Movieな空間

映画大好き人間の気ままな空間です!!

映画音楽特集Ⅰ

2011年09月23日 20時20分13秒 | Weblog

      マックイーン&ホフマンが魅せる男同士の友情「パピヨン」 画像3
 人は何故、映画を観るのでしょうか?大衆演劇と同様に、娯楽のひとつという人もいます。しかし、私は映画は、人類の叡智の結晶であり、崇高な芸術なのだと思います。映画に、人は笑い、泣き、喜び、悲しみ、感動を覚えるのです。こんな感情を得るものは、他にあるでしょうか?確かに、小説を読むこと、舞台を観劇すること、クラシック音楽を聴くことも、大きな感動があります。しかし、映画のようなスケール感は無いのではないかと思います。映画は、実際にある世界を目の前に再現するかのような迫力があります。その映像の世界に、自分自身が埋没するかのような、激しく、優しい思いが感じられるのです。
 何故、映画を観るの?という問いには、私はこう答えます。自分自身の感性や人生観を豊かにしてくれる、自分自身の空想にも及ばないリアリティーな世界がある、落ち込んだり挫折しそうな時に勇気を与えてくれる・・・、それが映画なのです。水野晴郎(故人)が、「映画って、本当に良いものですね〜。」と言っていた通り、映画と言う世界は、人間に大きなインパクトを与えます。チャーリー・チャップリンが、無声映画の時代を築いた時から、人間には無くてはならない映像の世界に発展して来たのです。現在では、CGやVFX等の技術が進歩し、本当に現実の映像が目の前に展開されているかのような、実際の映像に近いものが映し出されるのです。この世界は、本当に素晴らしい世界だと感じますね。人間の喜怒哀楽が、老若男女を問わず、感性を大きく刺激してくれるのです。これほどのものなので、映画は観たいものなのです。毎年、多くの映画が創られます。毎年、違った感動を、多くの人に与え続けている、それが映画なのです。

 そんな、素晴らしい映画には、素晴らしい音楽が付きものです。映画のシーンを崇高なものに高めてくれる音楽を、映像と共に聴いてみようと思うのです。その映画を観た当時の、溢れんばかりの思いが、きっと込み上げてくることでしょう!!

1.「パピヨン
私が、今も尚、自分自身で最高傑作作品だと思っている映画です。1973年フランス制作のこの映画には、本当に感動を覚えました。椰子の実を束ねたボートで、刑務所を脱獄する最後のシーンには、涙が溢れました。何故、ここまでして、自由を求め、生きようとするのか?無実の罪で終身刑になったパピヨン(胸に蝶の刺青がある主人公)は、何ども刑務所を脱獄しようとしては捕まり、最後には脱獄不可能と言われた孤島の刑務所に入れられたのです。しかし、ここでも述べたように、脱獄をし、年老いた彼ではあったが、成功をしたのでした。名優スティーブ・マックイーン、ダスティン・ホフマン共演の実話に基づいた映画なのです。寂しげな、「パピヨンのテーマ」音楽も、心に突き刺さります。



2.「太陽がいっぱい
二枚目スターであるアラン・ドロン主演作品。貧しい青年が、つには裕福な青年を殺害し、富を手に入れる物語。浜辺で希望に満ちた彼は、「太陽がいっぱいだ」とつぶやくのですが、既に犯行を知った警察が、彼の逮捕に向かっていたのでした。1960年フランス=イタリア制作。



3.「ニュー・シネマ・パラダイス
映画ファンにとって最高の映画作品。やがては有名映画監督になる主人公の少年時代・青年時代を通じて気持ちが通じ合っていた映写技師との心温まる物語。珠玉の映画作品が多く流れることも、ファン必携の作品になっている。
1989年イタリア制作。



4.「ネバーエンディング・ストーリー
いじめられっ子のバスティアンは、ある日、古本屋で一冊の本“ネバー・エンディング・ストーリー”に出会う。彼は本を読み進むうちに、不思議な現象にとらわれる。本の中で起こっていることが、実際に起こっているように感覚を感じるのだ。おとぎの国、ファンタージェンに迫る“無”の脅威を描かれたその本の中では、国を救おうとする青年アトレーユが、バスティアンに協力を求めてくる。果たして彼らはファンタージェンを救うことが出来るのだろうか?1984年西ドイツ=イギリス制作。



