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モトGPのバンク角。(番外編vol.718)

2015年01月16日 08時29分50秒 | Weblog
BSやCSなど、現在のTV中継では、各ライダーのアクセル開度やブレーキングなども

リアルタイムで映し出されたりしますし、バンク角も表示されるのですが、

現在のモトGPでの最大バンク角はだいたい58°~60°くらいです。

もう、数十年前から「ひじ」を路面に擦ることは普通になっていましたが、

ここ何年かで、さらにライディングは変化しています。

上体全体をイン側へ落とし込もうとするので、

少し張っていたイン側のひじはもう脇が閉まってたたまれています。

そうしないと、バンクできなくなるからです。

つまり、車体のバンク角が60°限界なら、

ライダーの身体をさらにイン側へ落としてマシン+ライダーの実質バンク角をもっと深くし、

その分旋回力を稼ごうという作戦です。

頭の位置はもう、路面から30センチくらいの高さ。

タイヤの接地面を見ても、もうトレッドのショルダーという表現を超えるような状態です。

これで転倒せずに、強い旋回力でコーナーを抜けていく。

アウト側の腕は、大分伸びています。これ以上バンクさせることは難しい。

いや、むしろ、深い旋回状態から極力バイクを起こして旋回しているようにさえ見えます。

この運動エネルギーの大きさと、ぎりぎりのコントロールには、

ただただ驚嘆するばかりです。

ブレーキングスライドで向きを変えるなんて当たり前。

むしろ、いかにロスを少なくして、タイヤのパフォーマンスをゴールまで保ちつつ、

ライバルよりも速く走るか、非常に豪快で、

同時に非常に繊細な域で戦っているのが、現在のモトGPなのですね。