4月に京都国立博物館で河鍋暁斎の展示が開催されます。
前哨戦てわけではないんですが、成田山で暁斎の展示があるとのことで行ってきました。
成田山書道美術館と成田山霊光館の2カ所で、それぞれ「酔うて候~河鍋暁斎と幕末明治の書画会」と「天才絵師 河鍋暁斎」というタイトルでなんとお正月の1月1日から開催されています。
まずは書道美術館から。
成田山はたぶん初めて。ひょっとすると物心つく前につれて行かれたかもしれませんがまるで記憶に残っておりません。
さて、成田駅から20分くらい歩いてようやく成田山書道美術館に到着。
参道がかなりにぎやかでお店もあったので歩いて正解。
入り口にはこんな看板がありました。
新富座妖怪引幕が劇場と同じ状態で見られるのは今回限りとのこと。
これは楽しみ。
まずは2階の展示から。のっけからこの新富座妖怪引幕です。
縦4メートル、横17メートルの大作。
なんでもこの作品、暁斎はお酒飲みながらたった4時間で仕上げたとのこと。
登場してるのはそれぞれの役に扮した歌舞伎役者たち。
その名のとおり妖怪なかりですがどこかユーモラスでかわいいですね。
中央のろくろ首は「暫」の出で立ち。その横には目立つように暁斎のサインが書かれてます。
何せ大きいので見応えがありました。
ちなみに正面には赤い布があって靴を脱いで座って見ることが出来ます。
いきなり冒頭からやられちゃいました。
今回もなかなか楽しい作品に出会うことが出来ました。
開化放屁合戦
あの放屁合戦ですが、洋服の人物を吹き飛ばしちゃってる。
しかも、この絵巻を包んでる布も一緒に展示されていたのですが、絵柄がお芋ですよ!洒落っ気ありますよね~。そこまでするかって感じです。
骸骨図
酔って描いたものだそう。正面からと背面から描いた2枚でセットになっています。
向かって右のには卵巣が、左のには精子が描かれてて男女になってるのです。
酔っててもこういう細かい構成を考えてるあたりがただものではないですね。
布袋の蝉採り図
布袋さんが蝉とり!
まずはこのモチーフに笑ってしまいました。
よこにでっかい袋を置いて、お腹出してにこにこして虫取り網をのばして蝉とりです。愉快愉快。
松に鐘馗図
松は瀧和亭という人が描いてます。
鐘馗が2匹の鬼をつかまえてる形相がいいですね。
月次風俗図
12幅の掛け軸です。
バラエティに富んでて楽しい内容。暁斎キャラがたくさん登場しています。
福、鬼、暫、電柱、こいのぼり、上下を着たきつね等々。
このシリーズ見てて気づいたのは縦方向の線が勢いよくてかすれてる具合がすごくいいなあと。
あと、他には暁斎デザインの硯がよかったですね。
箱には黒に金で○の中に鬼。硯のほうは鬼が口をでっかく開いたデザイン。
会場はその大きさに比べて人はまばらだったのでじっくりと堪能することが出来ました。
さて今回のチラシはこんな感じ。暫のろくろくびがでーんと載ってます。
ちなみにショップのところでこのポスター、無料でもらえます。
2/11まで。(2/4は休館)