5.「大脱走
第2次大戦末期。ドイツ・サガン近郊の捕虜収容所に、連合軍の戦争捕虜が移送されてくる。彼らは過去に何度も脱走を試みた要注意メンバーばかり。その処遇に手を焼く独軍は、彼らを1ヶ所に集め、特別な監視体制で脱走を防ぐ計画だった。所内に入るやいなや周囲をくまなく点検し、脱走計画を練り始める男たち。過去17回の脱走歴を誇る米空軍のヒルツは、周囲を取り囲む鉄条網に監視の死角を見つけ、ボールを拾う振りを装って鉄条網に近づく。が、折悪く巡回兵に見つかり、到着早々独房送りとなるのだった…。1964年アメリカ制作。




6.「黄金狂時代
チャップリンの無声映画の代表作。黄金獲得に魅せられた人間たちを、滑稽にコミカルに描いた名作です。パンにフォークを刺し、足に見せてダンスを披露するシーンは、名シーンです。チャップリンの多芸さと音楽的なセンスの良さが、顕著に表れている映像ですね。1925年アメリカ制作。



7.「オペラ座の怪人
19世紀のパリ。オペラ座では、連日華やかなショーが繰り広げられる一方、怪人ファントムによる事件が連発していた。若く美しいクリスティーヌは、謎の師「音楽の天使」からレッスンを受け、やがてオペラ座のプリマへと成長する。クリスティーヌの幼なじみ、ラウルは、彼女の輝きに惹かれ愛を告白するが、「音楽の天使」ファントムはクリスティーヌを地下洞窟へ案内し、自分と共に生きるよう願い出た。しかし、クリスティーヌがファントムの素顔を知ったことから、運命は悲劇へと向かい始める…。2004年アメリカ制作。


人の終焉に思う、『グリーンマイル』

2011年09月19日 22時39分16秒 | Weblog

   グリーンマイル
 またしても、スターチャンネルでの名作映画に見入ってしまった。それは、『グリーンマイル』(1999年アメリカ制作)である。この作品は、監獄の看守の思いと囚人の思いを描いた作品であり、これまた並び称される「ショーシャンクの空に」と同様、常に感動する映画として注目される作品でもある。しかも、放映時間が3時間超とかなり長時間の作品なのである。
   グリーンマイル
 この『グリーンマイル』の原作者は、ホラー小説を書くスティーヴィン・キングであるが、オカルト的な内容の作品とは大きく異なり、むしろ、神の世界を彷彿とさせる作品である。キングの作品には、恐ろしい魔物が出てくる作品が多いが、これは、それと対峙する神の世界を描いたものと言える。
 

老人施設に住んでいるポールは娯楽室のテレビの映画「トップ・ハット」を見て昔を思い出し思わず涙した。その場を離れ、友人のエレインに昔あったことを語るのだった。この映画は彼にとって忘れられないものだったのだ。彼が刑務所の看守をしていた頃の話を・・・。
ポールは刑務所の看守主任。受け持ちは死刑囚舎房Eブロック。グリーンマイルを通って電気イスへ向かう囚人たちを心やすらかに死なせることが仕事だった。看守のほとんどは自分たちの仕事を理解していたが、新人のパーシーだけは違い、受刑者達をいじめる卑劣な性格だった。そんな彼にひどい言葉を浴びせられて囚人ジョン・コーフィーはEブロックへとやってきた。彼の罪は双子の姉妹をレイプし殺害したことだった。また、Eブロックにはコーフィー以外にも二人の死刑囚がいた。1人はフランス系のドラクロアだった。彼の元に1匹のネズミ(ミスタージングルス)が現れ、彼はそれを飼いならしていた。
 その後また1人囚人がやってきた。ウォートンという凶悪犯だった。彼は
Eブロックに入るなり暴出した。取り押さえた後ポールの尿路感染症は最悪の状態になった。
そのときジョン・コーフィーに呼ばれ、彼のそばに近寄ったポールは信じられない経験をするのだった。コーフィーが股間に手を当てると、あれ程激しく傷んでいた尿道症が、嘘のように完治してしまったのである。病魔を自身の体に吸い込んだコーフィーは、口から病魔の虫を多量に放出するのであった。このこときっかけにポールはジョンの罪に対して疑問を持つのだった・・・。暗闇を怖がる、心優しい黒人の大男コーフィーは、殺人のような残虐なことができるはずがないと。ポールは、自身で殺人の現場や当時の人に会いに行き、真実を探ろうとするのであった・・・・。
   グリーンマイル
 この作品は、とてもとても原作に忠実に作られている。素晴らしいストーリーをすばらしい出演陣が演じるとてもすばらしい作品になのである。主人公ポールを演じるのは『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ/一期一会』で2度のアカデミー賞に輝いたトム・ハンクス。『プライベート・ライアン』で見せたやさしく頼れるリーダー役を見事にこなしている。出演者全員が個性的で魅力的な中、一際輝いているのは『アルマゲドン』でワイルドな大男を演じたマイケル・クラーク・ダンカン。本作では外見のイメージとはまったく違う小心者で心やさしい聖人として涙を誘う演技を見せている。
 奇跡の力を持つ黒人死刑囚と彼を見守る看守たちの姿を描いたヒューマン・ドラマ。スティーヴン・キングの同名ベストセラー小説(新潮文庫刊)の映画化で、監督・脚本は同じくキング原作による「ショーシャンクの空に」で一躍名を挙げたフランク・ダラボンがあたった。撮影は「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」のデイヴィッド・タッターソル。音楽のトーマス・ニューマン、美術のテレンス・マーシュ、編集のリチャード・フランシス=ブルースは「ショーシャンクの空に」に続く参加。出演は「ユー・ガット・メール」のトム・ハンクス、「アルマゲドン」のマイケル・クラーク・ダンカン、「交渉人」のデイヴィッド・モースほか。


