OCNの日本応援地図のお題が上記タイトルだったので、マンガ読みの一人としてトラバせずにはいられない(笑)。とはいえ、ベストワンというのは答えられない。1冊に絞ることはハナから不可能だ。そこで、勝手にベストテンとする。順位は付けないが。
まず無条件に該当する作品から。
榛野なな恵『Papa told me』、紫堂恭子『辺境警備』、小花美穂『こどものおもちゃ』、みず谷なおき『人類ネコ科』、江口寿史『ストップ!!ひばりくん!』。
『Papa told me』は、私の考える最も純正なファンタジー。世界にはリアルなだけでは描けないものがたくさんあることを教えてくれる作品だ。
『辺境警備』は異世界ファンタジーの傑作。隊長さんというキャラクターの勝利でもあるが、この作家の場合現実世界よりも異世界の方がリアルに描かれていて、この架空世界への作者の愛を感じる。
『こどものおもちゃ』はアニメも素晴らしいが、原作であるコミック版も高く評価している。重いテーマを「りぼん」で描いたことで、純読者にはどこまで伝わったか分からないが、まっすぐに描き切った作者の姿勢に拍手を贈りたい。それにしても「りぼん」という雑誌の懐の深さには感嘆する。
『人類ネコ科』は、少年漫画界におけるラブコメの完成形。単行本わずか3冊の中にラブコメの全てが込められている。思いっ切りベタな内容なのに読み手を惹きつける魅力に満ち溢れている点が伝え切れなくてもどかしく思えるほどだ。
『ストップ!!ひばりくん!』もラブコメの傑作。ある意味極北だろう。天才江口寿史の魅力が満載だが、究極の美少女ひばりが男であるという倒錯性がより妖しく魅力的にしている。
ここまでは当確。ここからが悩む所。
まず候補を挙げてみよう。
少女マンガから。那須雪絵『ここはグリーン・ウッド』、佐々木倫子『動物のお医者さん』、日渡早紀『ぼくの地球を守って』、田中メカ『お迎えです。』、津田雅美『彼氏彼女の事情』、猫十字社『小さなお茶会』、なるしまゆり『少年魔法士』、水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』、多田かおる『イタズラなKiss』、二ノ宮知子『のだめカンタービレ』、岡野玲子『陰陽師』、にざかな『B.B.Joker』、羅川真里茂『赤ちゃんと僕』、川原泉『銀のロマンティック・・・わはは』、遊知やよみ『福屋堂本舗』、よしながふみ『西洋骨董洋菓子店』、CLAMP『カードキャプターさくら』、渡辺多恵子『はじめちゃんが一番!』。
『ここはグリーン・ウッド』は男子高の寮を舞台にした青春マンガの傑作。『動物のお医者さん』は独特のとぼけた味わいが面白い。『ぼくたま』はSFとしてストーリーの完成度が高く、引き込まれる。『お迎えです。』はキャラクターが魅力的。『カレカノ』は初期の頃はずば抜けて面白かった。『小さなお茶会』は哲学系ファンタジーの古典。『少年魔法士』はSF伝奇オカルトファンタジーとしてストーリーテリングが楽しめる。『姫ちゃんのリボン』は正統的魔法少女とは一線を画すユニークさがある。『イタズラなKiss』は主人公のパワフルさは他の追随を許さない。『のだめカンタービレ』はギャグのキレもあるが、何より音楽(クラシック)への愛に満ち満ちている。『陰陽師』は先ごろ完結したが、平安世界を見事に描き切った。『B.B.Joker』は「LaLa」連載の四コマだが、雑誌に似合わぬギャグが秀逸だった。『赤僕』も現在連載中の『しゃにむにGO』も羅川作品は完成度が高い。川原作品も哲学系ファンタジー色が強いが、その中でも『銀ロマ』はベスト。『福屋堂本舗』は京都らしさが濃厚に描かれていて興味深い。よしなが作品はキャラクター描写が優れているが、『西洋骨董洋菓子店』は万人受けする内容に仕上がっている。『CCさくら』はCLAMP作品にしてはライトなものだが、「なかよし」掲載という制約がむしろ完成度を高めている。『はじめちゃんが一番!』は芸能界を舞台にパワー溢れる作品となっている。
