奇想庵@goo

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黒魔弱体

2006年07月21日 03時34分42秒 | FF11
新たなノートリアスモンスターとバトルフィールドの追加について

「とうとう」と言うべきか。『累積魔法耐性』が導入され、これまでの精霊魔法による力押しができなくなる。

調べた際に「強さは計り知れない」と表示されるすべてのモンスターに、魔法系の累積ダメージに対する特殊な耐性「累積魔法耐性」を追加します。


とあるように、対象はNMだが、バトルフィールドやアサルト、ENM、デュナミス、リンバスなど通常フィールド以外でも適用されるようなので、その影響は非常に大きなものとなりそうだ。

例を挙げて予想してみよう。
NMに対して、6人の黒魔道士が時間詠唱でサンダガIII、ブリザガIIIと連続で攻撃した場合、

黒A→NMに600のダメージ
黒B→NMに540のダメージ
黒C→NMに480のダメージ
黒D→NMに420のダメージ
黒E→NMに360のダメージ
黒F→NMに300のダメージ
黒A→NMに250のダメージ
黒B→NMに200のダメージ
黒C→NMに200のダメージ
黒D→NMに200のダメージ
黒E→NMに200のダメージ
黒F→NMに200のダメージ

サンダガIIIを600、ブリザガIIIを500与ダメとし、1回の攻撃につき10%の耐性が付き、サンダガとブリザガの間の時間に1段階回復、上限を60%としてみた。本来なら、3600+3000で6600の与ダメに対して、2700+1250で3950と2/3以下の結果となった。問題となるのは、どの程度のダメージでどれくらいの耐性が付くのか、どれくらいの時間で耐性が減少するのか、そして上限がいくらになるかだ。
書かれているように、『クエスト「帝龍降臨」のBahamut戦と「笑み曲ぐ夢魔と」のDiabolos戦』は『通常のノートリアスモンスターよりも強力な累積魔法耐性を導入する』ということだが、それ以外のNMは一律なのかそれとも個別に差があるのかどうかも気になるところ。

システム的に考えると、魔法系ダメージとひとくくりにしていることから、IV系ならどれくらいの耐性が付くといった判断ではなく、単純に魔法系による与ダメージ量が耐性の程度を決めることになりそうだ。ということは、複数の黒魔道士がいる場合、MBに合わせて大ダメージを狙うより、とにかくひたすら弱めの精霊魔法連打の方が効果的になる可能性が出てくる。もちろん、上位の魔法の方がレジ率が低くなるメリットはあるのだが。

ともかく、実装されて具体的な検証がなされなければまだなんとも言えない変更である。黒75の一人として確かに精霊魔法が強すぎるというのは間違いない。狩人弱体により、HNMなどでは黒の役割が相対的に高まっていたし、様々な局面で黒の価値はかなり高かった。
ただし、一方でレベル上げに目を転じると、最近は高レベルでは連携が行われることが減り、黒が誘われる場面も非常に少なくなっている。今回の変更は黒PTによるレベル上げには影響しないが、通常のレベル上げの中に黒の占める部分をもう少し強化しなければバランスを欠くと思う。

バージョンアップに伴う修正によってジョブの趨勢が大きく変わるのは過去にもあった。横だま廃止によりシーフが減り、遠隔攻撃修正で狩人は最強の座から大きく転がり落ちた。これはMMORPGの常であり、必然である。システムが許すならもっと劇的な変更も個人的には望んでいる。ただ今回の変更は、かなり大きなプレイヤーサイドの弱体であり、修正の程度によっては倒すことが困難なNMが現れる可能性もある。そのあたりのプレイヤーのリスクが増えた分の見返りがキチンと図られないと、過去の大規模バージョンアップがそうであったように、辞めたいと思うプレイヤーを量産する結果となるかもしれない。

弱体だけでバランスを取ってはならない。またスクウェアエニックスに対する怨嗟の声が増えるだけだ。戦術の選択肢を広げるためのジョブ強化と共に行わなければ人が離れていくだけだということがまだ分からないのか。実際のこの修正の程度と、まだ語られていないバージョンアップ内容によって、その評価が定まることとなるが、かなり危険な修正というべきなのかもしれない。