脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

脳脊髄液減少症をとりまく「傍観者効果」

2010年09月04日 | つぶやき
 
先日
たまたま見ていたテレビの「世界まる見え特捜部」で知った、

「傍観者効果」という心理学用語。

「傍観者効果」って言葉、皆さんご存知ですか?



「世界丸見え」のホームページから
この言葉の意味を一部抜粋すると

『目の前でトラブルが起きても、
その場に居合わせた人数が多ければ多いほど、1人1人の責任感が薄くなり、

「他の誰かが助けるだろう」と考え、
困っている人に手をさしのべなくなる傾向がある。

ところが逆に、「自分しかいない」と思った時、人間はとてつもないパワーを
発揮する。

我々人間は「自分しかいない」と思える強い心が持てれば、
誰でも救助の手を差し伸べることが出来る。』

とあります。

番組内容については、こちらのブログとその続きをどうぞ


私は個人的には、
他人の命を救うために、自分の命を犠牲にすることは
あってはならないという考えですが、

自分の安全を確保した上で、
困っている他人に力を貸すことや他人を助けることは、
必要な人情だと思っています。


傍観者効果についてくわしくは、

・ 心理学を学んでいる方のサイトから傍観者効果

  ・ ウィキペディア 傍観者効果 
  
  ・ 集団の無責任、傍観者効果


ウィキペディアによると、
「傍観者効果」は

①多元的無知-他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える

②責任分散 - 他者と同調することで責任や非難が分散されると考える

③評価懸念 - 行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる

という、
3つの心理によって引き起こされるらしいです。


・・・・・・・・


なるほど、

「傍観者効果」とは、

困っている人、苦しんでいる人を知った時、

多くの人は、「助けなきゃ!」と一度は思うけど、

他にも周りに多くの人たちがいると知ると、

「自分が助けなくても、他の大勢の人がいるのだから、
その人たちがやってくれるだろう。」と思って

何もしなくなるという心理なのですね。


この人間の心理は、
どこにでもひそんでいると思いました。


たとえば・・・・
「脳脊髄液減少症」をとりまく人たちの中にも・・・・



たとえば、
・脳脊髄液減少症患者が実際にいて、苦しんでいるのを知りつつ
助けようとしない、医師の心理の中に・・・



たとえば、
・今までむちうち症と診断してきた人たちの中に、
脳脊髄液漏れの人たちがいたかもしれないことに、
うすうす気づきながらも、しらんぷりしている整形外科医たちの心理の中に・・・・。


・脳脊髄液減少症が交通事故で起こると
うすうす感じながらも、それを否定する組織の中にいて、
リスクを負ってまで、自分を主張できないししたくない、

組織の中には自分よりもっと正義感の強い人間がいるはずだから、
そいつにまかせたい。と思う人たちの心の中に・・・。


・一部の脳外科医たちが、脳脊髄液減少症患者の早期発見や、診断治療に取り組んでいるのに、
自分たちの科には関係ない、
脳外科の一部の医師にまかせておけばいいやと思っている

内科や精神科や婦人科や小児科や内分泌内科や
耳鼻科や眼科やその他のすべての科の医師たちの心理の中に・・・。


・脳脊髄液減少症の苦しみを経験して知っているはずなのに、
自分が治ったら、もはや、何もしようとしない患者たちの中に・・・。


・脳脊髄液減少症の患者団体や一部の患者たちが
一生懸命、脳脊髄液減少症のことを理解してもらおうとがんばっているのに、

自分は何かしようと思っても、
他の患者さんたちや、患者団体の代表がやってくれるだろうと、
自分は何もしない患者たちの心理の中に・・・。

・社会的弱者を助けてあげたいとは思うけど、
そんなめんどうくさい、お金にならないことは

自分よりもっと正義感あふれる誰かがやってくれるだろうと、
患者救済に力を貸してくださらない、弁護士さんたちの心理の中に・・・。

・他の議員が、他の党が、
脳脊髄液減少症患者を救う活動をしているから、
自分がわざわざこの問題に関係しなくでもいいのでは?と
遠慮したり、何もしない議員の心理の中に・・・。


・脳脊髄液減少症について、社会に伝えたいと思うけど、
批判されるのは嫌だし、
誰か他の記者が記事にするだろうから、何も自分がリスクを負ってまで書かなくても、と
しりごみする記者さんの心理の中に・・・・。

・他の地方番組が取り上げれているんだからそれで充分じゃない?と
とりあげようとしない、テレビ関係者の心理の中に・・・。


それらの人たちの心理の中に生まれるのは

「なにも自分が脳脊髄液減少症にかかわらなくても、他の誰かがかかわってくれるだろう」という

「自分が患者を助けなくても、他の誰かが助けてくれるのだろう。」という


まさしく
「傍観者効果」の心理ではないですか?


人間は、困っている人を見たとき、

自分以外にも助ける人たちが他にもいると知ると、

自分が動かなくても、誰かが動くだろう。と思い、

自分は助けようとしない・・・



これと反対に
「助けるのは自分しかいない」と思うと

人はとてつもない力を発揮するという。


この言葉の持つ意味を考えたとき、




脳脊髄液減少症治療のパイオニアの医師の先生方は

「脳脊髄液減少症患者を救うのは自分しかいない。」と
思っているからこそ、

日本中、世界中から、脳脊髄液減少症患者が殺到しても、
がんばって患者を救い続けてくださっているのではないですか?

すべての医師が、患者が、家族が、記者が、
弁護士が、政治家が、マスコミが、
日本中の人たちが、それぞれ、

誰もが、「脳脊髄液減少症患者を助けるのは自分しかいない」

あるいは、
「脳脊髄液減少症の問題を正しく解決に導くのは自分しかいない」と思った時、


それこそ、

国家を動かすほどの、

いえ、世界中の脳脊髄液減少症患者を救い上げるほどの、

偉大な力になるはずです。



日本中、世界中の脳脊髄液減少症患者を救うのは、

他の誰でもない、

このブログを今そこで覗いている、
この画面の前にいる、あなた個人の持つ力だと思います。


そのことに、
そろそろ気づいてみませんか?

そして、あなたは脳脊髄液減少症に対して「傍観者」なんかではなく

いつ、どこで、
あなたやあなたの家族にふりかかる問題かもしれないし、
とても身近な問題であるため、

「当事者」なんだと
そろそろ気づいてもらえませんか?


人は
「傍観者効果」では何もできなくなってしまっても、

反対に皆が当事者だと自覚すれば、
「当事者効果」で
世の中を変える、ものすごいエネルギーを発揮できるのかもしれません。

「当事者効果」を
あなたも発揮してみませんか?




脳脊髄液循環障害専門医の
高橋先生のブログはこちら

傍観していないで、助けてくれる医師が
もっともっと増えますように。

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