Movieな空間

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映画創世記の賛歌「ヒューゴの不思議な発明」

2013年03月31日 18時38分15秒 | Weblog

 
 映画創世記の賛歌が映像に充満している作品が「ヒューゴの不思議な発明」である。この作品のストーリーは、機械人間というゼンマイ仕掛けの人型ロボットを修理し、この機械人間に隠された秘密を解く内容で進展する。一人の少年が勇気を持って行動することで進展していくのである。
 スコセッシ監督が1930年代のパリを舞台に、初めて3Dに挑戦。鍵となるのは“機械人形”と“映画”だ。父がヒューゴに遺した機械人形の修理が完了した時、機械人形は動き出し、「ジョルジュ・メリエス」という署名の入った月の絵を描く。その名はイザベルの養父の名前であり、映画界からこつ然と姿を消した、世界初の職業映画監督の名前でもある。子どもたちの冒険が老人の頑な心を溶かし、忘れていた映画への夢を蘇らせるという、映画への愛にあふれた一作。劇中にはメリエスの『月世界旅行』やリュミエール兄弟の『ラ・ジオタ駅への列車到着』など、初期の映画作品がいくつか登場。スコセッシ監督が映画創世記の監督たちに抱いているリスペクトが感じられるはずだ。
 1930年代のフランスはパリ。父(ジュード・ロウ)を火事で失ったヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、駅の時計台に隠れ住み、駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしていた。独りぼっちになった彼の唯一の友だちは、父が遺した壊れたままの“機械人形”。その秘密を探るうちに、機械人形の修理に必要な“ハート型の鍵”を持った少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と、過去の夢を捨ててしまった老人ジョルジュ(ベン・キングズレー)に出逢う。やがてヒューゴは、それぞれの人生と世界の運命をも変えてしまうほどの秘密のメッセージが機械人形に隠されていることを知る。機械人形に導かれたヒューゴの、世界を修理するための冒険が今、始まる。
 この映画の中には、数々の珍しい、映画初期の映像が登場する。大砲の砲弾が月にめり込んだ実に不思議な映像である「月世界旅行」、蒸気機関車が単に駅に到着する映像が流れるが、当時の観客は汽車に轢かれてしまうことを避けようと、みんながのけぞるシーンがある「ラ・ジオタ駅への列車到着」等、現代では想像もつかない映像やリアクションが映し出されている。今の映画の発展は、このような初期の映画が基礎になっていることから、スコセッシ監督が幼少のころに感じていた映画への思いが、ヒューゴ少年の目を通して映像化されているのである。これらの映画が作られた時代への賛美が、このスコセッシ監督作品には強烈に流れているのである。また、時計台のねじを巻くというヒューゴ少年の生活は、冒険心を失った現代の少年時代を反省させる意味を包含し、大きな好奇心に満ち溢れた世界を描いているのである。また、ヒューゴ少年が、「機械を動かす部品には、一つとして余計なものはない。すべて、必要な部品なんだ。だから、僕も君も存在していることには、必要な意味がある。意味のある必要な存在なんだ」と少女イザベル話すシーンがある。どんな生活やどんな状況にいる人間でも、必要な存在であると強くメッセージを伝えるこのシーンは、実に感動する。映画ファンなら、この作品を十分に見てほしいし、感動してほしいと強く感じたのである。
     ヒューゴの不思議な発明  


サイレントからトーキー時代への変遷の感動作「アーティスト」

2013年03月31日 13時08分53秒 | Weblog

 
 流石にアカデミー賞作品賞に昨年輝いただけのことがある、素晴らしい作品「アーティスト」である。「サイレント」という無声映画時代のトップスターが、「トーキー」という有声時代に突入しつつある時代の要請を受け入れることができず、「無声映画」の芸術性に固執しているために、時代に取り残されていき没落していくという、厳しい現実を、これまた無声映画の、しかもモノクロで作品化した映画作品なのである。有声映画を欲していた時代の大衆に支持され、後輩の女優が自分に変わるトップスターに登りつめていくという、ちょっと悲しい物語。しかし、その女優は自分のデビュー当時の恩を忘れず、かつての無声映画のトップスターを、もう一度スターとして復活させようという、ちょっと心温まるストーリー展開でもある。
 第84回アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞など5部門を受賞。フランス人監督とフランス人による主演、しかもモノクロでサイレント(無声映画)。そんなハンディをものともしない受賞結果は、セリフや音響効果に頼らなくても、素晴らしい映画ができるという“証(あかし)”でもある。サイレント映画が作品賞を受賞するのは、第1回アカデミー賞以来83年ぶり。ストーリーはごくシンプルながら、感情を表情や動きで表現するサイレント映画の手法が、現代では逆に新鮮に見えるから不思議だ。主演の2人が実に魅力的で、戦前のハリウッドスターを演じながらも、現代アメリカ人俳優には出せない味をよく出している。
 1927年、サイレント映画全盛のハリウッド。大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、共演した愛犬とともに新作の舞台挨拶で拍手喝采を浴びていた。熱狂する観客たちで映画館前は大混乱となり、若い女性ファンがジョージを突き飛ばしてしまう。それでも優しく微笑むジョージに感激した彼女は、大胆にも憧れの大スターの頬にキス。その瞬間を捉えた写真は、翌日の新聞の一面を飾る。写真の彼女の名前はペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)、未来のスターを目指す新人女優だった。映画会社キノグラフでオーディションを受けた彼女は、愛らしい笑顔とキュートなダンスで、ジョージ主演作のエキストラ役を獲得。撮影後、楽屋を訪ねてきたペピーに、ジョージは“女優を目指すのなら、目立つ特徴がないと”と、アイライナーで唇の上にほくろを描く。その日を境に、ペピーの快進撃が始まる。踊り子、メイド、名前のある役、そして遂にヒロインに。1929年、セリフのあるトーキー映画が登場すると、過去の栄光に固執し、“サイレント映画こそ芸術”と主張するジョージは、キノグラフ社の社長(ジョン・グッドマン)と決別する。しかし数か月後、自ら初監督と主演を務めたサイレント映画は大コケ。心を閉ざしたジョージは、心配して訪ねてきたペピーすら追い返してしまう。それから1年。今やペピーはトーキー映画の新進スターとして人気を獲得していた。一方、妻に追い出されたジョージは、運転手クリフトン(ジェームズ・クロムウェル)すら雇えなくなり、オークションで想い出の品々を売り払う。執事にその全てを買い取らせたペピーは、ジョージの孤独な背中に涙を流す。酒に溺れるジョージは自分に絶望し、唯一の財産であるフィルムに放火。愛犬の活躍で救出されたジョージの元へ駆けつけたのは、変わらぬ愛を抱くペピーだった。“銀幕のスター”ジョージを復活させる名案を携えて……。


B級グルメ道163 芳醇な和菓子 群林堂の「豆大福」

2013年03月26日 21時55分37秒 | Weblog

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和菓子は、非常に繊細で、趣のある菓子である。日本人として存在しているのであれば、この究極の境地に触れてみるのも一興なのであろうと思う。和菓子といっても、実に奥が深いのである。焼き菓子もあれば、生菓子もある。洋式ではできない世界が、´和´の中にあるのも事実。この境地が、素晴らしいのである。これは、一朝一夕で習得できない世界にあるからこそ、輝かしい伝統で受け継がれているものなのである。
 大事な人に、「ご贈答」で持っていきたい和菓子は?と問われたら、あなたは何を選択しますか?和菓子・・・・、非常に奥の深いジャンルである。先ほども述べたように、焼き菓子、生菓子等あれこれ悩んでしまうこと必須なのである。しかし、相手のあること、自分自身が如何に悩もうとも、相手の知ったことではない。自分自身の身勝手な悩みでしかないのである。でも、相手に最上の評価をされたいという思いはあるので・・・・、実に悩むのである。ここが重要な選択のポイントなのである。
 和菓子といえば、上品な京都の和菓子が思い浮かぶ。この京都の和菓子は伝統に裏打ちされたものであるからこそ、贈答に使えるのである。それは歴史が語っているのである。では、東京で地場の喜ばれる贈答品といえば、なんなのであろうか・・・?料理研究家でもある岸朝子は、贈答として喜ばれる「東京の銘菓」を五つ星として列挙している。ジャンル別に・・・・。
 先日、仕事で護国寺に行った。数十年前にお受験殺人事件があった、あの´音羽´という場所である。ここは従来から、幼児の受験競争が激しく、教育競争の激烈な大変な地区ではあるのです。そんな中、ご贈答には、和菓子が欠かせない地区でもあるのです。
 ふと歩いている中で、ビルの1Fに、見たような名前があった。「群林堂」。ここは、確か多くの人が並んでいて、買いたいのに大変な時間を要する和菓子屋であったはず。でも、その日の13:40頃は並んでもいない状況だったので、ここがあの有名和菓子店かと疑ってしまった。現在建て替え中の大塚警察署と道路を挟んで立地している、紛れもない有名な和菓子屋である。「群林堂の豆大福」は、相当に有名な銘菓なのである。
 疑っていた私は、女性店員に「塩大福ですか?」と質問を投げてみた。「豆大福です」と実に高圧的な返答が帰ってきた。紛れもない、あの有名な銘菓「群林堂の豆大福」であることが、返答の仕方で十分すぎるくらいに分かった。「すみませんが、2個ください」と私。不機嫌そうに、袋にそのまま2個を入れた。実にそっけない対応。しかし、私の前後に次々にお客が買いに来たことで、なるほど、あの有名店であることが感じられたのである。
 家に帰って、家内と1こずつ食べてみた。この豆大福の賞味期限は即日。明日になってしまっては、餅が固くなってしまうのである。実に弾力ある餅に、赤豆が入れ込んである。そして、十勝産の小豆の餡は、甘すぎず実にうまい。さすが、多くの人が贈答に購入する「豆大福」である。実に堪能した「豆大福」であった。


桜 満開!

2013年03月23日 13時01分08秒 | Weblog

 桜が満開になっている。今年は、急に暖かくなったこともあって、例年よりも桜の開花が早かったようだ。今頃が満開に時期になっており、この桜の花を見ることで、気分がものすごく良くなるのである。日本人は、桜が大好きである。ほんのりピンク色に染まった桜の花、強く色香を主張しなく、どことなくおぼろな色彩の花に、恋い焦がれるのである。たぶん、外国人は、はっきりとした色合いの花を好むのだろうと思う。赤とか、青とかの原色に近い花が好まれるのであろうが、ほんのりとピンク色で、色の主張のない「ソメイヨシノ」は代表的に日本人に好まれる桜なのである。
 ソメイヨシノは、独立した苗で育てることができない品種。繁殖は、接ぎ木という方法がとられているのである。だから、ソメイヨシノの寿命は30年とも言われ、そんなに長く生きていくことができない。しかし、接ぎ木によって繁殖させてきたので、すべて同じ遺伝子の桜の木となっていることから、開花時期に狂いなく、同じ気温になったら一斉に開花するという特徴もある。これが、良いのである。同じ時期に一斉に開花する、おぼろげなピンク色の桜。郷愁を感じる花なのである。また、3月下旬から4月にかけて満開となる時期は、卒業・入学・退社・就職の時期にも重なり、特別な時期に咲く桜の花が、強く印象として残るのである。
 昨日は、仕事で群馬県・高崎に行ったが、東京では桜が満開なのに、高崎では1分咲き程度だった。これほどに気温の差があるのかと愕然としたのである。
 昨夜は、上野の不忍恩賜公園では、花見客で相当に盛り上がったようである。不忍には、千本以上の桜の木が植えられており、これが満開となると凄まじい景色となる。こんな中での酒は、最高なのだろうと思う。桜の木の下に、シートを敷いて桜を見ながらの一杯は答えられない。実に風情ある一杯なのであろう。






元祖フライングゲット 前田敦子のソフトバンクCMが妙味

2013年03月20日 11時44分19秒 | Weblog

 最近のCMには、うーーんと感動したり納得したりのものが多い。先般、トヨタのCMについて触れたが、今回はソフトバンクの学生割引のCMが良い。元AKB48の´神的不動のセンター´だった前田敦子が、元祖らしく優雅なフライングゲットのアクションを繰り広げているのである。
 
 
 元AKB48の前田敦子(21)が16日からオンエアされたソフトバンクモバイルのCM「白戸家『授業』編」で“本家フライングゲット”のポーズを披露し、話題になっている。教室で“エア勉強”をする生徒役の「ゴールデンボンバー」樽美酒研二(32)が「エアで十分」と言う中、教師役・前田が「そんなことない」と登場。

 「悩みがあるなら、どんどん電話して。そのためのホワイト学割よ」と料金プランをPR。「今年はテレビ付きです」(前田)「なんで、もう持ってんの?」(樽美酒)「フライングゲット!」(前田)と、かわいらしく右足を上げてポーズを決める。

 最後は樹木希林(70)が「吹っ切れたわね、前田さん」とオチ。前田の「なんちゃって」でCMは終わり、テレビ付きホワイト学割を紹介する。

 インターネット上には「かわいい」「本家のフライングゲットは優雅だ」などと絶賛の声が多数。前田のモノマネで一躍ブレークしたキンタロー。(31)も自身のツイッターで「今見ました!!感動しすぎて泣きました!!!」と興奮している。




B級グルメ道162 薄皮に絶品餡が良い「東伏見よしかわのたい焼き」

2013年03月19日 23時56分27秒 | Weblog

 外周りの途中に、気になっていた店があった。あの東京3大たい焼き店(浪花屋総本店、わかば、柳屋)にも引けを取らないというたい焼き屋の存在である。しかも、店舗ではなく、移動式のワゴンでの販売ということである。場所は、西武新宿線東伏見駅からすぐのアリーナの駐車場内なのである。ここに、みず色のワンボックスを駐車させ、大将の思った製法でのたい焼きを売るのである。このみず色のワンボックスの脇には、「たい焼き」とのぼりも掲げられているのである。その名も「よしかわ」。この店は、西武線沿線の人のみではなく、多くの人から称賛されている、評判の店である。
 こんな評判があるので、是非ともこの機会に味わってみたいと思ったのである。東伏見駅で降りると、南口のアリーナ駐車場に、みず色のワンボックス車を発見。しかも、「たい焼き」ののぼりも掲示されていた。近寄って行くと、荷台では兄ちゃんがたい焼きを焼いている様子。これは間違いないと思った。メニューには、小豆餡の通常たい焼きが140円、餅入りたい焼きが190円の表示。評価者からのアドバイスの通り、各1個を注文。「通常のたい焼きと餅入りたい焼きですね」と兄ちゃん。「それでお願いします」と私。
 「すぐ食べますか?」と兄ちゃん。「はい」と私。「すぐに食べない場合は、たい焼き同志がくっついてしまうので、間に板をかませてくっつかないようにします」と兄ちゃんの返答だった。私の場合は、すぐに食べてしまうので、この配慮は不要なので、白い紙に別々に入れてもらったのみで終了なのであった。
 まず、通常のたい焼きを頭からかぶりついた。ここのたい焼きの皮は、牛乳・玉子を使っていないということなのだが、随分と皮に弾力とモチモチ感がある。うまい皮なのである。餡は、小豆の豆がそのまんまの形を崩さずに残った餡で、実にさっぱりとしている。過度の甘さはない。これは、絶品である。大概のたい焼きの餡は、潰し餡になっていて、小豆豆の原型が崩れている場合が大半。なのに、この「よしかわ」の餡は、小豆の原型が見事に残っているのである。この技術は素晴らしいし、味も実にさっぱりとした上品な甘さの味なのである。
 これまでのたい焼きの常識を覆されたような感じを、強く受けたのであった。
 

          鯛焼きのよしかわ - 料理写真:


ラーメン道36 さっぱりの鶏そば塩味が絶品

2013年03月19日 23時23分41秒 | Weblog

 今日は、東村山に来ている。時間的にここでの昼食にあいなったのである。西武線東村山の駅には、あまりしゃれた店はない。イトーヨーカ堂があるぐらいで、その他の飲食店はそうない。まあ、駅近くにあのカラオケの「シダックス」がある程度。さすがにここでランチってわけにはいかないだろうと思う。
 沿線を歩いていると、なにやらおいしそうなラーメン屋を発見。「麺屋宗 とりそば総本店」の看板があった。それ以外には、パッとした店はない。しょうがなく、この店にランチを決めようと思ったのである。
 この店は、つけ麺がメインのようであるが、しょうゆ・塩の選択ができるらあーめんを注文すべきと私的には考えた。店は、カンターのみの6人掛け。これではすぐに満席になってしまうはずであるのが悲しい。あまりにも狭いのである。最初に、この店の前を通った時は1人の入場者だったのが、帰りに寄ったときは、すでに5人の超満員に近い状況だった。とりあえず、最後のイスを確保し、選んだ商品は「味玉らあーめんの塩」(750円)と大ライス(100円)の注文だったのである。
 この店、兄ちゃんが一人で切り盛りしている風。注文の確認から、麺の茹で、スープの作成等、すべて一人でこなしている。しかも、実に丁寧に取り扱っているのである。どんぶりのあっため加減も、麺を茹でている寸胴に置いたり、またひっこめたり、麺の硬さも数種類あり、お好みで可能。それにすべて対応しているのである。確かに、お客は6人が最大ではあるが、その一人ひとりに対応した注文に応じ、すべて一人でやるのは、相当強固な意志が必要であろうと思うのである。実に雑多な客の注文に、丁寧に答えるのであるから・・・。ここが、この店の素晴らしさであろうと感じた。どんな注文にも対応するおおらかさが必要なのである。
 私の場合は、「味玉らーめん」の塩である。しょうゆとの選択が可能であるし、辛さの調整や麺の硬さの調整も要望で可能。これはすごい。私の場合は、「ふつう」で依頼。「わかりました」との大将の弁。しばらくして、完成品が到着。多少黄色くなったものの、すんだ鶏がらのスープに、魚粉が乗っかっている。糸状の唐辛子に味付け玉子、チャーシューとした鶏のささみ、麺は細直麺、スープは実に鶏と魚介のだしがマッチしたもの。しかも、魚粉が入っていて風味抜群。これほど洗練された仕事によって作られるらあーめんを見たことがない。味も、実に清廉されたものなのである。
 東村山、あの志村けんの故郷であろうが、これほどの店があるとは、脱帽である。
    チャーシュー味玉


B級グルメ道161 もちっとおいしい月島家の今川焼

2013年03月17日 11時27分12秒 | Weblog

 先般、麻布十番駅近くに行った時のこと。この麻布十番は、たい焼きの名家「浪花家総本店」がある場所。この店に行ってみると、生憎臨時休業だった。そこで、たい焼きを堪能できなかった私は、もう一つの有名どころ、月島家の「今川焼」の購入に赴いた。麻布十番で古くからやっている´昔風´の今川焼が売りの店。じっさんとばっさんで運営している、下町的な店である。こんな店が、なんで麻布十番という、おしゃれな街にあるのかはわからないが、兎に角有名な店なのである。
 店に到着すると、下町のタバコ屋のような風情の店。しかし、まとめ買いのお客が多くいる状況だった。店頭では、今川焼の焼いている風景がガラス越しに見れる。種類もそんなに多くなく、実に昔風の感じがする。おばちゃんに、「あずきとカスタードを1個ずつください」と注文。「はい」という返答とともに、すぐに白い袋に入れてくれた。ここの今川焼は、通常のものより、小さい感じ。丸い円が小ぶりなのであるが、厚みは随分とある。小さい分、厚みでカバーしているということで、他の今川焼と同じくらいなのだろうと思う。今川焼を食べてみると、皮がもっちとしていて、小豆餡がさほど甘くなく、実にうまい。カスタードも昔風のもっちりしたもので、実に味わい深いのである。
 こんな下町風の今川焼が、いつまでもみんなに愛されて残ってほしいと祈るのであった。

【説明】
 巷のものとはひと味違う『月島家』の今川焼。もちもち柔らかな生地は黒糖入り。小ぶりながらたっぷりと厚みがあり、中には小倉あんとカスタードクリーム、チーズの3味をそれぞれ詰める。縁起のいい焼印も手土産に喜ばれること請け合いだ。齧りつくと、生地からじんわり染み出した黒糖のコクが中のフィリングと相まって絶妙な美味しさ。甘さを抑えたあんはほろりと香ばしく、カスタードの優しい卵味はほんのりカラメル風味に。チーズと黒糖の好相性に至ってはちょっとした発見だ。人情家の夫婦がひとつひとつ手焼きして「あっついよー」と笑顔で客に差し出す幸せな光景は、昭和26年の開店当時と変らないはず。焼き上がりを待つ間、寿の焼印にまつわる“ちょっといい話”を尋ねてみるのも面白い。


感動のCM、林修講師の「今でしょ!」

2013年03月17日 11時09分32秒 | Weblog

 最近、トヨタのCMで脚光を浴びているのが、東進予備校で現代文を担当している林修講師の「いつやるか?今でしょ!のフレーズで、相当に話題になっている。このフレーズは、東進予備校のCMの時に、各講師陣がアピールした内容の最終版として、林講師が言ったもの。勉強をいつやるか?計画を練って、早めに手を付けることが絶対必須の受験において、待ったなしに、たった今から始めるべきと説いた林先生のフレーズがずしんと強力なインパクトを与えた。これをすかさず、トヨタの車のCMに利用したのが、今流れているCMなのである。感動のフレーズである。
  2013年1月にトヨタのCMに起用されると、これが大反響を巻き起こし、一気に大ブレイク。『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『ネプリーグ』(フジテレビ)、『笑っていいとも!』(フジテレビ)といったバラエティ番組にも出演。無料通話・メールアプリ「LINE」でも「今でしょ!」のスタンプが登場しました。現在では本業の予備校講師業で全国を飛び回るかたわら、テレビ出演などの仕事も増えて多忙な日々を送っているようです。
 
林先生の代名詞とも言えるのが「今でしょ!」のフレーズ。これが人気の火付け役となったのは間違いありません。それにしても、このフレーズはどうしてこんなに大ヒットしたのでしょうか?
 
ヒットの要因は、大きく分けて2つあると思います。1つは、一発ギャグのような「芸」としての完成度の高さ。CMを何度もじっくり見て分析してみると、これが実によくできています。発声、表情、身振り手振り、そして目線の置き方。これらすべてがプロの芸人の一発ギャグのように周到に作り込まれています。
 
特にすごいのが表情の作り方です。前振りとなる「いつやるか?(いつ買うか?)」のときには目をカッと見開いて、人を威嚇するような険しい表情を見せる。そこから顔面を少し後方に引いて、一瞬だけ「ため」を作ってから、再び上目遣いの力強い表情で「今でしょ!」と決める。この「緊張-緩和-緊張」という一連の流れで、見る者の心を揺さぶるのです。
 
また、人間というものは、問いを投げかけられるとそれを無意識のうちに考えてしまう習性があります。強い表情で「いつやるか?」と問われると、「えっ、いつやればいいんだっけ……」と答えを探してしまうものなのです。そこで、問いに対して答えを出すことに意識が向いて無防備になった隙を突いて、間髪入れずに「今でしょ!」という想像を上回る答えが飛び出してくる。これで受け手は一気にノックアウトされてしまうというわけです。
 
もう1つの理由は、林先生のこの芸風が「賛否両論」だということです。林先生が出演するCMを見て、素直に面白がる人がいる一方で、「なんか腹立つ」「ムカつく」といった否定的な反応を示す人も少なからずいます。ただ、これは決して悪いことではありません。
 
なぜなら、人に好かれるのも嫌われるのも「強く印象に残っている」という意味では同じことだからです。「あのCM、なんかムカつくんだよね」と口にする人は、知らず知らずのうちにそのCM自体を他人に広めてくれています。CMを作っている企業にとって、口コミで勝手に広がっていくほどありがたいことはありません。また、賛否両論だからこそ「あれってどう思う?」と話題にもしやすいのです。こうやって林先生の存在はますます多くの人に知られるようになり、人気が加速していきました。
 
お笑い界では日々、プロの芸人たちがさまざまなフレーズやギャグを考えていますが、林先生の「今でしょ!」はそれらに引けを取らないほど完成度が高い決めフレーズだと思います。「フライングゲット」という一発ギャグで流行語大賞を狙っていたキンタロー。にとっては、強力なライバルが出現したという感じかもしれません。


【林修講師の略歴】
 東進ハイスクール現代文講師 1965年、愛知県名古屋市生まれ。東進ハイスクール、東進衛星予備校の現代文講師。東京大学法学部卒。経営破綻した日本長期信用銀行(長銀)の元社員。入行して半年で、「この銀行はすぐつぶれるな」と思い退社。その後、予備校講師となる。現在、東大・京大コースなどの難関コースを中心に授業を行い、抜群の東大合格実績を誇る同予備校の躍進に大貢献している。本書のタイトルにもなっている、東進のテレビコマーシャルでのセリフ「いつやるか? 今でしょ!」はあまりにも有名。また、豊富な知識と核心を突く物言いで、テレビ番組でも活躍する。主な出演番組は『世界は言葉でできている』『たけしの新・教育白書~「学び」って楽しいぞSP』(ともにフジテレビ系)、『ZIP!』(日本テレビ系)など。


B級グルメ道160 おいしい洋風和菓子 たねや「オリーブ大福」

2013年03月14日 22時18分02秒 | Weblog

 今日は、「ホワイト・デー」である。バレンタイン・デーが、女性から男性に´愛´を告白する日ということなのであるが、本日はその逆、男性から女性に´愛´を告白する日なのである。今日という日は、男性にとっては、大変に忙しい日なのである。バレンタイン・デーによって頂いた´義理の愛´に報いるため、お返しをしなければならない日でもあるし、本当に好きな女性に真の´愛´を告白しなければならない日でもあるのであるから・・・。
 そんな重要な日ということで、デパートは多くの男性客がフードコーナーに集結していた。高級なチョコを選ぶ人、珍しかったりおいしかったりするクッキーを選択する人等で本当にごった返していた。私の場合は、会社の女性には、高級なお菓子の詰め合わせとマカロンの詰め合わせをセットにして、バレンタイン・デーのお返しとしたが、愛する妻には、そんな形式的なものではすまされない。以前に妻が「スマステ」を見たときに、大人気の洋風和菓子を食べたいと言っていた。それは、たねやの「オリーブ大福」である。これが、TVで紹介されるや、高島屋でも小田急でも東急でも、たねやが入っているデパートでは、この「オリーブ大福」が大好評となって、入荷の後に、すぐ完売となっている日が続いていたのである。さすがに、SMAPによるTV番組は人気が高く、女性の好みの和菓子ともなれば、見逃さない人が多いのである。
 そんなことで、何とか取り置きを依頼して、東急東横店で「オリーブ大福」をゲットしたのである。この和菓子は、実質「大福」であるが、バージンオイルであるオリーブオイルをかけて食べるという、洋風な要素もある和菓子なのである。本当にイタリアン的な和菓子なのである。大福にオリーブオイルが本当に合うのだろうかの疑問は抱くものの、これだけ大好評ということで、評価は折り紙つきであるということなのである。和風の長い包みに入った6個の大福、その中央にオリーブオイルのビンが入っているのが、ワンセットなのである。
     
 「いつでもフレッシュなオイルを―― そんな願いが込められた体に優しいオーガニックオリーブオイル。たねやグループでは、オリーブオイルを素材に、これまでにない新しいお菓子をお届けしてまいります。特別なオイルを活かす素材に選んだのは、和菓子の基本となるお餅と餡。近江米を使ったお餅にほんのり塩味をきかせ、こし餡をつつみました。エメラルドグリーンのオイルをかけて、お召し上がりください」とのたねやの弁。この洋風和菓子が良いのである。妻に渡したら、「ええ、よく手に入ったね」と言われた。どこでも売り切れの状況であることを伝えていたためである。「取り置きしてもらったんだ」と私。「ありがとう」と妻。
 娘も交えて食べてみると、フレッシュなオリーブオイルをかけての味は、実にさっぱりとした風味。和菓子であって和菓子ではない感じがする。このたねやのこし餡は、非常に上品である上、塩味を聞かせているため、オリーブオイルに実に合うのである。「うまい!!!」。
 そんなことで、我が家のホワイト・デーは、終息したのであった。