おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

なに なさってんですか67 ヨタ焼き

2012年10月14日 09時13分52秒 | 農業

写真1 畦のヨタ(脱穀時に短く切り刻まれた稲の稈・葉など)が燃え始める 12:34


写真2 畦のヨタにマッチで火をつける 12:30


写真3 周りのヨタをかぶせる 12:30


写真4 ヨタ焼きの煙たつ田んぼ 11:24


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 2009年09月26日、農道の前方に煙(写真4)
 近づくと女性が田んぼでヨタ(脱穀時に短く切り刻まれた稲の稈・葉など)を焼いている
 脇の農道には男性
 女性は86歳のAさん(写真1~写真3)
 男性は息子さん(1950年生まれ。Aさんとは下記の一般住宅地に別居)
 ご両人に次のように教えていただく

1.ヨタ焼きには気をつかう
 数年前、一般住宅地に近い田んぼでヨタを焼いたら苦情がきた
 そのため、Aさんは気をつかい、そこではヨタを焼かない
 しかし、Aさんは教える
 我々は先住の農民、ヨタ焼きは稲作に不可欠で短時間に終わる、と
 さらに、先ほど国道近くで焼いていると(写真4の頃か)、トラック運転手が窓を開け、唾をペッ、と吐いた
 ヨタ焼きを止めろ、と言うような仕草だった
 Aさんの話を聞き、筆者は連想した
 移住者や開拓者に追われた各国の先住民を
 いや、先住民だけではない、農業とて同じ

2.ヨタ焼きは来年の田植と害虫駆除のため
 ヨタ焼きをしないと、シロカキのときヨタが浮き出る
 そのヨタが田植後の苗を傷める
 具体的には、苗が根を十分張ってない頃、風下にヨタが集まり、そこの苗を浮き上がらせる
 あるいは、集まる途中で苗を浮き上がらせる
 ヨタ焼きは害虫駆除にもなる

3.ヨタ焼きは稲藁利用衰退のため
 昔、息子さんが若い頃、稲藁(乾した長い稈・葉)を縄、莚、叺、飯炊きなどに利用
 そのため、ヨタ焼きは必要なかった

4.耕起・田植は委託
 Aさん宅は刈取り、耕起、田植えを委託している
 1台1,300万円で5年更新のコンバインなど農業機械を購入するのは不経済
 シロカキは息子さんが行い、除草、水管理は息子さんやAさんが行う

 引用・参考文献等:弊ブログ2011年06月01日09月22日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2009年09月26日 撮影地:埼玉県幸手市

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