続いて少年マンガ。小畑健/ほったゆみ『ヒカルの碁』、車田正美『リングにかけろ』、井上雄彦『SLAM DUNK』、鳥山明『ドラゴンボール』、えだまつかつゆき『フォーエバー神児くん』、ゆうきまさみ『究極超人あ~る』、ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』、椎名高志『GS美神極楽大作戦』、高橋留美子『めぞん一刻』、あだち充『タッチ』、みやたけし『はしれ走』、河合克敏『帯をギュッとね!』、浦沢直樹『MASTERキートン』、塀内夏子『Jドリーム』、藤島康介『ああっ女神さまっ』、木尾士目『げんしけん』、渡辺道明『ハーメルンのバイオリン弾き』、ハロルド作石『ストッパー毒島』、高橋葉介『学校怪談』、飯森広一『レース鳩0777』、手塚治虫『BLACK JACK』、つのだじろう『恐怖新聞』、水島新司『ドカベン』、三浦建太郎『ベルセルク』、あずまきよひこ『あずまんが大王』、真鍋譲治『カプリコン』、島田ひろかず『りてーくぐらふぃてぃ』、たがみよしひさ『ファイター』、余湖裕輝/田畑由秋『コミックマスターJ』、細野不二彦『ギャラリーフェイク』、森真理『ラジカル庭球団』、藤子・F・不二雄『ドラえもん』、諸星大二郎『暗黒神話』、士郎正宗『ドミニオン』、永井豪『デビルマン』。
『ヒカ碁』は演出が独創的。『リンかけ』は馬鹿馬鹿しく熱い。『スラダン』はリアルに熱い。『ドラゴンボール』は天下一武道会頃がいちばん面白かった。『フォーエバー神児くん』は野球(パリーグ)への愛が感じられる。ゆうき2作品、完成度の高い『パトレイバー』もいいが、『あ~る』のノリも捨てがたい。『GS美神極楽大作戦』はギャグとSFへのオマージュが融合している。高橋留美子はどれも面白いが、『めぞん一刻』の五代くんの情けないっぷりがいい味出ている。『タッチ』は連載当時はもの凄く引き込まれていた。『はしれ走』はサッカーマンガ初期の傑作。『帯ギュッ』はライトな柔道マンガで、今読み直したい気分が高まっている。浦沢直樹は短い方が好きなので、『MASTERキートン』がマイベスト。『Jドリーム』は心理描写に優れたサッカーマンガ。『ああっ女神さまっ』はハーレム系ないかにもなマンガだが、どんどん洗練されて完成度を高めている。『げんしけん』はおたくの日常を描き切った(笑)。『ハーメルンのバイオリン弾き』はギャグとシリアスの融合が魅力。『ストッパー毒島』は最もパリーグが熱かった時代を描いている。『学校怪談』はストーリー編になって非常に面白くなった。『レース鳩0777』は古い作品だが、動物マンガの飯森の代表作。神様手塚のマイベストは『BLACK JACK』。『恐怖新聞』はオカルトマンガの名作。『ドカベン』は初めて野球マンガに論理を持ち込んだ記念碑的作品。『ベルセルク』は異世界ファンタジーとして最も魂を描いている。『あずまんが大王』は独特の感性が琴線に触れる。真鍋は『あうとらんだーず』や『キャラバンキッド』なども好きだが、完成度で『カプリコン』を選出。島田ひろかずはファンタジーものを得意にしているが、アニメーターを描いた『りてーくぐらふぃてぃ』がいちばん面白い。たがみも数々の作品を残しているが、未完の『ファイター』がマイベスト。『コミックマスターJ』は馬鹿馬鹿しくも熱いマンガ界のマンガ。細野は『さすがの猿飛』『ママ』も好きだが、『ギャラリーフェイク』はストーリーは平凡だが美術への造詣が面白い。『ラジカル庭球団』は森真理らしいとぼけた味わいが引き立っている。『ドラえもん』は言わずもがな。『暗黒神話』は伝奇マンガとしてずば抜けて面白い。『ドミニオン』は『攻殻機動隊』より大阪っぽさ分好き。コミック版『デビルマン』はマンガ史上に残る傑作の名に相応しい。
というわけで、残る5作品だが、那須雪絵『ここはグリーン・ウッド』、小畑健/ほったゆみ『ヒカルの碁』、三浦建太郎『ベルセルク』、ゆうきまさみ『究極超人あ~る』、あずまきよひこ『あずまんが大王』を挙げよう。多分に今の気分に拠るのだけどね。漏れた作品、漏らした作品等あるけど、現時点のでの私のベストテンはかくの如くというわけです。
