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ディーゼル車の排ガス対策でも、スウェーデンはEUをリードし、世界の最先端を走っています。ディーゼル車の排ガス対策では、排ガス浄化装置の能力が燃料中の硫黄分により劣化されるので、燃料である軽油中の硫黄分を低減すること が必須です。
次の図は、1994年時点(スウェーデンが95年1月1日にEUに加盟する直前)での軽油の品質規格を比較したものですが、スウェーデンの軽油中の硫黄分が米国、EU、日本に比べて一桁低い のがおわかりいただけるでしょう。
スウェーデンから遅れること10年、日本でも2005年1月から、超低硫黄自動車用燃料(硫黄分0.001%)が市販されています。
ストックホルム市では、市営バスの燃料を1990年頃からエタノールに切り替えてきた結果、2000年にはすべての市営バスがエタノール・バスとなりました。市の公用車の大部分が現在では電気、エタノール、バイオガスなどで動いています。スウェーデン第2の都市イェテボリィ市では、99年8月から菜種油を燃料とするタクシーも走っています。
スウェーデンから遅れること17年、日本でも2007年4月27日から「エタノール3%混合のバイオガソリン」が試験的に販売されることになりました。
日本が自動車排ガスによる大気汚染対策として「公害対策車(いわゆるエコカー)の開発」にしのぎを削っていたころ、スウェーデンは大気汚染対策として「自動車燃料の転換」を議論し、燃料転換のための開発プロジェクトを進めていました。
その結果、先進工業国の中では、早い時期にバイオ燃料の導入を実施しました。ですから、現在、日本でも始まっている「穀物を人間や家畜と自動車がとりあうのか」などという不思議な議論は現在スウェーデン国内にはないと思います。4月30日のブログ「スウェーデンのバイオ燃料に対する基本認識」 もう一度をご覧ください。
この分野でも「政策の国」スウェーデン vs「対策の国」日本の構造が垣間見えるような気がします。
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