べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

一日のはじまりはこんなにも美しく

2007年01月01日 15時47分59秒 | 慰め種

夜のとばりがほどけてゆきます
やがてぼんやりと光がさして
湖畔の小石たちが
まるで天国の宝石かなにかのように
きらきらと輝きはじめます
たおやかに澄みわたった湖面には
甘い乳白色の霧がたちのぼり
あたりは徐々に
しっとりとした朝の匂いにつつまれてゆきます
いちばん最初に目覚めた小鳥が
ぴぴっ と短く歌うようにあいさつをおくると
朝露にぬれた花びらがそよ風にふるえ
空気がきらめき
どこかで魚の跳ねる音が聴こえます
そうやって美しい一日がはじまるのです
昨日のつらい思いも 悲しみも
痛みも 苦しみも やるせなさも
すべてみんな過ぎ去ったこととして
美しい一日がはじまるのです


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