脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

がん患者 心もケア

2009年05月15日 | 情報
本日5月15日の
一部地域の朝日新聞医療面に、
「がん患者 心のケア(病気と向き合うため グループ療法)」についての和田公一記者の記事が載っています。

「がん」という病については、
世界中の多くの研究者がその病の深刻さに気づき、
その撲滅のために、さまざまな研究に熱心に取り組み、

医療や社会でも、さまざまな理解や支援の輪が広がっています。

しかしながら、
脳脊髄液減少症については、

病が人にもたらす、さまざまな悪影響の深刻さに
気づいている医師がまだまだ少ないのが現状です。

そのため、
この病が人にもたらす深刻な事態も社会は
いまだに無関心で、

脳脊髄液減少症が長年放置され続けた患者の心のケアの必要性どころか、
体の症状のケアさえ充分な医療体制が整っていません。

ブラッドパッチ治療の必要性さえ、充分理解されていないからこそ、

私が著しい効果を体験した、ブラッドパッチ治療が
いまだに健康保険適用外で自費治療なのだと思います。

なぜ、交通事故で
健康体からいきなり脳脊髄液減少症という
見えないひどい怪我を負った私のような被害者が

簡単には診断にも治療にもたどりつけない上、
治りたくて受診しつづけても相手にされず、

病人としてさえ、なかなか認めてもらえず
放り出され続け、

何十年も苦しみぬいた末

やっと診断治療できる医師にたどりついても、
高額な自費治療で自分の体を治療しなければならないのでしょうか?

その理不尽さが、
そういう経験のない方がたに、わかっていただけるでしょうか?

心のケアどころか
体のケアさえ、充分でない上、

闘病中の寝たきり患者の生活支援などの、
福祉の分野での支援体制もまだまだ整っていません。

でも、
体のケアも大事ですが、同時に患者の「心のケア」にも、
なるべく早く、福祉関係者やカウンセラーや
臨床心理士、精神科医の、心のケアの専門家の皆様の
救いの手がさしのべられる日が来ることを祈っています

なぜなら、
私自身の経験からも、

特に長い間、脳脊髄液減少症の病名ももらえないまま、
長期間放置されてきた患者たちは、心に深い傷を負っており

ブラッドパッチ治療で症状が改善しても、
心の傷まですぐさま癒されるわけではないからです。

体が治ったことでかえって、
自分の置かれてきたあまりにも理不尽な今までの状況、しうちに
改めて気づかされ、

回復したことで感じる、楽になった体と
今までの重くだるく苦しい自分の肉体との
あまりの差に驚き

今までの人生はなんだったのだろう?
今まで怠け者、ダメ人間扱いされてきたことはなんだったのだろう?と、

次第に思い始め、

自分に落ち度がない事故でこのような仕打ちを受け続けてきた
あまりの悲しみと怒りで、心が激しく動揺し、

それによって、新たな葛藤や苦しみが生まれることがあるからです。

体が治れば、自分で外出や何か行動を起こすこともできるようになりますから、
うつ病患者の回復期と同じような危険も
起こりうると、

私自身の経験から思います。

脳脊髄液減少症患者は
「認められない病」によって
人生の貴重な時間も、失った人間関係や仕事などももどらない上、

自分のせいでないのに、
自分の落ち度、怠慢のように責められ続けたことでうけ続けた心の傷は、

想像以上に深いものです。

脳脊髄液減少症は、がんと同様、

診断と治療には専門の医師の力と、
闘病中は家族の協力が必要で、

早期発見が遅れると大変なことになる病です。

体のケアの治療体制を整えるのが急がれるのはもちろんですが、


脳脊髄液減少症で長期間放置され
誤解され続けた患者たちの心のケア(トラウマケア)についても、

関係専門家の方がたの
ご理解とご支援の輪が広がることを
心から願っております。

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