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電撃のFFXI本vol.3の三冊目にして最後を飾る冒険編が発売された。過去、マップを主体とした世界編、2枚のDVD映像が付いたコミュニケーション編が発売され、その後追加ディスク『アトルガンの秘宝』を扱った(vol.3ではないが)アトルガンの秘宝編も発売され、この冒険編の発売が危惧されていたりということもあった。
この冒険編では、主にクエストとミッションを中心に扱っており、その他にFFXIの様々なコンテンツを取り上げている。8月のバージョンアップまで対応済みでごく一部は10月分にも触れてある。世界編とこの冒険編があれば、FFXIの多くの要素をかなり網羅していると言っていいだろう。(ただしアトルガンエリアについてはアトルガンの秘宝編のマップ等が参考になるし、合成などについては電撃vol.3では全く触れられていない。)
では、まずは内容を見てみよう。
ページ数は258ページ。世界編は290ページだったのでそれよりは少し薄い。しかし、情報量は遥かに上回っている。
○冒頭部分(18ページ)
目次、電撃の旅団メンバー紹介、トピックスとしてチョコボ育成ガイド、ヴァナ・ディールNPC名鑑、イベント回想場所リストからなっている。
チョコボ育成ガイドは3ページで基本的な流れや卵の入手方法、エサの種類や効果など。実装されたばかりのコンテンツで、バージョンアップごとに大きなテコ入れがされるので役に立つかどうかは微妙であるが、エサ一覧に入手方法の詳細があったりする点は便利。
NPC名鑑は各エリア1ページごとに収めているので物足りなさが残るものの、写真付きなのは魅力。ネタばれ込みでキャラクター辞典みたいのが出たら欲しい(笑)。
○クエストガイド(94ページ)
基本はエリア別だが、ジョブ取得、AF、WS取得、召喚獣関連などはまとめて書かれている。地図&ルートが書かれているものが多いのは便利。戦闘のあるものは倒すためのレベルの目安なども書いてある。今更ながらという感もあるが、手伝いやセカンドキャラでクエストをクリアしたいときなどにはとても役に立つだろう。サブイベントとして、獣人財宝、海図、フィッシュランキング、迷子のチョコボ、指定生産クエスト、称号・耐性占い、謎の装置、免罪符装備、再生の石、ラッキーロール、マップ上の仕掛けについて触れられている。
○ミッション&ストーリーガイド(50ページ)
8月実装分までのアトルガンミッション及び既存の5つのミッションの攻略。ストーリーに関してはあくまでさわりのみ。推奨レベルも明記されている。アトルガン、三国が各4ページ(三国共通に2ページ)、ジラートが6ページなのに対して、プロマシアに16ページも割いている。注目は、攻略本では初解禁となるアル・タユエリアの地図が掲載されていること。
この他、基本情報として戦績交換品(アトルガンは8月実装分まで)やシグネットやサンクションの効果などが書かれており、忘れてしまった人にも便利。また、4ページに渡って称号リストが掲載され、称号取得条件や変更可能場所も書かれているのでこだわりのある人には役立つだろう。
○最新戦術データ&特殊な戦闘(85ページ)
最新の戦闘知識(6ページ)は、残念ながら基本的な情報のみ。精霊弱体魔法の重ね掛けの可否や弱体魔法の強弱関係、敵対心や釣りに関する基本的な知識、モンスターの特殊技の簡単な特徴など。基礎的だけど知られていないことも多いFFXIだけに、もう少し突っ込んだデータや解説があればよかった。
メリットポイント解説(2ページ)は特にグループ2を1ページで取り上げている。数が多いし未だになかなか覚えられないだけに役には立ちそう。
アビリティ・ジョブ特性リスト(2ページ)には八双、星眼なども掲載されている。効果時間・再使用時間も書かれているので頭に入れておきたい。
魔法・歌・忍術・契約の履行リスト(8ページ)はジョブ別に使用可能魔法が掲載されている。詠唱・再詠唱・属性・スキル・入手法が書かれているので役立つ。もちろん青魔法リストもあり。
ウェポンスキル(2ページ)、技連携&MB解説(4ページ)、スキル適正&スキル上限値(1ページ)、経験値表(1ページ)はよく掲載されるリスト。ただ技連携早見表は、ネット上で流布している表現が使われていないので直感的に分かりにくい欠点がある。
レベル別狩り場ガイド(4ページ)はアトルガンエリアまで含めたガイドとしてはかなり有用。定番は押さえられている。
