AN現代針灸治療

ANとは「にただあつし(似田敦)」のイニシャルです。現代医学的知見に基づいた私流の針灸治療の方法を解説しています。

腓腹筋外側頭の痛む患者の針灸治療

2014-07-27 | 下肢症状

1.腓腹筋外側頭部が痛む患者

腰殿部に症状はないのに、正座時に腓腹筋外側頭部が痛むという患者の治療を何例か経験した。正座しても膝関節痛はないのだが、この部が痛むという。この部は腓腹筋外側頭のトリガーポイントであろう。

 

 

2.余談:腓腹筋内側頭部の痛み

腓腹筋内側頭部であれば、沢田流内合陽なのに‥‥と残念に思った。ちなみに沢田流内合陽は腓腹筋内側頭のモーターポイントなので、いわゆる筋疲労や一部の坐骨神経痛で圧痛が出やすい。

 


3.腓腹筋外側頭部が痛む患者の針灸治療



膝窩部の痛みに対しては、伏臥位にて委中附近の症状部に刺針するのが一般的だろうが、この方法では改善できない。膝を90度屈曲位にして出現する痛む局部の硬結に刺針すると、比較的簡単に膝窩痛がとれる。このことは本ブログで報告済である。
※膝窩部の痛みで、そこに筋緊張が確認できる場合、これを「膝窩筋腱炎」という名称をネットで与えることを知った。

腓腹筋外側頭部痛の場合も同様に、膝屈曲位で腓腹筋外側頭部の症状部に、寸6#2程度で軽い手技針を施すと、治療直後から改善することが多い。