B級グルメ道73 グッとくる絶妙餃子、「餃子の王将」

2011年09月19日 12時08分45秒 | Weblog

          

             
 我が家では、毎月「餃子の王将」で食べることが、習慣になっている。というのも、´ぎょうざ倶楽部´の会員であること、セールス週間の餃子クーポン券があること、新聞に毎月上旬、下旬の2回餃子の無料券が付いてくること・・・、この要因により、毎月の恒例食事会となっているのである。とりわけ、妻が餃子にご執心で、毎月でも行って、王将の餃子を食べたがる。確かに、飽きの来ない絶妙な味の餃子なのである。この餃子は、他のところで色んな餃子を食してきたが、値段にしては(6個で231円)、相当なうまさである。
 

            


 さすが、「餃子の王将」の看板メニューであり、他社の追随を許さないブランドが確立されている。工場で餃子に入れるあんを作り、各店舗に届ける。この工場でつくる食材と調味料の調和が、最高なのである。工場で一括製造することで、各店舗でつくることによる味のムラもできにくく、均一の美味しい味に仕上がるというものである。皮の材料も工場からのものであるが、皮を伸ばし、あんを包み焼く工程は、各店舗の役割。このように、重要な要素を一括管理するという手法が、今日の「餃子の王将」の地位を確立している基盤となっている。
            

              


  また、「餃子の王将」では、店舗毎に店独自のユニークなメニューやプランがある。独特の料理が出されたり、セット料金が大幅に安かったり。学生の多い町にある「餃子の王将」は、一定数の餃子を時間内に食べれば無料となるサービスをしているとも聞く。実に地域性に合った、店長の腕が奮える経営形態を行なっているものである。
 今回は、息子も合流。クーポン券利用により、餃子4人前を注文。そして、春巻(ここの春巻きの具材も美味しく超美味なのである)、野菜炒め、酢豚、肉団子、シューマイ、特別料理の´焼きちゃんぽん´を追加注文。この´焼きちゃんぽん´は、長崎ちゃんぽんを焼きそば風に仕上げた逸品。魚介の味が染み込んで、非常にうまい。麺もちゃんぽんのように独特の弾力がある。ビールやレモンチューハイ、ウーロンハイがどんどん進む。17:30ごろ入ったこの店も、18時過ぎには満席になり、外には待ちの行列が並んでいた。「餃子の王将」の人気は、衰えることがない。この不景気な時期に、行列をしてまで入ろうとする料理屋は、そんなに多くはない。行列のできる店に共通の要素は、おいしいこと・安いこと・・、である。この要素を持ち合わせれば、行列は出来るのだろうと思う。


