あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

ロートレック展(サントリー美術館)

2008-02-09 19:50:02 | アート系
雪に怯えつつも行ってきました、サントリー美術館。

ロートレックは昔にBUNKAMUAミュージアムでやったのを見に行きました。

学生の頃だからもう15年以上前だったかと思います。

だから、ロートレック展というくくりで見るのはあの時以来。

さてどうなるかと思っておりましたが、やっぱりいいなあと思いました。



黒いボアの女

今回のメインビジュアルで使われていた作品。

威風堂々としてて迫力ある存在です。

ワイルドなタッチの筆使いがたまりません。



アンバサドゥール、アリスティド・ブリュアン

アリスティド・ブリュアンは自分のキャバレーで客を罵倒するパフォーマンスをやってたひと。

他の画家の描いたブリュアンの挿絵には「客はみんな豚だ!」なんて書かれてましたから。

でも、人気だったようですよ。

なんか荒くれ者なイメージでいいんですよね。手に棒持っちゃってますし。

本人はロートレックにこのポスターを依頼して満足してたのですが、劇場の支配人がこのポスターに反対したそう。でもブリュアンはこのポスターでなきゃ俺は出ないぜ!と言って強行したそう。

かっこいいです。

すぐ横にこのポスターを反転させたのがあったのですが、ロートレックやってくれますね。

なんと、新しい石版ですべて描き直したそう。だから線の太さが違うのです。

線の色も変えてあって同じようで違う。よっぽど気に入ってたんでしょうね。



シンプソンのチェーン

広告ポスターです。

この青がたまりません。実物はもうちょっと濃い紺色。背景のイエローとの対比が素敵。

ぱっと見ていいなあと思ったら、ポストカードで販売されていてうれしかったです。



「快楽の女王」

これは小説の宣伝用ポスター。

踊り子の絵はロートレックが自身のいいように不細工に描いて、モデル本人から嫌がられていたみたいですが、小説のイメージですのでちゃんと奇麗に描いてますね。

モデルがいないとこうやって描ける?

スケベそうなハゲおやじとの絡みが想像をかき立ててくれます。

奥の男が何食わぬ顔してるのも、いとおかし。



紙吹雪

最初、化粧品のポスターかと思ったら違ってました。

なんと、製紙会社の広告。

というのも、当時はもともと紙でなくって石膏をくだいたものを降らせていて、危険だったらしいのです。

そこで危なくないように紙に切り替えたということ。

女性の目には瞳が描かれてませんがかわいらしい感じがポーズで伝わってきます。



赤毛の女(身づくろい)

娼婦を描いたコーナーにあったのですが、この作品だけ別格でした。

たたずまいっていうんでしょうか?

変に不細工に描くこともなく、ただそこに居るだけを描いてて奇麗。

背中から描いてるのでどんな表情をしてるのか気になりますね。

今回は意外にもロートレックの白い描写が気になりました。

白く引かれた線がまま残ったままがすごくいい塩梅なのです。

それまでロートレックは黒の線のイメージが頭にあったのですが。

作品の合間に貼られている写真から当時のパリの雰囲気も伝わってきたのがよかったです。ロートレック、やっぱ好きですね。

3/9まで。
コメント (10)
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