世界観にしても設定にしてもキャラクターにしても実は既存のアニメとそう大きく変わることはない。大枠としては『エル・カザド』に近いし、宮崎アニメや『ルパン三世』を彷彿とする場面もある。しかし、作品のにおいは既存のアニメと大きく異なっている。
もちろん「萌え」要素は排除されている。声も声優を起用していない。ただそれだけが原因ではない。おそらくキャラクターの行動原理、何に基づいて動くのかという点でこれまでのアニメにはないようなにおいを醸し出しているのだ。
主人公ミチコは脱獄して娘であるハナを連れ去る。それだけならば決して不可思議な行動ではない。だが、ミチコの行動には倫理観のかけらも無く、傍若無人、大胆不敵、とんでもなくタフで最後には必ず成し遂げるだろうと思わせるものがある。
これまでのアニメ的なスーパーマン(ウーマン)ではない何か、頭悪いし、人情味もないし、義理もなさげで、そばにいると絶対に迷惑しか掛けられないような女で、確かにいい女だけど、近寄りたくない存在。簡単に魅力的とは言えない女だ。普通のアニメの枠組みにはいなかったタイプ。そのミチコのために世界が成立している。細部から作り込んでいる。だから、独特のにおいが漂うアニメとなっている。
これが最後まで果たして持つのかは興味深いところだ。陥穽はいくらでもあるから。
ダメな大人と賢い子供のロードムービー的な展開だと映画『ペーパー・ムーン』を始め過去の傑作が思い浮かぶ。そうした展開になるのか、はたまた大きく裏切るのかこの先が楽しみだ。
もちろん「萌え」要素は排除されている。声も声優を起用していない。ただそれだけが原因ではない。おそらくキャラクターの行動原理、何に基づいて動くのかという点でこれまでのアニメにはないようなにおいを醸し出しているのだ。
主人公ミチコは脱獄して娘であるハナを連れ去る。それだけならば決して不可思議な行動ではない。だが、ミチコの行動には倫理観のかけらも無く、傍若無人、大胆不敵、とんでもなくタフで最後には必ず成し遂げるだろうと思わせるものがある。
これまでのアニメ的なスーパーマン(ウーマン)ではない何か、頭悪いし、人情味もないし、義理もなさげで、そばにいると絶対に迷惑しか掛けられないような女で、確かにいい女だけど、近寄りたくない存在。簡単に魅力的とは言えない女だ。普通のアニメの枠組みにはいなかったタイプ。そのミチコのために世界が成立している。細部から作り込んでいる。だから、独特のにおいが漂うアニメとなっている。
これが最後まで果たして持つのかは興味深いところだ。陥穽はいくらでもあるから。
ダメな大人と賢い子供のロードムービー的な展開だと映画『ペーパー・ムーン』を始め過去の傑作が思い浮かぶ。そうした展開になるのか、はたまた大きく裏切るのかこの先が楽しみだ。
![]() | ミチコとハッチン Vol.1 価格:¥ 5,250(税込) 発売日:2009-01-23 |