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『ファイナルファンタジーXI 電撃の旅団 編 ヴァナ・ディール公式ワールドガイド アルタナの神兵編

2008年05月30日 21時42分20秒 | FF11
ファイナルファンタジーXI 電撃の旅団 編 ヴァナ・ディール公式ワールドガイド アルタナの神兵編 (ヴァナ・ディール公式ワールドガイド)ファイナルファンタジーXI 電撃の旅団 編 ヴァナ・ディール公式ワールドガイド アルタナの神兵編 (ヴァナ・ディール公式ワールドガイド)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2008-05-30


「アルタナの神兵」実装から半年以上経ってようやくの電撃本。最新データとはいえ、6月上旬に次のバージョンアップが控えているだけに、その評価は微妙なものとなってしまう。
「アルタナの神兵」実装後に行われた大規模バージョンアップは3月のもの一回だけ。その分のデータを除けば、以前取り上げた『ヴァナ・ディール通信 vol.5 アルタナの神兵攻略特集号』の出来が非常によかっただけに、どうしても比較しがちになってしまう。

総ページ数は130ページ。薄さが気になるが、表表紙・裏表紙の裏のページまでぎっしりと書かれているので情報量は少なくない。

恒例の目次&旅団員のコメント2ページのあと早速本編に。

○「アルタナの神兵」の世界観(10P)
最初に設定関連から。興味のある人には非常に嬉しいもの。逆に関心のない人も多いところだが。年表や碑文全文の掲載なども興味深いが何より当時の辺境について語られているのが注目だ。ミスラの女王が統べる「ガ・ナボ王国」などの名称は初出か。
サンドリア、バストゥーク、ウィンダス、オーク、クゥダフ、ヤグード各軍の統制図や主要な将軍の説明がそれぞれ1ページずつ。三国については『ヴァナ・ディール通信』にも書かれていたが、獣人軍も同じように扱っている点がユニークだ。その他ゲストNPCのキャラクター紹介に2ページ割かれている。

○新モンスターガイド(4P)
旅団員による紹介形式は恒例のもの。

○ミッション&タウン(8P)
大陸全体図による各エリアの繋がりの説明や、アルタナミッションの概要などに2ページ。三国がそれぞれ見開きで2ページずつの構成。各国地図は特別見やすいものではないが、過去世界の歩き方と称してジュノ周辺から三国へのルートを地図を使って説明してあるのは便利だろう。ただ今更といった印象は拭えなくもないが。

○カンパニエ(10P)
基本的説明や戦績交換アイテムリストなどに2ページ。カンパニエopsに4ページ。カンパニエバトルに4ページとなっている。3月のバージョンアップで追加された要素も書かれているが、すぐに古くなるのも事実だ。opsの出現条件や攻略法などは比較的役に立ちそう。カンパニエバトルでは、各軍の部隊リストはいい感じだ。ゲストのスカウト方法なども記載されている。

○フィールド&ダンジョン(36P)
各エリア見開きで取り上げている。世界編と同じような書き方だ。カンパニエバトルでの敵の進軍ルートなども記載されている。ただ全体に詰め込みすぎた感じが強い。そのせいでマップも見にくくなってしまっている。獣人拠点は『ヴァナ・ディール通信』にない要素であり、インプの生息地など役に立つ情報もあるが目を引く要素はそう多くない。

○クエストガイド(10P)
三国のクエストを見開き2ページずつ、その他のエリアのクエスト(過去以外も含む)やエリアの仕掛けなどで4ページとなっている。リコポディウムの記憶も取り上げられている。

○最新の戦闘システム&ジョブ解説(42P)
3月のバージョンアップの変更点が2ページ。「アルタナの神兵」エリア旅団的オススメ狩り場ガイドが1ページで、正直物足りない。スキル表1ページ、連携早見表見開き2ページ。踊り子と学者の解説がそれぞれ6ページ。AFの取得法などもここで取り上げられている。残り18ジョブは基本1ジョブ1ページで、最近の主な変更点などを紹介している。全青魔法リスト2ページ、オートマトンカスタマイズ講座2ページが別枠で取り上げられている。実際、各ジョブの変更点もいろいろあるし、組み合わせによって動き方も様々に変化している。コンテンツによって求められる立ち回りも異なる。これらジョブの動き方を細かく検証すれば、それだけで1冊の本ができそうだ。自分が上げていないジョブのことは古参プレイヤーですらよく知らないことも多いし、自分が上げているジョブであってもその全てを理解しているわけではなかったりする。その意味で、もっと深く掘り下げた内容が欲しかったところだ。
最新食事データ&調度品データは、06年7月以降の食事データ(『ヴァナ・ディール通信』も同じ06年7月以降で掲載した)と、全調度品データを掲載している。調度品データは非常にありがたいものだが、残念なことに次のバージョンアップで大幅な見直しが行われると告知された。

○開発者インタビュー(3P)
「アルタナの神兵」コンテンツ関連の話は比較的まともだが、ジョブに関する話となるとあまりのひどさに唖然としてしまう。すでに有名かもしれないが、召喚士のサポ学者の話で、「とくに召喚士などは召喚獣の履行以外は、白魔法でのサポートも求められますから。弱体や回復のスキルを底上げできるのは、かなり便利だと思います。」と権代氏が発言しているが、FFXIやったことあるのかと疑ってしまう。学者は弱体魔法がデフォでは使えない。召/学で弱体スキル上げても何の役にも立たない。こういう発言を見てしまうと、ヴァナ・ディールの現状に対する認識が全くできてないと思う。公式の場でこんな適当な発言をしてどうするの。からくり士にしても、マトンの与ダメ能力を上げたからといって強くなるわけじゃないということをどれだけ分かっているのか。正直がっかり感の強いインタビューだった。

○旅団パラダイス(3P)
電撃本恒例。ピクシー、NPCの過去と現在などが特集として組まれている。

編集後記の後、裏表紙の裏にステータスアイコン集が。ほとんどは見た事のあるものばかりだが、一部は初めて見るものも。6年プレイしていてもまだまだ見たこともないことの多いゲームだ。

『ヴァナ・ディール通信』はナイズルアサルト、サルベージ、エインへリヤルの攻略も見所があり、DVDが付いていた分値段が高かったが読み応えのある内容だった。それと比べると物足りなさが残る印象だ。「アルタナの神兵」発売直後ならともかく、半年経って出す本には思えなかった。「アルタナの神兵」部分は仕方ないとしても、それ以外の要素にもっと興味を惹くような内容を持ってきてほしかった。6月のバージョンアップが控えているだけに、正直旅団ファン以外にはオススメしかねる一冊となってしまった。