であることは、哲学や認識論のみならず、環境問題の中から、人
類は多くを学んできたはずである。

関係を断ち切れば、自ら共々、世界は滅びると。


ひとり勝ちはあり得ない。

  
        (引用ここまで)

      
           ***

そう。。一人勝ちは、あり得ない。。


おおえまさのり
http://www.wacca.com/88/07/ooe/ooe.html いちえんそう
ほびっと村HPhttp://www.nabra.co.jp/hobbit/hobbit_mura.htm
いのちのまつり88HP
http://www.geocities.jp/singingstone4/matsuri88.htm
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大会宣言に見る、「環境と平和をつなぐ」方法

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発
(5月15日記す)

前回の日記に転載した「9条世界会議」大会宣言文の中から、これまで取り上げてきた
「環境と平和をつなぐ」シンポジウムの話し合いに関わりのある部分をまとめてみた。


・・・・・

今日の世界における9条
    
    ↓

 今日の世界は、武力紛争、大規模な貧困、格差の拡大、武器の拡散、
地球規模の気候変動に覆われている。


9条の原則を保持し地球規模の平和と安定のための国際メカニズムとして強化することが、
かつてないほどに重要になっている。



9条と地球市民社会

     ↓

1990年代より、地球規模の市民社会が、草の根レベルで国境をこえて団結し
人類の将来の決定に参加するようになってきた。
そして、平和、人権、民主主義、ジェンダーおよび人種の平等、環境保護、
文化的多様性といった課題について、主要な役割を果たすようになってきた。




9条の約束を実現する

     ↓

世界的に軍事費を削成し限られた資源を持続可能な開発に振り向けることは、
地球規模で人間の安全保障を促進し軍事活動による環境への悪影響を
軽減することにつながる。

 持続可能な開発に関する世界サミットおよび国連委員会は、各国政府および企業に対して、
地球の気候、水、森林、生物多様性、食料、エネルギー供給を保全するよう求めている。
同時に、気候変動は紛争の発生、悪化、助長をもたらす危険があり、
気候変動の過度の影響から地球を守ることに投資することが重要である。



わたしたちはすべての政府に以下のことを求めます

       ↓

11 地球規模の気候変動に対処することを誓約するとともに、戦争と軍事のもたらす
環境への負の影響を転換すること。
持続可能な地球を守りクリーンで安全なエネルギーのための技術を促進し共有するような
「国際持続可能エネルギー機関」の設立にむけて投資すること。



わたしたちは日本の政府が以下のことに取り組むことを奨励します

       ↓


3 世界各地における持続可能な開発のための人間の安全保障に注力するとともに、
ミレニアム開発目標の達成という経済大国としての責任を果たすことによって、
国際社会で主導的な役割を果たすこと。



市民社会は以下のことに取り組むことを誓約します。

        ↓

1 9条の主要な原則の維持・拡大を地球規模で促進していくごとに真剣に取り組み、
平和の文化を普及していくこと。


3 平和、人権、人道援助、軍縮、環境、持続可能な開発といった異なるセクター間の
協力を強めることで能力を高め、効果的なネットワークを築くこと。
地元、地域、世界レベルでの市民社会の参加をより拡大するために、政府、国家機関、
国際機関との定期的な連絡チャンネルを設置すること。


6 不公平を生み環境を破壊し紛争を助長するようなグローバル経済の力の集中に対抗して、
平和、開発、環境に投資し、公正で非軍事的な経済をつくり出すこと。
 
       ・・・・・


*軍事費を削減し、地球規模で人間の安全保障を図る
*地球規模の視野に立ち、持続可能なエネルギーを探求する
*戦争、軍事による環境破壊を防ぐ
*開発に関わる人間の安全に責任をもつ
*環境を破壊しない経済をつくりだす
*9条の主要な原則を維持、拡大することを、地球規模で促進する


これらのことを希求するべきであるということが、大会で話し合われ、
確認合意されたのではないかと思われる。

「9条」という言葉が、日本から巣立って、世界規模の概念として取り扱われていることが、
実感として、感じられた。
さまざまな問題を、大きな視野にたって、前向きに考えていきたいと思った。


wiki「市民社会」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%82%E6%B0%91%E7%A4%BE%E4%BC%9A
wiki「ミレニアム開発目標」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%A0%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%9B%AE%E6%A8%99
wiki「グローバル経済」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9
wiki「反グローバリゼーション」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢見る力をはぐくみたい・・感想