フェローシップ(6ページ)はかなりページが割かれている。関連クエストも含めてであるが。ただ信頼ポイントと各クエの発生条件やフェローの戦闘回数制限・時間制限の拡張などとの関連をキチンと書いていない点が残念。
アサルト(12ページ)は伍長までの全アサルトの攻略が掲載されている。各エリア2ページ。もらえる作戦戦績の目安も書かれているので使いやすい。
ビシージ(4ページ)は10月のバージョンアップでかなり強化されてしまったので古い情報になってしまった。ただマップ&ルート付きで、捕虜救出&魔笛奪還の攻略法が記載されているのが注目だ。これで救出や奪還を少しは気軽に行うことができるようになった。
獣人印章・獣神印章・戦績BF戦(10ページ)は、全67種類のBF戦の解説。10月のバージョンアップで新種のBF戦が追加されたもののそれ以外では十分に有用だろう。攻略法に関しては非常に簡単に触れられているものから、かなり詳細なものまで様々だが、戦利品や敵の初期配置の掲載は興味深い。黒PTなどの特化型PTによる戦術はさすがに書かれてないようだが。
ENMクエスト(6ページ)は全ENMの攻略法の他、主な戦利品も掲載。残念ながら「奈落の傀儡師」のジョブ別攻略法などはない。ウルガランのマップなどもあるので必要な情報は全て揃っている感じだ。
リンバス(10ページ)は、攻略本では初となるリンバスの詳細情報。1エリアに半ページを割いてかなり細かな攻略が掲載されている。モンスター一覧(敵の数も)もあって、かなり参考になりそうだ。また、AF及びAF2の打ち直しのリストも。元となる装備との性能比較がないのは残念だが、打ち直しに必要なアイテムを確認するときには便利だろう。
遠征軍&ガリスン(4ページ)はそれぞれ2ページずつ。デュナミス(2ページ)は主に新エリアについて。
○きまぐれ旅団パラダイス、索引
新種モンスター、ワモーラ(成虫)とソウルフレアの紹介などだが、それより驚いたのはワモーラプリンスがワモーラに孵化するシーン。撮ったのも凄いが、何よりこんな要素を入れた遊び心がニヤリとさせられる。他にチョコボの名づけられる名前のリストなども。
○4コマ、欄外
恒例の4コマ、欄外コラムがほぼ全ページに(4コマは奇数ページ)。4コマは相変わらずの脱力系。
クエストやミッションに関してはすでにネット上で十分な情報が揃っており、そのほとんどは今更といった感じもある。決定版と言えるほどの出来ではあるが、ネットゲームの宿命として新しいクエスト・ミッションが追加されれば網羅されていない攻略本は古いものとなってしまう。BF戦やリンバスなどかなり有用な情報もあるが、ネット上でそれを上回る情報は手に入る。紙媒体で、手元で見たいという趣向がなければ価格ほどの価値はないだろう。もちろん、電撃の旅団というキャラクター性に対する好みもあるだろうが。
さて、これでvol.3は完結した。果たしてvol.4は出るのかどうか。実際のFFXI同様、電撃の旅団の本はある程度の固定層があって売り上げは見込めるだろうが、逆に新たな層の開拓という面では厳しい。FFXIに対する新たな切り口が見出せなければ、新たな攻略本を出す可能性は低いかもしれない。
ただまだまだ切り口はあると思う。例えば、プレイヤーのスタイルに切り込んでいくとか、BFなどのバトルのみに焦点を当てるとか、最近よく言われる基礎の出来てない新規プレイヤーに向けた戦術講座などなど。国産MMORPGとして成功した最初のゲームであり、プレイヤーの多くがMMORPG初体験だったという特徴から、良くも悪くも独特のコミュニティが生まれた。2chがそのコミュニティの中核を占めたため、ジョブ差別などが蔓延している現状もあるが。プレイヤーのFFXIに対する思いも人それぞれなのは当たり前だが、極端な効率主義から、自由・まったり派までの間のバランスが取れていない。ネ実で見た言葉だが、FFXIは「大人の遊び」だというものがある。迷言として知られる「FFXIは遊びじゃない」という言葉があるが、一方で遊びだからと自分勝手なプレイを続けるプレイヤーもいる。「大人の遊び」とは、遊びではあるが、無責任に勝手気ままにできる遊びではなく、周りの人との協調や遊ぶための準備や手間を厭わない姿勢を指す言葉だ。真剣に遊ぶことが求められる局面があるゲームだが、それに対するスタンスの違いはプレイヤー間にある。RMTや「中華」の問題なども含め、コミュニティの文化を変えていくような方向性を紙媒体であれネットであれ作り上げることはできないだろうか。