まず無条件に該当する作品から。
榛野なな恵『Papa told me』、紫堂恭子『辺境警備』、小花美穂『こどものおもちゃ』、みず谷なおき『人類ネコ科』、江口寿史『ストップ!!ひばりくん!』。
『Papa told me』は、私の考える最も純正なファンタジー。世界にはリアルなだけでは描けないものがたくさんあることを教えてくれる作品だ。
『辺境警備』は異世界ファンタジーの傑作。隊長さんというキャラクターの勝利でもあるが、この作家の場合現実世界よりも異世界の方がリアルに描かれていて、この架空世界への作者の愛を感じる。
『こどものおもちゃ』はアニメも素晴らしいが、原作であるコミック版も高く評価している。重いテーマを「りぼん」で描いたことで、純読者にはどこまで伝わったか分からないが、まっすぐに描き切った作者の姿勢に拍手を贈りたい。それにしても「りぼん」という雑誌の懐の深さには感嘆する。
『人類ネコ科』は、少年漫画界におけるラブコメの完成形。単行本わずか3冊の中にラブコメの全てが込められている。思いっ切りベタな内容なのに読み手を惹きつける魅力に満ち溢れている点が伝え切れなくてもどかしく思えるほどだ。
『ストップ!!ひばりくん!』もラブコメの傑作。ある意味極北だろう。天才江口寿史の魅力が満載だが、究極の美少女ひばりが男であるという倒錯性がより妖しく魅力的にしている。
ここまでは当確。ここからが悩む所。
まず候補を挙げてみよう。
少女マンガから。那須雪絵『ここはグリーン・ウッド』、佐々木倫子『動物のお医者さん』、日渡早紀『ぼくの地球を守って』、田中メカ『お迎えです。』、津田雅美『彼氏彼女の事情』、猫十字社『小さなお茶会』、なるしまゆり『少年魔法士』、水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』、多田かおる『イタズラなKiss』、二ノ宮知子『のだめカンタービレ』、岡野玲子『陰陽師』、にざかな『B.B.Joker』、羅川真里茂『赤ちゃんと僕』、川原泉『銀のロマンティック・・・わはは』、遊知やよみ『福屋堂本舗』、よしながふみ『西洋骨董洋菓子店』、CLAMP『カードキャプターさくら』、渡辺多恵子『はじめちゃんが一番!』。
『ここはグリーン・ウッド』は男子高の寮を舞台にした青春マンガの傑作。『動物のお医者さん』は独特のとぼけた味わいが面白い。『ぼくたま』はSFとしてストーリーの完成度が高く、引き込まれる。『お迎えです。』はキャラクターが魅力的。『カレカノ』は初期の頃はずば抜けて面白かった。『小さなお茶会』は哲学系ファンタジーの古典。『少年魔法士』はSF伝奇オカルトファンタジーとしてストーリーテリングが楽しめる。『姫ちゃんのリボン』は正統的魔法少女とは一線を画すユニークさがある。『イタズラなKiss』は主人公のパワフルさは他の追随を許さない。『のだめカンタービレ』はギャグのキレもあるが、何より音楽(クラシック)への愛に満ち満ちている。『陰陽師』は先ごろ完結したが、平安世界を見事に描き切った。『B.B.Joker』は「LaLa」連載の四コマだが、雑誌に似合わぬギャグが秀逸だった。『赤僕』も現在連載中の『しゃにむにGO』も羅川作品は完成度が高い。川原作品も哲学系ファンタジー色が強いが、その中でも『銀ロマ』はベスト。『福屋堂本舗』は京都らしさが濃厚に描かれていて興味深い。よしなが作品はキャラクター描写が優れているが、『西洋骨董洋菓子店』は万人受けする内容に仕上がっている。『CCさくら』はCLAMP作品にしてはライトなものだが、「なかよし」掲載という制約がむしろ完成度を高めている。『はじめちゃんが一番!』は芸能界を舞台にパワー溢れる作品となっている。