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発
(5月14日記す)

前回までの4つの記事で、9条世界会議「環境と平和をつなぐ」
シンポジウムの聞き書きを記してきた。

リライト(まとめることで、元の言葉をいじってしまうこと)の責任を負ってまで、
どうしても書き置きたいと思ったのは、やはりわたしにとって、
とても興味深い、実験的な話の内容だったからである。

以下、わたしの感想です。



発言者たちの話に、コメントを求められたダグラス・ラミスさんが、
「9条の裏には日米安保があることを忘れてはいけない」と述べたが、
この話し合いでは、発言者たちは、その問題を視野に入れつつも、
極力ふれずに、「何とかしてそこを超えたものを探ろう」という視点が
強いように感じていた。

だからラミスさんのこの発言があったときには、来るべきものが来たと思った。


ラミスさんは、以下のように指摘した。

***

沖縄に基地がいらないとか、辺野古が環境破壊だとか(言っているが)、

戦争になれば、それどころではない。

今の日本を支配しているのは、9条ではなく、日米安保。

安保は見えにくいが、9条と安保の問題がある。

(また、)経済成長と9条は、セットでとらえられてきた。

9条で平和をまもり、経済成長で豊かになる、
というモデルがあった。

それを切り離し、マインドセットから抜けていく必要がある。                      

***

このように指摘されると、それまでの議論はやはりどこかしら空理空論に近い、
腰の弱さがあるように感じられた。

やはり“9条で戦争を放棄して、平和に生きることを選択する”、というのは、
空理空論のおめでたい理想主義なのだろうか?。。

ラミスさんに、理想主義と指摘され、さて、何と答えればいいのだろうかと、
わたしも身を硬くして、考え直した。


実際、今の日本の現状では、平和を守る、ということは、
“安保で保障されている平和を守っているにすぎない、
という状況が盲点になって見えないでいれば、平和ぼけである。
平和を維持したいと望む気持ちが、軍備がはりめぐらされているという事実の、
かくれみのになってしまう。



それでは、日本が安保を捨てて、かつ戦争放棄ができるのか、
という話になると、日本とただ二国、戦争放棄をかかげているコスタリカも、
アメリカの羽の下の安全、という側面があるし、問題はふりだしに戻ってしまう。

環境と平和、というお題に対して、「戦争は環境を破壊する」という観点は
誰にも等しく共通だけれど、、。

「戦争になれば、環境破壊など問題にしている状況でなくなる」、という現実優先の論理と、
「環境保護の革新性=環境破壊も戦争だ、人間と環境はつながっている」をうったえる論理のすれ違いは、
この問題の持つ大きなテーマではないかと思った。


それは、理想のもつ力と限界という風にも見え、人間の本質は善か悪か、
の定義に立ち戻ることとも言えると思う。

そして、人間は善か悪か、と考えるとき、「日本という国家が9条を持ち、
国家として武力を放棄している」、という事実は、ひとつの状況証拠として、
大変貴重なのではないかと思われる。

なぜなら、9条から話を始めることで、従来の性悪説に基づく人間観、
を超えることができるからだ、、。

戦わない人間、殺さない人間、、そのような人間観から、人間を語ることができるからだ。

だからこそ、世界中の人々が、9条を持っている日本という国の奇跡を尊重し、
なんと奇跡的なことだろう!と、驚愕するのだと思う。

だとすれば、、この既成事実に立脚しないという手(脚?)はないのでは
ないだろうか?。

この既成事実を手放す手はないのではないだろうか?


“9条のもつ可能性”と、そこにある“もう一つの人間のすがた”を「
夢見る力」について、これからも考えていければ、と思っている。





憲法9条

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。





はてなダイアリー「ダグラス・ラミス」

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C0%A5%B0%A5%E9%A5%B9%A1%A6%A5%E9%A5%DF%A5%B9


wiki「コスタリカ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AB
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハチドリのひとしずく・・アウキ・ティトゥアニャさんの語り

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発

(5月10日記す)

前回の記事に続き、9条世界会議「環境と平和をつなぐ」シンポジウムの備忘録。

3人目は、南米エクアドル・コタカチ州知事就任12年目の、
アウキ・ティトゥアニャさんだった。

アウキさんは、

デモクラティアとは、民衆の力という意味の言葉である。

しかし今世界に民主主義はあるだろうか?