電撃のFFXI本vol.3の三冊目にして最後を飾る冒険編が発売された。過去、マップを主体とした世界編、2枚のDVD映像が付いたコミュニケーション編が発売され、その後追加ディスク『アトルガンの秘宝』を扱った(vol.3ではないが)アトルガンの秘宝編も発売され、この冒険編の発売が危惧されていたりということもあった。
この冒険編では、主にクエストとミッションを中心に扱っており、その他にFFXIの様々なコンテンツを取り上げている。8月のバージョンアップまで対応済みでごく一部は10月分にも触れてある。世界編とこの冒険編があれば、FFXIの多くの要素をかなり網羅していると言っていいだろう。(ただしアトルガンエリアについてはアトルガンの秘宝編のマップ等が参考になるし、合成などについては電撃vol.3では全く触れられていない。)
では、まずは内容を見てみよう。
ページ数は258ページ。世界編は290ページだったのでそれよりは少し薄い。しかし、情報量は遥かに上回っている。
○冒頭部分(18ページ)
目次、電撃の旅団メンバー紹介、トピックスとしてチョコボ育成ガイド、ヴァナ・ディールNPC名鑑、イベント回想場所リストからなっている。
チョコボ育成ガイドは3ページで基本的な流れや卵の入手方法、エサの種類や効果など。実装されたばかりのコンテンツで、バージョンアップごとに大きなテコ入れがされるので役に立つかどうかは微妙であるが、エサ一覧に入手方法の詳細があったりする点は便利。
NPC名鑑は各エリア1ページごとに収めているので物足りなさが残るものの、写真付きなのは魅力。ネタばれ込みでキャラクター辞典みたいのが出たら欲しい(笑)。
○クエストガイド(94ページ)
基本はエリア別だが、ジョブ取得、AF、WS取得、召喚獣関連などはまとめて書かれている。地図&ルートが書かれているものが多いのは便利。戦闘のあるものは倒すためのレベルの目安なども書いてある。今更ながらという感もあるが、手伝いやセカンドキャラでクエストをクリアしたいときなどにはとても役に立つだろう。サブイベントとして、獣人財宝、海図、フィッシュランキング、迷子のチョコボ、指定生産クエスト、称号・耐性占い、謎の装置、免罪符装備、再生の石、ラッキーロール、マップ上の仕掛けについて触れられている。
○ミッション&ストーリーガイド(50ページ)
8月実装分までのアトルガンミッション及び既存の5つのミッションの攻略。ストーリーに関してはあくまでさわりのみ。推奨レベルも明記されている。アトルガン、三国が各4ページ(三国共通に2ページ)、ジラートが6ページなのに対して、プロマシアに16ページも割いている。注目は、攻略本では初解禁となるアル・タユエリアの地図が掲載されていること。
この他、基本情報として戦績交換品(アトルガンは8月実装分まで)やシグネットやサンクションの効果などが書かれており、忘れてしまった人にも便利。また、4ページに渡って称号リストが掲載され、称号取得条件や変更可能場所も書かれているのでこだわりのある人には役立つだろう。
○最新戦術データ&特殊な戦闘(85ページ)
最新の戦闘知識(6ページ)は、残念ながら基本的な情報のみ。精霊弱体魔法の重ね掛けの可否や弱体魔法の強弱関係、敵対心や釣りに関する基本的な知識、モンスターの特殊技の簡単な特徴など。基礎的だけど知られていないことも多いFFXIだけに、もう少し突っ込んだデータや解説があればよかった。
メリットポイント解説(2ページ)は特にグループ2を1ページで取り上げている。数が多いし未だになかなか覚えられないだけに役には立ちそう。
アビリティ・ジョブ特性リスト(2ページ)には八双、星眼なども掲載されている。効果時間・再使用時間も書かれているので頭に入れておきたい。
魔法・歌・忍術・契約の履行リスト(8ページ)はジョブ別に使用可能魔法が掲載されている。詠唱・再詠唱・属性・スキル・入手法が書かれているので役立つ。もちろん青魔法リストもあり。
ウェポンスキル(2ページ)、技連携&MB解説(4ページ)、スキル適正&スキル上限値(1ページ)、経験値表(1ページ)はよく掲載されるリスト。ただ技連携早見表は、ネット上で流布している表現が使われていないので直感的に分かりにくい欠点がある。
レベル別狩り場ガイド(4ページ)はアトルガンエリアまで含めたガイドとしてはかなり有用。定番は押さえられている。
フェローシップ(6ページ)はかなりページが割かれている。関連クエストも含めてであるが。ただ信頼ポイントと各クエの発生条件やフェローの戦闘回数制限・時間制限の拡張などとの関連をキチンと書いていない点が残念。
