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●未だに利権裏金脱税党の国会議員・杉田水脈氏…《彼女はもともと全方位的に差別発言を撒き散らす人ではある。が、最近目立つのはアイヌ差別だ》

2024年07月03日 00時00分43秒 | Weblog

サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)↑】


// (20240609[])
今も一貫してヘイトをまき散らすカルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党の議員が国会に居る始末なニッポン。斎藤美奈子さん《かつてのアイヌ民族差別は主として無知から来る偏見によるものだった。しかし『否定論に抗する』でも述べられていたように、現在のそれは「加害の歴史を認めない」という点で、限りなく歴史修正主義に近い》。

   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから
   『●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている
     自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》
   『●「公金チューチュー」という揶揄がブーメラン…【杉田水脈氏側への
      「キックバック」は872万円 安倍派が政治資金収支報告書を訂正】
   『●「裏金」「脱税」党の杉田水脈議員…《スナックやキャンプ場で政治
     活動?》《会合費…政治活動として会合…しかしスナック? バーベキュー?》

 webちくまのコラム【斎藤美奈子 世の中ラボ/【第168回】アイヌ民族差別の背景には何がある?】(https://www.webchikuma.jp/articles/-/3507)。《自民党・杉田水脈衆院議員の差別発言が止まらないLGBTは生産性がない」(2018年)とか、「女性はいくらでもウソをつける」(20年)とか彼女はもともと全方位的に差別発言を撒き散らす人ではある。が、最近目立つのはアイヌ差別だ度重なる差別発言で総務政務官は辞任したものの(22年12月)、23年にはアイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとし、関係者を「公金チューチューと揶揄。》

   『●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(4/4)
    「【田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々
     その他、「「神主の娘」の意見陳述」の木村さん、
     「揺れる心で「アイヌ宣言」」の多原さん、
     「在日だけど、日本社会の一員だから」の徐さん、
     「沖縄に基地があるかぎり」の中村さん」

   『●「「希望はTPP。」なのか」
      『週刊金曜日』(2013年4月12日、939号)

    「平田剛士氏【アイヌ人骨〝発掘〟研究の実態は依然不明 
     北大のずさんな管理が発覚】……」

   『●「安倍首相の暴走と「妄想」」
      『週刊金曜日』(2014年2月7日号、978号)について

    「平田剛士氏【いまだ返還されず 全国12大学にアイヌ遺骨1636体!】、
     「遺骨を返還すれば大学自体も癒される。アイヌも力を得て、
     誇りを取り戻せるはず……より人間的な大学に変わるための
     チャンスととらえることもできる」」

   『●【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】:
     「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み…先住民族に該当する」
    《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、
     先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に
     原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを
     先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…
     ▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会
     勧告を無視

   『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…
      儀式用のサケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》

    《畠山敏さん(77)が、サケの捕獲は認められた先住権だとして、
     道の許可を得ずに儀式用のサケ十数匹を捕獲した。道職員が制止する
     場面もあったが、畠山さんは「サケ漁をするかどうか自己決定権だ」
     として決行した。》

   『●【<金口木舌>サケ漁は自己決定権】…《アイヌ民族は
     先住民族と認められたが、権利回復の闘いは沖縄同様、道半ば》

    《▼アイヌ民族は先住民族と認められたが、権利回復の闘いは
     沖縄同様、道半ばだ
。「アイヌモシリ(北海道)に土足で
     上がり込んできた和人には左右されない
」と訴える畠山さんの
     言葉は重くて深い》

   『●《「アイヌの伝統」…捨て身ともいえる畠山さんの行動が
      先住民族とは何かを問いかける》…そして、「言葉」を殺すな!
   『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
           先祖の遺骨をコタンに返してほしい」
   『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
     百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却
   『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
     遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却
   『●《柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にある
      とされています》…萱野茂さんは「言葉は民族の証」と訴えてきた
   『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
      の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)
   『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
      の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(2/2)
   『●東京新聞【アイヌ実名中傷動画を拡散 自民・杉田水脈氏、民族差別
     助長】《差別的言動を繰り返す…さらなるレイシズム助長》する醜悪さ
   『●森達也監督《特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しよ
     うとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉。》
    「大谷昭宏さん《監督は…「…そして言葉何でもいい」と言う。
     翻って現代の社会チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、
     身なりで人をあげつらう女性議員がいる。「朝鮮人虐殺の記録は
     政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された
     朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断に
     まかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。
     100年、何も学ばなかった人がいる100年、何かを学ぼうとさえ
     しなかった人がいる-。》」

   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから
   『●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている
     自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》
   『●東京新聞木原育子記者【こちら特報部/「盗ったものは謝って返して」
     アイヌ民族が求める遺骨返還 「慰霊施設」に集めて移管じゃ浮かばれない】
   『●少なくとも2016年の国連女性差別撤廃委員会の参加者へのヘイト発言以来、
      今も一貫してヘイトをまき散らす国会議員をヅボヅボ脱税党は許し、公認
   『●アイヌの人々は何を求めているか? アイヌ民族の遺骨の盗掘、墓荒
     らし…倫理観無き情けない研究者・学会、《過去の盗掘の「謝罪」》無し
   『●《アイヌ民族からは、相次ぐ差別発言への罰則規定の導入など法改正を求め
      る声が強い…先住民族に関して、この国の無関心の根本原因は何なのか》

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https://www.webchikuma.jp/articles/-/3507

世の中ラボ
斎藤美奈子

【第168回】
アイヌ民族差別の背景には何がある?
斎藤美奈子

 自民党・杉田水脈衆院議員の差別発言が止まらない。「LGBTは生産性がない」(2018年)とか、「女性はいくらでもウソをつける」(20年)とか、彼女はもともと全方位的に差別発言を撒き散らす人ではある。が、最近目立つのはアイヌ差別だ

 度重なる差別発言で総務政務官は辞任したものの(22年12月)、23年にはアイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとし、関係者を「公金チューチューと揶揄。同年、札幌法務局と大阪法務局が彼女のブログやツイートに人権侵犯があると認定したのは、16年の国連女性差別撤廃委員会について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場完全に品格に問題があります」などと書いたのが原因だった。それでも懲りず、24年3月にはアイヌ女性団体の活動にふれ「日本に存在しない差別を話す人たち」とXに投稿。またかと思わせた。

 ヘイト業界(とあえていうが)にもトレンドがあって、たとえば90年代の主なヘイトの対象は歴史教科書とセットになった元慰安婦だった。2000年代初頭にはジェンダーフリー教育が攻撃の的となり、2010年代には在特会を中心に在日コリアンに対するヘイトデモが吹き荒れた。その伝でいくと10年代後半〜20年代に台頭してきたのがアイヌ民族差別で、杉田水脈もその波に乗っているように思われる。背景には何があったのだろうか。


■アイヌ民族をめぐる政策の進展と差別

 まず近年の動向についてまとめておこう。

 2000年代後半以降、アイヌ民族をめぐる状況は大きく前進した。国連が「先住民族の権利に関する国連宣言」を採択したのが07年。翌08年には国内でも「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会で可決され、10年には官房長官を座長とするアイヌ政策推進会議が発足。さらに19年、それまでの「アイヌ文化振興法」(1997年制定)が廃止されて「アイヌ施策推進法(アイヌ新法)」が公布され、ここにはアイヌ民族が日本の先住民であることが明記された。また20年には北海道白老町に日本初の国立アイヌ民族博物館ウポポイ」がオープンした。いずれも多様性を尊重する国際的な動きに沿った動きである。

 アイヌ新法にも先住権が明記されていないなどの問題点があるとはいえ、「日本は単一民族国家」と流布されていた20世紀に比べたら、隔世の感がある。実際、アニメ化&実写映画化された野田サトルのマンガ『ゴールデンカムイ』のヒットなどもあり、アイヌ文化に対する関心はここ数年、急激に高まっている。

 しかし進展があれば、その反動めいた動きも起きる。日本テレビの朝の情報番組が差別的な表現を用い、BPOの指摘を受けて謝罪に追い込まれたのは21年だった。それ以前でいうと、札幌市議(当時)・金子快之のツイートが特筆される(14年)。彼はそこで「アイヌ民族なんて、いまはもういないんですよね。せいぜいアイヌ系日本人が良いところですが、利権を行使しまくっているこの不合理。納税者に説明できません」と書いて自民党札幌議連を除名になり、札幌市議会から辞職勧告を出されている。

 この発言のどこが問題かは、岡和田晃+マーク・ウィンチェスター編『アイヌ民族否定論に抗する』に詳しい。巻頭の対談で編者の二人は次のように述べている。〈アイヌ民族否定論がかつての差別と違うのは、それはアイヌを貶めるための意図的なネガティヴ・キャンペーンだという点です〉(マーク)。〈アイヌに投げかけられているヘイトスピーチは、インターネット上に氾濫する生活保護や在日コリアンに対する罵詈雑言、民族浄化(エスニック・クレンジング)を謳う文句と、まったく同じ類のものです〉(岡和田)。〈アイヌ民族否定論はいま「アイヌ利権」なるものへの批判とセットで出てきています〉(マーク)。金子の発言はまさにこれだ。

 『否定論に抗する』が出版されたのは約10年前(15年)である。その後ヘイトスピーチ解消法なども施行され(16年)、状況は改善されたのではないか……と思われそうだが、杉田水脈の例を見れば改善などしていないことがわかる。では杉田や金子ら差別主義者が依拠する主張とはどのようなものだろうか。

 それを理解するには、先住民の側から見た北海道の歴史について若干知っておく必要がある。旧石器時代→縄文時代→弥生時代……と続く本州以南の歴史に対し、北海道先住民の歴史は弥生以降が大きく異なる。稲作ができなかった北海道ではその後も縄文文化が続き(続縄文文化)、本州の影響を受けた擦文文化と北方民族に由来するオホーツク文化の混在期を経て、アイヌ文化が成立したのが中世の13世紀(日本史的にいえば鎌倉時代)。松前藩との交易や戦いが行われた近世(江戸時代)を経て明治を迎え、明治政府の同化政策土地の収奪、強制移住、生業〔狩猟や漁労〕の剥奪、日本語や日本式の名前の強制など)が始まった。

 で、今日のアイヌ民族否定論。これが広まった際には、小林よしのり『わしズム』(08年11月、28号)の特集「日本国民としてのアイヌ」がインフルエンサーとして作用したようだが、それ以前から今日まで一貫してアイヌ否定論の本を出し続けているのが旭川の医師である的場光昭だ。彼の著書(『改訂増補版 アイヌ先住民族、その不都合な真実20』『アイヌ副読本『アイヌ民族:歴史と現在』を斬る』『捏造と反日の館“ウポポイ”を斬る』など)を参考に彼らの主な主張を整理すると、およそ次のようになろう。

