Movieな空間

映画大好き人間の気ままな空間です!!

先の副将軍・水戸光圀

2008年07月31日 22時38分29秒 | Weblog

            
 水戸黄門は、中年以上の年齢層では、特に人気の高いドラマなのですね。TVドラマの中で、これ程、国民にうけたドラマは、無かったのではないでしょうか?徳川家の家系を継ぐ水戸藩主ではあるのですが、なんで、幕府の要職に明記されていない「副将軍」を名乗ることが出来たのでしょうか?ご存知「江戸幕府」の階層は、トップはもちろん、将軍であり、それを補佐するのは老中という地位の人間なのです。臨時に大老とう臨時役職を設置することもありましたが、幕府の階層に、将軍を補佐する「副将軍」と言う役職は無いのです。副将軍とは、征夷大将軍の副官として軍を統率する武官であり、古くは「日本書紀」にも見られ、701(大宝元)年に制定された大宝律令にも明記されている職責です。江戸時代では、徳川家康が1615年に定めた「公武法制応勅十八箇条」が根拠となります。この中に、「尾張徳川家、紀伊徳川家、将軍家を御三家という。将軍があるまじき悪政を布いた場合、尾張、紀伊から将軍を立てることが出来る。水戸家からは、将軍を立てることは出来ないが、副将軍という職責をもって、将軍を交代する際には、その指図を行う」と記載されている。御三家には、含まれていない水戸家は、将軍の監視、いわばお目付け役の責務が「副将軍」として与えられていたのである。これが、今日まで、幕府の要職にない「副将軍」という職責を、水戸家が名乗ってきたいわれである。
 「黄門」とは、中国の秦・漢時代の官職名「黄門侍郎」のことであり、その職場であった宮廷の門扉が黄色に塗られていたことを語源としている。そして、日本では、この「黄門侍郎」に職務内容が酷似していた中納言のことを「黄門」と呼ぶようになった。つまり、水戸黄門は、水戸の中納言の意味なのである。古来の日本では、特に目上の人に対して本名で呼ぶことがタブーとされていたので、徳川光圀のことを、藩名である水戸と、官位である黄門とを組み合わせて、「水戸黄門」と呼称していたものと思われる。光圀の死後、「天が下 二つの宝つきはてぬ 佐渡の金山 水戸の黄門」という狂歌で庶民が称えていたことも事実なのである。


・水戸黄門主題歌「ああ、人生に涙あり」の映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=9Iy4RlwWQ-0&feature=related


崖の上のポニョ

2008年07月31日 00時07分09秒 | Weblog

        崖の上のポニョ

 『崖の上のポニョ』は、興行成績・観客動員数、共に順調に記録を伸ばしていますね。私は、このアニメを、まだ観てはいないのですが、家族はいち早く試写会で観賞しています。この映画は、すべては手作業によるアニメ画で構成するという気の遠くなるような工程を踏んでいる作品なのです。今日のアニメ映画といえば、ピクサーCG最新作「カンフー・パンダ」、以前では、「モンスター・ハウス」「トイ・ストーリー」「森のリトル・ギャング」等に代表される様に、CGが主流となってきています。実写の映画が、VFX主流のように、派手な画面構成は、これらの最新技術を使うことで、非常に大きく、広域なバリエーションを展開することが出来るのです。この風潮を排除して、全く手作りの作画による、古のアニメを映画化しようとした宮崎駿監督の真意は何だったのでしょうかね?これまでの、現実離れした、見せるだけの映像に反逆したのだろうと思います。この『崖の上のポニョ』は、手作り作品らしく、非常にソフトな、優しい映像を見せてくれています。主人公が動くたびに、思わず目で追いたくなる願望がある映像なのです。ここに、宮崎監督の、作品に対する思いが感じ取れます。この優しい映像を最重要に考えての作品展開、また、海の描写に相当の時間と労力を掛けたといわれていますので、ここにも相当なこだわりがありますね。これらの思いの中で、この数年ぶりのジブリ作品が完成し、公開となったのです。
 しかし、この『崖の上のポニョ』には、おまけが2つ付きました。1つは、イタリアのベネチュア国際映画祭のコンペティション部門の参加作品に選ばれたこと、もう一つは、この主題歌を歌う「大橋のぞみ(8歳)ちゃんが、オリコンの10位以内入賞を果たしたのです。このオリコンは、時節の最も注目を浴びた楽曲が選定されますので、文字通り、街で歌われているベスト・テンと言えるのです。10歳未満のオリコン10位以内のランキングは、「黒猫のタンゴ」の皆川おさむ、「山口さん家のツトムくん」の斎藤こずえ以来のランクインで、30年以上の間隙を埋めた画期的な歌となったのです。この歌、CMでも随分かかっていますが、1度聞いただけで、頭にこびりつく様な感じになりますね。この手のCMでは、「パラボラ・アンテナ」のCMがそうでした。ちょっと色っぽい女性が、「見えすぎちゃって困るの~・・・。」と歌うあのCMに匹敵しますよね。

 -<記事抜粋>-
アニメ界の巨匠、宮崎駿監督(67)の最新作「崖の上のポニョ」の公開3日間の成績が22日発表された。動員数125万1107人、興収15億7581万7355円を記録。興収304億円の日本記録を持つ「千と千尋の神隠し」の123万4368人、16億3115万500円と比べ、動員は101.4%とわずかに上回った。
 
♪ポ~ニョ、ポニョポニョ-と、「藤岡藤巻と大橋のぞみ」が歌う主題歌も急上昇。オリコンの最新デイリーチャートで1位を獲得。週間では前週の24位から6位へジャンプアップした。
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  ベネチュア国際映画祭での日本映画(含むアニメ)3作品推薦は、初めてのことで、快挙ですね。カンヌ映画祭、アカデミー賞に、このところに日本人俳優・女優や作品がノミネートされることが増えましたが、日本の世界的水準が高まったことの表れだろうと思います。日本映画といえば、黒澤明監督作品が、最高との評価となっていますが、どっこい、まだまだ、著名な人材は多いのです。これからが、国際的日本人の出番といっても過言ではないのです。
崖の上のポニョ崖の上のポニョ崖の上のポニョ崖の上のポニョ

・「崖の上のポニョ」の映像と歌はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=OxkNy9lfuWY&feature=related


懐かしい日本ドラマ大集合!!

2008年07月28日 23時28分23秒 | Weblog

 ドラマは人間模様です。映像もかなり凝ったものも多く、ストーリー性も優れたものが多いのではないかと思います。日本のドラマは、海外ドラマと違って、家族や友人を中心とする人間関係を題材にするものが多いのです。非常にヒューマンチックな内容と言えるでしょう。古くから、人間関係の原点と言える家族を中心に、その人間模様をバリエーション豊かに描いています。それでは、その一部を見て行きましょう!!
 
