白夜の炎

原発の問題・世界の出来事・本・映画

イギリスのEU脱退問題/ロシアの見方(スプートニク)

2016-02-19 18:46:42 | 国際
 もし以下の指摘が事実なら、イギリスはEUの解体をはかろうとしている。

 アングロサクソンのつながりと、それに依拠すねイギリスの国際的初協力の維持と、EU頭語の新華による主権喪失がもたらす英国独自の国際的影響力の低下と、このせめぎ合いの中でイギリスはイギリスの道を選ぼうとしているようにみえる。

「専門家らは、EUサミットがこうした形で失敗した事は、確実にメルケル首相にとって大きな打撃となると見ている。もしEU側の条件に英国が満足せず、英国がEUを脱退するとなれば、EUは危機に陥るからだ。そうなれば責任は、他ならぬドイツにあると非難されるだろう。
消息筋の情報では、もしドイツ国境が、すべての移民に広く開かれる事がなかったならば、英国のキャメロン首相の最後通牒もなかったとの見方が根強い。EU内では、もし英国との合意に失敗すれば、メルケル首相の退陣も有り得るとの声がすでに上がっている。

英国のキャメロン首相は、英国のEU残留を支持する用意があるとしているが、現状を好ましいとも捉えていない。キャメロン首相は、EUに対し以下の4つの要求を突き付けている。一番目は、移民政策に関する自主性の保証、二番目は、欧州の統合強化及びEU機関への新たな権限付与の断念、三番目は、複数通貨の容認、つまりポンドにユーロと同様のステーサスを与える事、最後四番目は、健全な競争の保証である。」

http://jp.sputniknews.com/europe/20160219/1636071.html

戦争の作り方・アニメ

2016-02-19 18:27:35 | 情報
2004年に作られた絵本のアニメ版です。

このアニメの通リにものごとが動いていることに驚愕します。

 → http://noddin.jp/war/index.html

 以下はこのアニメを作った人達の呼びかけの文章です。

「みなさま、『戦争のつくりかた』という絵本は知っていますか?
これは2004年、この国が戦争へと近づいていくのではないかと気づいた人たちによって制作された「絵本」です。
しかし、この絵本をいま開くと、驚くべきことに、いまの日本や私たちの日常はその絵本に描かれている「戦争へと導かれていく国」の姿へと日々近づいているように思えます。

終戦70周年を迎えた2015年、新たに戦争の悲しみと不条理を繰り返してはならないと考えた私たちは、この物語を広く伝えるためにアニメーション映像化しようと考えました。

3.11の東日本大震災とそれにまつわる福島原発事故をきっかけに立ち上げられた映像作家やアーティストたちの集団「NOddIN(ノディン)」が中心となって、日本の数多くのアニメーション作家と共に「絵本の言葉をリレー形式でアニメーション化する」という自主制作のプロジェクトが始動し、構想期間を含めのべ1年以上の制作期間を経てこの短編映画を完成することができました。

私たち日本に住む国民は、約70年、直接には戦争を経験していない国の中で生きてきました。しかしこのまま行けば、次の世代が戦争を経験することになってしまうかもしれない。

戦争を知らない世代が、自分たちの都合や責任感の無さによって、次の世代に戦争を押し付けてしまうことになるかもしれないのです。
わたしたちはそれぞれにいろんな立場があります。

でも、どんなに政治的な議論をしても、それぞれの解釈を持ってしても、「戦争をしてはならない」という想いだけは、誰もが疑いなくイエス!と言えるものであると思っています。

憲法で戦争を放棄すると決めた国、日本。

大きな犠牲のもとに築かれたこの平和な70年という遺産を、次の世代にきちんと手渡しできるかは、私たちひとりひとりが一歩を踏み出せるかどうかにゆだねられているのです。

この作品に協力してくれた数多くの人々に感謝を込めて。

そして、この物語が、多くの人の心に触れ、平和の礎の一つになることを願って。

2015年10月2日
チーム 一同」


シリア内戦はもはや泥沼化していない 今起きているのは.../ハフポト

2016-02-19 12:22:17 | 中東
「ベイルート ―2016年2月2日深夜、そのニュースは飛び込んできた。トルコとアレッポ間の「すべての通信と補給線」が遮断されたという、アルライ・メディア・グループの著名な戦地特派員イライジャ・マグニエからの報告だった。報告は間違いなさそうだ。シリア政府軍とこれに従う民兵組織は、ヒズボラとロシア空軍の支援の下、反政府勢力の支配地域内を帯状に制圧、アレッポに拠点を置く反政府勢力をトルコ国境から孤立させた。下の地図を見て欲しい。いわゆる「イスラム国」(IS)の補給線も、同様に断ち切られているのが分かる。

