あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

ゴス展(横浜美術館)

2008-02-17 22:35:30 | アート系


2/11に行ってきたゴス展。

ちょっと時間が経ってしまいましたがなんとか思い出して書いてみようと思います。

こんなテーマで展覧会をやる時代になったんだなあというのが率直な印象。

たぶん10年前だったら出来なかったでしょう。

もともとはゴシックから来た言葉ではあるけども、いまゴスという言葉でくくるとここまで多様なイメージに広がるのですね。

もっとしっちゃかめっちゃかな気分になってしまうかと思ってたのですが、そうでもなかった。


○リッキー・スワロー
骸骨をモチーフにした木彫りの彫刻作品。

イスに腰掛ける骸骨はちゃんと細かな部分まで削りだされてて、技術に裏打ちされた作品でした。


○Drラクラ
メインのビジュアル↑に使用されてる作品です。

何気ないポスターなんですが、その肌の上にタトゥーを描き込んでいくというスタイルの作品。

でも、浮世絵にタトゥーを描いてたのはオリジナルの強さには勝ててないのでは?

アメリカンなポスターには有効な手法だと思うのですが。


○束芋
これで何度かになる「ギニョる」。

360度円形スクリーンの内側から見るスタイル。

手がぐにゃぐにゃと動き変形し、時には中から虫や花が出てきたりする。

束芋作品に見られる独特の渋いカラーが気持ち悪さに拍車をかける。

やっぱり、このひとの作品て見たことのない感じがして好き。

束芋関連記事:
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 束芋 ヨロヨロン(原美術館)


○吉永マサユキ
ゴスの(主に)おんなのこを主に撮影した写真。

とにかく日本はとんでもないなって思います。これだけ自己主張したスタイルのひちたちが街に溢れてるのですから。

これだけ点数が並ぶと圧巻です。モデルの自室で撮ったシリーズはそのひとの理想が形に現れててひとつの小さな世界を構成していました。

でも、スプリットタンやタトゥーは見てて痛そうで、感情移入出来ないなあ。


○イングリッド・ムワンギ・ロバート・ヒュッター
イングリッド・ムワンギとロバート・ヒュッターという二人のユニット名。

映像インスタレーション。

表には採取した自分の血液でペインティングをする老婆。

裏には苦痛なのかうめき声をあげて地面を転げる女性。

そしてもうひとつの床に映し出されるスクリーンには泣き叫ぶ赤子。

やりたいところは分かるのですが、表と裏の映像のリンケージがもうちょっと丁寧であって欲しいなあと思いました。


○ピュ~ぴる
以前はもっと色物チックな感じでテレビに登場してたという印象があったのですが、ここ数年はアートのシーンで登場しててびっくりしています。

今回は強烈でした。

自身のポートレートなのですが、ジェンダーを越境してく姿をとらえています。

少年~女性へとイメージは変遷していくのです。

性転換の前と後の性器は見ててずきりとします。このひとはここまでして変えないと居られないんだなと。その覚悟が形となって目の前に出てるので衝撃です。

テレビに出てくるトランスジェンダーの方はそこまでさらしだせませんからね。

性転換後の彼女の笑顔はどう見たらいいんだろうって気持ちで宙ぶらりんにさせられます。


とまあ、かいつまんで書くつもりが結局、参加した作家さん全員について述べてしまいました。

それなりに楽しめた展示だったかと思います。

3/26まで。
コメント (4)
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