 1.先ずは、「キーハンター」ですね。丹波哲郎、千葉真一、野際陽子、谷隼人、松岡きっ子(その前は大川栄子)、川口浩というそうそうたる出演者で固められていた。霊界の使者・丹波、アクション俳優・千葉、元NHKアナウンサーの野際等異色の俳優で固めたこのドラマは、犯罪、オカルト等色んな物語で話は進行し、視聴者を釘付けにした画期的TVドラマだった。

映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=WkXlEBZoNTE

 2.「ザ・ガードマン」(1965年放映)
 ナレーション:ザ・ガードマンとは、警備と保障を業務とし、大都会に渦巻く犯罪に敢然と立ち向かう勇敢な男とたちの物語である。昼は人々の生活を守り、夜は人々の眠りを安らぎ、自由と責任の名において、日夜活躍する名も無き男たち。それは、「ザ・ガードマン」。
このドラマは、警備を業務とする男たちの、勇敢にして素晴らしい、地道な活躍にスポットライトを当てた、画期的なものだったのです。今の「セコム」が起源のドラマです。
ザ・ガードマン 東京警備指令 file1 VOL.1
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=X8McNZqBmVQ

 3.松田優作の「探偵物語
 松田優作(故人
の、ニヒルで、どこかとぼけた探偵の姿がとても良かったですね。探偵事務所を構え、独自のルートや手法で、依頼人の要望を達成する、痛快物語。

映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=Co17q2iBV_A&feature=related

 4.「太陽にほえろ!
 石原裕次郎を中心とする石原軍団を、一躍有名にした刑事ドラマの決定版。若き主人公は、萩原健一、松田優作等注目された俳優が出演して、長くシリーズを構成しました。
http://blog.goo.ne.jp/plaisir2005/e/2b1136d06c6ccc5a51e8445261274daf
映像はこちら>>http://www.dailymotion.com/related/4560671/video/x2oa60_music

 5.「傷だらけの天使
 ショーケンこと萩原健一を、有名化したTVドラマ。「あにきー」と常に付きまとうアキラ役の水谷豊も、良い演技をしていましたね(本当にオカマだったのかなあ)。
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映像はこちら>>http://www.nicovideo.jp/watch/sm232340

 6.「刑事犬カール
 警察犬訓練教官の木ノ内みどりがかわいかったですね。

映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=i_abPhiKkwU&NR=1

 7.「愛と誠
 :愛は戦いである・・・。このナレーションから始まるこのTVドラマは、講談社の「少年マガジン」に連載された劇画「愛と誠」によるもの。早乙女愛は、多くの人からオーデションで決定された女優だった。相手役は、新御三家の西条秀樹であった。秀才学生・岩清水の「君のためになら死ねる」は、流行語になったのです。
愛と誠 1 / 梶原一騎/原作 ながやす巧/作画
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=mOD3X1HyT0A&feature=related

 8.「東京ラブストーリー
 究極の純愛ラブ・ストーリー。織田祐二、鈴木保奈美共演の心を打つ純愛ドラマ。「カンチ」の呼びかけは、流行語に。
東京ラブストーリー VIDEO&DVD
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=nVmj9BU8O0g&feature=related


どてらい男(やつ)

2008年07月27日 14時53分18秒 | Weblog
             

 懐かしい海外アニメ・ドラマを、前回の本ブログで紹介したが、海外も大変秀作が多く良いのではあるが、やはり日本のドラマでも、感動する良いものが多い。
 今、思い付くだけでも、こんなものがありますね。円谷作品では「怪奇大作戦」「アンバランス」「快獣ブースカ」「ウルトラQ]「ウルトラマン」「ウルトラセブン」、刑事・探偵ものでは、松田優作の「探偵物語」、ショーケンこと萩原健一の「傷だらけの天使」、桜木健一の「刑事くん」、丹波哲郎主演の「GMEN-75」、石原裕次郎主演の「太陽にほえろ!」「西部警察」、千葉真一主演の「キーハンター」、一般ドラマでは、山水館という伊豆の旅館の立て直しに奔走する女将・加代(カヨ、新玉三千代演じる)を主人公とする「細腕繁盛記」(
花登筺の脚本による大ヒットドラマ:ナレーションー銭の花の色は清らかに白い だが蕾(つぼみ)は血のにじんだように赤く その香りは汗の匂いがする---花登筺)、京塚昌子主演の「肝っ玉かあさん」、佐良直美、水前寺清子が主演した「ありがとう」、渥美清の「泣いてたまるか」等多くのドラマがありましたし、それぞれが随分と感動を与えてくれました。
 しかし、今でも見たいドラマがあります。西郷輝彦主演、花登筺原作のドラマ『どてらい男(やつ)なのです。これは、実際のサクセスストーリーを題材にしたドラマで、非常に素晴らしい出来栄えでした。大阪・堺の機械工具商社「山善」の創業会長の立身出世をドラマ化したものです。このドラマは、関西TVで制作されましたが、全国で大変な人気だったと聞いています。俳優陣は、主演の山下猛造役に西郷輝彦、番頭役に田村亮等が抜擢されていました。



 【概要】
 故郷の福井から出て来た主人公が、大阪、立売堀の機械工具問屋に丁稚奉公に入り、親友・尾坂と共に働き、大石将軍らに鍛えられ、主人や番頭からいじめられながらも商人(あきんど)として成長、戦争時代を経て、戦後は自分の店を持ち、大成してゆく物語。
 1973年から1977年までフジテレビ系列(制作・関西テレビ)で放送されたテレビドラマ。全181回 もともと関西テレビ放送の開局15周年を記念して制作された連続ドラマだったが、3年半に渡るヒットシリーズとなった。しかし、VTRの現存状況については上書きされて残っていないとされている。オープニングで猛造が人力車を押して走っている後方に阪堺電車の車両達(モ161等)が映っており、そのシーンは堺市内で撮影されていた。

「どてらい男」の主題歌映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=O35mzs_2dr4&feature=related

懐かしい海外アニメ・ドラマ

2008年07月27日 02時35分44秒 | Weblog

 今では、花盛りになっている海外アニメ・ドラマも、古くは、中々の重みのあるものが多かったのです。アメリカが中心の海外ものは、当時の日本との生活水準がかなりの格差があったことで、もう、素晴らしく良い別世界のような印象が強かったのです。ですから、古の海外アニメ・ドラマを見ると、今でもその当時の思いが、強烈に甦ってきてしまうのです。本当に、今思えば、当時の海外ものは、良かった(懐古主義か?)と思えるのです。
 先ずは、古の海外アニメから見て行ってみよう!!
1.「シンドバッドの冒険」(1965年放映)
 このアニメは、もちろん、映画でも制作されている「シンドバッド」を、より庶民的にしたようなものですね。七つの海をまたがって活躍するシンドバットと相棒のオウムが実に愉快でした。
Sinbad Jr. - Intro
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=KkwooZa0EQA&feature=related

2.「大魔王シャザーン」(1967年放映)
 シンドバッドの冒険に近いものですが、こちらもアラビアン・ナイトを元に描かれている魔人の活躍。大魔王シャザーンは、何でも出来る魔法使いなのです。ご主人様の命令には絶対服従の、知性の高い大魔王なのです。
1967 Shazzan (Japanese Intro)
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=yr-pK2_Nl2w&NR=1