➀アイヌ民族は北海道の先住民ではない。
 『日本書紀』などの文献によれば七世紀以前から和人はこの地に住んでおり、アイヌの神話にも習俗にも考古学的な出土品にもアイヌ文化には日本文化の影響が強くうかがえる。アイヌ民族は13世紀に北方から移動してきたにすぎず、北海道の先住民は和人だ。

➁同化政策は近代化政策だった。
 北海道旧土人保護法(1899年)は差別ではなく保護を目的にしており、アイヌ自身もそれを望んでいた。

➂同化や混血が進んだ今日ではアイヌ民族は存在しない。

➃したがってアイヌ差別も存在しない。

➄アイヌ利権で彼らは公金を不当に得ている。

 一応反論しておけば、①は先住民の認識が誤っている。国連宣言に先住民の定義はないものの、89年のILO一六九号条約(原住民及び種族民条約)は「独立国における人民で、征服、植民又は現在の国境の確立の時に当該国又は当該国が地理的に属する地域に居住していた住民の子孫であるため原住民とみなされ、かつ、法律上の地位のいかんを問わず、自己の社会的、経済的、文化的及び政治的制度の一部又は全部を保持しているもの」と定義している。先住民(原住民と意味は同じ)とは古代に誰か先に住んでいたかではなく、征服、植民地化、国境の確定といった近代国家の確立時に居住していた人々(とその子孫)を指しているのだ。

 さらにいえば、②は植民地支配を正当化する際の常套句。③④はマジョリティの側からの認識にすぎず、⑤はアイヌ新法に基づく文化事業への交付金や生活向上支援(住宅支援や教育支援など)を指すと考えられるが、これは格差是正のための施策で「在日特権」と同質の言いがかりだ。ただ、③④については少し補足が必要だろう。


■いないのではない、言い出しにくいのだ

 北原モコットゥナシ『アイヌもやもや』には「見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。」という長い副題がついている。

 ネット上では〈ずっと北海道に住んでいるがアイヌに会ったことがない〉といったコメントを見るが、彼らも周囲の人に「あなたはアイヌか」と質問したことはないはずだ、と著者はいう。性的マイノリティなどと同じで、いないのではない、言いだしにくいんです〉。〈母と同年代やもう少し若い人々でも、配偶者にさえ出自のことをかたくなに伏せて暮らしていることが珍しくありません〉という現実がそこには横たわっている。

 〈「アイヌはもういない」というような存在否定論は、本来ならとても難しい条件を相手に課して、その条件が満たされなければ「存在しない」と断定するものです〉。

 先住民族も現代人である以上、現代的な生活を営んでいるのは当然で、アイヌ文化の純粋性が失われたとか混血が進んだとかが「アイヌは存在しない」理由にはならない。加えて〈現代でもアイヌと和民族には歴然とした経済格差がある〉こと、〈それは制度的・文化的差別によって引き起こされたもの〉であること。現在でも直接的差別によって進学を断念したり、外見を揶揄されたりすることなどを加えれば、差別はないとは断じていえまい

 かつてのアイヌ民族差別は主として無知から来る偏見によるものだった。しかし『否定論に抗する』でも述べられていたように、現在のそれは「加害の歴史を認めない」という点で、限りなく歴史修正主義に近い。事実〈アイヌ先住民族運動は国内の左翼反日勢力はもとより、国内在住外国人反日勢力に利用されている〉(『不都合な真実20』)という的場光昭の言説には、慰安婦問題などと共通したステレオタイプな思考法が見える。

 概してその分野での進展があった直後にヘイトは増加する。とはいえヘイトスピーカーは無知につけ込む。以前、日本ハムファイターズが千歳空港に「北海道は開拓者の大地だ」という広告を出し、抗議を受けて撤去騒ぎになったことがある(15年)。コロンブスとアメリカ先住民の関係を思い出せばわかるだろう開拓者(和人)の側から土地や歴史を見る習慣に、すでに無知と偏見が潜んでいるのだアイヌ民族差別は北海道だけの問題じゃないのである


【この記事で紹介された本】

『アイヌ民族否定論に抗する』
岡和田晃、マーク・ウィンチェスター編、河出書房新社、2015年、2090円(税込)

〈札幌市議の「アイヌ民族、いまはもういない」発言。ネット上にあふれ、街頭にも飛び出したアイヌへのヘイトスピーチ。これらに多様な論者が「NO」を突きつける初めての一冊。緊急刊行!〉(帯より)。作家や研究者など24人による論考集。杉田水脈アイヌ差別発言の源流がどこにあるかがわかる本。10年前の刊行にもかかわらず、今も十分通用するのが逆に恐ろしい。


『改訂増補版 アイヌ先住民族、その不都合な真実20』
的場光昭、展転社、2014年、1980円(税込)

〈アイヌ系日本人を「先住民族」とするアイヌ新法案に疑義!〉(帯より)。アイヌ関係の著書を量産している著者(1954年生まれ。旭川ペインクリニック病院理事長)によるアイヌ先住民説否定論。よく調べているのは事実だが、アイヌ民族は野蛮だったという明治以来のアイヌ像を何の疑問もなく踏襲しており、偏見を助長する恐れ大。ただし編集が悪く、これ一冊で主張の全貌をつかむのは難しい。


『アイヌもやもや』
北原モコットゥナシ、303BOOKS、2023年、1760円(税込)

 〈「アイヌに会ったことがない」、それって本当ですか?〉(帯より)。自身もアイヌにルーツを持つ著者(1976年生まれ。北海道大学アイヌ・先住民研究センター教授)の文章と、やはりアイヌにルーツを持つ東京の高校生を主役にした漫画で構成。無知と無関心が当事者にもたらす影響、差別のステレオタイプなど、根本的な問いにも踏み込んでおり、平易な語り口だが読みごたえは十分。

PR誌ちくま2024年5月号
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●アベ様周辺が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《権力が介入》

2024年03月05日 00時00分32秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2024年02月21日[水])
アベ様周辺(“菅政権のゲッペルス”、当時の杉田和博官房副長官)が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《「外すべき者」…権力が介入》。《「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン》、《現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ》。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い』(2020年10月26日 00時00分51秒

 …最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
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   『●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済
       印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

 違法を放置したおかげで、こんな無駄な裁判を起こさざるを得ず、関係の研究者らの貴重な能力・時間が浪費される。壮大な無駄を強いられた学術会議候補6人や関係の研究者らがお気の毒で仕方ない。カルトとヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。法を犯す行政って、ニッポンとは一体全体どんな国? いまこそ、《まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ》。
 太田理英子記者による、東京新聞の記事【学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440)。《菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
      97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
    「この政府は正気なのか? 
     妄想=《デジタル社会にマイナカードは必須》とばかりに馬鹿な
     《デジタル施策》を連発…こんなことを唯々諾々と最高学府は
     受け入れるのか? 今も違法状態な学術会議問題の意趣返し
     あるんじゃないのかね? また、
     《軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき》ということも?
     こんなバカな「無理」を通して、最高学府が「道理」を引っ込め
     ていいのか? (東京新聞)《学業や研究とは関係のない
     マイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を
     決めるというのだ道理が通る手法だろうか。》
     学生だけでなく、教職員も出席・入退館《管理》する気満々だね。
     そのうち、学内は監視カメラだらけになるんじゃないの?」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440

学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴
2024年2月20日 20時21分

 菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った。

     (提訴後の会見で原告側が初めて公開した公文書)


◆「恣意的な任命拒否を隠そうとするもの」

 訴状などによると、判断過程を記した公文書の開示請求に対し、内閣官房や内閣府は「不存在」「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」を理由に、ほぼ「不開示」と決定した。原告側は「恣意(しい)的な任命拒否を隠そうとするもの」と主張。「重大な政治判断をした以上、判断過程や基準が明らかにされないのは不合理で許されない」と開示を求めている。

     (自身への任命を拒否をされ、情報開示を求め提訴した
      小沢隆一氏(右)ら=東京・霞が関の司法記者クラブで)

 提訴に先立ち、原告側は不開示決定を不服として、総務省の情報公開・個人情報保護審査会に審査請求。審査会は大半の文書について「不開示は妥当」としたが、一部を開示すべきと答申した。これを受けて内閣府などが開示したのが、「外すべき者」と記載された公文書。問題発覚後の2020年12月に政府が参院予算委理事らに示し、当時の杉田和博官房副長官が9月に内閣府への伝達内容を記した文書と説明していたが、当時は6人の名前や肩書は黒塗りにされていた。


◆安倍政権当時、官邸側からの伝達

 6人の氏名と肩書、「R2・6・12」の文字、全体に大きくバツ印が書かれた別の公文書も同時に開示され、記者会見で公開した。菅前首相が20年9月に任命決裁をする約3カ月前、安倍政権時代の同6月に官邸側から学術会議事務局への伝達内容を記録した文書という。

 任命拒否された1人で東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)は会見で「政府は説明責任を果たしていない。裁判で真相を明らかにすることは、国民主権を守るためでもある」と強調した。

 内閣官房や内閣府は「訴状を確認できていないことからコメントは差し控える」などとの声明を出した。(太田理英子


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●<金口木舌>《南京と沖縄…どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい》

2024年01月31日 00時00分22秒 | Weblog

[【NNNドキュメント’18/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―】(2018年5月13日)↑]


(2023年12月14日[木])
記憶の澱》と記憶の継承
 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ますこと。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》
   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
     されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
    《交流サイト(SNS)上では南京大虐殺はなかった
     従軍慰安婦はいなかったなどデマも拡散している。
     森さんは「歴史修正主義は進み、かつて考えられなかったような
     発想が、現在の日本社会の主流になりつつある」と話す。
     ◆「熱狂する集団心理の危うさと、個を貫く大切さ」

 南京大虐殺南京事件)で思い出されることは、歴史修正主義者やヘイト吐き、(明確に在りもする「在日米軍特権」には沈黙する腰抜け)在りもしない特権をがなり立てる似非ウヨクにより洗脳された中学生が公衆の面前でジェノサイド先導ヘイトを喚いた件…《いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく鶴橋大虐殺を実行しますよ

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
    《鶴橋で行われた街宣で、女子中学生が「鶴橋大虐殺」の演説をしたことは
     ネットで話題になっていましたし、韓国でも報じられていたようです》

