春の香り

先日の好天日に義父と一緒に菩提寺の裏を直行登坂して、入広瀬地区では最大の田圃がある上の原地区に登ってきた。　目的は苗代床を早期に確保するために水を掛ける作業をするためです、2.5メートル以上ある雪の上から水のかけ口と出口を見当を付けて掘っていく。
慣れ親しんでいる田圃とはいえ三人でスノーダンプや　角　ケン　スコップを駆使して水の流れや雪の下からの僅かな水の音に注意しながら進んだ。ナショジオワイルドで見た白熊が僅かな音を頼りに全体重を氷にぶつけてオットセイを仕留めるが如くの全嗅覚を総動員した。
僅かな水の音が段々と大きな音になっていく、嬉しくてドンドンと横穴を掘っていくとついに取り入口が空洞になっていた、真っ暗な空洞で流水に耐えながらクリーム色のフキノトウが四個春を待っていた。空を見上げると一転の曇りもない青空が広がっている、農作業の醍醐味ともいえる瞬間だ。
出口も幸運に掘り当て気持ちよく下山した。　晩酌は雪の中にぶち込んだ缶ビールと先ほどの水フキノトウを湯がいて大根おろしとで頂いた。
こんなに美味い晩酌は久々だった。