ラーメン道28 札幌の味、「味の時計台」

2011年09月17日 21時44分38秒 | Weblog

                  味の時計台 - 料理写真:
 昨日は、横浜出張で遅くなったので、帰りにJR関内駅近くにあったラーメン屋「味の時計台」に入った。このラーメン店は、北海道・札幌を本拠地として、チェーン展開している。札幌ラーメンと言えば、やはり寒い地方にはもってこいの味噌味のラーメンが、最高にうまいのであろうと思うのだが、私自身、幼い頃に食べた´みそラーメン´が本当にひどかったので、それ以来、本当に美味しいと太鼓判を押された味噌ラーメン以外は食べないことにしている。あの、まず
いラーメンの記憶がヨミがえるのは勘弁だからである。
 そんなことで、この「味の時計台」でも、当店自慢の味噌ラーメンのメニューは避けて、塩ラーメンに、バターと味付玉子をトッピングし、注文したのでした。塩ラーメンにバターを加えただけで、850円と結構な値段。それに、味付玉子100円が加わると、950円という出来上がりの値段となる。ほぼ、1,000円である。トッピングは加わったといっても、1,000円は、ラーメンとしてはちょっと高い。やはり、ラーメンというものは、庶民のt食べものであるから、値段設定も庶民的な値段が必要なのである。値段の高さは、どんなところからかと確認をすると、野菜炒めがどっさり入っている。これだけの量の野菜が入っていれば、野菜を食べたい人には十分であろうと思う。ひき肉のようなものも入っている。そして、こってりとした、肉厚のチャーシューも鎮座。これまたジューシーでおいしい。とろりととろける感じのチャーシューである。麺は、チジレ麺を使用。この麺であれば、スープを適量すくい上げてくれる役割もになっていて、スープも十分に堪能できる。そして、塩スープ。極端なしょっぱさもなく、非常に感じの良い塩味に整っている。値段は高いが、とろりコクのある味付玉子も含め、中々の調和されたラーメンである。

【味の時計台のご挨拶】
“ラーメンの本場”と言われるほど日本でも屈指の激戦区、札幌。
ラーメン一筋に30年余り、私のすべてをかけた独特の味である、『味の時計台』のラーメンこそ北海道一と信じています。これまで地元北海道はもとより、全国の多くの方々に賞味され、支持されてまいりました。そのことは、当店への来客数が多いことでも明らかではないでしょうか。
十分に厳選された素材で作られた『味の時計台』の札幌ラーメンを、全国のラーメン好きの皆様に是非味わっていただくこと、それが私の永年の夢でした。しかし、そのためにはいくつかの課題もありました。
単にブランド力を誇示し、店舗展開を加速させクォリティを下げてしまっては、永きに渡り支持、愛されてきた『味の時計台』のファンの方々に対して申し訳ないからであります。それだけ、“いっぱいのラーメン”にこだわりを持っていたからです。
技術革新の追及を惜しまず、物流システムの再構築と店作りや運営の標準化を図ることによって、本格的なフランチャイズ展開が可能になったのです。近い将来、海外進出も視野に入れております。


愛する者を奪った奴らへの復讐劇、『告白』

2011年09月11日 21時30分31秒 | Weblog

  
 凄まじく恐ろしい世界を映像化した作品が、『告白』(2010年東宝制作)である。ある時、シングルマザーである教師の娘が死んだ。プールでの溺死という警察の判定であったが、真実は違っていた。娘は、自分の担任していた生徒によって殺されたのだった。1年の終業式の日、担任教師は、恐ろしい「告白」をする。数か月前に事故死した自分の娘は、自分が担任しているクラスの生徒2名によって殺害されたという事実を告白する。そして、その2名に恐ろしい仕返しをしたことを告げるのである。
  2009年の本屋大賞を受賞した湊かなえの同名小説を、『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が映画化。娘を殺されたシングルマザーの教師を、松たか子が鮮烈に演じている。中島監督は、これまでのポップな演出とは打って変わったリアリティあふれる映像を見せる。一見無邪気に見える13歳の中学生たち。彼らの中に潜む残酷な心の闇が巻き起こした事件が、女教師の告白をきっかけに拡散していく様子は、観る者の心を波立たせずにはおかないだろう。娘を殺された母を演じた松たか子、犯人Bの母を演じた木村佳乃、二人の母親を演じた女優たちも会心の演技。子どもと母親の関係性、現代の子どもたちの生き辛さを、痛いほどに生々しく描き出した問題作。湊かなえの同名ベストセラー小説を原作に「パコと魔法の絵本」の中島哲也がメガホンを取ったミステリー。教え子に娘を殺された中学校女教師の復讐を描く。出演は「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」の松たか子、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の岡田将生、「キラーヴァージンロード」の木村佳乃など。
  