ない。

民衆には力がない。

だから民主主義もまた、ない。

石油の力がある。ドルの力が、テレビの力がある。

川を渡ろうとするなら、水に入らなければならない。

我々は参加しなければならない。

変革は、参加によってうまれる。

500余年の状況を超えて、民主主義を作り出すこころみがなされている。

先住民の知恵は、人々の政治的な意思と政府の政治的な意思が
同時になければならない。

責任あるビジョンが必要だ。

先祖代々の3つの原則がある。

なまけものにならない
うそをつかない
盗まない

これが今までの政治へのわれわれの答えである。

我々の働き方のかぎは、大きな集会をすること。

あらゆる人がみんなで集まり、みんなで話し合う。

不透明性や腐敗を追い出す日を定める。

いっしょに成功し、いっしょに失敗し、みんなで担い合おう。

そして我々は12年つねに勝利しつづけてきた。

かぎは対話だ。

多文化の人々の話し合いだ。

経済や投資、予算も100パーセント住民参加型で準備する。

平和を構築するためには、対話が重要だ。

我々は、腐敗した政治家、資本家がコタカチを食い物にすることを、

わたしたちの森や水を汚染し、社会をくずすのを、くいとめてきた。

エクアドルの軍事費は25から30パーセント。

長年アメリカの属国だった。今や通貨もドルだ。

しかし、すべてのものをするための時間はある、と言われる。

9条をもつエクアドル、
軍隊をもたないエクアドル、
エコなエクアドル

に向かう筋道を。

それは可能か?

今コタカチは非武装。

エクアドルは、コロンビアの脅威もあり、すぐに非武装にはできないが、

9条をかかげ、段階的にへらすことは可能である。

現にある雇用、産業を、どう転換するか?

環境教育者や、森の世話の仕事を。

環境危機だから、環境問題に取り組む必要があるのだ。

コスタリカでは、

空軍は、鳥でいい
陸軍は、ありでいい
海軍は、さかなでいい

という。

我々は様々な攻撃を受けてきた。

だから我々は、戦争をにくむ。

だから我々は命と平和を愛する。

南米に伝わるハチドリの話をしよう。

森が火事で燃えていた。

森の生き物はみんな逃げていった。

でも一匹のハチドリだけは逃げなかった。

くちばしで水を一滴づつはこんで、火の上に落とし続けた。

動物たちがそれを見て、

そんなことをして何になる?ときいた。

ハチドリは答えた。

わたしはわたしに出来ることをしているだけです。


わたしが出来ることを、わたしがする。

一人一人が、できることをやっていきましょう。
(文責veera 聞き書き)


実際に12年間自治体の変革に取り組んでいる人の、威風堂々たる演説だった。

9条との関連について、進行役の辻信一氏が補足した分は、次回に載せる。





憲法9条

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。



関連資料

ナマケモノ倶楽部HP「エクアドル・コタカチ」
http://www.sloth.gr.jp/ecua/cotacachi_basic.htm wiki「コスタリカ」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AB
いま静かなブーム・・ハチドリのひとしずく
http://allabout.co.jp/family/volunteer/closeup/CU20060830A/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イロコイ連邦の平和の法・・星川淳さんの語り

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発
(5月8日記す)

前回に続き、9条世界会議の「環境と平和をつなぐ」シンポジウムの備忘録。

二人目の発言者は、グリーンピース代表の星川淳氏だった。


星川氏は、

環境・エネルギーの問題は、自分たちをどう治めていくか、つまり、自治の問題だ、といえる。

人間には、グッドマインド、、理性、良い知、というべきものがある。

かつて12世紀、北米の東海岸に、イロコイ連邦というものが出来た。

当時熾烈な争いを繰り返していたインディアンの部族の中に、
ピースメーカーと呼ばれる人(人々?)があらわれて、大変な努力をして、
部族間の争いをやめさせた。

すべての部族をまとめて、一つの“連邦”を作りあげた。

このイロコイ族が、“合衆国”の作り方を、米国人に教えた。

だから、日本の憲法はアメリカの押し付けだという人もいるが、
アメリカの先住民のいとなみから来ているとも言える。


「イロコイの大いなる平和の法」と呼ばれるものがある。
それは、武器をすてる、非戦の考えである。

この考えは、アメリカにはないが、日本にはある。

モンゴロイドからモンゴロイドに、9条が戻ってきたともいえる。

六ヶ所村は、たくさんの問題をはらんでいる。

再処理の技術が確立されていない状態は、トイレのないマンションのようだ。

未来への責任はもてるのか?

