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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

水野氏投入で菅政権はリアリストになるか。

2010-07-29 15:02:51 | 哲学・思想
内閣府審議官に水野氏起用へ=民間の著名エコノミスト-政府
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2010072900413

水野和夫氏を投入ですか・・
いろいろやることが違うな菅政権は。
確かに彼は「新自由主義は終わった」と主張してますね。
そういうところは菅首相と一致するのかもしれませんね。
経済オンチを指摘されて、分析家を投入という感じでしょうか。

彼の歴史や哲学に関する分析はいいと思いますけれど、彼はポストモダン色が強くてね。。
夢のないエコノミストのイメージが強いけれど、そんな現実路線の分析を突きつけられて菅政権は大丈夫なのだろうか。
菅首相にはもう少しリアリストになって欲しいと思っている人には朗報だろう。
個人的には、水野氏は傾聴に値するエコノミストだと思いますけれど、行動派ではないから、政治の世界でもまれてどうなるか、悪い方向に振れなければよいなと願います。

AKB48という破壊的イノベーション 第1話 ~モーニング娘。~

2010-07-29 12:46:59 | AKB48
昨日は時間があったので、ひたすらAKB48について考えていた。
人気の秘密について考えていたら夜眠れなくなってしまって、そのまま朝を迎えてしまった。
おかげで朝の通勤電車で激しい腹痛を感じて途中下車という最低な事態を招いてしまったが、
しかし、なんとかありきたりではあるが個人的な答えを見つけることができた。

まず、始めに言っておくが私はAKB48のファンでもなければ、最近までメンバーの名前も知らなかった。
巷では人気があるらしいが、私もずいぶんと歳をとってしまって周囲に若い人がおらず、
体感温度としてAKB48の人気を感じることはできていない。
つい数週間前まで歌を聴いたこともなかった。
伝え聞く話とTVとインターネットの情報から人気があると考えているだけだ。

でも、実際に人気があると思う。
人気が出る要素を持っており、それは人々が欲してやまない要素でもあるからだ。
そして、それは政治を語る上で欠かせない要素でもある。


人気の理由について語る前に、そもそも、なぜ私がAKB48に強烈な関心を持っているのかを説明したい。
それは、たまたま先週の金曜日にSMAP中居くんの番組に出演していたゴマキを見たところから始まる。

今から10年ほど前だろうか、モーニング娘。に新メンバーとしてゴマキが加わると同時に発売された「ラブマシーン」は日本に衝撃を与えた。
見たものに与えるなんとも言えない違和感と高揚感。
そして、失われた10年の中で日本を覆っていた閉塞感を打ち破ってしまうような"勢い"だ。
「モーニング娘。」というグループ名からして奇をてらっているわけだが、「ラブマシーン」のインスピレーションは実に斬新で画期的だった。
人々が持つ凝り固まっていたアイドル像やエンターテイメントのイメージを、常識を破壊した。
エンターテイメント界に起きた破壊的イノベーションの匂いがした。

当時、人々は生活が豊かになるとともに、上質のエンターテイメントを求め彷徨っていた。
近代社会の必然として、人々は「生きるために必要な何か」ではなく、「生きていくために必要な何か」を求めるようになる。
エンターテイメント界は、そんな欲求に答えるべくして努力をした。
人々のより高度な要求に答えるべく、様々な試行錯誤が行われ、歌手やアイドルにもより高いハードルが設定されていた。
しかし、人間の物理的制約の変化速度は、人間の思考の変化速度よりも遅い。
エンターテイメント界は、留まることを知らない欲求に答えることができず、人々の心はとりわけマス・エンターテイメントから離れていった。
まるで、高度に発達したはずの現代科学をもってしても、今日的問題を解決できないように。

そこに颯爽と現れたのがモーニング娘。だった。

モーニング娘。は素人の集団で、メンバーもスタッフも、あらゆることが未完成で、従来のアイドル基準に照らし合わると多くの点で満たないものだった。
メンバー1人ひとりを見ると、到底ソロでは売り出せないレベルだったのでる。

だが、モーニング娘。は売れた。
そのふざけた名前からしても、誰もが一発屋で終わること前提のグループだと考えたが、デビュー後も売れ続けた。

人々は、高級路線のエンターテイメントに疲れ切っていたのだ。
毎日、高級料亭や三ツ星のフレンチで食事をし続けていたら、たまにはラーメン屋や牛丼、カレーなんかが食べたくなるだろう。
モーニング娘。は下位市場に照準を定めた新しいビジネスだったのだ。
しかし、初めは誰もがモーニング娘。をとるに足らない一過性の現象と決め付けていた。
だが、結局は多くの人々がモーニング娘。を選んだ。
人々は創られた既存のアイドルにはもう満足できなくなっていた。
リアルを求めていたのだ。
モーニング娘。は素人の女子がアイドルになっていく過程すらオープンにし、多くのリアルを提供したのだ。
パラダイムが変っていた。

そこに現れたのがゴマキであり、ラブマシーンであった。
一度見たら虜になる違和感と失笑と斬新さと軽蔑と、数多の感情とともに、既存パラダイムを破壊した。

その後、モーニング娘。を真似した後続者が多く現れたが、モーニング娘。は先行者としての優位を守った。
だが、モーニング娘。は下位市場から上位市場へと移行する中で、多くの点でビジネスモデル的な観点で失敗をした。
「創造、発展、維持」という3段階でいうならば、創造は巧く行ったが、発展の段階で失敗を埋め込み、維持の段階では失速に変った。
失敗点は多くあるが、中でも2つ大きな原因がある。

1つは、「つんくの存在」だ。
モーニング娘。のメンバーはつんくに決定権があった。
消費者がつんくの用意したメニューに満足するかどうかは、つんくの能力に依存した問題だ。
結局、モーニング娘。は創設したつんくの能力を超える存在にはなれなかった。

もう一つは、「イノベーションのジレンマ」である。
立ち上げ時と、発展期では、求めるものが変る。
モーニング娘。は下位市場から上位市場へと移行して、行き場を失ったのだ。
メンバーは、その時々のモーニング娘。に足りていないモノを持つ者が選ばれたし、今のモーニング娘。モデルを発展させるであろう人物が選ばれた。
懸命な判断であろう。
だが、それがモーニング娘。にとっては命取りになった。
結局、上位市場に合わせてアイドル化されてしまい、下位市場を手中に収めた時のような戦略がとれなくなっていたのだ。

モーニング娘。は失速し、そして事実上破綻した。

そして、今、AKB48という破壊的イノベーションがまた起きた。

ようやく本題である。

AKB48は、このモーニング娘。の問題をよく研究されてできたグループなのだと読み取ることができるのだ。
考えれば考えるほど、AKB48というプラットフォームは、非常に念密にビジネスモデルが練られている。
これは、只者ではないビジネスマンが考えたエンターテイメント・ビジネスモデルなのである。

疲れたので続きはまた・・・