粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

中国の対日情報戦争

2015-10-10 18:52:10 | 厄介な隣国

本日は不愉快なニュースで目覚めが悪い。中国がユネスコに世界記憶遺産として登録申請していた南京大虐殺文書が登録されたのだ。登録を審査する委員会のメンバーはブルガリアのボコバ事務局長を始め途上国出身が少なくなく中国の露骨なロビー活動に籠絡されないかと懸念していたが不安が的中してしまった。

習近平政権になって、経済成長が鈍化して今や大崩壊は紛れもない現実であるが、それに反して軍事的拡張が顕著になった。というより、自国の矛盾を隠すために敢えて周辺国への威嚇に突き進んでいくのだろう。日本の尖閣諸島への領海侵犯はその一環であり、既に日本は中国からの事実上の領土戦争に突入している。

しかし、戦争はそんな軍事的な対立だけにとどまらない。むしろ、水面下の情報戦争の方が熾烈を極めつつあり、日本がこれまで防戦一方だった。習近平政権は事あるたびに過去の歴史認識特に旧日本軍の犯罪行為をことさらでっち上げて、日本の国際的地位を貶めようとする。一昨年の安倍首相の靖国参拝もその一例だが、それ以上に執心しているのが南京大虐殺である。習近平国家主席の口から「30万人大虐殺」が堂々と発せられる。その結果が今回の世界記憶遺産の登録である。

既に日本の学会ではそんな大虐殺はなかったというのが定着している。事件当時20万人程度しかいない南京が30万人虐殺になどありえないし、事件後1ヶ月して南京の人口が既に25万人になっているのもおかしい。むしろ日本軍が侵攻して治安がよくなって市民が戻ってきたと考える方が自然だ。首都の南京は世界各国の大使や記者が多く駐在しているのにそれを証言する記録が全くといってないのも不可思議である。また証言とされるものも信憑性に欠けるものばかりだ。

よく言われることだが、ウソも百回言えば本当に思えてくるの喩えで中国はそれを何の躊躇もなく実践している。といって中国政府の露骨な政策を国際常識の観点から批判しても埒が開かない。まして、中国とは話し合いであくまでも解決せよというリベラル左派の能天気な対応ではなおさら自殺行為というほかない。

結局現在の習近平政権については実際のところ、こんなあこぎな政権だと見なして現実的な対応をとるしかない。軍事的威嚇に対してはどうしてもこちらも真正面に対抗するのが妥当といえる。また情報戦には。そんな百回のウソを粉砕するのには強力な真実で攻めるばかりである。しかし、中国は古来より孫子の兵法など権謀術数の謀略に長けた国であるからその戦いでは一筋縄でいかない。

最終的には経済崩壊でゆらぐ中国の独裁的強権体制を終わらせることが先決だと思う。過去のソ連が経済停滞のなか軍事的拡張が突出した結果、あっけなく崩壊した歴史がある。これを導いたのは西側諸国の毅然とした姿勢と真実の情報の流入である。中国はそんな過去の歴史を意識してその轍を踏まぬよう躍起になっているようだが、いずれ同じ運命を辿るということを自分自身半分期待を込めて予測している。


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