日本が、全然経済性のない核、プルトニウムにこだわるのは、
核武装できるオプションをとっておきたいためでは?

最近は、あたりまえ、いいじゃないか、という空気をかんじる。

マスコミ、メディアは全然機能していない。

これでは第二の戦艦大和だ。

負けるのがわかっているのにスタートする。

このまま行けば、ひどいことになる。

お金と人材は二度は使えない。

原子力に使うと、省エネには使えない。

どちらに使うかの分かれ道だ。

2050年までに原子力を半分にする、これは世界の平均値。

温室効果ガスの排出をへらし、気温上昇を2度以下におさえなければ。

日本は二酸化炭素を削減しなければいけない。

核物質があふれる世界作りにお金をそそいでしまっている。

2020年までに自然エネルギー、省エネルギーに大シフトしなければならない。

エネルギーの消費を30パーセント落とそう。

そのためにはまず原子力をはずそう、全然解決にならないからはずそう、
というシナリオが必要。

自然エネルギーで70パーセント供給することをめざしたい。

年4パーセント削減で、複利計算で、80年までに80パーセント削減できる。


この世界は、安心で、壊れてしまわない、という感覚がなければならない。

自分がもっているものを花開かせられる気分が必要。

そのためには、たくさんのイエスとノーを言わなければならない。

たくさんのDO、やることと、BE、ありようで。

生きてきた恵みのかぎりを、在り尽くし、やり尽くす。

なににノー、イエスを言うかのわざをみがく必要。

民主主義はまだまだ発展途上だ。

たくさんの工夫をこらさなければ。

最終的にどういうことになるか。

自分の望む在り方、生き方を。

みんなで作っている社会だ。

安保、基地は9条違反では。

安保闘争は70年でとだえたが、2010年を安保を考え直すときにしたらどうか。

パックス・エコノミカ(経済均衡による平和)に代わる、パックス・エコロジカ(生態学的均衡による平和)を。
(文責 veera 聞き書き)

と、熱く語った。

たくさんのDOとBEを、という言葉が心に残った。
ひょうひょうとした、知的なさわやかさが印象的だった。








憲法9条

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。



関連資料

wiki「イロコイ連邦」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%82%A4%E9%80%A3%E9%82%A6
温暖化
http://contest.thinkquest.jp/tqj2001/40218/ondanka.htm
greenpeace「六ヶ所村核燃料再処理施設とは」
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/rokkasho/
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トウモロコシを燃やさない選択・・アリス・スレーダーさんの語り

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発
(5月07日記す)

前回書いた「9条世界会議」の「環境と平和をつなぐ」というシンポジウムをWEBテレビで見た。

備忘録に、メモをまとめてみる。
9条と自分の関係を考えてみたいので。

3人の話なので、一人ずつまとめてみる。

最初に話をしたのは、核時代平和財団のアリス・スレーダーさんという方だった。

アリスさんは、

9条は、日本だけのものではない。

環境破壊は、自然への戦争である。
9条を拡大解釈すると、9条はその戦争に対抗するものとして、
世界的な意味合いを持ちうる。


地球上の生物は相互依存している。
9条は環境・生態系への戦争、破壊を防ぐものとなりうる。

代替エネルギーは今すでに可能なのに、私たちはそれを知らされていない。

原子力を段階的に廃止していかなくてはならない。
原子力廃棄物は、25万年影響力をもつ。
日本では45トンのプルトニウムが蓄積されている。
六ヶ所村の原子力施設の稼動で、2012年までの4年で、30トン増える。
代替エネルギーに変えるべきである。
日本は地熱と風力で発電をまかなえるのではないか。

世界の125兆円の軍事費を、生き延びるために使うか、
殺すために使うかの選択がある。

食料のトウモロコシをもやして車のために燃やすなんて、いやだ。

私たちは、自分たちがほしいものを知っている。
深遠なるビジョンも持っている。

私たちは質のよい、安全なクリーンなエネルギーを求めている。
私たちは世界を変えられる。
          (文責 veera 聞き書き)

