aquamarine lab

アートネタなど日々のあれこれ

光と闇/はじめての美術館(その2)

2016-05-10 23:15:44 | 美術
目黒区美術館で「没後40年 高島野十郎展」を見てきました。

高島野十郎といえば、10年前に展覧会に行った記憶がありますが・・・あの蝋燭のシリーズは一度見たら忘れられないですよね。今回はわが家のニューカマー(1歳・♀)を連れて行ってみました。彼女にとっては、はじめての美術館です。

子連れなので、閉館間際に行きましたが、案の定お客さんはかなり少なめ。それはそれでちょっと寂しいですが。今回の展覧会は高島野十郎の全貌を見渡せるような展覧会です。しょっぱなの作品がなんと血を流している自画像。娘もただならぬ気配を察したのか「か、かあさん、大変・・・」というような顔でこっちを見ています。が、しばらくすると穏やかな風景画に。実はゴッホとかモネ、あるいはシニャックみたいだったりする絵も描いてたんですね。「れんげ草」も綺麗な作品でしたが、「滝」の前で足が動かなくなりました。野十郎はこの作品を描いている時、最初は水が流れているように見えたのが、いつしかバックの岩の方が動いているように見えたのだそうですが、まさにそんな感覚が伝わってきます。そして今回、意外に面白かったのが静物画。思わず見入ってしまうような作品が続きます。またもや足が止まってしまったのが「桃とすもも」。あのじゅわっとした舌触りをつい思い浮かべてしまうような作品です。あぁ、桃が食べたいよう・・・(←小学生かいっ!)。そして、今回、もっとも楽しみにしていた太陽と月の章。光彩を放つ太陽と孤高に光る月。野十郎は闇を描くために月の光を描いたとか。最後は蝋燭の章です。蝋燭の絵は知人に配るために描いていたらしいです。手紙のようなものだったんでしょうか・・・。それにしても、野十郎の絵を見ていると、何ともなつかしい感情を覚えます。家にひっそり飾っておきたくなるような作品です。何か綺麗な「気」のようなものが流れているような気がするんですよね・・・。

娘も、最初こそ驚いたようでしたが、あとは機嫌良く、手の指やら足の指やらをちゅぱちゅぱしゃぶりながら見ていました。この子はアート好きなお子ちゃまに育ってくれるでしょうか・・・。上の子に関しては「アートをたしなむ雅なお子ちゃま育成プロジェクト」は半ば挫折した模様ですが、この子はもしかしたらいけるかも・・・と、思わずほくそ笑んでしまった母(←ただの親バカ)なのでした。






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鳥のカタログ | トップ | 上野の夜 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

美術」カテゴリの最新記事