続いて少年マンガ。小畑健/ほったゆみ『ヒカルの碁』、車田正美『リングにかけろ』、井上雄彦『SLAM DUNK』、鳥山明『ドラゴンボール』、えだまつかつゆき『フォーエバー神児くん』、ゆうきまさみ『究極超人あ~る』、ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』、椎名高志『GS美神極楽大作戦』、高橋留美子『めぞん一刻』、あだち充『タッチ』、みやたけし『はしれ走』、河合克敏『帯をギュッとね!』、浦沢直樹『MASTERキートン』、塀内夏子『Jドリーム』、藤島康介『ああっ女神さまっ』、木尾士目『げんしけん』、渡辺道明『ハーメルンのバイオリン弾き』、ハロルド作石『ストッパー毒島』、高橋葉介『学校怪談』、飯森広一『レース鳩0777』、手塚治虫『BLACK JACK』、つのだじろう『恐怖新聞』、水島新司『ドカベン』、三浦建太郎『ベルセルク』、あずまきよひこ『あずまんが大王』、真鍋譲治『カプリコン』、島田ひろかず『りてーくぐらふぃてぃ』、たがみよしひさ『ファイター』、余湖裕輝/田畑由秋『コミックマスターJ』、細野不二彦『ギャラリーフェイク』、森真理『ラジカル庭球団』、藤子・F・不二雄『ドラえもん』、諸星大二郎『暗黒神話』、士郎正宗『ドミニオン』、永井豪『デビルマン』。
『ヒカ碁』は演出が独創的。『リンかけ』は馬鹿馬鹿しく熱い。『スラダン』はリアルに熱い。『ドラゴンボール』は天下一武道会頃がいちばん面白かった。『フォーエバー神児くん』は野球(パリーグ)への愛が感じられる。ゆうき2作品、完成度の高い『パトレイバー』もいいが、『あ~る』のノリも捨てがたい。『GS美神極楽大作戦』はギャグとSFへのオマージュが融合している。高橋留美子はどれも面白いが、『めぞん一刻』の五代くんの情けないっぷりがいい味出ている。『タッチ』は連載当時はもの凄く引き込まれていた。『はしれ走』はサッカーマンガ初期の傑作。『帯ギュッ』はライトな柔道マンガで、今読み直したい気分が高まっている。浦沢直樹は短い方が好きなので、『MASTERキートン』がマイベスト。『Jドリーム』は心理描写に優れたサッカーマンガ。『ああっ女神さまっ』はハーレム系ないかにもなマンガだが、どんどん洗練されて完成度を高めている。『げんしけん』はおたくの日常を描き切った(笑)。『ハーメルンのバイオリン弾き』はギャグとシリアスの融合が魅力。『ストッパー毒島』は最もパリーグが熱かった時代を描いている。『学校怪談』はストーリー編になって非常に面白くなった。『レース鳩0777』は古い作品だが、動物マンガの飯森の代表作。神様手塚のマイベストは『BLACK JACK』。『恐怖新聞』はオカルトマンガの名作。『ドカベン』は初めて野球マンガに論理を持ち込んだ記念碑的作品。『ベルセルク』は異世界ファンタジーとして最も魂を描いている。『あずまんが大王』は独特の感性が琴線に触れる。真鍋は『あうとらんだーず』や『キャラバンキッド』なども好きだが、完成度で『カプリコン』を選出。島田ひろかずはファンタジーものを得意にしているが、アニメーターを描いた『りてーくぐらふぃてぃ』がいちばん面白い。たがみも数々の作品を残しているが、未完の『ファイター』がマイベスト。『コミックマスターJ』は馬鹿馬鹿しくも熱いマンガ界のマンガ。細野は『さすがの猿飛』『ママ』も好きだが、『ギャラリーフェイク』はストーリーは平凡だが美術への造詣が面白い。『ラジカル庭球団』は森真理らしいとぼけた味わいが引き立っている。『ドラえもん』は言わずもがな。『暗黒神話』は伝奇マンガとしてずば抜けて面白い。『ドミニオン』は『攻殻機動隊』より大阪っぽさ分好き。コミック版『デビルマン』はマンガ史上に残る傑作の名に相応しい。
というわけで、残る5作品だが、那須雪絵『ここはグリーン・ウッド』、小畑健/ほったゆみ『ヒカルの碁』、三浦建太郎『ベルセルク』、ゆうきまさみ『究極超人あ~る』、あずまきよひこ『あずまんが大王』を挙げよう。多分に今の気分に拠るのだけどね。漏れた作品、漏らした作品等あるけど、現時点のでの私のベストテンはかくの如くというわけです。