アサルト(12ページ)は伍長までの全アサルトの攻略が掲載されている。各エリア2ページ。もらえる作戦戦績の目安も書かれているので使いやすい。
ビシージ(4ページ)は10月のバージョンアップでかなり強化されてしまったので古い情報になってしまった。ただマップ&ルート付きで、捕虜救出&魔笛奪還の攻略法が記載されているのが注目だ。これで救出や奪還を少しは気軽に行うことができるようになった。
獣人印章・獣神印章・戦績BF戦(10ページ)は、全67種類のBF戦の解説。10月のバージョンアップで新種のBF戦が追加されたもののそれ以外では十分に有用だろう。攻略法に関しては非常に簡単に触れられているものから、かなり詳細なものまで様々だが、戦利品や敵の初期配置の掲載は興味深い。黒PTなどの特化型PTによる戦術はさすがに書かれてないようだが。
ENMクエスト(6ページ)は全ENMの攻略法の他、主な戦利品も掲載。残念ながら「奈落の傀儡師」のジョブ別攻略法などはない。ウルガランのマップなどもあるので必要な情報は全て揃っている感じだ。
リンバス(10ページ)は、攻略本では初となるリンバスの詳細情報。1エリアに半ページを割いてかなり細かな攻略が掲載されている。モンスター一覧(敵の数も)もあって、かなり参考になりそうだ。また、AF及びAF2の打ち直しのリストも。元となる装備との性能比較がないのは残念だが、打ち直しに必要なアイテムを確認するときには便利だろう。
遠征軍&ガリスン(4ページ)はそれぞれ2ページずつ。デュナミス(2ページ)は主に新エリアについて。
○きまぐれ旅団パラダイス、索引
新種モンスター、ワモーラ(成虫)とソウルフレアの紹介などだが、それより驚いたのはワモーラプリンスがワモーラに孵化するシーン。撮ったのも凄いが、何よりこんな要素を入れた遊び心がニヤリとさせられる。他にチョコボの名づけられる名前のリストなども。
○4コマ、欄外
恒例の4コマ、欄外コラムがほぼ全ページに(4コマは奇数ページ)。4コマは相変わらずの脱力系。
クエストやミッションに関してはすでにネット上で十分な情報が揃っており、そのほとんどは今更といった感じもある。決定版と言えるほどの出来ではあるが、ネットゲームの宿命として新しいクエスト・ミッションが追加されれば網羅されていない攻略本は古いものとなってしまう。BF戦やリンバスなどかなり有用な情報もあるが、ネット上でそれを上回る情報は手に入る。紙媒体で、手元で見たいという趣向がなければ価格ほどの価値はないだろう。もちろん、電撃の旅団というキャラクター性に対する好みもあるだろうが。
さて、これでvol.3は完結した。果たしてvol.4は出るのかどうか。実際のFFXI同様、電撃の旅団の本はある程度の固定層があって売り上げは見込めるだろうが、逆に新たな層の開拓という面では厳しい。FFXIに対する新たな切り口が見出せなければ、新たな攻略本を出す可能性は低いかもしれない。
ただまだまだ切り口はあると思う。例えば、プレイヤーのスタイルに切り込んでいくとか、BFなどのバトルのみに焦点を当てるとか、最近よく言われる基礎の出来てない新規プレイヤーに向けた戦術講座などなど。国産MMORPGとして成功した最初のゲームであり、プレイヤーの多くがMMORPG初体験だったという特徴から、良くも悪くも独特のコミュニティが生まれた。2chがそのコミュニティの中核を占めたため、ジョブ差別などが蔓延している現状もあるが。プレイヤーのFFXIに対する思いも人それぞれなのは当たり前だが、極端な効率主義から、自由・まったり派までの間のバランスが取れていない。ネ実で見た言葉だが、FFXIは「大人の遊び」だというものがある。迷言として知られる「FFXIは遊びじゃない」という言葉があるが、一方で遊びだからと自分勝手なプレイを続けるプレイヤーもいる。「大人の遊び」とは、遊びではあるが、無責任に勝手気ままにできる遊びではなく、周りの人との協調や遊ぶための準備や手間を厭わない姿勢を指す言葉だ。真剣に遊ぶことが求められる局面があるゲームだが、それに対するスタンスの違いはプレイヤー間にある。RMTや「中華」の問題なども含め、コミュニティの文化を変えていくような方向性を紙媒体であれネットであれ作り上げることはできないだろうか。
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