 
市立S中学校、1年B組。3学期の終業式の日、担任・森口悠子は生徒たちに、間もなく自分が教師を辞めることを告げる。原因は“あのこと”かと生徒から質問が飛ぶ。数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘が死んだのだ。森口は、娘は事故死と判断されたが本当はこのクラスの生徒2人に殺されたのだと、犯人である少年「A」と「B」を(匿名ではあるがクラスメイトには分かる形で)告発し、警察に言うつもりはないが、彼らには既に恐ろしい復讐を仕掛けたと宣告して去っていく。 (この章を書いた時点では、全登場人物の性格などの構想はあったものの、続きを書く予定はなかった。作者の湊は章を書き終えた後、鼻血が出たと告白した)
 1年の時の終業式直後、クラス全員に「B組内での告白を外にもらしたヤツは少年Cとみなす」という謎のメールが送られる。春休み後、2年生に進級したB組の空気はどこか異様だった。「少年A」こと渡辺修哉は相変わらず学校へ来ていたが、「少年B」こと下村直樹は一度も姿を見せていなかった。その後のクラスの様子と、1年B組に何が起きたか一切知らない新任教師の「ウェルテル」こと寺田良輝の愚かな行い、そして「修哉に天罰を! 制裁ポイントを集めろ!」という第二のメールを皮切りに行われたクラスによる修哉への制裁の模様を、クラス委員長の美月が悠子へ綴った手紙の形で語る。
  母を刺殺した下村は、施設の中で壁に映る幻覚を見ていた。彼が共犯者である渡辺と出会い、愛美を殺し、さらに母親を殺害するまでの苦痛の生活を記憶のフラッシュバックという形で追っていく。あまりにもショックなことが起こり過ぎ、記憶障害になってしまった彼は、そのフラッシュバックを半ば他人の話のように見て、その行いをとても馬鹿にしている。
  主犯である渡辺が自身のサイト『天才博士研究所』に「母親への遺書」として自分の生い立ち、愛美を殺すに至った過去の経緯や犯行後の一時の平穏と彼の心の安定を壊す一連の出来事、次なる犯行予告などをアップロードした。最後に二ページだけ渡辺の現在の視点となり、突然彼の携帯電話が鳴り響くシーンで終わる。
 五章から直接続く形で、森口悠子から渡辺へ携帯電話の電話口で最後の宣告が行われる。 「これが本当の復讐であり、あなたの更生の第一歩だとは思いませんか?」。そして、映画では、「なんちゃって」と言う森口悠子の言葉で終わる。

 この映画の凄さは、聖職と言われる教師であったとしても、自分の愛する娘を殺された時、恐ろしい復讐劇を計画・実行することにある。かけがえのないものを奪われた時に、人間はどんな行動をとるのか?自分の担任の生徒が犯人であった場合は、どうするのか?教師である前に、人間である。その人間に焦点を当て、どんな感情で突き動かされるのかが、この映画の焦点でもある。この作品は、それぞれの告白の形で展開される。女教師の告白、犯人である2名の生徒のそれぞれの告白、主犯格の生徒に心寄せる、一家青酸カリ殺人者を崇拝するルナシー思想の女子生徒の告白・・・。実におぞましい世界がある。それぞれが愛に餓え名誉欲に餓え、その結果起こしてしまった事件。この進行が、固唾を飲む展開なのである。殺戮のシーンも、北野武監督の「バトル・ロワイヤル」を彷彿とさせるものがある。復讐の手段も過激である。生徒が飲む牛乳に、自分の旦那がかかったHIVウィルスを入れ、感染させようとする等(実際は、この行動はご主人の反対で、実行はされなかったが・・・)。生徒側も、自分に関心をもってもらうため、大きな事件を起こそうと時限爆弾で、終業式に出席の他の生徒を多数道ずれにしようとする。おおよそ、普通の感性では到底思いもつかない事ばかり。実におぞましい世界の中に埋没してしまう作品である。
 この中から、命の大切さ、大事なものを失った焦燥感が感じ取れるのであろうが、しかし、ここまでの話である必要があるのだろうか?妙に、後味の悪さばかりが目立つ作品だったと感じてしまうのである。


好きな歌、大集合Ⅱ!!

2011年09月10日 00時24分04秒 | Weblog

                荻野目洋子
 好きな歌、大集合の第二弾です。好きな歌は、1,2曲なんて人は稀で、次から次へと頭に思い浮かぶものですね。あれも良かった、これも良かった・・・・。そんなことで、好きな歌、大集合のパートⅡを開催したいと思います。

1.C-C-B 「Romanticが止まらない」
ノリのいい歌の代表格が、C-C-Bのこの歌なのです。C-C-Bは、ココナッツ・ボーイズの略。ドラムの軽快な音と高音域の歌声が、今も鮮烈に頭に響いています。




2.TOM CAT  「ふられ気分でRock'n Roll」
この歌も軽快なノリの歌ですね。でも、力がよみがえってくるような、力強さがありますね。




3.アン・ルイス 「六本木心中」
これまた、ノリのいい歌。アン・ルイスが、活動的に歌う「六本木心中」は、本当にヒットした曲です。ワルのノリに、ナイーブな響きがありますね。




