脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

そろそろビッグイヤーを

2008年01月04日 | 脚で語る欧州・海外


 元旦の夜に1月にウインターブレイクのないプレミアシップを秋葉原のHUBで観戦したのだが、ブルーズことチェルシーはフルアムとのウェストロンドンダービーに2-1で何とか勝利を収めた。
 今季のチェルシー、ランパード、テリー、ドログバなど多くのケガ人が相次ぎ、ほとんどベストメンバーを組めない。この日もフルアムにPKにて先制点を献上しながら後半にバラックを中心とした怒涛の反撃で逆転勝ちを収めたのだが、これほどベストメンバーを組めない中で首位アーセナルとの勝ち点差6は未だ縮まる気配がない。シーズン前の効果的な補強のおかげで何とか戦えてはいるが、マンチェスター・Uとアーセナルの直接対決に敗れたのが響いているのは確かだ。

 しかし、この1月は恐ろしい。なぜなら1月20日から始まるアフリカ・ネーションズカップでドログバ、ミケル、エッシェン、カルーと主力が1ヶ月ほどごっそり持っていかれる。現在の陣容に関していえば、ドログバ以外がピッチからいなくなるということ。バラックの復調や最終ラインで存分に存在感を見せつけるアレックスの活躍は心強いものの、先日のフルアム戦のシドウェルあたりの不安定さを見れば、勝つための布陣を組むのにも一苦労だ。1点差と“最小得失点差”での勝利はもはやお家芸。今季のチェルシーの新年の戦いぶりから目が離せない。

 かたやイタリアではインテルがいまだレーガカルチョ無敗で2位ローマに勝ち点7ポイント差で首位を突っ走っている。スクデット獲得へ向けて心配は何もない。取って良し、守って良しの彼らにほぼ隙はない。ベテランFWクルスが今季13試合出場で10得点と獅子奮迅の活躍を見せれば、サムエルはマテラッツィの穴を充分に埋め、リボルノから帰還したセーザルが見違える活躍を見せるなど、本当に予測外の好循環がチームを好成績に導いている。チームの顔イブラヒモビッチも9得点。ウインターブレイク終了後はアウェイにてシエナ戦からスタートだ。こちらもカルチョ最強の独走ぶりから目は離せない。

 しかし、この2チームに本当に獲って欲しいのは“ビッグイヤー”である。いい加減クラブワールドカップでどちらかを生観戦させて頂きたいものだ。今年こそはと思い、今から年末を楽しみにしている。その方がチャンピオンズリーグも万感の思いで観戦できるわけだ。
 昨年のミランの来日はそのタイトルへの本気度を充分に感じられるものだった。あれほどの気概と戦いぶりを見せられてはそう思ってしまうのも無理はない。G大阪、鹿島、浦和はもちろんのことだが、彼らを見たいと思うのもサッカーファンの性。リーグはほどほどに、ビッグイヤーに執念を見せてもらいたい。

 なんてことを年始に考えてしまったが、もちろん今年も比重は国内であり、“国内主義”に変わりはないのだ。