たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

パーキンソン病に光 <iPS、脳に移植 京大、世界初>を読みながら

2018-11-10 | 医療・医薬・医師のあり方

181110 パーキンソン病に光 <iPS、脳に移植 京大、世界初>を読みながら

 

11月も初旬となると、すっかり秋めくこの頃です。ふと外を見ると、すっかり紅葉の彩りとなっています。丘陵地と谷間に広がる柿畑がいつの間にかグリーンからオレンジカラーになっています。まだわずかに色濃い丸みを帯びた柿の実も残っていますが、葉っぱは見事に秋を演出してくれています。下草は緑色ですので、そのツートンカラーがいいです。

 

ところで、人の世はある種の価値観と煩悩の相克を垣間見せてくれ、季節の移ろいが見せる自然の妙などときに忘れさせるほどです。毎日記事<強制わいせつ東大寺高僧、容疑で書類送検 奈良県警>も、若い修行僧ならまだしも(いや、それが許されるはずはありません)、天下の東大寺で、別当に次ぐ上院院主が<東大寺の境内にある施設内で、数回にわたって、20代女性の胸を触るなどした疑い>で送検されたというのですから、驚きです。といっても、在家信者が守るべき<五戒>の一つ、<不邪婬戒(ふじゃいんかい, : kāma-mithyācārāt prativirata[2] - 不道徳な性行為を行ってはならない>は、僧侶、高僧でも時に話題となるほどですから、結構、難題なのかもしれません。

 

そんな嫌な情報はできるだけ触れたくないものです。それと比べようもないですが、毎日記事<パーキンソン病iPS、脳に移植 京大、世界初>はすばらしい朗報ですね。

 

パーキンソン病といえば<脳内で情報を伝える物質「ドーパミン」を作る神経細胞が徐々に減って発症する難病。手足を動かしにくくなったり、震えが起きたりする。国内の患者数は約16万人とされる。脳内でドーパミンに変わる薬などが保険適用されているが、神経細胞の減少を食い止める根治療法はない。>とされてきたわけですね。私も仕事で、そういう患者さんを見てきましたが、ご本人は結構しっかりした意識や判断能力をお持ちでも、身体動作が自由にならないもどかしさを感じられているように思います。それに徐々に症状が進行していく一方、それを抑えられないので、気の毒ですね。

 

それが今回行われた京大の治験で、大幅に改善する可能性がでてきたのですから、まさに暗闇に光です。

 

<京都大は9日、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った細胞を、神経難病のパーキンソン病を患う50代の男性患者の脳に世界で初めて移植したと発表した。医師主導の臨床試験(治験)として8月から準備を進め、手術は10月に実施した。治験で有効性や安全性を確認し、早期の保険適用を目指す。>

 

他人由来のiPS細胞から、神経細胞になる前の細胞を作り、これをを患者の脳に移植して、その移植された細胞が神経細胞になってドーパミンを出すということのようです。

 

脳移植手術は<京大病院によると、患者の頭の左前部分に直径1・2センチの穴を開け、左脳のあらかじめ決められた場所に注射器で移植した。移植細胞は、京大が作製・備蓄している他人由来のiPS細胞から作った約240万個の神経前駆細胞。手術は約3時間で終わり、これまで脳出血などの合併症はなく、「術前と変わらず良好な状況」(研究チーム)という。>

 

今後は<移植した細胞が神経細胞となってドーパミンを出し、パーキンソン病の症状を和らげるかを、PET(陽電子放射断層撮影)装置などで確認する。神経前駆細胞に変わっていない細胞が移植されていると腫瘍になる恐れもあるため、半年間は安全性を慎重に確かめ、問題がなければ右脳にも移植する。1人目の後、患者6人の治験も開始し、左右の脳に同時に移植する。効果の確認まで移植後約2年かかり、2022年度までに全員の治験を終える計画。>

 

京大の計画では<チームは22~23年度ごろに一般医療としての保険適用を目指している。9日に記者会見した主任研究者の高橋淳・京大iPS細胞研究所教授は「(治験に参加する7人に対して)薬が不要になることを期待しているが、そうならなくても、薬を飲めば良い状態を保てる状況にはなってほしい」と話した。【渡辺諒、菅沼舞】>

 

全部、記事の丸写しですが、期待できそうですね。これも山中教授が06年に発表したiPS細胞の応用研究の広がりを示す一例となっていますね。

 

今日はこれにておしまい。また明日


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