4.井上陽水 「リバーサイドホテル」
このエキゾティックな歌の出だしは、かなりのものです。さすが、陽水の歌ですね。そこらへんで聴ける歌のトーンではないところが、グッときますね。




5.荻野目洋子 「六本木純情派」
アン・ルイスの六本木に対し、荻野目の六本木。中々のタイマンですね。感情も高まる、良い歌ですね。




6.小椋佳 「さらば青春」
ご存知、小椋による作詞・作曲の青春賛歌です。会社のOBでもある、この人の歌には、本当に惹かれる思いがします。歌詞もメロディーも、卓越したモノがありますね。




7.サザンオールスターズ 「君こそスターだ」
サザンの軽快な海の音楽は、いつ聴いてもいいものですね。オリンピックの応援ソングにもなった曲です。



8.子門真人 「およげ!たいやきくん」
フジTVの「ひらけ、ポンキッキ」という幼児番組から出現したミリオンセラーの快挙曲。アニメを独特の声で歌っていた子門真人の歌い方にも、驚きがありました。実に声量豊かな声だったのです。この歌の歌詞も、たいやきを擬人化し、最後には食べられてしまうという悲しい運命に哲学的なものを感じましたね。


B級グルメ道72 ゛おかえりなさい´が嬉しい、「かっぽうぎ江戸日本橋店」

2011年09月08日 21時01分53秒 | Weblog

 かっぽうぎ 飯田橋店の雰囲気1 かっぽうぎ 飯田橋店の雰囲気3
 色んな居酒屋があるものである。昨日は、肝臓の悪い友人(最近の健康診断では、肝臓機能が大分改善してる様子)と、手作り居酒屋「かっぽうぎ江戸日本橋店」で飲んだ。この店を知っていたということではないが、以前この場所に、色んなおかずが用意された食堂風の飲み屋があったことを思い出し、新規開拓のつもりでやってきたのである。以前見かけた店はもう無くなっており、その代わりに、「かっぽうぎ」が店を開いていたのであった。
                  手作り居酒屋 かっぽうぎ - 料理写真:玉子焼き
 「かっぽうぎ」は、お母さんの味というコンセプトの元、手作り料理を提供する居酒屋チェーンである。従業員は、お母さん風の割烹着(かっぽうぎ)を身にまとい、おしぼりを持ってくる時に、゛おかえりなさい´と言ってくれる。ここは、あくまでも家庭に帰ってきたというシュチエーションなのである。家族のぬくもりが演出されているのである。大阪にある「頑固寿司」という居酒屋チェーンは、お客の注文に、必ず´喜んで〜´という言い回しをする。注文に喜んでくれたら、頼んだ側も嬉しいものである。そんな感情を巧みについた、切り返しの返事が心地よかった。ここ「かっぽうぎ」も、目的は異なるが、客の居心地良さを狙ったものだろうと思うのである。しかし、´おかえりなさい´という言葉には、心和ごむものがある。いつきても「ほっ」とする。お母さんの手作りの料理でちょっと一杯。昭和の歌謡曲が流れる店内、カウンターには大皿料理(肉じゃが、きんぴらごぼう、鯖の味噌煮等が大皿に大量に盛られている)が並んでいる。こんな雰囲気だからこそ、多くの人が寄って行こうとやってきて、満席近くになっているのだろうと推察する。
          手作り居酒屋 かっぽうぎ - 料理写真:煮込み
 ここの料理の金額設定は、近くにある「紅とん」という安い焼きとん屋と、同様に安価な水準である。生ビール390円、角ハイボール280円・・・、かなりの安目な料金設定。安い場合には、注意しなければならない。それは、品質と味である。安かろう、まずかろうでは、話にならない。安いが美味しいものでなければ、意味がないのである。先ずは、ここ「かっぽうぎ」の名物「牛すじ豆腐煮」を注文。続けざまに、ハムカツ、レンコンの肉詰め、厚焼きだし巻玉子、マカロニサラダ、手羽先焼き・・・等、注文。混んではいたが、すぐに料理も到着。牛すじ豆腐煮は、見た目にはしょっぱそうだったが、これがどうして、さっぱりして、しかも、味が良い。その他のものも、揚げ物はサクサクに揚がっているし、味も出来合いのものではなく、独特のうまい味に仕上げている。これは、嬉しい。安くて美味しい料理に、心もウキウキなのであった。

     かっぽうぎ 飯田橋店のおすすめ料理2  かっぽうぎ 飯田橋店のおすすめ料理1 
 こうなると、食は進むし、飲みも進む。山崎ハイボールも追加で注文。この山崎ハイボールは、本当にうまい。サントリーが自信をもって進める高級ウィスキー「山崎」を、ハイボールにしたものである。美味しい料理においしい酒・・・・、´うまい!!゛。
 久々に見つけた、うまい(料理)・うまい(酒)の居酒屋。もう、虜になってしまいそうである。


GO GO !なでしこジャパン!!

2011年09月05日 23時31分33秒 | Weblog

       
 なでしこジャパンの、快進撃が止まらない。ロンドン五輪の出場のための戦いに挑んでいるのである。今回は、強豪オーストラリア。体の大きさを生かしたヨーロッパサッカーを得意としている国である。これまでのアジア勢とは、訳が違う。FIFAランクもかなり上位で、なでしこジャパンにも近い強国である。
 しかし、そのオーストラリアをも撃破し、五輪出場に近づいた。後は、北朝鮮、中国との戦いを残すのみ。3連勝で、勝ち点9となり、トップを堅持したのである。

 
【記事】
 来年のロンドン五輪出場権を懸けたサッカー女子のアジア最終予選は5日、中国山東省の山東スポーツセンターで行われ、なでしこジャパンはFW川澄のゴールでオーストラリア代表に1―0で勝利。3連勝で勝ち点を9に積み上げ、3大会連続の五輪切符へ大きく前進した。オーストラリアは1勝2敗で勝ち点3のまま。日本は8日の第4戦で北朝鮮に勝てば1位が確定し、3大会連続4度目の五輪出場が決まる。
 最大のライバルに辛勝した佐々木監督は「動きは韓国戦よりは悪くなかった。内容はともかく、選手一人一人はよくやってくれている」と話した。
 日本は3日の韓国戦から先発メンバー1人を入れ替え。安藤に代わり、FW永里優が川澄と2トップを組んだ。
 序盤のピンチをしのいだ日本は、2トップを中心に相手ゴールに迫る。前半8分には永里優がGKと1対1になったが、右足シュートはGKが阻止。永里優は同28分にもゴール前で決定機を迎えたが、シュートは無情にも左ポストを直撃した。ディフェンス陣は岩清水を中心に高さ、パワーで勝るオーストラリアを封じ、前半は0―0で終了した。
 後半も試合を支配した日本は同17分、ついに均衡を破る。ゴールを背にクロスを受けた永里優が反転して左サイドから走り込んだ川澄にスルーパス。川澄はこれを左足で決めて、ついに先制点を挙げた。
 日本はその後もFW安藤、丸山を投入したが追加点は奪えず。ディフェンス陣はGK海堀の好守もあって、オーストラリアを完封した。


迫力あるCG、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』

2011年09月04日 21時44分26秒 | Weblog

 
 迫力あるCG(特殊映像)が凄い映画作品、それが『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(2009年アメリカ制作)である。ギリシャ神話と現代の社会との結合的な映像展開が面白い。神々の住むオリンポスは、エンパイア・ステート・ビルに入口が存在していた。最強の神ゼウスから奪った「稲妻」により、神々の間で対立が生じてしまう。それを、ポセイドン(海神)の息子で、半神半人であるデミゴットの青年パーシーが救う物語。困難を乗り越えながら成長していくパーシーの姿が感動もの。また、数々の魔物が出現するが、このCGがかなりの迫力。美術館での怪龍との戦いは、迫力十分。
  原作はアメリカでベストセラーとなった、リック・リオーダンの人気シリーズノベル。海神ポセイドンの血を引く少年が現代を舞台に活躍するこの小説を、『ハリー・ポッターと賢者の石』などを手がけたクリス・コロンバス監督の手で映画化。いきなり自分の出自を知らされたデミゴッドの高校生のパーシーが、母を助けるために仲間と共に旅をし成長していく姿を、テンポ良く映し出していくアクション・アドベンチャーだ。CGもアクションシーンを中心に効果的に使用。中でもユマ・サーマンの演じたメデゥーサの、蛇の髪の表現はおどろおどろしくてゾクゾクする。子ども向けのエンターテイメントだが、大人でも楽しめる内容に仕上がっている。 
  現代アメリカを舞台に、ギリシア神話の神々と人間の間に生まれた少年が、様々なクリーチャーと戦う冒険の旅に出る。監督は「ハリー・ポッターと賢者の石」のクリス・コロンバス。出演は「3時10分、決断のとき」のローガン・ラーマン、5代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナン。
  パーシー・ジャクソン(ローガン・ラーマン)は学校に溶け込めず悩む17歳の高校生。落ちこぼれだった彼の人生は、ある日突然、一変する。学校の先生が突然、クリーチャーに変身して襲いかかってきたのだ。危機一髪のところを救ってくれたのはブラナー先生(ピアース・ブロスナン)。さらに、ブラナー先生は驚くべき真実を告げる。ギリシア神話に出てくる神々は今も存在しており、パーシーが神と人間の間に生まれた“デミゴッド”であるというのだ。自分の出生の秘密を知るパーシー。水を自在に操る能力を備えていた彼はこうして、半身半ヤギの親友グローバー(ブランドン・T・ジャクソン)とデミゴッドの訓練所に向かうことになる。だがその途中、母親がさらわれてしまう。さらに、辿り着いた訓練所では全能の神ゼウス(ショーン・ビーン)が力の象徴である稲妻を盗まれて怒り狂い、パーシーに稲妻泥棒の疑惑がかかっていることを聞かされる。疑いを晴らし、冥界に連れ去られた母を助け出すためには、ゼウスの稲妻を取り戻さなければならない。仲間とともに真実を探る旅に出るパーシー。だがその前に、メドゥーサ(ユマ・サーマン)を始め、様々な神々やクリーチャーが立ちはだかる。果たして、彼の旅の運命は……?そして、まだ見ぬ偉大な父とは一体誰なのか……?