3.「宇宙怪人ゴースト
 バットマンをモティーフにした空飛ぶマスク怪人が、ゴーストなのです。ゴーストは「亡霊」の意味もありますので、まさしく、神出鬼没の正義の味方なのです。ゴーストが腕につけている「Uバンド」は、熱光線、冷凍光線に使い分けが可能な、素晴らしい武器なのです。
宇宙怪人ゴースト(SPACE GHOST)
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=yFsU-7GaQXk&feature=related

4.「キングコング
 アメリカ・ハリウッドが生んだ怪獣キンゴングが、アニメで登場。心優しいキングコングに、多くの子供があこがれました。♪大きな山を一跨ぎ キングコングがやってくる 怖くなんかないんだよ キングコングは友達さ 火山も津波も恐竜も キングコングにゃかなわない 戦えキングコング ぼくらの王者♪の歌も、今でも歌えるほど記憶に鮮明に焼きついています。
キングコング
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=i_S4VeLqgG4&NR=1

5.「幽霊城のドボチョン一家
 このアニメは、ナンセンス・アニメといってもいいのですが、ハチャメチャに面白かったですね。関西弁を話すドラキュラ、フランケンシュタインは怪物と呼ばれ、スピード狂の狼男等面白い連中によって、毎日が楽しいお祭りのようなのです。
1970 Groovie Goolies (Japanese Intro)
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=tsj0iipvbh0&feature=related

6.「ポパイ
 水平のポパイの、力の源泉は「ほうれん草」。この缶詰を食べれば、力は百人力。強敵ブルートも、一発でノックアウト出来るほどになる。最愛のオリーブを、今日もポパイは悪者から守るのです。
Geico Car Insurance Parody (Popeye)
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=QG8VJRBlnFM&feature=related

7.「トムとジェリー
 猫とねずみのドタバタ喜劇。いつもやられるのは、トンマな猫のトムなのです。やはり、知性のあるねずみのジェリーにはかなわないのでしょうね。
トムとジェリー 「ピアノコンサート」
映像はこつら>>http://jp.youtube.com/watch?v=HCP2O2OeRgA
主題歌はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=27tf3TKl-Us&feature=related

 次に海外ドラマを見ていくことにしましょう!!

8.「逃亡者
 このドラマが放映されている時間帯は、当時、銭湯にはお客がほとんど居なかったという逸話のあるほど、多くの人が見ていた人気ドラマだったのです。リチャード・キンブルは、身に覚えの無い妻殺しの罪を着せられ、死刑を宣告されるも、護送中に列車事故で辛くも脱走。髪の色を変え、重労働に耐える日々。しかし、事件当時、逃走した片腕の犯人を追いかけるのです。その間も、執拗にジェラード警部の追跡をかわしながらの毎日なのです。



映像はこちら>>http://www.nicovideo.jp/watch/sm1284845

9.「宇宙家族ロビンソン
 「宇宙迷子」というタイトルで、アメリカで放映されていたTVドラマ。宇宙船での宇宙の旅は、色んな事件に遭遇し、目を見張るものが多かった。特撮も駆使されたドラマ性のある内容が、大変興奮するものだった。よこしまなDr.スミス、優秀なロボットのフライデーが、絶妙のコンビであった。
LOST IN SPACE BEST TRIBUTE
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=ZbUTZ02mpcs&feature=related

10.「奥さまは魔女
 ニコール・キッドマン主演で制作された映画の原作ドラマがこれなのです。奥様のサマンサ役は、エリザベス・モンゴメリー。鼻をヒクヒク動かすと、色んなことが起こってしまう。サマンサは、魔女だったのです。

Bewitched intro JapaneseBewitched: Sam & Darrin - You Set Me Free (Music Video)
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=zgr1ws8sG10&feature=related

11.「刑事コロンボ
 難事件を、巧みな捜査と冷静な視点で解決するコロンボ警部。よれよれのトレンチコートを身にまとい、葉巻をふかした頼り無い警部が、天才たちが仕掛けた完全犯罪を見事に解決し、犯人逮捕に結びつける。数々のトリック等が本当に良く考えられていた、刑事ドラマの秀作です。コロンボ刑部は、ピーター・フォークが熱演しました。
刑事コロンボ 忘れられたスター
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=L7CbpcvD1qI&NR=1

12.「わんぱくフリッパー
 イルカと少年の友情を描く、海洋ロマン。本当にイルカには、人間を癒す能力があるのだと痛感しました。

映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=rPzxrZM_26U&feature=related

13.「名犬ラッシー」(1957年放映)
 名犬ドラマの決定版。色んな事件を、ラッシー(コリー犬)が解決する物語。人間との友情も大いに感動させられました。
Lassie
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=WBflFtKqlxY

14.「バットマン
 ご存知、こうもりの仮面にマントを身につけた正義の味方。バットマンカーも格好良かったですね。秘密基地から出て来るシーンは感動ものです。相棒のロビンもいかしていましたね。
Batman Theme Song
映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=ql_8PQM9FMw&NR=1


ターミネーター

2008年07月26日 23時38分14秒 | Weblog
          ターミネーター

 このところ、かなり年をとった俳優人が、以前の素晴らしい作品に賛同し、復活する映画作品が多い。ブルース・ウイリスの「ダイハード4.0」、ハリソン・フォードの「インディ・ジョーンズ ークリスタル・スカルの秘密ー」、シルベスタ・スタローンの「ロッキー・ザ・ファイナル」「ランボー 最後の戦場」等である。30年近く前の古の素晴らしい映画作品の復活を成し得たのであり、その主役が、例え年を取ったといえ、復活しての作品完成に感動を覚える。若かりし頃の活動的な演技が脳裏に焼きついているとは言え、年をとった往年の主人公の復活に、やはり、心はときめくのである。「おやじパワー炸裂」と言うところか!!ここに来て、もう一人の主人公の復活も噂されている。その人物は、今では、カリフォルニア州知事として政界に進出している、元ボディビルダー俳優アーノルド・シュワルツネッガーである。その作品は、アンドロイドの活躍を描く近未来作品「ターミネーター」シリーズの復活である。政界に在籍しながらの映画復活はなしえるのだろうか?疑問は残るが、是非とも、あのターミネーターの雄姿が観たいのである。
 本日、スターチャンネルでは、「ターミネーター3」が放映されていた。ターミネーターという超人的なコンピューター・ロボットは、どんなに攻撃されても、執拗に復活し、自分の使命をやり遂げようとする。ここに、このシリーズの魅力がある。爆破されても生き返り、溶けようが、破損しようが、自分の使命貫徹に恐ろしいほどの執念で活動する。ここに、物凄い恐れと、憧れが同居するのである。何もここまでしなくともの思いと、ここまでやるのかの感激が、同時に存在してしまうほど素晴らしい作品なのである。「ターミネーター」は、1984年制作されて、2003年の本作まで、シリーズ3作品が制作された。しかし、2009年に「ターミネーター4」が完成し、上映される予定であるらしい。しかし、あの主役ではなく、別な人(ローランド・キッキンガー)が、T-800というターミネーターを演じるい予定らしい。この意味では、先に挙げた同一主人公とは言いがたいが、「スーパーマン」でも主役の交代はあったが、絶妙に素晴らしい作品になっている。そういう意味では、今回の主役交代も、やむをえないのであり、作品の出来栄えを確認したいと思うのである。
ターミネーターターミネーターターミネーターターミネーターターミネーター3

 【「ターミネーター4」の概要】
 『ターミネーター3』の公開後、それまでの3作全てに出演していたアーノルド・シュワルツェネッガーカリフォルニア州知事に就任したため、『ターミネーター4』が公開される可能性は薄れてしまった。しかし、知事になっても映画への出演は可能なので、当本人は映画出演に対し意欲的な姿勢だった。脚本は前作『ターミネーター3』と同様、ジョン・D・ブランケートマイケル・フェリスが担当する。ジョナサン・モストウ監督は欧州で撮影することを決めたが、シュワルッツェネッガー本人はカリフォルニアの経済効果、および空洞化した地場映画産業の復権の意味合いも込めて「カリフォルニアで(映画を)撮らなければ『ターミネーター4』には出演しない」と発言した。しかしモストウ監督はカリフォルニアでは撮影しないことを決め、シュワルツェネッガーが、本作に出演しない事が決定した。その後、ジョナサン・モストウの監督降板が決まり、新たな監督として、映画版『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのマックGが発表された。これに伴い、ジョナサン・モストウの構想が、どの程度作品に生かされるかは微妙な状況となった。当初の発表では、本作は新たな3部作の1作目となり、設定は引き継ぐが、新たなキャラクターによる新たな物語になると発表されたが、その後、『ターミネーター3』の続編であり、30代のジョン・コナーを描く物になると改められた(ただし、3部作構想はそのままのようだ)。
 2008年2月のマックGのインタビューではジョシュ・ブローリンがシュワルツェネッガーの代わりにターミネーターの役を演じるかもしれないとされていたが、2008年7月、シュワルツェネッガーと同じオーストリア生まれでボディビルダー出身の俳優ローランド・キッキンガーT-800役を演じることが報道された。2008年2月28日、正式な題名が『Terminator Salvation: The Future Begins』となること、2009年5月22日に全米公開予定であること、ジョン・コナーをクリスチャン・ベールが演じること、が正式に発表された。またケイト役には、ブライス・ダラス・ハワードがキャスティングされている。クランクインは2008年5月、撮影地は米国のニューメキシコ州の予定だという。シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンは前作『ターミネーター3』に引き続き、今回もノータッチだが、監督のマック・Gは、個人的にキャメロンにはいろいろアドバイスをもらっているという。
 2018年。スカイネットやターミネーターに対する革命軍のリーダーとなることを運命づけられたジョン・コナー(クリスチャン・ベール)だが、マーカス・ライトという謎の男(サム・ワーティングトン)の出現によりその運命が変わっていく。スカイネットが人類撲滅の準備を進める中、コナーとライトは協力してスカイネットの心臓部へ乗り込むが、そこで人類の生存を脅かす、ある秘密を知ってしまう…。
アーノルド・シュワルツェネッガークレア・デインズ

「ターミネーター3」の映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=xXjRm5e3ISU

宇宙戦艦ヤマト

2008年07月24日 22時37分42秒 | Weblog
         
     
 漫画家・松本零士原作、西崎義展プロデュースの宇宙ロマン・アニメが『宇宙戦艦ヤマト』である。本作は、TVアニメとして1974年日本TV系列で放映された名作である。広大な宇宙を背景に、放射能除去装置をイスカンダル星に受け取りに行く旅ロマンと、ガミラス軍団との壮絶な戦い、古代進と森雪の純愛も目を引いたドラマ性であった。

 【概要】
 時に西暦2199年地球は宇宙の彼方の謎の星ガミラスからの侵略を受け、遊星爆弾による無差別攻撃にさらされていた。すでに海は蒸発し尽くし地上の全生命は死滅、残された人類は地上の放射能から逃れるため生存圏を地下に求め、「人類の奴隷化か死か」を要求するガミラスに必死の抵抗を続けていた。しかし圧倒的な科学力の差の前になす術もなく、放射能汚染の進行による全人類の絶滅まであと一年余りと迫る中、最後の地球防衛艦隊が冥王星付近でガミラス宇宙艦隊との交戦により壊滅し、人類生存の希望は完全に潰えたかに見えた。
 そんな折、遠く離れた星イスカンダルから救いのメッセージが届いた。そこで人々は、イスカンダルから送られた設計図を元に波動エンジンを製造、それを地球脱出用に極秘裏に改造中だった旧大戦の戦艦大和に搭載し、超光速で航行可能な「宇宙戦艦ヤマト」を完成させた。
 地球脱出という目的から放射能除去装置コスモクリーナーD受け取りへと目的の変わったヤマトは、14万8千光年彼方の大マゼラン星雲イスカンダル星に向けて、最後の希望を託されて発進する。1年以内に帰還しなければならないという状況のもと、ガミラス帝国との壮絶な死闘を繰り広げ、未知なる宇宙空間に翻弄されながら、一路イスカンダル星を目指す。

              ♪宇宙戦艦ヤマトのテーマ

             一  
さらば地球よ 旅立つ船は
                  宇宙戦艦ヤマト
                  宇宙の彼方 イスカンダルへ
                  運命背負い 今飛び立つ

                  必ずここへ 帰って来ると
                  手を振る人に 笑顔で答え

                  銀河を離れ イスカンダルへ
                  はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト

               二  さらば地球よ 愛する人よ
                  宇宙戦艦ヤマト
                  地球を救う 使命を帯びて
                  戦う男 もえるロマン

                  誰かがこれを やらねばならぬ
                  期待の人が 俺たちならば

                  銀河を離れ イスカンダルへ
                  はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト

 
この宇宙戦艦ヤマトのベースになったのが、もちろん実在した「戦艦大和」である。この大和という巨大戦艦は、極秘に建造されたこともあって、資料はすべて廃棄処分されたらしく、現存しているものが本当に少ないので、当時の実際談等を総合して判断するしかない。
 1906年イギリスが建造した戦艦ドレッドノートは、全長160m、総排水量2万1,845トンと言う巨漢船体、30.5センチ砲5基という巨砲を備えた巨大戦艦であったために、世界を驚愕させた。しかし、日本の帝國海軍が誇る巨大戦艦大和は、このドレッドノートを遥かに凌ぐ巨大戦艦であった。全長263メートル、全幅38.9メートル、基準排水量6万4,000トン、45口径46センチ砲9基備えた、まさに「超ド級(ドレッドノートを超えたと言う意味)」の巨大戦艦なのだ。この大和は、1937年広島県呉海軍工廠で建造が行われ、1940年進水式が行なわれた。それまで、「ワシントン海軍軍備制限条約」により、日本は、1.67という比率に海軍主力艦の保有制限を受けていたため(因みにアメリカ、イギリスは3)、巨大艦の製造は禁止されており、この大和は、その条約に違反して極秘に作られていたのだ。山本五十六海軍大将は、大和建造に反対していた。と言うのも、今後の戦争の主役は、航空機に移るものと確信しており、旧式の戦艦対戦艦の海上戦闘は、少なくなるものとの信念に対し、旧海軍上層部は、艦隊主導の戦術を信じきっていた。そのため、当時アメリカが保有する戦艦の砲撃距離を遥かに凌ぐ戦艦の建造を急いでいたのだ。この戦術が、日本の敗戦の大きな要因となっていくのである。日本の奇襲攻撃といわれる「真珠湾攻撃」の主役は、艦載機であったのだから・・・。

・「宇宙戦艦ヤマトのテーマ」映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=uETP3sNn9n8
・アニメンタリー「決断」の映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=SPQV63Ca-sI


忘れられないドラマ『ナニワ金融道』

2008年07月21日 14時30分49秒 | Weblog

             ナニワ金融道

 青木雄二(故人)の原作で大ブレークした「ナニワ金融道」。この作品は、1990年から「週刊モーニング」という雑誌に掲載され、多くの人に衝撃を与えた。金融マンにとってのバイブル書的な扱いにまでなった画期的漫画であった。このコミック誌の掲載によって爆発的なヒットを記録したが、単行本(コミック)は、1,000万部突破した破格のものとなった。100万部を超えればベストセラーと言われるが、この単行本の人気度は、この驚異的な販売部数を見ても分かる。街金融の裏側を鋭いタッチで抉るこの漫画は、法の盲点や、実務上の落とし穴を多く突いた秀作であったことは間違いない。この印税で、青木雄二は5億円もの大金を手にしたといわれている。これをきっかけに、青木は、漫画の執筆活動を一切止め、毎日が日曜日という悠々自適の生活に入ることになる。まあ、これだけの知識を有していたのであるから、新聞や雑誌のコラム、講演は後を絶たないほどの依頼が来たそうである。私もこのコミックは、全巻初版本で揃えたほど魅力を感じたものだ。この作風には、真に裏側に存在したものでしか描けない独特の世界がある。

 【ナニワ金融道の概説】****************************************
 商人の町大阪を舞台に、マチ金(消費者金融)会社「帝國金融」の営業マン灰原達之と、借金にまつわる因業深い人間模様を描いた作品。連帯保証人になった彼氏の借金の肩代わりをしてソープ嬢になる女、ご祝儀を盗まれてしまい穴埋めに奔走したあげく取り込み詐欺に手を出し破滅する男、詐欺的先物取引で全てを失う小学校教頭、法律の網の目をかいくぐる闇金融業者、更にはライバル企業との対決など、様々な人間の裏表や社会の不条理を描く。青木雄二の独特なアクのある絵が読者に強いインパクトを与え、人気作となった。   

 作中では舞台となった大阪に合わせ大阪弁や、「浪速」の猥雑な雰囲気が違和感なく取り入れられている。また区名や番地などは、893 = ヤクザであったり、独特の名づけられ方がなされているのも特徴。看板だけでなく人名の名付け方にも猥雑な文字列を容赦なく多用しており、この演出を適用されていない帝國金融の社員たちが逆に清潔に思えるほどである。

  • 街金の看板に「ニシキヘビファイナンス」
  • ミナミセンズリこと銭田掏二朗
  • バブル景気で一山あてた肉欲企画の社長が肉欲棒太郎
  • 一流企業「巨大長商事」の社長が巨根三郎

これらは生の修羅場を容赦なく活写することへの青木の強いこだわりの賜物である。ヒントは『罪と罰』。表向き綺麗な看板でも現実にしていることは薄汚いことを主張するため、逆に作中の看板には猥雑な文字列を堂々と使用しているのである。しかし『BSマンガ夜話』で取り上げられた際に、看板の映ったコマを(画面に映し出すことは問題なかったものの)出演者同士で「あまり口に出して読まないように」と互いに注意した逸話がある。

 当初、純朴な青年であった主人公が様々な出来事に揉まれ、たくましく成長する様子を描いた一種のビルドゥングスロマンともいえよう。なお、作者が監修を担当した作品『カバチタレ!』とは、同じ世界に存在する地続きの作品である。
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 この原作を元に、TVドラマが制作された。SMAPの中居正広が主人公の灰原役を熱演、街金融のプロで先輩役の桑田役は小林薫、帝國金融の社長役には緒形拳と、そうそうたる顔ぶれの役者で固めたTVドラマであった。この作品は、非常に面白かったし、中居の演技も中々のものであった。ドラマの主題歌「借金大王」を歌うウルフルズも、このドラマを盛り上げた。

・「借金大王」ウルフルズの歌はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=qin9Bq8LqII&feature=related
・「青木雄二の素顔」の動画はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=sRKjWRKKQKY
・「ナニワ金融道」(ドラマ)の映像はこちら>>http://channel.pandora.tv/channel/video.ptv?ch_userid=jjongre#prgid=2572975&categid=all&page=192


真相『2001年宇宙の旅』

2008年07月20日 13時24分23秒 | Weblog
                 
2001年宇宙の旅
 この映画『2001年宇宙の旅』は、1968年スタンリー・キューブリック監督が制作した、大いなる宇宙の叙事詩的映画である。昨日のスターチャンネルでは、この映画をノーカットで放映した。放映時間は、2時間30分、通常の映画の2倍を擁するこの映画(途中、休憩を数分挟むところも心憎いのであるが)、全編を通じて、あまり会話は無い、淡々とした映像と音楽のみで構成されていると言っても過言ではないくらいの、映像の中で意味を感じ、解釈していくしか手の無い映画作品であり、この部分が非常な高い評価になっている。この意味で、宇宙論、人類進化、「神」を論じることの出来る意味合いが多分に含まれている。さすがに、素晴らしい作品であり、捉え方によって多くの意味合いを語ることの出来る内容でもある。人類が手にした道具、骨から宇宙船へと進化、当初この骨は、ものを砕く道具として使われ、狩のために相手を殺す道具になり、仲間で敵対する同種族殺害にも使われる。この道具は、やがて宇宙船に形は変るが、相手の殺害の道具としては、同様に意味を共有するものである。地上のモノリス(黒色の碑文的なもの)、月面に埋められた高磁波を発するモノリス、木星空間に漂うモノリス、これらのものは、人類の進化に合わせ、その到達点に指標としておかれたもの。と言うことは、人類を400年前からはるかに超越した別の生命体の存在、しかも高度に進化した「神」的存在として、クローズアップされる。
 ここに、この映画の真相を究明した素晴らしい内容を掲載しているものがある。この解釈を私は感銘を受けて、賛同する。

 <掲載内容>**********************************************
 
 この偉大な映画は、その謎めいた構成で知られているが、幾十通りもの読み取り方がある、という言い方は多分に誇張で、大体次の様な解釈に落ち着くのではないだろうか。これはクラークによるノベライズ版とほぼ一致しているが、それを読むまでもないと思われる。
 
地球上にホモ・サピエンスが出現する以前の太陽系に、「神と見紛うばかりの超知性と超科学力を持った超人類(又は超文明)」(以後便宜上『』付きで、『神』と呼ぶことにする。所謂宗教的な意味での神ではない)が訪れ、3種類のモノリスを設置した。第1のモノリスは、これに触れた類人猿に知恵を与えるために、地球上に設置された。第2のモノリスは、目立つ為に強力な磁気を帯び、太陽光線に触れると木星に信号を飛ばす様セットされた上で、月面に埋められた。月には大気も生命も無いので、これが太陽光線に触れるということは、即ち母星である地球から誰かがやってきて、発掘したということである。即ち、第1のモノリスの使命が終わり、宇宙空間を越えられる程に、類人猿が進化したということを示すスイッチになる。そして、そこまで進化した生物ならば、必ずや信号の後を追って木星に来るはずである。そこで、第3のモノリスが木星の衛星軌道上に仕掛けられた。月面のモノリスを掘り出したばかりの類人猿の子孫は、まだ宇宙にのりだしてからまもないと見て間違いなく、その時点で木星に派遣された類人猿の子孫は、その種族中、特に優れた個体と看做してよい。『神』が採取するサンプルとして適切である。そして採取を行うのが、第3のモノリスである。『神』は「彼」を採取し、光の洪水(として類人猿の子孫には知覚されたもの)の中でブラシュアップして生命の垢を削ぎ落し、スターチャイルド(胎児)として、高次の次元に引き上げた。このたったひとつの「花」を摘むために、ただそれだけのために、人類とその文明が作られたのである。そして用済みとなった地球は、「彼」に玩具として与えられる..
 
この他に、心理学的あるいは隠秘学的解釈なども、おそらくはあろうかと思うが、それらの方面には暗いので省略させて頂く。
 
さて、あなたは妙に思わないだろうか? この映画の中核をなしているHALと人間との戦いは、このストーリー上、なんの意味があるのか? クラークの小説中では、それは乗員たちに旅の目的を隠し、嘘をつかなければならなかったHALが、それ故に狂ってしまった、という形で説明されているが、不自然だとは思わないか? どう考えても、とってつけた様なサイドストーリーではないか。有り体に言って、(雄大な規模のメインストーリーに対して)不要な枝葉ではないか。大体、映画を観て、クラークの言う「嘘をつかねばならず云々」が読み取れるか? こじつけではないか?
 
私は、遂に真相を解明した。HALは殺されたのである。恐るべき殺人事件の下手人として利用された挙げ句。
 
「人類の夜明け」の章で、モノリスに知恵を与えられた類人猿は、骨を手にして、まず手近の骨を砕き、次に獣を、そして対立するグループの首領を殺す。冒頭から、死と殺人のテーマが流れていることに注目したい。これは重要な伏線である。
 
人類は宇宙に進出し、月面上でモノリスを発見し、木星探査船「ディスカバリー」を建造し、派遣した。全て『神』のプラン通りである。しかし、ここで思いがけぬ事が起ったのである。
 
デイヴ・ボウマン船長が、副船長フランク・プールに殺意を抱いた理由は判らないし、知る必要もない。過去も背景も一切説明されずに登場してきた彼らである。動機などは百万通りも考えられるであろう。以下に、深宇宙を飛ぶロケットという、閉じた舞台で演じられた完全犯罪の全貌を、解き明かしてみせよう。  
 飛行中に起る最初の事件が、通信用のAE-35ユニットの、「故障」である。これが故障している(72時間後に壊れる)とHALが報告したにも関らず、それは故障していなかった。これが、HAL自身の「故障」を示す最初の兆候であるとされている。
 
これが実は擬装なのであった。クラークの小説、並びに様々な解説書の類では、嘘をつかざるを得ないストレスから、壊れてもいない部品が壊れている、と報告したとされているが、これは不自然すぎる。映画を観れば判ることであるが、この時点では、HALは(仮にそういう繊細な神経を持っていたとしても、まだ)余裕しゃくしゃくである。つまり、AE-35は、本当に「壊れていた」のである!
 
このことに気がつけば、後はすらすらと解ける。この時、AE-35を交換しに行ったのは、ボウマンである。彼は(勿論)良品のAE-35を携えて行ったのだが、これと交換する振りをして、そのまま持ち帰ったのである。(個々のパーツにユニークなIDが刻まれているか否かは、映画では一切記述されていないので、解釈はこちらに委ねられている-つまり、IDは刻まれていなかったとする-訳だ。)この後、地上のHALのサブシステムは、AE-35は故障していない(即ち、ディスカバリーのHALが間違えた)と報告するが、地上システムはボウマンが持ち帰った良品を検査したと考えられる。これにより、HALを発狂までには追い込まずに、不安な状況(自分に自信が持てない)に置くことが出来る。そして、これを根拠として、プールにHALが狂い始めたと信じこませ、ふたりの間でそういう合意が取れたということをHALに見せつけたのである。即ち、通信回線を切断したポットの中での、ボウマンとプールの密談である。彼らの密談の内容(HALを切り離そう)は、HALに読唇術で知られてしまうのだが、HALにこういう能力があることを、ボウマンはあらかじめ知っていたと断ずる、有力な根拠が有る。それは、ボウマンには絵心があり、人口冬眠中の隊員達をしばしばスケッチしては、HALにそれを見せていたことである。その過程で、彼はHALの恐るべきパターン認識能力に、慄然としたに違いないのである。(「大分うまくなった」という、HALの評価!)実に巧妙な伏線である。
 
さて、そこでHALによって「故障している」とされたAE-35(実は、故障していない交換パーツ)を元に戻すために、今度はプールが出向く。ボウマンの陰謀によって心理的に追い詰められたHALにとって、最後のチャンスである。なんの攻撃兵器も持たぬHALが、自己防衛のために2人の人間を始末するためには、彼らを分断し、個別に宇宙空間に放り出す他に手はない。
 
船外でポッドがプールに襲いかかる! わざわざこんなことをしなくても、プールがポッドから出る前に、ポッドごと捨ててしまえば良いと思うかも知れないが、木星探査の使命に燃えるHALにとって、貴重な探査装置を捨てるに忍びなかったのであろう。それにしては、プールが宇宙空間に投げ出されたあと、当のポッドも、狂った様に飛んでいってしまうが、これはさすがのHALも、人を殺したという衝撃で、操作を誤ったと考えられる。
 
プールは死んだ。ここからがボウマンの正念場である。目的は達したとはいえ、彼自身も殺されてしまったり、または地球に帰ってから(彼は当然、帰れるつもりであったはずだ)悪事が露見したりしては、何にもならない。彼らの行動は、地球からリアルタイムにモニターされてこそいないが、当然、全て記録されているはずなのだ。
 
何よりも、プールを回収にいかなければならない。万が一助かる可能性もあるのだから、当然である。(ポッドに襲われた結果、宇宙服との通信も切断されたと考えられ、従って、生きているか死んでいるかのモニターも出来ないはずだ。)本音としては、勿論、飛び去るままにしておきたいのだが、それでは、地上センターに不審の念を抱かれる。(地上のスタッフは、ボウマンとプールの密談の件は知らないはずなので(HALにも聞こえないほどオフラインにされた)、HALがどれほど危険な状態なのか、判らないのだ。)しかし回収に行くのは、これ以上ない程、危険な行為である。ポッドに乗って出たとして、HALがポッドを捨てる決意をすればそれまでである。
 
そこで、彼はHALを油断させる作戦に出た。即ち「ヘルメットを置いていった」のである。まさに悪魔の智慧である! ポッドに乗って、プールの死体を回収し、帰ってくる。HALは予想通り、ドアを開けない。しかし、それ以上のこともしない。する必要が無いのだ。ヘルメットを忘れていった以上、ボウマンは非常用エアロックから入ることも出来ない。プールを殺した際、動揺してポッドをひとつ失ってしまった点から見ても、HALとしては出来れば手を汚したくないことが判るし、ボウマンはそこまで読んでいた。また、既にひとつポッドを失っている以上、今ボウマンが乗っているポッドまで失ってしまうと、探査用ポッドが残りひとつになってしまう。HALとしては、このポッドは無事に回収したいはずだ。そこで、制御を奪って深宇宙に飛ばすこともせず、ボウマンにコントロールを渡したまま放置していたのである。何も出来ないボウマンは、数週間以内に死ぬはずで、それからゆっくり回収すれば良い。
 
ところが、ボウマンはヘルメット無しで、非常用エアロックから入ることに成功した。(この映画全編中-人類の夜明けの章を除けば-唯一の活劇シーンと言えよう。)彼の勝利である。もはやHALには打つ手が無い。そしてボウマンは、ここまで危険な状態になっているのを明らかに出来た以上、正々堂々と、HALを殺すことが出来る。完全犯罪の成立である! HALを心理的にコントロールしてプールを殺させ、それを理由としてHALをも殺す。ボウマンの犯意はどこにも残らない。証拠は一切無い。私が真相を暴くまで、映画を観た人も、誰一人気付かなかったはずだ。
 
しかし、ここで思わぬ破局が訪れたのである。ボウマンが、勝利の歓喜に酔いしれてHALにとどめをさした、まさにその時、あらかじめ録画されていたVTRが回りだしたのである。そのテープの中で、フロイト博士は、18ヶ月前に地球外にも知的生命体が存在する証拠(即ち、月面のモノリス)を発見し、それは木星に向けて強力な電波を発していた、と述べたのである。そう、この時、旅の目的地、木星圏に到着していたのだ。
 
ボウマンがこの時、何を思ったかは判らない。また、木星軌道上で待ち受けていた第3のモノリス(即ち『神』)が、何を考えたかも判らない。『神』が果たして、地球から飛来してきた生命体を「超越」させ、採取する(あるいは、自分たちの次元に引き上げる)意志があったかどうかも..しかし結果は明らかである。『神』は、彼を地獄に落としたのだ!
 
ボウマンは、流れる光線群の神秘的なシャワーの中、原始星雲の誕生、または崩壊、想像を絶する天体現象、宇宙種族の超文明の遺跡、未知の惑星や恒星の表面等などを引っ張り回される。これは地獄堕ちの過程に他ならない。そして行き着いた先が、全く生気の無い、影ひとつない、美しいロココ調の部屋だ。ここが地獄である。彼はこの部屋で急速に歳を取り、死ぬ間際に再びモノリスと出会い、胎児に帰る..。
 
生命を弄ぶ者、生命を蔑ろにする者に対する最も厳しい刑罰とはなんだろうか? それは、決して「死」ではない。「死」は救いでしかない。それは「不滅の生命」である。これを見事に描いた作品に、手塚治虫の名作揃いの大シリーズ「火の鳥」中でも、小規模ながら異様な迫力で一際異彩を放つ、「宇宙編」がある。
 
「火の鳥 宇宙編」は、この映画の後半の展開と、舞台設定が酷似している。手塚作品の方が、遥かに複雑なストーリーではあるのだが、疾空するロケットの中での不可解な殺人事件、宇宙漂流、不思議な惑星への漂着、そこで明らかになった「永遠の刑罰」、というモチーフ群が、不気味なほど共通している。「2001年」の公開が1968年、「火の鳥 宇宙編」が描かれたのが1969年であるから、キューブリックがこの漫画に影響されたという可能性は、なさそうである。むしろ、手塚治虫による、この映画の換骨奪胎が、「火の鳥 宇宙編」なのではないだろうか? 彼は、この映画に秘められた、犯罪の香り、生と死のモチーフを、見事に読み取っていたのである。
 
「火の鳥 宇宙編」に於いて、生命を蔑ろにするという許されざる罪を犯した牧村は、罰として「火の鳥」に永遠の命を与えられ、流刑星に閉じこめられる。同様に、生命を蔑ろにしたボウマンは、『神』に永遠の命(老衰で死ぬ瞬間に、胎児となって蘇る)を与えられ、ロココ調の監獄に閉じこめられたのだ。(『神』が、プール殺しとHAL殺しと、どちらをより重大視したかは、興味深い問題である。)
 
これまでの考察により、この映画のミステリー、あるいは犯罪映画としての本質を、明らかに出来たと思う。単に、ボウマンによるプール殺しとHAL殺しが、完全犯罪として見事に描かれているというだけではない。それだけでは凡百の犯罪映画と、なんら変わるところはない。これは数百万年というタイムスケールのSFに完璧に組み込まれており、かつ、犯人が『神』によって罰せられる、という結末を持っている。人智を越えた力によって決着が与えられるが故に、ミステリとしては邪道である、と言う人がいるとすれば、あまりにミステリを知らなさ過ぎる、ミステリの懐はあなたが想像している以上に深いのだ、とお答えしよう。と同時に、これほど意外な「人智を越えた力」が登場するミステリは滅多にあるものではなく、その意味では、実にユニークな地歩を占めていると言えよう。
 
そもそもの事件の発端である、数百万年前の第1のモノリスの出現が、人類最初の殺人事件を導出しており、そのモノリスが使命を果たした結果のディスカバリー号の内部でもまた、殺人事件が起こるのだ。実に雄大な規模の伏線である! さらに言えば、ボウマンを地獄に堕とした『神』(又は『神』の手先である、第3のモノリス)にとって、もはや地球は不要であり、この後地球を破壊した可能性が高い。(最終シーンはそれを暗示しているかも知れない。)すると、実にこの映画は、人類の「最初と最後の殺人事件」を描いたことになる!
 
以上の考察から、HAL事件は、不要なサイドストーリーどころか、この映画全体のメインテーマであることが判る。HAL事件の収まりが悪いクラークのノベライズ版よりも、遥かに妥当な解釈であると主張したい。
 
ここまで考察した私は、突然、恐るべき可能性に思い至った。つまり、これまでは、せっかく「超越」させてやろうとしていたボウマンが、同じ種族の別の個体を「殺す」のを目撃し、それは許しがたいことだからと、『神』が「人類にも理解できる倫理基準で」彼を罰したの「かも知れぬ」、と、考えてきた訳である。つまり、『神』と人類とは、ある種の価値観は共有出来ている「かも知れぬ」、と。
 
しかし、かつて、この映画中、最も美しく戦慄的なシーン、即ち、類人猿が骨を投げあげ、それが宇宙船に変貌するシーン、人類の「道具」が骨から宇宙船にまで進歩したことを感動的に表現したシーン、一瞬にして数百万年をジャンプした偉大なシーンを指して、「なんと恐ろしい。このシーンは、人類の手にした道具(例えば宇宙船)の本質は、人殺しの道具(即ち骨)であることを示している」と述べた評論家がいたことを思い出した。これを聞いた当時は、なんとうがった見方であることよと嘲笑っていたのだが、実は彼こそ、この映画の本質を正しく捉えていたとすればどうだ。
 
モノリスが現われる度に流れる音楽は、リゲティの「レクイエム」であり、これは「死」のモチーフに他ならない! この曲の不吉な響き-どうして気がつかなかったのだろう、これは明らかに呪詛だ!-を聴くとき、『神』が類人猿に与えたのは、「殺人」のための知恵ではなかったのか、と、改めて慄然とせざるを得ない。そう、『神』は、その「地獄」にサンプルを収集するために、人類とその文明を発生させたのである。
 
つまり、ボウマンの「殺人行為」を罰するために地獄に落としたのではない。「どのみち、地獄に落とすつもりだったのだ!」ボウマンの「殺人行為」は、呪われた種族である人類の業、この様な(人類的倫理感からみれば「邪悪な」)『神』によって産み出された種族の業を、象徴しているのに過ぎないのである。
 
 スター・チャイルドは、最後に地球に帰ってきたのでは「ない」。あれは、スター・チャイルドの「夢」である。彼は帰りたくてたまらない故郷を、もの哀しい瞳で夢見ているのだ。(これが地獄の責め苦の最たるものであることは、言うまでもない。)背後に流れる音楽は、「超人」の誕生を暗示する「ツァラトゥストラはかく語りき」。背筋も凍る皮肉である。
 
かくして、人類のチャンピオンであるデイヴ・ボウマンは、ロココ調の美しい監獄の中で、胎児から成長して身動きも出来ぬほど朽ち果てた老人へ、そして再び胎児へと、繰り返し繰り返し、虚しくその生命を浪費し続ける。永遠に。永遠に..。
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2001年宇宙の旅2001年宇宙の旅2001年宇宙の旅2001年宇宙の旅
91年米国CLV盤

ほのぼのとした感動『時をかける少女』

2008年07月19日 23時12分41秒 | Weblog

              時をかける少女

 地上波TVで、『時をかける少女』を放映した。私としては、実写版の映画「時をかける少女」の方が思いで深いのであるが、このアニメも、中々の感動を与えてくれます。自転車に乗っていての踏切事故というきっかけを機に、タイムリープ(時間を遡る能力)を身につけた高校生少女・紺野真琴の、青春物語。このタイムリープという能力は、同じ高校に転向してきた未来人・間宮千昭が、未来から持ってきたカプセル(くるみのようなもの)によって、引き起こされる。このタイムリープは、実行できる回数が限られており、自分の腕に残り回数が表示されるのだ。おもしろがって何度も行ってしまう真琴に叔母・芳山和子が、「あなたがタイムリープして得をしている分、誰かが損をしているんじゃない」と忠告をする。まさしく、その通り。自転車による踏切事故を、自分として回避した真琴の身代わりは、確かにいるのだ。それが、親しい友人の津田功介だったなんて・・。最後にこの悲劇を救うために、タイムリープを試みようとする真琴だが、残っている可能回数は「0」であった。しかし、その時、時間が止まった。未来人・千昭が、未来に帰るために残していた最後のタイムリープを使ってしまったためだ。以前、千昭に「好きだ」と告白され、聞かなかったことにしようと何度も過去にタイムリープした真琴だったが、千昭との別れの時に、本心を伝えなければならなかった。自分も千昭が「好きだ」と言うことを。千昭は言う。「未来で待っているから」。「うん」とうなずく真琴であった。このシーンに、ほのぼのとした青春の思いが甦ってくる。純粋に気持ちが告白できなかった自身が・・。
紺野真琴
 
1965年の原作発表以来、幾度となく実写映像化されてきた「時をかける少女」(著:筒井康隆 角川文庫刊)が、初めてアニメーション映画になった。

本作の主人公は、紺野真琴17才。2006年を生きる東京の女子高校生。その声を演じるのは、百人以上のオーディションから選ばれた仲里依紗(なか・りいさ)、16才。CM出演や雑誌のモデルで活躍し、おおいに注目されているフレッシュな声で主役の座を射止めました。
 あるきっかけから「今」から過去に遡ってやり直せる力、タイムリープ能力を持ってしまった紺野真琴は、ひとたびその使い方を覚えると、何の躊躇も無く日常の些細な不満や欲望に費やしてしまいます。
大好きなものはいくらでも食べられるし、いやなトラブルも即解決! ばら色の日々のはずだったのですが…。津田功介&間宮千昭
 アニメーション版はこれまでになく、アクティヴで前向き。主人公、紺野真琴が初夏の町並みを、文字通り駆け抜けていく爽快な青春映画なのだ。
今回、話題を呼ぶのが紺野真琴の叔母であり、ちょっと謎めいた30代の独身女性として登場する、原作の主人公、芳山和子でしょう。
未来から来た初恋の人との別れの後、芳山和子はどんな人生を歩んできたのか? 彼女が新ヒロインの紺野真琴に授けたアドバイスとは? 芳山和子の声を演じるのは、映画「蝉しぐれ」やTVドラマ「女王の教室」、4月からのテレビドラマ「7人の女弁護士」などで活躍し、今もっとも注目されている女優、原沙知絵(はら・さちえ)です。

 
監督は2005年春の劇場版「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」を手がけた気鋭の監督、芳山和子田守。芸術家の村上隆とのコラボレートにより、フランスの高級ブランド、ルイ・ヴィトンの店舗で上映された短編『SUPERFLAT MONOGRAM』や、六本木ヒルズのコマーシャルも監督。すでに世界に認められるアニメーション監督です。舞台となる真夏の東京を表現するのは「もののけ姫」「火垂るの墓」など、多くのスタジオジブリ作品の美術監督を務めた山本二三。アニメーションとして最高レベルの美術が本作を支えます。
 細田監督の言葉。「筒井康隆氏によって「時をかける少女」が書かれてから40年。当時、少女たちは、「時をかける少女」を読み、未来を夢見た。そして今、かつて未来と夢見られた21世紀に僕らはいる。けれど、決してあの頃、少女たちが憧れた未来ではないはずだ。では、夢見たはずの未来の姿は、どこへ行ってしまったのか?現代の少女たちも、かつてと同じく、未来を夢見るのか?ならば、その未来とは、どのようなものか?この映画には、ふたりの女性が登場する。ひとりは、かつて、「時」をかけた女性。もうひとりは、今、「時」をかける少女。このふたりのヒロインを通じ、時代によって変わっていくものと、時代を経ても変わらないものについて考えてみたいと思う。「時をかける少女」には、その時々の言葉で、時々の方法で、時々の少女たちで、何度も語られるべき、世界の秘密が隠されているのだと思う。」
 かつて時をかけた女性・芳山和子はいう。「わたしは、かっての人を待ち続けてこんな年になってしまったけど、あなたは、こんなに待つようなタイプじゃないでしょ」。そうなのです。この芳山和子こそ、初代・時をかける少女だったのです。要するに、実写版の原田知世が演じていたその人だったのです。あれからの40年という歳月が、この叔母・和子の言葉として重く響くのです。






映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=WoxfgMcXAsw

原田知世主演の映画「時をかける少女」の映像はこちら>>http://jp.youtube.com/watch?v=R-S73Efr4Gk