戦略上とりわけ重要な地点が、ムラサート・カーンの村、そしてアレッポ北隣のいくつかの町だ。このエリアを支配下に置くことで、政府軍はアレッポとトルコを結ぶ、反政府側の主要な補給路を断つことに成功した。これによってアレッポ包囲網が整い、またISのトルコへの石油輸送ルートもなくなった。このまま行けば、政府軍は反政府側の支配地域にさらに進攻し、現在アレッポ東部を囲むように支配する全反政府勢力(主にヌスラ戦線とISIS)をやがて包囲することになるだろう。

north aleppo map地図提供 Syria Direct.

緑:反政府軍の支配地域

赤:政府軍の支配地域

灰色:ISの支配地域

黄:クルド人民防衛隊(YPG)の支配地域



アレッポ在住で、シリア情勢に詳しいエドワード・ダーク(仮名)は2月3日のツイートで、「アレッポのジハード戦士たちにとっては、これは終わりの始まりだ。4年にわたる戦争と恐怖に、ついに終わりが見えてきた」と述べた。

しかし、一歩引いてシリアを眺めてみると、下の地図(少し古いものだが)の示すように、より大きな絵が現れてくる。

下の地図をよく見て欲しい。黄色い部分はシリアのクルド人が支配する地域だ。本当は「支配」という言葉は適切ではないが、それでも、黄色の地域はシリア政府軍に友好的な土地と言ってよい。クルド人民防衛隊(主にクルド民兵から成る武装組織、YPG)はロシア空軍の支援を受けている(時にはアメリカ空軍の支援も受けている)。

アフリン州(北西端の黄色の部分)は、かつてアメリカのCIA(中央情報局)がトルクメン山高原沿いに反政府連合への補給を行っていたと言われる場所だ。ラタキア地方は現在封鎖されつつある。

north syria map地図提供 Al-Masdar/The Arab Source.


もしも政府側が北部に進軍して北東部のクルド人勢力と合流すれば、ヌスラ戦線をはじめとするほぼすべての反政府連合はほとんど取り囲まれてしまう。人口もまばらな森林地帯を背に、彼らは混沌状態に置かれることになる。

グレーはISの支配地域だ。その細長い形をした回廊は、特にジャラブラス付近のトルコ国境では問題なく通行可能な状態が続いている。トルコはこの現状が「レッド・ライン」だと宣言している。つまり、万一ここがシリアのクルド人勢力に封鎖された場合、トルコはシリア進攻も辞さないと言っているのだ。しかし、YPGは国境封鎖も視野に入れていると言う。

ここ数日間、ロシア国防省の報道官は、トルコがシリアへの軍事行動を進めていることを示す明白な証拠があると警告を発した。この声明には、トルコのそのような動きを牽制するロシア側の狙いがあるものと見られる。

その一方、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はIS支配地域とトルコとの国境を封鎖するというロシアの意向を(トルコをはじめとする各勢力に対し)はっきりと示した。ラブロフ外相は「停戦状態を確実に維持するには、トルコ・シリア国境を違法に通過するものが民兵組織の手に渡ることを阻止しなければならない」と言い、「国境封鎖抜きにして、停戦合意はありえない」と述べた。ロシアは、トルコのいかなる介入も直接戦争へとつながる危険があるとやんわり警告しているわけだ。このところ実際に、ISは国境地帯から撤退し始めているようである。

lavrovロシアのラブロフ外相、2月3日オマーン。 (Alexander Shcherbak\TASS via Getty Images).