  このようなアドベンチャー作品では、主人公が困難に立ち向かい、克服しながら成長していく様が、感動なのである。最初に出てくる主人公は、ひ弱な感じの青年だが、終わりには、大きな成長を遂げ、たくましく勇敢な青年に変貌しているのである。困難に直面し、打ちひしがれているだけでは、何の成長もないのである。困難に打ち勝ち、前進していくところに、ダイナミックな感動を覚えるのである。人間とは、常に成長していく必要のある生き物なのだろうと思うのである。


好きな歌、大集合!!

2011年09月04日 00時04分33秒 | Weblog

                 
 今回は、自分自身の好きな歌を、ジャンルを分けないで、雑多に聞いてみようと思うのです。歌は、本当に躍動の力になりますね。最近の歌を聞いていても、あまり感動はないので、やはり、自分自身が、歌の魅力を感じていた頃の歌が、一番良いということになってしまうのですが、ブログ内で、「好きな歌、大集合!!」を開催いたします。

1.尾形大作 「無錫旅情」
この歌は、若い演歌歌手だった尾形大作が歌って、ヒットしました。別れた焦燥感をもちながら、中国を旅する旅情的な雰囲気もある歌なのです。尾形大作のハリのある声がたまらない歌ですね。




2.少年隊 「仮面舞踏会」
ジャニーズの3人のイケメンで構成されている少年隊。今でも、ジャニーズのグループは活躍していますので、随分多くのグループが活躍してきたんだと感じますね。東山は、今でも、「必殺仕置人」で活躍していますね。




3.内山田洋とクールファイブ 「東京砂漠」
このグループは、本当に良い歌を多く輩出しましたね。「そして、神戸」等、叙情溢れる歌が多いのですが、中でもこの「東京砂漠」は、訴えるものがありますね。CMでも使われた歌です。




4.加山雄三 「光進丸」
海の男、加山雄三が愛船「光進丸」とともに、雄大な海に出航する歌。海の優しい叙情が伝わってきますね。




5.石川さゆり 「天城越え」
演歌の女王・石川さゆりが情念を込めて歌う、「天城越え」。本当に、グイグイと感情が伝わる良い歌ですね。




6.杉 良太郎 「すきま風」
水戸黄門の助さん役で大人気だった杉良太郎。この「すきま風」は、情愛があふれる歌ですね。震災時には、いち早く炊き出しのボランテアで東北に向かった慈善家でもあります。




7.森山良子 「涙そうそう」
森山良子の一番の理解者であった兄に、もう一度会って感謝の気持ちを伝えたい。これから名曲が生まれたのです。兄を思い出す度に、涙がポロポロこぼれ落ちてしまう。そんな感動の歌なのです。




8.郷ひろみ 「Goldfinger'99」
これまた、大ヒットした郷の歌ですね。大人の野性的な気持ちを歌詞に盛り込んだ、良い感じの歌です。




9.村下孝蔵 「踊り子」
優美に、高音の通った声で歌う村下孝蔵。故人となってしまったが、歌声は不滅です。この素晴らしい歌声は、多くのファンを今でも魅了しています。




10.NSP 「夕暮れ時はさびしそう」
あまりメジャーではなかったNSP(ニューサデスティックピンク)というフォークグループの歌う歌です。二人の恋人同士の切ない思いを歌い上げた名曲ですね。