たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

ガン免疫療法発見 <ノーベル賞 本庶佑氏、新たながん治療に貢献>などを読みながら

2018-10-02 | 医療・医薬・医師のあり方

181002 ガン免疫療法発見 <ノーベル賞 本庶佑氏、新たながん治療に貢献>などを読みながら

 

NHKニュースの画面を見て、一瞬驚きました。笑顔の年配者が映っていて、ノーベル賞受賞というのです。うれしい限りです。が、名前がよく聞き取れず、漢字を見てもぴんとこない。さらに受賞理由のPD-1発見とそのブレーキ機能とその阻害によるがん免疫療法の解説がありましたが、どうもよく分かりませんでした(素人には当然かもしれませんが)。

 

それで今朝の毎日記事を読んで少し整理して、なんとなくぼんやりながら輪郭が見えてきた印象です。免疫療法という言葉もよく耳にしますが、調べたこともなかったので、国立がん研究センターのウェブ情報、でざっと確認して、上記記事とあいまって基本的な知識を元により明確になってきた感じですね(分かったと言うにはほど遠いです)。

 

そんなレベルの私ですが、ノーベル賞受賞という素晴らしい出来事を少しでも理解できるように、ちょっと頭の整理の意味で書いてみようかと思って、この話題を取り上げることにしました。これはある種、私が認知症になりにくいため、いや発生を遅らせるための、自己流免疫手法?でしょうか。

 

毎日の今朝の記事ではこの感激ビッグニュース多数の紙面を使って取り上げていました。最近いいニュースが少ないですからね。まず第一面で<ノーベル賞本庶佑氏、新たながん治療に貢献 医学生理学賞5人目>として、顔写真が大きく映っていました。

 

本庶 佑氏、「ほんじょ たすく」というお名前なのですね。珍しいというか初めてお目にかかる名前で、読み方も名前の方が独特ですね。

 

<スウェーデンのカロリンスカ研究所は1日、2018年のノーベル医学生理学賞を京都大高等研究院の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授(76)と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授(70)の両氏に授与すると発表した。本庶氏は免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「PD-1」を発見し、このブレーキを取り除くことでがん細胞を攻撃する新しいタイプの「がん免疫療法」を実現した。>どうやらPD-1の発見と、そのことで効果のある新「がん免疫療法」が実現できたということが受賞理由のようですね。

 

その「がん免疫療法」については、これまで十分な効果をあげられずにいたとのことです。

 

研究と発見は何段階かを経てステップアップしていくものですが、今回も本庶氏の下で研究するチームで少しずつ研究発見が進化したようです。

 

最初は1992年の<免疫の司令塔を担うリンパ球「T細胞」で働く「PD-1」遺伝子を発見。>ですね。毎日の別紙面<クローズアップ2018本庶氏ノーベル賞(その1) 免疫のブレーキ役発見 オプジーボの礎>では、<PD-1は、本庶氏の研究室の大学院生だった石田靖雅・奈良先端科学技術大学院大准教授が発見した。>ただ、このときは<仮説を立て、細胞の「自殺」に関与する遺伝子を探した。>ということで、その機能が実際はわからなったそうです。

 

石田氏の後輩が研究を引き継ぎ97年になって、<当時、大学院生だった岩井佳子・日本医科大教授らの研究>で、ようやく<PD-1が免疫反応のブレーキに相当することが分かり、がん治療に応用できるのではないかと考えた。 >これだけでも大変な発見なんでしょうね。でもこの段階ではPD-1はブレーキ役と理解した段階ですから、まだこの段階では直接治療効果のある発見ではないわけですね。

 

次の段階は、<その後の研究で、PD-1はT細胞の表面にあり、がん細胞の別のたんぱく質が結合してT細胞に攻撃を中止させていることが分かった。従来のがん免疫療法は、がん細胞がPD-1の仕組みを悪用し、免疫にブレーキをかけていた。>

 

その仕組みは<がん細胞の表面には、PD-1と結びつくたんぱく質「PD-L1」がある。二つが結合すると、攻撃を控えるよう求めるシグナルがT細胞内に伝わり、免疫にブレーキがかかる。抗原の投与で免疫を活性化させても、PD-1などの作用で免疫の機能が抑えられてしまっていた。>ということです。

 

この本庶氏らの解明により、すっと新薬開発がスムーズに行ったわけではなく、国内大手製薬会社は当初、関心を示さなかったそうです。免疫療法を信じなかったと言うことだったようです。

 

20149月、紆余曲折を経てようやくいま話題の新薬が生まれたのです。

<これまでになかった「ブレーキを解除して免疫を活性化する」という発想で開発されたのが、小野薬品工業(大阪市)が2014年9月に発売した抗がん剤「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)だ。薬がPD-1に結合してPD-L1との結びつきを邪魔し、免疫にかかるブレーキを解除することで攻撃力を高める。>

 

でもオポジーポについては超高額すぎて話題となり、<本庶氏ノーベル賞(その2止) 高額薬価が課題 普及するオプジーボ>に解説されているように、いま改善措置が撮られつつあるようです。

 

で、このような経過を並べても、今ひとつ漠然としていますが、国立がん研究センターの<免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ>記事が割合とわかりやすく解説されていますので、基本的知識とオポジーポの機能などについてより詳しく知りたい方はこちらもどうぞ(むろん専門家向けではありません)。

 

これによるとオポジーポは免疫チェックポイント阻害剤として性格付けされています。

 

で、私がNHKの解説でひっかかったり、毎日記事でも、もやもやとしたものがあったのは、がん細胞に対して攻撃するべきはずの免疫細胞にブレーキの役割があるという点でした。一体それは何と思ったのです。そうするとアクセルもあるのかなと思ったのですが、どこにもそのような解説がありませでした。

 

するとがん研の上記ウェブ情報では、ちゃんとブレーキとアクセルの2つがあることを解説していて、これは専門家では基礎的用語なんですね。

 

毎日記事では、免疫細胞のT細胞のPD-1受容体がブレーキの機能をもち、がん細胞がPD-L1をそれに結合させると、ブレーキが効き、免疫機能が働かなくなるということでした。その結合を邪魔してブレーキがかからないようにするのが新薬の効能ですね。

 

ここで心配なのは、ブレーキ機能を働かせないと言うことは、アクセルペダルを踏んでばかりいるとスピードの出し過ぎになり事故の元になるのと同じで、免疫機能の逸脱防止の役割は、新薬の場合大丈夫か心配になりますが、その解説は見つけられませんでした。余計な心配なんでしょうけど、言葉の問題として気になりました。

 

で、凄い発見であることはなんとなく分かりましたが、毎日記事には健康な人はT細胞が活発に働きがん細胞を攻撃して退治している図があり、対比してがん患者の場合、上記のD-1受容体とPD-L1が結合してブレーキが働いて攻撃しないとなっています。

 

では健康な人からがん患者にどうしてなるのでしょう。それがこんどは問題となりましたが、それは永遠の謎かもしれません。PD-1といった遺伝子も多様に存在するのでしょうし、PD-L1といった物質?も・・・

 

私は「自然免疫」に依拠して人生を送りたいと願っていますが、どうなることやら・・・

 

今日はこれにておしまい。また明日。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