短気で知られるトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領のことであるから、この先まだ何が起こるか分からない。シリアのクルド人が国境を越えてトルコ側のクルド人地域に入り込むことを防止することを名目にして、シリア北部に進攻を開始することも考えられる。しかし、もしトルコがそのようなことを単独で行えば、トルコはNATO(北大西洋条約機構)の支持を完全に失うことになるだろう。しかもトルコ軍を派遣しようにも、そこにはシリアでの制空権を完全に握るロシア軍が待ち構えている。ロシア空軍はトルコとの国境線ぎりぎりまで展開しているのだ。

こうしたトルコの軽卒な行動を思いとどまらせるため、ロシアは(トルコのF16をはるかにしのぐ)最新鋭の戦闘機を複数機配備したと伝えられている。シリア空軍の戦力もまた、ロシア側からの補修や改良を受けて強化された。

だから、このような現状を踏まえて大胆に言えば、シリアの向かう先は、多くの西側の政治家の言うような「泥沼」などでない。むしろ、軍事的に明らかな結末へと向かっているように見える。ある事情通が語ったように、交渉の舞台はジュネーブではない。本当の交渉はイドリブやアレッポの戦場で行われている。そして、その交渉の結果が、反政府軍を事実上包囲し追いつめるということなのだ。

地上戦でいくらかの軍事的優位に立った反政府側が、そのまま局所的なゲリラ戦に突入するという事態にもなりそうにはない。下の写真は、シリア政府軍やヒズボラの部隊が反政府軍から奪還した村へ入るときのものだが、これらを見ればまた違ったストーリーが見えてくるだろう。


要するに、ヌスラ戦線の戦士(彼らは主にシリア人だ)や他の反政府組織が地域の中に身を隠そうにも、隠す場所がないということだ。毛沢東の言葉の通り、水がなければ魚は住めない。彼らは世間の支持をほとんど得られないだろう。シリアには優れた諜報機関がある。今後1年以内に、散り散りになったイスラム聖戦士の大半が、一般人に見つかって、スパイ機関に通報されるかもしれない。反政府勢力はそれだけの苦しみを民衆に与えてきたのだ。その多くは捕まって命を落とすことになるだろう。

このような深い傷を負ったシリア人たちは、打ちひしがれた敗北の民となるのだろうか。それともこの難局を乗り越え立ち上がるのだろうか。

私は混乱のシリアを訪れた経験から、シリアの人々が再び力強く羽ばたくことを信じて疑わない。これでシリア人の魂には筋金が入ったのだから。

私はまた、シリアがすぐに地域の強国としてよみがえると思っている。この周辺地域の中でも強力で安定した北部、特にイラクとのより緊密な関係でそれを証明することになると思う。しかも、これと歩調を合わせるように、ペルシア湾岸諸国の中には陰りの見えてきた国々もある。

aleppo
ロシア軍によると思われる空爆のがれきの上に立つ自営団メンバー。シリアのアレッポ、2016年2月5日。 (Firas Taki/Anadolu Agency/Getty Images).


アメリカや多くのヨーロッパ諸国のエリートたちにはこの結果は受け入れがたいものだろう。西洋諸国の外交官や軍人たちは、何の政治的成果も生まない泥沼や、停滞を招くだけの取り繕いに終始し、真の問題解決を図ろうとはしてこなかった。シリア問題がロシア、イラン、ヒズボラの直接介入で決着を見るというシナリオは、苦杯そのものに違いない。それでも重大な意味がそこにはある。

その1つはすでに明らかだ。オバマ政権はアメリカ議会に対し、ヨーロッパへの安全保障援助を4倍に引き上げるよう求める意向であると発表した。多極化の兆しが現れている。4プラス1連合(シリア、イラク、イラン、ロシア、そしてヒズボラ)が中東各地で(そして中央アジアでも)安全保障体制の柱となる可能性が高い。中国もこの新体制に今後ますます接近を図って行くだろう。中国経済の未来をかけた一帯一路構想はシリアやイラクだけでなく、イスラム教ワッハーブ派の出方次第でも大きく影響が出るからだ。

中国当局者の話では、アメリカがワッハーブ派を利用して中国の新構想の妨害工作を再開する動きもあるという。

シリアで舐めた苦杯と、ロシアとイランの躍進。これでシリア発の新基軸に対する欧米の姿勢は強硬化するのだろうか?この基軸は反欧米とみなされることになるのだろうか(実際には反欧米ではないのだが)?それともヨーロッパはNATOの条件反射的衝動を抑え、何らかの協調路線を探っていくのだろうか?どう転んでも、見通しは明るいものではない。」

http://www.huffingtonpost.jp/2016/02/18/syria-war_n_9260648.html?utm_hp_ref=japan-world