と力強く語られ、大変説得力があった。


9条も戦争の概念も拡大解釈した上でのお話ではあったが、平和と環境、
9条と環境、というお題でどういう話をされるのかと思っていたので、
なるほど納得であった。





憲法9条

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。



関連資料
ブログ「メディアサボール」矛盾だらけのバイオエタノール
http://mediasabor.jp/2007/07/post_154.html asahi.com「新エネルギー覇権争い」
http://www.asahi.com/special/070110/TKY200802060298.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9条世界会議、幕張で開催・・2008・5・4

2008-10-02 | 野生の思考・社会・脱原発
(5月3日記す)

憲法9条をめぐる「9条世界会議」が、明日から千葉の幕張メッセで開かれる。

憲法9条は、平和の手段たりうるか、それとも敗戦の遺物なのだろうか。。

憲法記念日は、憲法について思いをはせたい。。


・・・・

戦後60年たったから、新しくしなくちゃという発言も一部あったけれど、
60年以上も平和を守ってきた9条だから、もっと考えて、もっと大切にして!
 そう痛感して世界から9条へのメッセージを携えた人たちがやってくる、
それが『9条世界会議』です。
ノーベル平和賞受賞者や平和問題に取り組む人たちの話に耳を傾け、
ときに意見交換したりと、彼らとシェイクハンドするのは会場に足を運んでくれるみなさん。
ライブや研究発表、映像コンペなど、企画して、参加するのも自由。
誰かが企画するのを待ってないで、どんどん参加する、創っていくのが、
この新しい世界会議のスタイルです。
まずは、仲間と声をかけあってみよう。何がやりたい? できることは何? 
とりあえず、はじめの一歩を踏み出してみよう。

      (公式HPより)

・・・・

4日は基調講演
5日は分科会
6日に大会宣言

もりだくさんの話し合いがあります。

「9条世界会議」公式HP
http;//whynot9.jp 「グローバル9条キャンペーン」HP
http://www.article-9.org/
本部は、NPOピースボート内
呼びかけ人は伊藤真氏、辻信一氏ほか多数



“9条世界会議”コミュよりスケジュールをコピーします。


・・・・



【日時】
2008/5/4(日)~6(火・祝)

【場所】
幕張メッセ

【内容】
■□■5/4(日)■□■
<9条を考える 全体会>
開場:12:30
開演:13:30(21:00終了予定)
幕張メッセ・イベントホール 定員7000名

◆初日を盛り上げる音楽ライブ、”9ALIVE”出演アーティスト◆
UA
加藤登紀子
FUNKIST
原田真二
亀淵友香
高橋竹山
ナターシャ・グジー
普天間かおり
AINU REBELS

◆その他、講演などもりだくさん◆
ゲスト
マイレッド・マグワイア(北アイルランド/1976年ノーベル平和賞受賞)
コーラ・ワイス(アメリカ/ハーグ平和アピール代表)
雨宮処凜(作家)
池田香代子(翻訳家)
伊勢崎賢治(東京外国語大学)
伊藤真(伊藤塾塾長)
C・ウィラマントリー(元国際司法裁判所判事)
香山リカ(精神科医)
キャサリン・サリバン(軍縮教育家)
品川正治(経済同友終身理事)
高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)
辻信一(NGOナマケモノ倶楽部)
星川淳(グリーンピース・ジャパン)
ベアテ・Sゴードン(元GHQ日本国憲法起草者)
水島朝穂(早稲田大学教授)
湯川れい子(作詞家)


■□■5/5(月・祝)■□■
<9条を生かす 分科会>
開場: 9:00
開演:10:00(19:00終了予定)
幕張メッセ・国際会議場 定員3000名

◆シンポジュウムはじめ特別フォーラム、ワークショップなど◆


■□■5/6(火・祝)■□■
◆まとめの総会、記者会見など◆


【チケット】
5/4(日)全体会・音楽ライブ(イベントホール)
前売り券1,000円/当日券1,500円(中学生以下無料)
※音楽ライブもこのチケットで見られます

5/5(月) 分科会(国際会議場)
前売り券1,000円/当日券1,500円(中学生以下無料)

ローソンチケット 
全国ローソン(店内Loppi)にて発売中 <Lコード33580>0570-084-003

【お問合せ先】
9条世界会議実行委員会
Tel 03-3363-7967 Fax 03-3363-7562

【公式サイト】
http://whynot9.jp
・・・・


なお、このイベントはスティッカムTVというところで、web中継をするそうです。


また、2月24日に広島を出発した9条ピースウォークが、4日同会場に到着です。

9条ピースウォークHP
http://homepage3.nifty.com/peace_walk/Welcome.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする