Movieな空間

映画大好き人間の気ままな空間です!!

動画道⑥ 素晴らしいドッグファイト映像『TOP GUN』

2010年05月30日 11時58分23秒 | Weblog

      「トップガン」(デラックス・エディション)オリジナル・サウンドトラック                 
 普天間基地移設で揺れている日本に、ただ一つ存在しているアメリカ軍海兵隊。色んな意味で、この存在は゛是゛か゛否゛かと言う問題はあるのであるが、軍事的な、きな臭いものとは違い、戦闘機のパイロットとして成長していく男の生き様、青春を絶妙に映像化した作品がある。トム・クルーズ主演の『TOP GUN』(1986年アメリカ制作)である。この作品で、一躍脚光を浴びた主演のトム・クルーズは、以後、多くの作品の主役に抜擢されているのである。この作品は、友人の死や教官への恋愛を通じて、たくましい男に成長していく過程が、非常に良く表現されている。また、アメリカ海軍の全面協力により、素晴らしい戦闘機の空中戦゛ドッグファイト゛が映像化された作品でもある。この、カメラワークは、今後も不可能と思われる映像が随所に散りばめられている。
 この作品に登場する「TOP GUN」と呼ばれる戦闘訓練学校は、ミラマー基地に存在する、海軍の戦闘機パイロットを゛ドッグファイト゛専門パイロットとして養成する訓練学校なのである。ここで、トップとなると、優秀者として名誉あるトロフィーと学校に名前が刻まれる。そして、この「TOP GUN」の教官としての地位が保証されるのである。戦闘機は、海軍主力戦闘機F-14、通称トムキャットと呼ばれる可変翼(翼が速度や状況に応じて変化する)戦闘攻撃機なのである。この戦闘機が繰り広げるドッグファイトが素晴らしいし、レーダーで捕捉し、ミサイルを発射する戦闘シーンは、映像ではあるが、本当にその場に居るような緊迫感・臨場感がある。これほどのカメラワークを観た事も、感じたこともなかった。それ程、絶妙な映像なのである。
               
<F-14戦闘機>
            
 
 いい映画作品は、俳優や映像展開もさることながら、必ず、いい映画音楽がつき物なのである。この作品も例外ではない。映像に相応しい、かなり意気が高揚する音楽なのである。ケニー・ロギンズ「デンジャー・ゾーン」と、女性の歌ってるのは、ベルリン「テイク・マイ・ブレス・アウェイ」です。この音楽を、映像と共に聴いていると、非常に勇気が出てくる感じを受けますね。

<!-- トップガンのテーマ「デンジャー・ゾーン」 -->


動画道⑤ MGM最高傑作「トムとジェリー」

2010年05月29日 22時37分35秒 | Weblog

             
 アメリカのアニメ史上最高の作品が、このMGM作品「トムとジェリー」だろうと思う。最も、アニメ動画がアメリカで華々しく、活気を帯びていた時代の作品であり、当時、アカデミー賞獲得の偉業も成し遂げているのである。この作品は、ハンナ=バーベラ原作のアメリカのドタバタアクション゛カトゥーン゛です。大もとは1940年から、ハリウッドUSAで映画上映していました。日本では夕方のお茶の間として放送されていました。配給はトランス・グローバルで30分枠の3本組の短編で構成されていました。なお、真ん中のは別物のキャラが登場しており、トムとジェリーにはない爆発的面白さがありました。
 なんといっても、オチが分かっていても、思わず大爆笑してしまうアクションの面白さが天下一品だろうと思いますね。効果音も、すべて生楽器による演奏で、動画と見事にシンクロして表現されています。また、思いもつかないような、細かい芸もみせてくれます(例:フィルムの糸くずと思ったら、キャラがこれを、ピンッ!とつまむ、TVの中のキャラがひげやベロを使う、落下すると粉々、ダイナマイトは不発でも近づくと必ず爆発、やけどしても手をふると元通り、ぶつかった物の形に変形、実写もあり、落ちるぞ~!、ドタン!(自分の方に倒れる)、T字型農耕用具に顔面ぶつける、絶対絶命的な絶叫等)。これほど、多彩でユニークな演出は、これまでの動画では無かったですし、今見ても、感覚的にも大変面白いのです。
 猫とネズミは、本当は仲が悪いのでしょうが、この「トムとジェリー」を見ていると、ホンワカした、優しい気持ちになってきてしまいますね。行動は、かなり過激ですが、流れている優しさが、非常に心を打つのです。トム、ジェリーとも、ほとんど台詞はないのですが、状況や気持ちを解説するナレーションが妙味でした。こんな点は、チャップリンの無声映画に似通っているのかもしれません。

トムとジェリー「失敗は成功のもと」


B級グルメ道28 神田・安くておいしい中華「福満苑」

2010年05月28日 23時17分41秒 | Weblog
               
 串焼きを食した後は、神田では好例の゛ラーメンへGO゛である。通常は、大勝軒等に行くのであるが、今回は、前回で感動した「もといし」に入ろうとしたが、行列が出来ていたため、あきらめて、対面にある中華料理「福満苑」に入った。ここは、量が多いと言うことは聞いていたが、ラーメン等は大丈夫だろうと、友人と注文。友人は、ラーメン、私はタンメン、それに、ビール、ピータン、ギョーザを注文。先ずは、タンメンの量にびっくり!!「こんなに食えない」と、早くも戦意喪失の私であった。それぞれを、ちょっとずつ食べてはみたが、「腹が苦しい~!!」とギブアップ状態。やはり、最初に来るべき店なのであった。味はいいのであるが、量が多くて、到底食えない。大半を残して、店を出たのです。しかし、これだけ注文して、2500円(2人で)は本当に安い。今度は、空腹状態で来店しようと誓った二人だったのです・・・。
        
                            2F席風景

B級グルメ道27 神田・安くて美味「串味亭」

2010年05月28日 22時53分39秒 | Weblog
  ついたー
 神田駅に向かって歩くメイン道を、ちょっと曲がってみると、そこには、素晴らしい店があるものである。神田は、友人と随分開拓した感があったが、どっこい、まだまだ多くの隠れた店があるのである。今回の店は、串八珍チェーン店からの独立店「串味亭」。この店は、中が非常に狭く、十数人で満席状態。そのため、外に2卓あるテーブル席で、今夜は楽しむことにした。軒はあるものの、非常に開放感のある屋外はいいものだ。ただ、今宵は多少寒かったので、少々辛いものがあった。でも、ここの999円のセットは格別。生ビール、焼き鳥3本、刺身がセットなのである。これは、本当にお得。また、出てきた串焼きが美味。アツアツの串焼きで、歯ごたえも心地よい。これほど洗練された焼き鳥(実際はやきとん)は、中々無いものである。お刺身も、非常に新鮮でおいしい。これで、999円は安い。しかも、うまい!!あまりの感動に、矢継ぎ早に、横浜コロッケ、追加のやきとん等を頼んでしまった。寒いせいもあって、日本酒の熱燗も注文。この酒も、甘口で心地よい味なのである。「う~~ん!!、ワンダフル!!」なのである。
  焼き鳥きたー
 やきとんに付ける゛みそ゛が、これまた最高。埼玉・東松山で有名なうやきとんの味噌を、色々試行錯誤を重ねたようで、中々の美味。ちょっとしょっぱさを感じるが、やきとんには最高のつけ味噌なのである。あまりのうまさに、譲って欲しいと大将に懇願し、無理を言って、少量譲ってもらった(一応280円の料金だった) 。おいしい酒には、おいしい゛やきとん゛が最高なのであった。
   メニュー

動画道④ 壮絶な戦い「ミュンヘンへの道」

2010年05月26日 21時58分46秒 | Weblog
             
 アニメーションは、優秀な作品が山ほどある。古いものでは、青春スポ根ものを中心として上位にランクされる「巨人の星」「タイガーマスク」「空手バカ一代」「キックの鬼」「タッチ」「野球狂の詩」「あしたのジョー」「ガンダム」「宇宙戦艦ヤマト」・・・。挙げだしたらキリが無いが、私が最高に評価している作品がある。それは、アニメーション+ドキュメンタリーもので、いわゆる「アニメンタリー」というカテゴリーに属する作品『ミュンヘンへの道』である。これは、当時の男子全日本バレーボール・チームが、過酷な練習に打ち勝ち、世界に日本が対抗できるためには何をすべきかを真剣に考え抜き、その結果、多種多様な速攻(クイック)を編み出し、世界の最高峰に達したという実話(ドキュメンタリー)をアニメ化したものである。
 当時、私自身も、バレーボールを部活動でやっていたため、この作品には、非常な深い思い入れがある。全日本バレーボールを背負っていたのは、世界的な名セッター・猫田、アッタカーでは、大古、森田、横田、中村、南、島岡であった。そして、このチームを率いていた松平康隆監督、斉藤トーレーナーという布陣だったのだ。このチームで、1972年のミュンヘン・オリンピックで金メダル獲得のため、世界と比較して平均身長の低い日本チームが優勝するために、何をやるべきかを、松平監督は、選手たちに考えさせた。選手たちは、一人ひとり、世界レベルを打ち破るためには、何が必要かを、各自の視点で真剣に考えたのである。その結果、編み出したのが、多種多様なクイック(速攻)だったのだ。今では、全世界この技を多用しているが、この技を作り上げたのは、当時の全日本男子バレーボールの一員たちだったのである。森田のドライブ・サーブ、横田のひとり時間差スパイク、A・B・C・Dの各クイック等多様な技を編み出した。当時、世界最高峰と言われた、ブルガリア、東ドイツを撃破し、ミュンヘン・オリンピック(1972年)で最高峰の金メダルを獲得したのである。日本男子バレーボール・チームが、オリンピックで金メダルを獲得したのは、後にも先にも、このミュンヘン大会のみなのである。それ程、日本チームが輝かしい足跡を残した大会だったのである。ミュンヘン・オリンピックは、イスラエル選手が、レバノンに殺害されるというショッキングな事件も起こったのではあるが、輝かしい足跡を日本が残した大会でもあったのである。

                男子バレー、ミュンヘン五輪で悲願の金

<!-- 「ミュンヘンへの道」 -->



ドキュメント映像はこちら>>http://www.youtube.com/watch?v=yl_r9tTvLmg

動画道③ 痛快な展開『007カジノ・ロワイヤル』

2010年05月23日 22時23分12秒 | Weblog
     
 007シリーズ全作品(22作品)の中で、私の一番好きな作品は、6代目ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグが主演している『007カジノ・ロワイヤル』(2006年イギリス制作)である。確かに、007シリーズは、全作品とも、非常なお気に入りではあるのであるが、このダニエル・クレイグの精悍な演技には、心底感激しているのである。「00(ダブルオー)」という゛殺しのライセンス゛を得る過程の設定であり、これまで演じてこられた完成されたジェームズ・ボンドではない、非常に人間らしい面(弱さや恋愛に純粋な面)が、最も色濃く出ている作品なのである。こんなところに、ニヒルで格好良いボンドではなく、生きること、職務を純粋に全うすることへの悩みを強烈に醸し出している。こんな点が良いのである。また、奇抜なシーンも多くなく、むしろ、これまでの作品の中で、最も現実的な映像展開と言える点が、これまた、ぐっときてしまうのである。
 この作品には、新兵器は登場しない。当然にして、「00」への昇格前からの物語展開であり、完成された「007」ではないためであるが、この点が、非常にリアルな映像に仕上がっていると感じる。冒頭では、敵に雇れている爆弾製造の男を追いかけて捕まえようとするシーンが展開する。これまた、工事現場の鉄柱や巨大クレーンを伝い走りする。最後には、大使館内でプロパンガスを撃ち抜いて大爆発させる。このシーンだけでも、これまで歴代のボンドには出来なかった素晴らしい撮影であろう感じる。そして、マイアミ空港でのバトルも凄まじい。燃料を積んだタンクローリーの中でのバトルは、息を呑む攻防で、非常に緊迫した戦いとなっている。最後には、敵の仕掛けた小型時限爆弾を、敵自身の体に装着し、ふっ飛ばしてしまうという、どんでん返しもやってのける。こんな点は、これまでにない、非常に卓越したバトル・シーンなのである。
 この作品での、大きな見所は、カジノでの静かな、しかも激しい駆け引きの攻防。この戦いには、息を呑んでしまう程の、緊迫感がある。ドライ・マティーニの中に盛られた毒薬で、絶命寸前に追い込まれるが、MI6やヴェスパー(財務省のエージェント女性、゛宵の明星゛の意味、エヴァ・グリーンが演じる)の協力で、九死に一生を得る。「今の賭けで、命を落とすところだったよ」とポーカー・ゲームに戻るなり、敵であるル・シッフルに皮肉たっぷりに言うボンドなのである。この時は、アストン・マーティンDBSに装備されていた薬物判定機材と解毒薬・心臓微細動電圧機が奏功するのである。
 この作品のボンドガールは、ヴェスパー(宵の明星、性愛の女神の隠語)役エヴァ・グリーンである。この女性は、歴代ボンドガール(グラマラスな女性)とは異質であり、スレンダーな知的美人と言える。ボンドと初めて会った時に、お互いの素性や趣味、考え、生い立ちを言い当て合うのであるが、この会話が中々の迫力がある。冷静に相手の状況を観察し、的確に指摘するのである。このやり取りの鋭さには、しびれてしまう。
 最後のローマの旧邸宅が崩落する凄まじいシーンは、実際のものではなく、1/3の実物そっくりな模型を崩落させ、特殊撮影したものであるが、実際の建物が倒壊して川の中に沈んでいくような、迫力を伴った映像となっている。
 今回の作品の主題歌「You Know My Name」をクリス・コーネルが歌うのであるが、歌詞といい、音楽のリズムといい、実にマッチしたものになっている。主題歌に相応しいと感じる。
 これだけの総合的に完成度の高い作品は、歴代作品の中でも、随一であろうと感じる。

<!-- 「007 カジノ・ロワイヤル」 -->

動画道② 時代劇コメディの原点「てなもんや三度笠」

2010年05月23日 01時46分23秒 | Weblog
           
 この「てなもんや三度笠」は、最高に良くできた時代劇コメディだったのである。時代劇風のお笑いコメディ番組では、この「てなもんや三度笠」に勝るものは、存在しえないのではないかと感じる。
 昭和37年(1962年)5月6日に開始し、昭和43年3月31日まで、約7年にわたり放送された長寿番組。全309回の平均視聴率が、東京で26.6%、大阪で37.5%を記録、最高視聴率は64.8%にまで達した、驚異的コメディ番組。制作は大阪の朝日放送。提供は大阪・堺の前田製菓。主演だったあんかけの時次郎役の藤田まことが、「俺がこんなに強いのも、当たり前田のクラッカー」というフレーズが全国的に大流行し、前田製菓は全国に知られる菓子メーカーとなった。
 この「てなもんや三度笠」の始まりは、前田製菓のCMの後、鐘の音が響くと辻堂から、主人公・あんかけの時次郎(藤田まこと)が登場。「あっしは泉州は信太の生まれ、あんかけの時次郎。義理に強いが人情に弱い・・・」と定番の決り文句を言っている途中に原哲男が登場、2人のかけ合いが始まり、「俺がこんなに強いのも、当たり前田のクラッカー」と締めると、オープニングテーマが流れ、「てなもんや三度笠」が始まるのである。
 旅人の珍道中なので、野次喜田の珍道中的な面白みがある。主演は、あんかけの時次郎(藤田まこと)と小坊主・珍念(白木みのる)。この二人に、財津一郎等の役者が加わり、面白いストーリーが展開するのである。この番組では、必ず、要所に当時の流行している歌手が特別に出演することも、人気のひとつだった。水前寺清子、美川憲一等が時代劇の格好で登場し、観客の大きな拍手を受けるのである。また、お笑いのてんぷくトリオ(三波伸介他)も出演する等、豪華なコメディ陣にて進行する画期的な番組であった。
<逸話> 
  • セットに考えられないほどの多額の費用を掛けて臨んだ為に、放送作家や俳優の苦労は並ではなかったと伝えられる。「視聴率は取れて当たり前という時代だったので、当時のギャラは初任給よりも少ないんじゃないか」と、藤田まことが後にコメントを残している。また、ゲストに鶴田浩二に来てもらった際、藤田が「鶴田さんのギャラはなんぼですか?」と聞いたら、スタッフに指1本出され「これだけや!」と言われた。つまり、藤田の1年分という事で、愕然としたという。
  • あまりの人気に「映画版」が何本も作られたが、映画製作中にTVシリーズが休みになるわけではなく、藤田まこと等の役者陣は映画とテレビとの掛持ちで、おそるべき忙しさであったという。
  • 1967年3月19日放送、第255話「上野の戦争」の官軍と彰義隊の砲撃戦シーンでは2トンの火薬が使用されており、カメラが衝撃で何度もブレている。
  • 東京からの出演者も多く、東西タレント交流のきっかけにもなったが、現在の様に航空機も発展しておらず、さらに新幹線が出来るまで(当時は工事中)は、特急列車での移動しかなく、東京・大阪間は早くても6時間30分はかかった。
  • 制作局のABCは当時TBS系列だったが、その後MBSとのネット交換により、テレビ朝日系列(当時は、NETテレビ系列)にネットチェンジしている事から、テレビ朝日が開局30周年記念番組の中で、系列局制作の過去の番組として紹介したことがあった。なお、その番組の中では、MBS制作の『ヤングおー!おー!』(NETテレビ系列→テレビ東京(当時は、東京12チャンネル)系列→TBS系列)も紹介していた。
  • 藤田まことは後年、前田製菓のセサミハイチのラジオCMに出演し「当たり前田のセサミハイチ。最近は、これですわー」と言っている。本番組のパロディである。 

    <!-- 「てなもんや三度笠」 -->

  • 動画道① 下町の名優「渥美清」

    2010年05月20日 23時11分51秒 | Weblog
                   渥美清が演じた車寅次郎 
     これまで、本ブログでは、「B級グルメ道」「ラーメン道」と称して、その道の逸材を紹介してきた。まさしく、「」と呼ぶに相応しい、道を究めようというコンセプトの意気込みを持った達人たちのなせる業であろうと思う。食べることにかけては、近隣に追随を許さない゛ツワモノ゛の成せる業(ワザ)である。しかし、この食文化のみに、このような達人がいるというのではなく、多くの道に達人は存在し、その道を極めようと゛奮闘・努力゛しているのである。この゛道゛を、食文化以外の別の世界でも極めている人たちへ、本ブログでは光を当て(すでに、光源となっているものも多いのであるが・・)、その゛道゛の功績を称えたいと思うのである。そんな意味で、「動画道」を極めた人たち、作品等を紹介していこうと思うのである。この「動画道」には、全ての動画(映画、ドラマ、アニメ等)が含まれるのである。この対象とする世界は広くて深い。そんな世界であるが、一遍づつ、色んな側面から検証していきたいと思うのである。
     第1回は、邦画では超有名人の「渥美清」(すでに故人となっている)を見てみたいと思う。渥美清といえば、ご存知「フーテンの寅次郎」で一躍有名となった映画「男はつらいよ」の主演俳優なのだ。27年間48作品の主演をこなしたことは、ギネス記録となっている。これだけ長くの間、同一シリーズの主演をこなした俳優は、世界でも渥美清ただひとりなのである。下町のヤクザの人物を演じ、日本の忘れてはならない郷愁をにじませる演技に、今も評価が高い。このシリーズの監督は、下町情緒の演出には長けている山田洋次監督、また、脇を固める俳優陣も凄い。さくら役の賠償千恵子、その亭主博役に前田吟、御前様役に笠智衆、柴又帝釈天の掃除小僧に佐藤蛾次郎等そうそうな共演者がいる。そして、この作品の見所として、毎回「マドンナ」役が出演する。当時の有名女優である浅丘ルリ子、吉永小百合等一流女優が出演していたのである。こういう意味では、「007シリーズ」の日本版ボンドガールと言えるのかもしれない。レギュラー陣とサブキャスト、そして、マドンナの三位一体の演出が、これほど長く日本人に慕われたのだろうと感じる。
     映画でも有名な渥美清であるが、ドラマにも主演していた。1作毎に話が完結する「泣いてたまるか」は、中々重厚なドラマだったと記憶する。この作品の最終話「男はつらい」を山田洋次が手がけたことで、映画「男はつらいよ」のシリーズ化が始まったと言われている。このドラマの最終回で、主人公がジャングルでマムシにかまれ絶命すると言う設定であったが、これに多くの視聴者から抗議が殺到し、急遽、シナリオを切り替えた経緯があるほどである。
     渥美清ほど、私生活をオープンにしなかった俳優も少ない。演技の中でのみ交流し、私的付き合いは一切しなかったと言う。自宅が何処かも、当時の山田監督でさえ知らなかったそうである。これほど徹底した主義には、俳優魂があった。「役者は舞台で観客を酔わせればいい。私生活は見せる必要は無い」という、渥美の強い俳優魂に由来する。息子が、ニッポン放送の入社志願した時、父親の仕事を俳優としていたと言う。面接官は、「大部屋の俳優」(あまり売れてない俳優)だろうと思っていたそうだが、内定式に父親である渥美清がニッポン放送にお礼に訪れたことで、放送局はパニックになったそうだ。こんな著名な俳優が来社したのであるから・・。本名の゛田所゛を誰も知らなかったそうである。ましてや、渥美清が結婚して子供がいたことなど、知るはずも無かったのである。また、幼少の頃から、浅草をねじろにし、テキヤに憧れたやんちゃだったことも、あまりオープンにしていなかったのである。

    <!-- 「泣いてたまるか」 -->



    <!-- 「男はつらいよ」 -->

    B級グルメ道26 そこそこの味「日高屋」

    2010年05月16日 22時17分55秒 | Weblog

                   
     今回は、駅前の好立地に小さなラーメン店を展開する「日高屋」。ここの神田正会長と言う人物が凄い。毎週日曜日に、日テレ系で7:30から放映される「がっちりマンデー」に出演。この番組は、私のお気に入りの番組であり、ほとんど毎週欠かさずに視聴する。トレンディな会社の代表者を呼んで、経営方針やコンセプト等をバラエティー的に語る番組である。決して、経済誌的な硬い番組ではなく、代表者の人柄等が滲み出る素晴らしい番組だと思っている。
     「日高屋」が、今日の好調さを持って躍進するには、理由がある。「王将」もそうであるが、経営者の機知に富んだ経営手法が素晴らしいのである。日高屋は、駅前の店舗にこだわる。どんなに遅く帰ってきても、駅前に出店していることで、ちょっと寄っていこうと言う気持ちにさせる店の配置とメニューがある。ラーメンが中心であるが、餃子やサイドメニューにバリエーションを持たせている。ラーメンもそうであるが、ちょっと一杯とアルコールを気軽に頼む。そして、そのアルコールの肴(さかな)が充実しているから、ついでにそれも頼む。枝豆、冷奴、ウィンナーソーセージ、野菜炒め等かなりのメニューが、格安に存在している。日高屋のコンセプトは、「飛び切りおいしいものであることは必要ない。そこそこであればいい。おいしいものを毎日食べようとは思わないが、格安でそこそこのものなら、毎日でも食べれる」と言うものである。ここに、素晴らしい経営哲学がある。また、出店も、リサーチ要員は少ないため、マクドナルドや吉野屋(牛丼)が出店している駅前なら、すでに客の来店予想等のリサーチを行なった結果の出店であるため、ここに日高屋も出店する。すでに優良企業であるマックや吉野家がリサーチ済であるため、間違いが無い。安心して出店を決められるのである。しかも、業態は競合しないのである。格安のラーメンやチャーハン、餃子に、アルコール、単品メニューが揃っているのだから、お客がこないわけが無い。誠に、ごもっともである。
     神田は会長職に退いた現在も、自店とその周囲の競合店を視察するのを日課にしている。「今、『日高屋』のライバルは『餃子の王将』だと思っています。王将のような業態があれだけ伸びるということは、同じカテゴリーのうちもチャンスですよ。王将はオープンカウンターで手作りしているから、活気の点でうちは負けている。多店舗展開しているのに、餃子や炒め物を店内で調理するというのは真似ができません」。しかし、対抗策には抜かりない。「メニュー構成で見ると、王将の売り上げの6~7割は餃子や炒め物で、うちは麺類。麺類はうちのほうが強いから、負けているのは餃子だけ。今、王将に負けないような餃子を研究中です。もうすぐ完成しますから、楽しみにしていてください」。
     そんな神田会長の夢:「私は現状では大変幸せです。ですから、私の夢は、何らかの縁で一緒になった社員を幸せにすることです」。うーん、人物的にも大きな人間だと感嘆した!!
                     ㈱ハイデイ日高 神田 正 社長に聞く


    何度観ても感動する作品『チャーリーとチョコレート工場』

    2010年05月16日 01時04分43秒 | Weblog
      チャーリーとチョコレート工場
     この作品は、何度観ても新たな感動を覚える。今、公開中の3D作品「アリス・イン・ワンダーランド」を手がける素晴らしいコンビ、ティム・バートン監督と俳優ジョニー・デップがタッグを組んだ作品『チャーリーとチョコレート工場』(2005年アメリカ制作)なのである。この作品は、「夢のチョコレート工場」のリメイク版として制作されたのであるが、このコンビの作品らしく、随所に面白く演出されている。また、チョコレート工場内が、実に精錬された夢の工場らしく、見事な作りになっている。工場外が、雪の世界であるモノトーン色に対比して、工場内は実にカラフルなのである。また、この工場に招待された5人の子供の実に特色に富んだ様は、作品を大変興味深く観れるように演出している。
     今回は、民放地上波での放映であったが、ノーカットにて放映された。CMが合間に入る煩わしさはあるものの、この作品が大好きな私としては、非常に堪能できたのである。やはり、好きな作品は、何度観ても飽きないし、その度に、非常に感動するものである。今回は、5人の子供たちの対比に、非常な関心を持って観た。チョコばかり食べている太っちょ、生意気な電子機器オタク、いつもガムをかんでばかりのいけ好かない女の子、金持ちの家系に育った、何でも欲しいものを我慢できずに手に入れたがる女の子、そして、普通の、家族を愛する男の子チャーリー。このチャーリー役のフレディ・ハイモアは、ジョニー・デップが「ネバーランド」と言うピーターパンの作者の自叙伝映画で共演した時に、絶賛をし、ティム・バートン監督にじきじきに懇願して、チャーリー役に抜擢した程の名子役なのである。その通り、実に演技にそつなく、うまく演じるのである。この子の演技には、随所で感激してしまった。また、チャーリーが最後まで残り、工場の譲渡権を手に入れるのであるが、その他4人のこのリタイヤー方法が実に面白い。チョコの川に溺れて、吸引機に吸い上げられたり、紫色に変色されたり、ダスト・ボックスに遺棄されたり等、実にブラック・ユーモア的に処理される。その度に、ウンパ・ルンパ(工場で雇われている小人)が、それぞれを皮肉たっぷりの歌を歌い踊るのである。実にここは面白い演出である。
     その他では、シーンが映画作品のパロディであったりする。工場のテープカットは『シザーハンズ』だったし、ウンパ・ルンパに出逢ったシーンは『スリーピー・ホロウ』のイカボットを彷彿とします。シャワールームで襲われる様は『サイコ』であり、チョコを瞬間移動させるTVの中に映し出される世界は『2001年宇宙の旅』、ビートルズやクイーン、『サタディ・ナイト・フィーバー』のようなシーンもあり、実に計算された笑いを取る演出なのである。さすが、鬼才ティム・バートン監督である。