   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
    《その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には
     大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺では
     なく鶴橋大虐殺を実行しますよ」などとジェノサイドを
     先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠
     前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている》

   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)
    《2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが
     米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、
     隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた》


 琉球新報のコラム【<金口木舌>南京と沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html)によると、《▼「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う》。

   『●ウヨクが「揶揄」した《赤い宮様》の死…、 
      血で「赤」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?
   『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
              加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」
    「【記憶の澱/NNNドキュメント’17】…。
     《先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。
     …心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、
     その両方が存在しました》」

   『●「業界の失いつつある信頼」の回復への第一歩: 
       NNNドキュメント’15『南京事件 兵士たちの遺言』
   『●【NNNドキュメント/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―
                …「消し去られた事実の重み…現代に警鐘」

   『●【南京事件Ⅱ―歴史修正を検証せよ】…
     「「公文書」がいかに重要な意味を持つかを、社会に毅然と示した」
    《2015年10月5日に初回放送されるやいなや、大きな反響を呼んだ
     ドキュメンタリー『NNNドキュメント 南京事件 兵士たちの遺言
     (日本テレビ系)。その続編が、5月14日(13日深夜)に
     放送された》。

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https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html

<金口木舌>南京と沖縄
公開日時 2023年12月13日 05:00

 中国・南京で10月下旬、父母が体験した南京大虐殺のことを語り継ぐ女性から話を聞いた


▼日本軍の手から逃れようと揚子江の岸辺に隠れた幼き日の母親。銃剣で足を刺されたつらい体験を背負い、晩年まで苦しんだ。それでも多くの日本の人に体験を知ってほしいと願ったという

南京大虐殺は元日本兵の心にも影を落とした。兵士の一人として南京の戦いに参加し、深い罪の意識を持ち続けた故東史郎さんは1987年、中国の人々に反省と謝罪の意思を示した。民間の記念館には、別の元日本兵の息子が父親の行為を謝罪した文章の展示もあった。体験者の子や孫が語り部となる時代だ

今の日本は、先の大戦の加害に向き合っているだろうか大虐殺はなかった」「被害者数が多すぎるという政治家の主張がまかり通り、歴史は改ざんされていく

「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う。
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●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》…自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから

2023年10月21日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


// (2023年09月30日[土])
《杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》。そりゃぁ、自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は杉田水脈氏と同じだからね。角谷浩一氏は《こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの》と。またしても、懲りることなく、キシダメ自民党総裁は党の要職(外交部会の部会長代理 → 騒がれたため、環境部会長代理に変更)に《こんな人物》をつけようとしているようです。正気かね? 先日、《岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調》したそうだが、マンガか?

   『●「取締役レベルで決定した確信犯的」ヘイト企画・
      「差別ビジネス」のツケ…これで幕引きでいいのですか?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件こそ
      が《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    《…自民党・杉田水脈衆院議員の“性的マイノリティには生産性がない
     という差別言説…》

   『●《とりあえず、うっかり「いいね」を押したら即アウト、ではない》…
      杉田水脈衆院議員はどのように言動し、どの様なモノに「いいね」?
   『●杉田水脈総務政務官、麻生太郎自民党副総裁らはウルトラのつく差別
     主義者…ズボズボ壺壺ヅボヅボな自民党で重用されるってどういうこと?
   『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ! 〝ハート〟
         無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏
   『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのはアベ
      様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…
    《極め付きは16年の国連女性差別撤廃委員会に関するブログ投稿。
     「小汚い格好に加えチマ・チョゴリやアイヌのコスプレおばさん
     まで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」
     などと罵詈雑言だったのだが、「100人ぐらいの方々が私を
     取り囲んで至近距離で罵声を浴びせた。当時、一般人だった私が
     このような感想を持つのは仕方がなかった」とまたウソ
     再選できず「タダの人」だっただけで、ブログには「近寄ろうと
     すると大勢の人間に囲まれました」と書いていた》
    《■ヘイト政権だと国内外に示したようなもの
    《…角谷浩一氏は言う。…「岸田首相は例によって〈適材適所
     とかばっています
が、こんな人物を政府に入れた時点で差別容認の
     ヘイト政権だと国内外に示したようなもの。一連の辞任ドミノ
     しかり、自民党にはこのレベルの議員しかいないということでもある」》

   『●《第二の杉田水脈》衆議院議員である梅村みずほ参院議員に〝代表〟質問
     させたお維…音喜多駿政調会長も強力に〝代表〟質問を支持していたが…
   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》

 《現職国会議員の言動が人権侵犯に認定された》(沖縄タイムス)という衝撃的なニュース。《認定》されたことは当然なのだが、未だ《現職国会議員》であることが大問題。自民党はいったい何をしているのか? お維出身で、差別・ヘイトをまき散らしまくる自民党国会議員・杉田水脈衆院議員を総務政務官に任命していた方の責任は? キシダメ《首相の人権感覚もまた問われている》(アサヒコム)、《このような人権感覚に問題がある議員政務官に登用した岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》(琉球新報)。未だに杉田氏を国会議員で居させているというニッポンの恥。《啓発》程度で、改心するなどあり得ないでしょうね。
 岸本拓也木原育子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/279665?rct=tokuhou)。《自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がブログでアイヌ民族への侮辱的な投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定した。国会議員が人権侵害をしたと認定される異例の事態だが、杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない。岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調した。だとしたら、放置していい問題か。(岸本拓也木原育子)》。

 《こんな人物》を常用する《差別容認のヘイト》な自民党であることを世界に喧伝。
 山口哲人小椋由紀子両記者による、東京新聞の記事【<速報>松川るい氏を副幹事長 杉田水脈氏は環境部会長代理に フランス研修や差別言動で批判 自民党人事】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280523)。《自民党は29日の総務会で、党のフランス研修が「観光旅行のようだ」と批判された松川るい参院議員(大阪選挙区)を副幹事長に、度重なる差別的言動で批判を浴びる杉田水脈衆院議員(比例中国)を環境部会長代理にそれぞれ起用する人事を決めた。(山口哲人小椋由紀子)》、《杉田氏はアイヌ民族への侮辱的な投稿で今月、札幌法務局から「人権侵犯の事実があった」と認定された。昨年8月には岸田内閣で総務政務官に起用されたが、性的少数者を「生産性がない」と表現した問題を巡って12月の参院予算委員会で謝罪、撤回に追い込まれ、その後更迭された。茂木幹事長は、次期衆院選で杉田氏を公認するかどうかなど党の対応について明言を避けている。総務会では、政治資金などの問題が相次いで明らかになった元総務相の寺田稔衆院議員(広島5区)を総務会長代理に充てた》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/279665?rct=tokuhou

こちら特報部
杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ
2023年9月26日 12時00分

 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がブログでアイヌ民族への侮辱的な投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定した。国会議員が人権侵害をしたと認定される異例の事態だが、杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない。岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調した。だとしたら、放置していい問題か。(岸本拓也木原育子


◆「認定」受け、法務省は氏に人権を「啓発」

 札幌法務局は今月7日付で、杉田氏による人権侵犯を認定した。

 認定されたのは計3件で、2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について、「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」と書き込んだブログやツイッター(現X)への投稿など。委員会に参加したアイヌ民族の多原良子さんが今年3月に人権救済を申し立てていた。認定を受けて法務局が、杉田氏に人権について「啓発」したという。


◆同性カップルは「生産性ない」発言で政務官辞任

 改めて、杉田氏の経歴を振り返りたい。兵庫県出身で、西宮市役所勤務などを経て12年に政界入り。日本維新の会や次世代の党などを渡り歩き、17年の衆院選で自民党の比例中国ブロックから出馬し、現在3期目。故・安倍晋三首相と保守的な考えが近いとされ、安倍氏の地元の同党山口県連に属し、派閥も安倍派だ

     (昨年11月、参院予算委で答弁する総務政務官時代の
      杉田水脈氏=国会で)

 その言動は度々問題視されてきた。18年には月刊誌で同性カップルを念頭に「生産性がない」と表現。今回の投稿は、杉田氏が総務政務官として出席した昨年11月の参院予算委員会で取り上げられた。同12月、これらの言動の謝罪と撤回に追い込まれ、政務官を辞任した。ただし、杉田氏は撤回しながらも差別とは認めなかった

 今回の人権侵犯認定をどう受け止めているのか。杉田氏の事務所に尋ねると、今月14日に法務省側から杉田氏本人に事実認定の説明があったことを認めた上で、「受け止めは、マスコミには一切出さないようにしている」と話した。その理由について、「(申し立てした)相手方もあることだし、本来非公開であるべきもの」と述べ、記者会見の予定もないとした。


◆岸田首相は国連で「人間の尊厳」訴えていたが…

 説明に後ろ向きな姿勢を野党は批判する。立憲民主党の泉健太代表は22日の記者会見で「当の本人は国会議員としてどういう認識なのか、多くの国民が説明を聞きたいと思っている」として謝罪と説明を求めた上で「指導すべきは自民党。人権に関する研修や指導はどうなっているのか」と自民党の対応を疑問視した。

 自民党は今のところ、公式な見解を示していない。杉田氏の事務所も党本部からの指導などは「秘書が把握している限り、全くない」と話す。自民党幹事長室に聞くと、「今後、党役員の会見で質問があれば、党の見解を示すことになる」と述べるにとどめた。

     (国連総会の一般討論演説を行う岸田首相
      =19日、米ニューヨークで(AP))

 折しも、総裁でもある岸田文雄首相は19日の国連での演説で「目指すべきは、人間の尊厳が守られる世界」と自らの理想を国際社会に訴えたばかり。それと相反する杉田氏の言動に向き合っているとは言い難い。党内からも「杉田氏をかばっている印象を持たれるのは良くない」(若手議員)との声も漏れる。

 ジャーナリストの鈴木哲夫氏は自民党の対応について「ありえない」と批判する。甘い対応の背景に「自民の主要支持層である安倍派、保守派への配慮が常にある」とした上でこう続ける。「長期政権で緊張感が失われ、自民党全体が緩み、矜持(きょうじ)を失っている党として、杉田氏に公の場で説明責任を果たさせるなど、きちっと党として対処しないといけない


◆杉田氏の事務所「何をもって啓発か、認識していない」

 人権侵犯の認定に至る流れについて触れたい。法務局は当事者や法定代理人から人権救済の申し立てを受け、調査すべきかどうか判断する。

 調査では加害者本人や周辺に事実確認をしていく。侵犯の事実が認定されると、今回のような「啓発」のほか「要請」「説示」といった措置を実施する。調査件数は2022年、7859件あった。

 さて、啓発とは何をするのか。法務省人権擁護局調査救済課の佐藤晶子課長補佐は「なるべく対面で(加害者に)人権への理解を深めてもらっている。面会できない際はパンフレットを送って注意喚起する場合もある」と話す。

     (救済申し立てから人権侵犯認定に至る流れを
      説明する法務省のウェブサイト)

 今回は具体的にどんな啓発をしたのか。法務省は「個別事案のため答えられない」と明確にしない。加害者側が抜本的に人権意識を改めるような働きかけをしたのか、疑わしさが残る

 こちら特報部の取材に、杉田氏の事務所は「法務省側から今回の認定に関する説明はあったが、その中で何をもって啓発としているかは、こちらはよく認識していない」と答えた。

 「『アイヌのことを学ぶように説諭した』との報道もあったが、杉田本人に確認しても、そんな話は聞いていない」とも。「ただ、法務省とけんかするつもりもない」として、認定は受け入れる考えという。

 啓発に強制力があるわけでなく、加害者側の認識もどこか軽い


◆差別禁じた「アイヌ新法」、政治家が踏みにじるとは

 一方、被害者側にかかる負担は重い。今回、救済申し立てをした多原さんは「申告をするため、SNSで中傷されたコメントを何度も見直し、精神的に大変負担だった」と振り返る。

 人権侵犯の認定について、法務省側は発表しなかったが、自ら発信した。「同じ立場の人の励みになり、抑止力になって、声を上げやすくなるなら」と、その理由を語る。

 19年施行のアイヌ施策推進法アイヌ新法)ではアイヌ民族を先住民族と位置づけ差別や権利侵害を禁じている立法府の人間が法律の基本理念を踏みにじった点でも、今回のケースは重大だ

 多原さんと活動をともにしてきたアイヌ文化伝承者の光野智子さんは「政府も政治家もアイヌ民族の歴史を知らなすぎる。人権侵犯の認定を契機に歴史を学んでほしい」と強調する。


◆専門家「重用する自民党の姿勢も問題」

 杉田氏の言動に、公の機関が加害性を認定したのはこれが初めてではない

 杉田氏から慰安婦問題への研究費の使い方を非難され、名誉を毀損(きそん)されたとして研究者4人が損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5月、大阪高裁であった。高裁は杉田氏に一部賠償を命じた。

 原告の1人、大阪大の牟田和恵名誉教授(ジェンダー論)は「杉田氏が確信犯的に中傷を先導している現状は、私たちの裁判の時も今回の人権侵犯と認定されたケースの際も変わっていないのではないか。裁判が終わった後も杉田氏からの謝罪は一度もなく、真摯(しんし)な対応はなかった」と厳しい目を向ける。

     (自由民主党本部)

 同じく原告の1人、同志社大の岡野八代教授(政治思想史)は「杉田氏の特徴はマイノリティーが生きていく権利を嘲笑し、蔑(さげ)すむこと政治は弱い立場の人のためにあるはずだが、弱者が逆に追い詰められている」と憤る。

 今回ものど元過ぎれば…なのか。東京大の遠藤乾教授(政治学)は「岸田首相は国連演説など外向けには人権意識が高いように喧伝(けんでん)するが、ヘイトにまみれた日本の現状がいかに深刻か」と疑問視し、「最も罪深いのは杉田氏のような女性を選挙では比例順位の上位に載せて利用していることだ。杉田氏に政治家の資格はないそういった存在を自民党が認めていることそのものが大変な問題だ」と訴える。


◆デスクメモ

 問題のある言動を繰り返し、人権侵犯との認定を受けても、差別と認識しているか分からないこれで国会議員の資質があるというほうが難しい。杉田氏を比例名簿に載せ、重用してきたのは自民党だ。このままフェードアウトを狙ったとしても、さらに人権意識を疑われるだけだ。(北)


【関連記事】杉田水脈総務政務官、今度はアイヌ民族や在日コリアンへの侮辱で批判殺到 それでも更迭しない岸田首相
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【関連記事】「性別変更に手術必要」? 世界の潮流に抗する自民保守派の主張 最高裁が年内にも判断
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●異常なお維…《透析患者の殺害まで繰り出した人物を「憧れの存在」と公言する梅村議員と、党として公認した維新──。》(リテラ)

2023年06月05日 00時00分03秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(20230520[])
大阪のお維支持者の皆さん、お維に投票したり、選挙に行かないことでお維を間接的に支持した皆さん、理解不能です。(こちら特報部)《統一地方選で躍進し、国会で野党第1党を狙う》お維、あぁ…絶望的な気分だ。カルトとヅボヅボな自民党の議員もたいがいだが、お維でまともな議員の名が全く思い浮かばない。(こちら特報部)《遺族らは事実無根で死者を冒瀆している」と猛抗議》するのも当然です。支援者らも貶めた。
 異常なお維…《透析患者の殺害まで繰り出した人物憧れの存在と公言する梅村議員と、党として公認した維新──。》(リテラ)。

   『●《第二の杉田水脈》衆議院議員である梅村みずほ参院議員に〝代表〟質問
     させたお維…音喜多駿政調会長も強力に〝代表〟質問を支持していたが…

 リテラ【維新の代表質問で梅村みずほがウィシュマさんの病気を“支援者の誘導”と詐病扱いし非難殺到! 背景に維新のフェイク&差別体質】(https://lite-ra.com/2023/05/post-6276.html)によると、《■「透析患者を殺せ」発言の長谷川豊を「兄貴分」「憧れ」と公言する梅村みずほの人権感覚》、《そもそも、梅村議員が政治を志したきっかけは、大学の先輩からの助言があったためだというが、その先輩というのが、2017年と2019年に維新の比例候補者として公認を受けた元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏だ。ご存知のとおり長谷川氏は、2017年に維新が公認する前に〈「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」〉透析患者の殺害まで口にし、批判を浴びていたが、維新はこれをまったく問題にしなかった。2019年には長谷川氏が部落差別発言をおこない公認停止となったが、こうした問題を起こしてきたというのに、梅村議員はその後も兄貴分のような存在」「私にとっては憧れの存在と言って憚らない》。さらに、《透析患者の殺害まで繰り出した人物を「憧れの存在」と公言する梅村議員と、党として公認した維新──。まったく異常と言うほかないが、問題はこれだけではない。梅村議員をめぐっては、2021年4月に公設第一秘書の男性が知人を車ではね殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で逮捕されたが(のちに大阪地検が傷害罪に切り替え起訴猶予処分に)、この男性を維新が昨年、広報担当職員として再雇用していたと「FRIDAY」(講談社)が報道。男性は大阪維新の会所属の大物大阪府議の娘婿であり、松井代表も「頭が上がらない存在」だという。ここでも「徹底して身内に甘い維新の体質が見て取れるだろう》。

 もともとお維の議員だったけれども…《第二の杉田水脈》衆議院議員である梅村みずほ参院議員に〝代表〟質問させたお維…音喜多駿政調会長も強力に〝代表〟質問を支持していたが…。(こちら特報部)《モラルと責任感はあるのか》ですって!? そんなもの、明確に《モラルと責任感などお維にあろうはずもない
 中沢佳子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/ウィシュマさん「詐病」発言 で梅村みずほ参院議員をようやく処分 野党第1党狙う維新のモラルと責任感】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/250961?rct=tokuhou)によると、《筋道立たない強弁をかばいきれなくなったか。名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんを巡る発言で、日本維新の会が梅村みずほ参院議員を処分した。対応が遅れ、批判に耐えられなくなった格好だ。そもそも維新議員の問題発言は後を絶たない。統一地方選で躍進し、国会で野党第1党を狙うというが、モラルと責任感はあるのか。(中沢佳子)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/250961?rct=tokuhou

こちら特報部
ウィシュマさん「詐病」発言 で梅村みずほ参院議員をようやく処分 野党第1党狙う維新のモラルと責任感
2023年5月19日 11時00分

     (16日、参院法務委で発言する
      日本維新の会の梅村みずほ氏)

 筋道立たない強弁をかばいきれなくなったか。名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんを巡る発言で、日本維新の会が梅村みずほ参院議員を処分した。対応が遅れ、批判に耐えられなくなった格好だ。そもそも維新議員の問題発言は後を絶たない。統一地方選で躍進し、国会で野党第1党を狙うというが、モラルと責任感はあるのか。(中沢佳子


◆繰り返される暴言 他党の失態には厳しいのに…

     (梅村氏の発言に抗議の会見をするウィシュマさんの
      遺族のワヨミさん(左)とポールニマさん=17日)

 「遺族が『ひどい』と思うのは当然だ」。18日、維新の馬場伸幸代表は記者会見で、梅村氏の発言に苦言を呈した。音喜多駿政調会長も会見で「不適切な発言」と述べ、ウィシュマさん家族らに陳謝した。

 維新は同日、梅村氏を参院法務委員会の委員から更迭すると発表した。しかし、問題が起きてから既に約1週間。しかも音喜多氏は17日、「問題提起だ間違ったことはしていない」と記者団に語っている。どこまで重く受け止めているのか、疑わしい。

 問題の発端は、入管難民法改正案を審議する12日の参院本会議だった。「支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながった恐れも否定できない」。梅村氏は自説を展開し、物議を醸した。

 根拠をただす遺族代理人弁護士の質問状に、梅村氏は16日の参院法務委員会の場で回答。「事実はないしかし可能性は否定できないと開き直ったような強弁をした。さらに「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったかもしれない」とも発言した。

 遺族らは事実無根で死者を冒瀆(ぼうとく)している」と猛抗議。与野党から「事実に基づいて発言すべきだ」(公明党・高木陽介政調会長)といった批判の声が上がった。

 昨年の参院選、先月の統一選で議席を増やした維新だが、不祥事は止まらない暴言を振り返ると、従軍慰安婦問題に絡め「日本には韓国人の売春婦がうようよいる」と発言した議員や、北方領土を巡り「戦争で取り返すしかない」と言いのけた議員がいた

 一方で他党の失態には厳しく、立憲民主党の小西洋之参院議員が3月、衆院憲法審査会をサルに例えた際には糾弾。立民との政策面の連携凍結を表明した。


◆党勢重視で質おろそか 党の指導行き届かず

 「維新は党勢拡大のために議員を増やすことを重視し、質をおろそかにした。個々の人間性やモラルは問われないままで、党の指導も行き届かない状態だ」と、維新や大阪の政治事情に詳しいジャーナリストの吉富有治氏はみる。

 梅村氏はフリーアナウンサーを経て、2019年の参院選で大阪選挙区から出馬し、当選。昨年の党代表選は、当選1回で名乗りを上げ、馬場氏に大敗した。

 一連の発言で批判を浴びても、ツイッターなどで「撤回しないと繰り返している

 吉富氏は「勝てる見込みの薄い代表選に出たのは、存在感を示したかったから。今回の発言もその延長では」とし、「目立ち方を誤っていると断じる。「人を人として扱わない入管のあり方こそ追及するべきだ。支援者や亡くなった人を非難してどうするのか。人権感覚を欠いている

 政治ジャーナリストの泉宏氏も「『事実でないが、可能性は否定できない』なんて国会議員の言葉じゃない」と切り捨て、維新の対応の鈍さに厳しい目を向ける。「地域政党から脱却できず、全国政党として成長してないことを露呈した。いまだまとまりきらない党の統治を進めるべきだ」

【関連記事】「臆測でもデマでもない」梅村みずほ参院議員は発言を撤回せず 維新は参院法務委員から更迭
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●《表現の自由は、民主主義の根幹でもある。しかし出自を理由に人を深く傷つける差別表現は、人権を侵害する行為であり決して認められない》

2022年07月26日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20220710[])
【<金口木舌>リプレイスメント・セオリー】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1526872.html)。

 《中国語やハングルで表記された沖縄本島中北部の観光地案内板をインターネットに上げてこんな書き込みがあったという。「沖縄が中国、韓国に占領されつつある」。ノンフィクションライターの安田浩一さんが伝えている ▼現地に赴き外国語表記の案内板からやや手前に引いて撮影すると、そこには日本語表記の案内板があった。あたかも外国語の案内板しかないようにフォーカスし「占領」とするデマだった》。

   『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
      裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」
    「沖縄タイムスの記事【津田大介さん・安田浩一さん、「ニュース女子
     問題でMXテレビ出演辞退】…《津田大介さんと安田浩一さんが
     18日までに同局が放送する別のニュース番組への出演を辞退した。
     「取材がずさんで事実でない」「報道に値しない」と2日の番組
     批判している》」

   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…
      ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘
    「やはり「歴史的暴言」でした。アベ様定義の「積極的平和主義」の
     産物な「歴史的暴言」。「本土」による差別意識が顕在化し、
     表面化した「歴史的暴言」。安田浩一さん《社会的少数者や弱者を
     たたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に
     流れている》。歪んでる」

   『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」? 
      …沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」
   『●《国民の2割強しか支持を得ていない政治勢力が国会の3分の2
     支配できているところに問題がある》…#投票倍増委員会 会員として…
   『●青木理さん✕安田浩一さん対談 ―――《「この国」には、いったい
     いつから、どういう理由で「憎悪と嘲笑」に満ち溢れてしまったのか》?

 アベ様の取り巻き連中の醜悪さときたら…(青木理さん、安田浩一さん)『この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体』。ヘイトも含めて、その源流は《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事。さらに、メディアあるいはジャーナリズムについて、…青木理さんと安田浩一さん。《「この国」には、いったいいつから、どういう理由で「憎悪と嘲笑」に満ち溢れてしまったのか》?

 東京新聞の記事【DHCテレビ「ニュース女子」の名誉毀損を認定 高裁も一審判決支持「番組に真実性は認められない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181448)《判決は、辛さんが組織的に参加者を動員して過激な反対運動をあおっているという番組の内容に、真実性は認められないと判断。現在もDHCのサイトで番組が閲覧できる状態で「韓国人はなぜ反対運動に参加する?」などとテロップで表示されているとして、「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗中傷を招きかねない」と言及した》。
 沖縄タイムスの【社説[「ニュース女子」名誉毀損] ヘイト止める仕組みを】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970199)によると、《大勢が視聴した番組のうそが再び認定された。制作したDHCテレビジョンは判決を重く受け止めるべきだ。テレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして市民団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は、一審判決を支持し、DHCテレビに550万円の支払いと、謝罪広告の掲載を命じた。問題となったのは2017年1月に放送された2回。同社が制作し、東京MXテレビなどで放送された》。
 さらに、琉球新報の【<社説>ニュース女子二審判決 差別扇動は許されない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1529440.html)によると、《判決は、原告側が求めていた差別の認定について一審判決より踏み込み「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない構成になっている」と番組の構成に言及した。番組が差別を扇動したと指摘しており、判決の意味は重い。番組は反対運動をする市民をテロリストに例え、辛共同代表を名指しして「黒幕」などと報じた。辛共同代表は判決後の記者会見で、差別認定が前進したことを評価しつつも「ベースにあるのは沖縄差別だ」と述べ、悪質なヘイトを規制する法律の必要性を訴えた》。

 最後に、沖縄タイムスの記事【「ヘイトスピーチは魂の殺人。暴力だからこそ認められない」作家の安田浩一さん、社会の崩壊を懸念】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970606)によると、《ノンフィクションライターの安田浩一さん=写真=を講師に招いた学習会では、取材してきた差別と偏見の現場について説明しながら「誰かが差別に苦しんでいる人や地域、社会が壊れていくのをこれ以上、見たくない」と語気を強めた》。

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
    《鶴橋で行われた街宣で、女子中学生が「鶴橋大虐殺」の演説をしたことは
     ネットで話題になっていましたし、韓国でも報じられていたようです》

   『●ヘイトスピーチ、自らの言論の自由を狭めている
   『●『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?
   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
    《その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には
     大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺では
     なく鶴橋大虐殺を実行しますよ」などとジェノサイドを
     先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠
     前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている》

   『●自民党亜種トファ・キトの「反作用として期待される
       リベラルの結集」…それが最後の望み・希・希望
   『●「植民地気分」な日米共犯・両政府から
      「犠牲だけを強いられる沖縄」…両国に「真の文明」はあるのか?
    《大阪の鶴橋で女子中学生がこんなことをがなった。
     「…もう、殺してあげたい! いつまでも調子にのっとったら
     南京大虐殺じゃなくて鶴橋大虐殺を実行しますよ!」》

   『●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論と
     ヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え
   『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
       「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん
    《そのひとつが「日本女性の会 そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、「慰安婦」問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・
     鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく
     『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを先導した
     ヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠・元在特会会長の
     「日本第一党」の副党首まで務めている》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>ヘイトクライムを生まないために】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529019.html)によると、《▼ヘイトクライムは米国だけの問題ではない。昨年8月には朝鮮半島出身者が暮らす京都府宇治市のウトロ地区で放火があった。被告は「韓国が嫌いだった」と供述している。2016年には障がい者が殺傷される事件も起きた ▼人種や国籍、性別、障がいという属性を理由にマイノリティーが暴力の標的にされ命を奪われるこんな理不尽なことがあろうか ▼ネット上の悪意に満ちた言葉、日常生活で聞こえる誹謗中傷偏見ヘイトクライムにつながりかねない「芽」はあふれている。異なる文化や歴史を知り、互いを認め尊重しあう。ヘイトクライムを生まない社会は一人一人の日常の一歩から始まる。》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1526872.html

<金口木舌>リプレイスメント・セオリー
2022年6月2日 05:00
金口木舌 リプレイスメント・セオリー

 中国語やハングルで表記された沖縄本島中北部の観光地案内板をインターネットに上げてこんな書き込みがあったという。「沖縄が中国、韓国に占領されつつある」。ノンフィクションライターの安田浩一さんが伝えている

▼現地に赴き外国語表記の案内板からやや手前に引いて撮影すると、そこには日本語表記の案内板があった。あたかも外国語の案内板しかないようにフォーカスし「占領」とするデマだった

▼こうした事象はリプレイスメント・セオリー(置き換え理論)といわれる。古くはグレイト・リプレイスメントと呼ばれた。白人至上主義に基づき、白人以外の人種に国土が乗っ取られると危機感をあおる陰謀論という

▼那覇市若狭に建つ龍柱をめぐっては「中国の属国か」とする主張もあった。県内でも顕在化する排斥の動きに改善策はないものか

▼作家の落合恵子さんが、微力ではあっても「一人一人がつながる」大切さを提唱していた。確かに身内や友人、知人が差別されてはいたたまれない。社会が分断されては未来は描けないだろう
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/181448

DHCテレビ「ニュース女子」の名誉毀損を認定 高裁も一審判決支持「番組に真実性は認められない」
2022年6月3日 22時08分

     (控訴審の判決後、記者会見をする辛淑玉さんら
      =3日、東京都内で)

 沖縄の米軍基地反対運動を取り上げたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、人権団体「のりこえねっと」の共同代表辛淑玉(シンスゴ)さんが、番組を制作したDHCテレビジョンなどを訴えた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(渡部勇次裁判長)は3日、名誉毀損を認めてDHCに550万円の損害賠償などを命じた一審・東京地裁判決を支持した。

 判決は、辛さんが組織的に参加者を動員して過激な反対運動をあおっているという番組の内容に、真実性は認められないと判断。現在もDHCのサイトで番組が閲覧できる状態で「韓国人はなぜ反対運動に参加する?」などとテロップで表示されているとして、「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗中傷を招きかねない」と言及した。

 番組の司会者だった本紙元論説副主幹の長谷川幸洋氏の責任については「番組の制作や編集に一切関与がなかった」とし、一審と同様に認めなかった。長谷川氏が辛さんに損害賠償を求めた反訴も同様に退けた。

 番組は東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)で2017年1月に放送された。昨年9月の一審判決は、DHCに賠償と自社サイトへの謝罪文掲載を命じた。

 判決後の会見で辛さんは「名誉毀損が認められてうれしいが、沖縄に対して申し訳ない気持ちもある平和運動や沖縄を、在日である私を使ってたたくという、二重、三重に汚い番組だった」と振り返った。金竜介弁護士は、判決が出自に絡む誹謗中傷に言及した点に「人種差別をきちんと認めたことは評価できる」と話した。(小嶋麻友美)

【関連記事】DHC吉田会長、ネット上で「コリアン系」ヘイト声明 荒唐無稽な主張次々
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970199

社説[「ニュース女子」名誉毀損] ヘイト止める仕組みを
2022年6月5日 10:10

 大勢が視聴した番組のうそが再び認定された。制作したDHCテレビジョンは判決を重く受け止めるべきだ。

 テレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして市民団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は、一審判決を支持し、DHCテレビに550万円の支払いと、謝罪広告の掲載を命じた。

 問題となったのは2017年1月に放送された2回。同社が制作し、東京MXテレビなどで放送された。

 高裁判決では、番組が東村高江の米軍ヘリパッド建設での抗議行動を取り上げ「過激」「襲撃」「警察でも手に負えない」「テロリスト」といった表現を用いたことに対して、実際の抗議活動に比べて「異質のものというべきである」とした

 事実に基づかない報道であり、放送を通じて多くの沖縄県民を深く傷つけた

 また判決では、市民団体が地元の沖縄以外から参加者を組織的に雇って動員したとする番組の主張に対しても「煽動(せんどう)しているとは認められない」とした。

 司会者と出演者とのやりとりや、さまざまなテロップなどを使うことで、辛氏が抗議活動を煽動する危険な人物であると印象付けたとも指摘した。

 判決を受けDHCテレビ側は「不当判決だ」とした。現在もネットで閲覧できる番組の削除は求められなかったとして「プチ勝訴」とするが詭弁(きべん)だ。番組構成全般に瑕疵(かし)が認められたことを率直に受け止めるべきだ。

■    ■

 判決は、くしくもヘイトスピーチ解消法施行から満6年の日に言い渡された。番組は「在日朝鮮人である辛氏の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない」と指摘し、ヘイトスピーチを誘導する危険性があったと認めた。

 解消法は、外国にルーツを持つ人々などへの差別を許さない社会を目指して2016年に施行された。国や都道府県の責務を定める一方、規制や罰則などの定めがない理念法にとどまっている。

 しかし今回のケースを見れば、より踏み込んだ対応が必要だ。東京MXテレビは同番組の放送を打ち切ったが、ネット上ではいまだに配信されている。

 判決後に辛氏は「たたいてもいい存在と見なした沖縄を、在日である私を使ってたたく、二重三重に汚い番組だった」と振り返った。

 ヘイトを放置しない仕組み作りが求められる

■    ■

 表現の自由は、民主主義の根幹でもある。

 しかし出自を理由に人を深く傷つける差別表現は、人権を侵害する行為であり決して認められない

 個人に対する差別表現であれば、訴訟で刑事や民事上の責任を追及する道もある。一方で特定の地域や国、民族をターゲットにした差別表現についての責任追及は難しい。

 沖縄差別が沖縄出身者にも向けられるように、不特定多数への差別表現は個人の人権を侵害する危険性もあるヘイト根絶は社会の使命だ
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1529440.html

<社説>ニュース女子二審判決 差別扇動は許されない
2022年6月7日 05:00

 東村高江周辺の米軍ヘリコプター発着場建設への抗議行動を中傷したテレビ番組「ニュース女子」の人権侵害が改めて認定された。名誉を傷つけられたとしてヘイトスピーチ反対団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が制作会社DHCテレビジョンなどに損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は制作会社側に再び損害賠償550万円と同社ウェブサイトへの謝罪文の掲載を命じた。

 判決は、原告側が求めていた差別の認定について一審判決より踏み込み「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない構成になっている」と番組の構成に言及した。番組が差別を扇動したと指摘しており、判決の意味は重い。

 番組は反対運動をする市民をテロリストに例え、辛共同代表を名指しして「黒幕」などと報じた。辛共同代表は判決後の記者会見で、差別認定が前進したことを評価しつつも「ベースにあるのは沖縄差別だ」と述べ、悪質なヘイトを規制する法律の必要性を訴えた。

 辛共同代表はそれまでの活動でもネットでの誹謗中傷を受けてきたが、地上波で公然と行われたことが深刻な人権侵害につながった。国会内で国会議員も参加して「辛淑玉氏等在日朝鮮人による反日反米工作を糾弾する国民集会」が開かれたり自宅前に何時間も不審者がいたりするなどした。危険を感じてドイツに生活拠点を移した時期もあったなどと、法廷で訴えた。

 番組の司会だったジャーナリスト長谷川幸洋氏にも「共同不法行為責任」を負うとして損害賠償を請求した。長谷川氏側は辛共同代表の記者会見での発言で名誉を毀損(きそん)されたと反訴した。双方とも一審で棄却され控訴していたが、再び棄却された。

 ジャーナリストを名乗る立場で司会をした長谷川氏は、差別や誹謗中傷をあおった責任を問われた。だが、判決は「番組収録時点で各出演者がどのような発言をするかを具体的に把握しておらず、どのようなテロップが付されるかも知り得ない」「名誉毀損の結果を招来することを認識し得たということは困難」として認めなかった。

 問題の番組は、その後の「検証番組」も含め、今もDHCテレビジョンのホームページに掲載されている。判決は削除を命じなかった。基地反対運動と辛共同代表に対する誹謗中傷は今も続いている。DHCテレビジョンは全く反省しておらず、差別をあおりながら、誹謗中傷で沖縄の基地反対運動をおとしめ続けている

 裁判に先立って、番組は放送倫理・番組向上機構(BPO)によって人権侵害を認定されている。それにもかかわらず、差別と誹謗中傷が放置されている。法整備を待つだけでなく、ジャーナリズムとメディア界が自浄作用を発揮すべきだ
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970606

「ヘイトスピーチは魂の殺人。暴力だからこそ認められない」作家の安田浩一さん、社会の崩壊を懸念
2022年6月6日 07:47

     (「ヘイトスピーチは魂の殺人」と訴える安田浩一さん
      =5日、那覇市久茂地のブックカフェ&ホール「ゆかるひ」)

 ノンフィクションライターの安田浩一さん=写真=を講師に招いた学習会では、取材してきた差別と偏見の現場について説明しながら「誰かが差別に苦しんでいる人や地域、社会が壊れていくのをこれ以上、見たくない」と語気を強めた。

 安田さんは「在日特権を許さない市民の会在特会)」に迫った著著「ネットと愛国」で講談社ノンフィクション賞を受賞。2016年のヘイトスピーチ解消法の施行以前から問題を指摘し、学習会でも被害者の声なども紹介した。

 昨年3月、名古屋出入国在留管理局の施設に収容中だったスリランカ人女性が死亡した事件についても触れ、「背景にある外国人への憎悪は、以前から日本社会にあった」と指摘した。

 また、基地問題に関連して「沖縄は外国に乗っ取られる」などとの言説があることや、過去に機動隊の「土人」発言擁護する声があったことを挙げ、差別を正当化する理論として危惧。「ヘイトスピーチは魂の殺人暴力だからこそ認められない」と訴えた。

(社会部・平良孝陽)
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●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」

2022年07月06日 00時00分49秒 | Weblog

[↑ 誰がメディアを殺すのか 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん (朝日新聞、2022年5月19日)]


(20220605[])
マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい 斉加尚代さんに聞いた:強まる教育への政治介入。この国で今、何が起きているのか〜映画『教育と愛国』】(https://maga9.jp/220525-1/)。

 《この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議の委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、教育と教科書をめぐるこの国の現状には、ぞっとするような怖ささえ覚えます。初監督映画となるこの作品を「切羽詰まる思いで作った」と語る毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんにお話をうかがいました》。

 《ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》。「教育は普遍的価値で独立を担保すべき」。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]教育とメディアと愛国】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/966696)によると、《日の丸の小旗を手に万歳する子どもたち。米国が戦中に作った映画は、日本の教育を「政府が選んだ事実や認められた思想のみが教えられる」「同じように考える子どもの大量生産」と解説した▼公開中の映画「教育と愛国」は冒頭、このモノクロ映像を紹介する。徐々に現代の教室と二重写しになる》。

   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った

 斉加尚代監督『教育と愛国』――― 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。

   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

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https://maga9.jp/220525-1/

この人に聞きたい
斉加尚代さんに聞いた:強まる教育への政治介入。この国で今、何が起きているのか〜映画『教育と愛国』
By マガジン9編集部 2022年5月25日

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この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議の委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、教育と教科書をめぐるこの国の現状には、ぞっとするような怖ささえ覚えます。初監督映画となるこの作品を「切羽詰まる思いで作った」と語る毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんにお話をうかがいました。
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教科書をめぐる「圧力」が強まっている

──公開中の映画『教育と愛国』は、MBSのドキュメンタリーシリーズの1作として2017年に放映されたテレビ番組がもとになっています。最初にこのテーマで番組を作ろうと思われたのはどうしてだったのでしょうか。

斉加 直接のきっかけになったのは17年3月、小学校の道徳教科書検定の結果が発表され、そこに付けられた検定意見が話題になっていたことでした。
 代表的だったのが、小学校1年生の教科書に収録されていた「にちようびのさんぽみち」という作品。子どもが自分の住む地域を散歩して「パン屋」で友だちに出会うという話なのですが、学習指導要領にある「国や郷土を愛する態度」に照らして扱いが不適切である、という検定意見が付いたのです。
 これを受けて、教科書会社は「パン屋」を「和菓子屋」に変更。「パン屋には愛国心が足りないというのか」「あんパンはどうなんだ」などと、インターネット上で論争が巻き起こっていました。

     (『教育と愛国』より。
      (c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)


検定意見……学校で使用される教科書は、民間の教科書会社が編集・制作し、文部科学省による「検定」によって教科書として認定される。検定においては、文科省による「検定意見」が付けられ、それを受けて各教科書会社が修正を行った上で合否が判定されることになる。


──戦後ずっと「特別の教科」という位置付けだった道徳は、小学校で18年度、中学校で19年度から、教科書を使って教えられる正式な「教科」という扱いになりました。それに向けた最初の道徳教科書だったこともあって、大きな注目を集めましたね。

斉加 ただ、「教科書の問題をやらなきゃ」と強く思ったのはそれだけが理由ではありません。その10年以上前の06年に、高校日本史の教科書検定において、沖縄戦での「集団自決」についての記述に検定意見が付き、日本軍による命令や誘導があったと取れる記述が削除されるという出来事がありました。それを知っていたので、戦争の記述と「パン屋」、まったく違う話のように見えるけれど、根っこのところではつながっているのではないかと感じたのです。
 戦前・戦中の日本では、道徳は「修身」と呼ばれ、子どもたちに「忠君愛国」という一つの価値観を押しつけるような、今の言葉でいえば「日本ファースト」の教育が行われていました。戦後、道徳が正式の教科になってこなかったのも、そのことに対する反省があったからです。
 その道徳が73年ぶりに正式教科として復活する。もちろん、「修身を復活させるんだ」なんて言っている人はいなくて、学校でいじめが相次いでいるなどの問題に対応するためというのが表向きの理由でした。でも実際には、教科書検定において、「愛国心」について述べた条項に照らして不適切だ、という意見が付くということが起こっている。事態は思った以上に深刻なのかもしれないと考えて、番組の企画書を書いたのです。

──教科書については検定の問題の他、「学び舎」という教科書会社の中学歴史教科書を採用している学校に、大量の抗議はがきが送りつけられていたという話も出てきました。

斉加 学び舎の歴史教科書は、現場の教師たちがそれまで授業で重ねてきた実践を持ち寄り、独自に作ったもので、16年に初めて検定に合格しました。歴史的事実を単に暗記するのではなく、子どもたちにどのように歴史が作られてきたのかを考えさせ、問いかける内容になっています。それを「反日極左の教科書」などと決めつけ、採用に抗議するはがきが学校に届いているという話を番組の下調べ段階で耳にし、取材することにしました。
 当初は、実際に学び舎の教科書を使って行われている授業の様子を撮影取材したいと思い、いくつもの学校に申し入れたのですが、すべて断られました。誰からかは分からないけれど、ある意味で狙われ、脅されている状況にあるわけで、そんな中で取材は受けられない、と。結局、複数の学校から抗議はがきの現物だけは借りることができたので、それをカメラマンに撮影してもらいましたが、その学校からも「校名は伏せて欲しい」と強く言われました。
 そんなふうに、教科書検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている。これは絶対に取材しなくては、と思いました。

     (斉加尚代さん。インタビューはオンラインで行った)


教育をめぐる状況は、明らかに悪い方向へ進んでいる

──そうして制作されたテレビ版「教育と愛国」は、17年度のギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞するなど高い評価を受けました。それを今回、改めて映画化しようと考えられたのはどうしてでしょうか。

斉加 ギャラクシー賞受賞の当時から、「映画にしたらどうか」という声はいくつかいただいていました。でも、私自身はテレビの番組づくりで手一杯で、そんなのはとても無理だと思っていたんです。
 ところが、20年になって新型コロナの感染拡大が始まった後、過去の取材でお世話になった先生たちをはじめ、教員も子どもたちも、学校現場が疲弊しているのがわかりました。その背景にあったのが、20年2月末に安倍首相(当時)が、まだ全然感染者のいない地域もあったにもかかわらず突然の全国一斉休校要請を表明したこと。何も聞かされていなかった現場はもちろん大混乱、卒業式ができなくなって涙した子どもたちも多かったと聞きます。
 そもそも、首相が文科省の頭越しに「休校要請」をするなんて、教育の独立性を重視する戦後の教育基本法の考え方からすればまずあり得ません。ところがその後も、大阪では松井大阪市長が教育委員会に相談すらせず「オンライン授業を一斉に行う」と発言、またしても学校現場が翻弄されるという事態になった教育の独立性が危機にさらされている、このままでは学校現場で子どもたちに向き合う先生たちは、疲弊する一方だと感じました。
 加えて、ちょうどそのころ、テレビ版「教育と愛国」をある映画祭で上映していただく機会に恵まれたんです。大きなスクリーンで見てもらうと、またテレビとは反応が違うと感じて、「表現の場を変えて、映画という形で見てもらうのもいいのかもしれない」と少しずつ考え始めました。
 それでもまだ「難しいだろうな」という迷いがあったのですが、最終的に自分の中で「やろう」とギアが入ったのは、日本学術会議の会員任命拒否問題が起きたときです。


日本学術会議の会員任命拒否問題…日本学術会議は、政府への政策提言などを役割とする内閣府の特別機関。会員には理学・工学、人文・社会など幅広い分野の科学者が揃う。これまで、その会員は会議が推薦した候補者がそのまま任命されてきたが、2020年9月、菅首相(当時)は、会議が推薦した新会員候補105名のうち6人の任命を拒否。拒否を判断した具体的な理由も示されなかった。


──同じ20年の10月ですね。1年半以上が過ぎた今も、その「拒否」の理由について、納得のいく説明はなされていないままです。

斉加 それまでも、政府によって教育の自由が脅かされていると感じてきたけれど、そこにさらに特定の学者が官邸の意向によって排除されるという事態が起こった。教育の自由に加えて学問の自由にも政府が介入してきたわけで、一線を越える時代が到来してしまったんじゃないかと、強い衝撃を受けたんです。
 ここまで来てしまったのは、教育の自由や学問の自由の重要性に気づいていない人が多いからじゃないか。その責任の一端は、報じてこなかったメディア、そしてその一員である私自身にもある。だったら、これからでもより広く事態を伝えていくために、これまでの自分の仕事から垣根を越えて、表現の場を広げていかなきゃいけないんじゃないか──。そう感じて、「映画にしよう」とスイッチが入りました。

──映画化にあたって、たくさん追加取材をされたと思うのですが、もっとも力を入れたのはどのあたりでしょうか。

斉加 当初は、教科書検定制度をもっと詳しく描きたいと考えていました。でも、次々に取材拒否に遭ってしまって、関係者のインタビューがまったく取れなかったんです。

──関係者というと……。

斉加 教科書編集者や文科省の教科書調査官はもちろん、教科書を印刷している会社からも取材は断られました。「発行元の了解が得られない」とか「コロナ禍なので取材は受けられない」とか。
 特に、検定意見を付ける側の調査官には、どういう気持ちで意見を付けているのかをぜひ聞いてみたいと思っていました。教科書執筆者や編集者の側からすれば、調査官は「権力者」に見える。でも実際には、調査官は調査官でびくびくしながら意見を書いているという話も聞くんです。過去には、検定意見の内容について調査官個人を攻撃するような雑誌記事が出たこともあるので、自分が攻撃対象になったり、「この検定意見はおかしい」と裁判になったりするようなことがないようにと、相当迷いながら仕事をされているようなんですね。

──それは聞いてみたいですね。

斉加 そうでしょう。でも、結局は調査官に対する取材は一切できませんでした。インタビューなしで、調査官の姿を遠くから撮るだけでもダメ。調査官が教科書編集者とのやりとりをする部屋や、その看板の撮影も拒否されました。先ほどお話しした06年の沖縄戦の問題のときは撮影できており、局にも映像が残っているのですが……。
 文科省は、表向きは「教科書は民間出版社の創意工夫でつくられる」と言っていますが、それができるような空気ではないと感じます。制作に関わる人みんなが、文科省の顔色をうかがい、さらにはその向こうにいる政治家の顔色をうかがっているそんな教科書が、子どもたちのほうを向いてつくられているといえるのかという疑問がわきました
 そんなわけで、教科書検定の問題を深掘りしたいという構想は、方向を変えるしかありませんでした。それでも、日本学術会議の問題をはじめ、改めて50分番組を1本作れるくらいの追加取材はしましたね。


     (『教育と愛国』より。学び舎の教科書を採用した学校に
      寄せられた抗議はがき
      (c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)


大阪は政治主導の教育改革の「実験台」だった

──最初のテレビ版の取材からは5年が経っているわけですが、取材の中で状況の変化は感じられましたか。

斉加 教育をめぐる状況は、明らかに悪い方向に進んでいると実感しました。コロナ禍も影響しているのでしょうが、それだけではないと思っています。

──映画の中に出てきた、大阪府市で次々に教育に関する条例が可決され、政治的介入が強められていく様子が非常に怖くて印象的だったのですが、その大阪でも教員不足などの問題が顕在化してきていますね。

斉加 橋下徹さんが大阪府知事に就任した08年以降、大阪では維新府政・市政の下で政治主導の教育改革が押し進められてきました首長や議会の権限を強め、市場原理を導入して学校間の競争を促し、教育委員会制度を変えて教育現場の管理を強化し……。府知事に就任して間もないころの橋下さんに「知事のやろうとしていることは教育ではなくて政治ですよ」とおっしゃった教育委員の方がいたのですが、その後起こってきたのはまさに「教育が政治の道具にされる」ということだったと思います。
 ただ、教育現場の変化というのは、法律が変わったからといってすぐに表れるものではありません。現場の先生たちはやっぱり子どもたちのほうを見ていますし、悪い方向に行かないように、なんとか踏ん張ろうとする。それでも踏ん張りきれなくなったころに、じわじわと変化が現れてくるものなんです。
 教育改革が始まった当時も、府市の教育委員を務める先生方が口々に、「維新がやろうとしている『改革』の結果は、5年後10年後に現れてくる」とおっしゃっていましたが、本当にそのとおりになった。この10年で、大阪の教育現場は激変したし疲弊してきたと感じています。

──それは、大阪だけの問題ではないように思います。同じようなことが、少し遅れて全国で起こりつつあるのではないでしょうか。

斉加 そうだと思います。教育委員会制度を見直し、首長の権限を強化する地方教育行政法の改正案が国会で14年に可決されたとき、橋下さんは「国が大阪に追いついた」と賞賛しました。そのように、政治主導の教育改革の先兵、実験台の役割を、大阪が果たしてきたということなんだと私は見ています。

──そうした流れの根っこにあるのは、やはり映画の中でも触れられていた教育基本法の改正でしょうか。改正されたのは今から15年以上前、06年のことですが……。

斉加 もちろんです。教育目標に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」という「愛国心条項」が加えられ、教育は「不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接的に責任を負って行われるべき」という、子どもの学習権をしっかりと保障していた条文が、「不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべき」と、法律に従ってさえいればそれでいいとも取れる条文に書き換えられてしまった。その影響は大きいと思います。
 ただ、ここでも現場はすぐには変わりません。第一次安倍政権のときに改定されて、そこから5年以上経った第二次安倍政権以降に、いよいよ改正の思惑が強く表れてきているということだと思います。


政治の教育への介入の先には「9条改正」がある

──「思惑」とは、政治の教育への介入を強めていくということだと思いますが、その最終的な目的はどこにあると思われますか。

斉加 私が検定合格した道徳の教科書を最初に読んだときの印象は、学習指導要領にある「道徳教育の内容」の中でも、「集団や社会とのかかわりに関すること」という徳目が非常に重視されているということでした。具体的には、規律やルールを守る、協調性を持ってみんなと仲良くする……つまりは、既存の秩序を守りましょう、ということです。
 ここが強調されるということは、既存の社会秩序をそのまま維持していくという、権力者にとって都合のいい方向に子どもたちを誘導しかねない。そのために道徳教育が使われようとしているんじゃないか、と思いました。
 たとえば、何社もの道徳教科書に出てくる話で「かぼちゃのつる」ってご存じですか。

──はい。畑で育っているかぼちゃがどんどんつるを伸ばして、やがて畑の外にまで伸びていこうとする。周りのミツバチやチョウも「だめだよ」と止めるけれど、かぼちゃは耳を貸そうとしない。結局、道路にはみ出たつるが車にひかれてしまい、かぼちゃは「痛い、痛い」と泣く……というお話ですよね。

斉加 あり得ないと思いました。ルールを破って道路にはみ出したから、車にひかれて罰を受けても当然ということですよね。とんでもない、つるを伸ばすのが得意なんだったら、どんどん伸ばしてみんなを喜ばせてあげてね、というのが本来の教育なんじゃないかと私は思うんですけど。

──政府の意向に逆らわない、政府の思うとおりに動かしやすい国民をつくるための教育をしようとしているように思えます。

斉加 そのための仕組みづくりがされていると感じますね。日本学術会議の問題だってそうでしょう。学術会議は戦後2度、科学者は国家のしもべにならない、戦争につながるような研究はしないと表明してきている機関ですから、今の与党政治が目指す方向とは異なる意見の人たちを排斥、排除しようとしているということだと思います。
 また、14年には教科書検定基準の変更が行われ、近現代史について政府見解に沿った記述が求められるようになりました。学問というものは、研究が積み上げられ、検証に検証を重ねてでき上がっていくものです。その学問の書であるはずの教科書に、時の政府の見解に沿った内容を書き込めというのは、教科書を教科書でなくせと言っているようなものです。

     (『教育と愛国』より。(c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)

──結果として、一部の教科書では「従軍慰安婦」「強制連行」といった用語の書き換えも行われました


用語の書き換え……14年の教科書検定基準の変更を根拠に、菅内閣は21年4月、「『従軍慰安婦』または『いわゆる従軍慰安婦』ではなく、単に『慰安婦』という用語を用いることが適切」「(朝鮮半島から日本に連れてこられた人々について)『強制連行された』もしくは『強制的に連行された』または『連行された』と一括りに表現することは、適切ではない」などとする答弁書を閣議決定した。これを受け、この年の教科書検定では、一部の教科書会社が高校の地理歴史・公民などの教科書の記述を「従軍慰安婦」を「慰安婦」、「強制連行」を「徴用」などと修正した。


斉加 一つの国の歴史をさかのぼれば、そこには必ず加害と被害の両面があります。その加害の面から目を背けようとする流れが強まったとき、行き着く先は「加害を反省しない」ということ。それは周辺諸国との対立を呼び込み、戦争へと向かってしまう恐れすらあると思います。
 自分の生まれ育った地域や国が好きだという気持ちは、自然に生まれてくる分にはいいけれど、国家権力が主導して「愛国」と叫びだしたとたん、他の国、他の民族を否定して排斥することにつながり、戦争の芽を育てる土壌になっていきます。だから、差別的な言説は決して放置してはいけないし、差別や偏見を解消するためにも歴史を多角的に理解することが必要なはずです。それなのに、「ニッポンは素晴らしい」というような単純な歴史観に染まった人たちの声が大きくなっている現状はとても危うい。歴史を政治の道具にする「歴史戦」という言葉が、公共放送の電波にそのまま乗るという事態も、「ここまで来たのか」と思いました。
 そう考えていくと、こうした教育への政治の介入の先には、やはり憲法、それも9条を変えたいという狙いがあるのではないかと感じます。そもそも、01年に産経新聞に掲載された記事によれば、教育基本法改正は憲法改正と不可分だと、中曽根元首相が明言しているんです。「教育基本法はその(改憲の)根を作る意味で、憲法に先駆けて改正しなくてはならない」とはっきり言っている。その意向を受けた安倍さんが、そこから5年後に教育基本法改正を実行することになるわけです。
 そして、その安倍さんが支援していた「育鵬社」の歴史教科書では、不自然なほど天皇の存在が強調されていたり、平和主義を解説すると同時に自衛隊の役割が賞賛されていたりする。断言はできませんが、教科書に圧力をかけてきた人たちの中には、やはり憲法を、9条を変えたいという思惑があるのではないでしょうか。


歴史戦……「中国・韓国などが、慰安婦問題をはじめとする嘘の歴史認識を世界に広め、日本を不当に攻撃している」という前提のもと、「それを黙って受け入れるのでなく、戦って歴史認識を正していくべきだ」という考え方を意味する言葉。これまでにも一部メディアやインターネット上で用いられてきたが、22年1月にNHKが佐渡金山世界文化遺産登録問題について報じるニュース番組の中で「歴史戦」に言及。官邸が政権の歴史認識に基づき歴史的事実を集めて検証を進める「歴史戦チーム」を作って活動している、などと述べた。


報道ではなく「ビジネスの論理」で動いているメディア

──さて、斉加さんは4月に『何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から』(集英社新書)という著書も出版されました。在阪のメディア、特にテレビについては、吉村大阪府知事はじめ「維新の会」の政治家が連日のように出演していることが指摘されるなど、その公平性、公共性に疑問を呈する声も強まっています。その中で仕事をしていてどう感じておられますか。

斉加 かつての戦争のとき、国営の放送局は当局発表を一切検証することなく、そのまま垂れ流し続けました。いわゆる大本営発表ですね。実際には戦局が不利になっているのに、日本は勝っているんだと報じ、戦争を煽り続けた。民間放送は、そのことへの反省から生まれたのだから、きっちりと権力を監視し、戦争につながる芽を摘んでいかなくてはならない。そうして平和な社会を築いていくためにこそ、私たちの存在があるんだ──。私はずっと、局の大先輩たちからそう聞かされてきました。
 だから、政治家の人気が高まり、支持率が上がれば上がるほどきっちりと監視をしていかなければならない、その政治家の政策が本当に府民や市民、国民のためになっているかをチェックしていかなくてはならないと考えてきました。その仕事のやり方は、入社してから30年あまり、ずっと変わっていないつもりです。
 ただ、周りのほうが変わったと感じることがあります。

──それは、どのようなことでしょう?

斉加 かつては、報道番組は視聴率の話なんてするな、数字は二の次で、今伝えるべきニュースは何かをまず考えろと言われました。現場を見て感じて、今の社会に必要なニュースを探してくるのが報道記者やディレクターの役割なんだと。私も、番組の企画を立てるときに視聴率を優先するようなことは一度もしてきませんでした
 それがいつからか、これなら視聴率を取れるとか、ネットに記事を出したときにページビューを稼げるとか、そういう言い方がされるようになってきた。「人気がある政治家がいるのなら、どんどんテレビに出てもらえばギャラなしで情報番組の枠が埋まって視聴率も取れる」と考える、そういうビジネスの論理が幅を利かせるようになったと感じています。

──メディアが、報道ではなくてビジネスの論理で動いている……。

斉加 そうした、視聴率を取れるのがいい番組だという価値観に現場が染まってしまったら、言論空間はどんどん歪んでいってしまう。お金のある人、力のある人が言論空間を掌握する世界になっていってしまうのではないでしょうか。それはとどのつまり、穏やかに暮らす普通の人々を苦しめることになっていくと思います。

──そうした空気の中で「視聴率のためではない」お仕事をしようとすることには、難しさもあると思います。斉加さんご自身、取材する中で政治家から罵倒されたり、インターネット上のバッシングにさらされたりといった経験をされていますが、怖いと感じることはありませんか。

斉加 相手が何者なのか「分からない」ことのほうが怖いですね。インターネット上でヘイトスピーチを繰り返している人たちの取材をしたときも、実際に会うまでは「どんな人たちなんだろう」と少し怖さもあったのですが、相手の姿がはっきりと見えることで怖さが薄まると感じました。自分自身にも、取材に行くのが怖いと感じるときは「取材すれば怖くなくなる」と言い聞かせています。
 それに、差別やヘイトをばらまく人や政治家もちろん怖いけれど、もっと怖いのはそれを支持する人たちです。みんなが無視していれば、その人は差別をばらまくこともできなくなるはずだし、政治家なら選挙で落ちて消えていくはずなのに、そうはなっていませんよね。そこがとても怖いと思っています。

──政治家が非常に差別的な発言をしても、なんとなくうやむやになって終わってしまう、という現状があります。

斉加 心の中で「何かおかしい」と思っている人たちも、それをなかなか口には出さないし、出せない。それが今の社会を覆っている閉塞感の一番の原因ではないでしょうか。だから今回の映画も、見て「何か変だな」「引っかかるな」と思う場面があれば、それについて周りの人と語り合ってほしい、ほんの少しでも社会に対してもの申してほしいと考えています。今こそいろんな人たちが「それおかしいよね」と言わなければ、社会全体がもっと悪い方向へ行きかねないと思うんです。
 もう私たちは、その悪い方向への「曲がり角」を曲がってしまったのではないかと迷いながら、それでもまだ間に合うかもしれない、という思いもあってこの映画を作りました。現場の教員のみなさん、教員を目指す若い人たち、子育て世代……幅広い層のいろんな方たちに見て、考えてほしいと思っています。

(取材・構成/仲藤里美)



映画『教育と愛国』
東京、大阪など全国順次公開中
公式サイト https://www.mbs.jp/kyoiku-aikoku/



斉加尚代(さいか・ひさよ) 1987年に毎日放送入社後、報道記者を経て2015年からドキュメンタリー担当ディレクター。担当番組に『なぜペンをとるのか──沖縄の新聞記者たち』『沖縄 さまよう木霊──基地反対運動の素顔』『バッシング──その発信源の背後に何が』など。著書に『教育と愛国──誰が教室を窒息させるのか』(岩波書店)『何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から』(集英社新書)がある。
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●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!

2022年03月09日 00時00分14秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(2022年03月06日[日])
リテラの記事【橋下徹がデモを「ならウクライナで戦え」と批判の一方、「俺は行く勇気ないから」とNATOに譲歩促し「プーチンの味方か」と大顰蹙】(https://lite-ra.com/2022/03/post-6166.html)。
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/ウクライナ侵攻と日本のテレビ】(https://cakes.mu/posts/35278)。

 《だが、そんななか、橋下徹がそうした市民の活動に水を差すように、こんなめちゃくちゃな投稿をおこなった。それは一昨日2月27日のこと。ウクライナのゼレンスキー大統領が海外の志願者による外国人部隊を編成すると表明したことを伝えたロイターの記事を貼り付けた上で、こうツイートした。…橋下氏といえば、大阪市長時代、批判を受けるとすぐに自分が政治家になってやれ」「日本から出るか、政治家になって国を変えろなどと恫喝するのがパターンだったが、なんとこんな戦争が起きた状況でも、安全地帯にいながら、ウクライナを支援するなら戦場に行って戦え、と主張し始めたのである。この人はいったい自分が何を言っているのかわかっているのか。橋下氏の言うように、戦争が起きたら戦争に参加している者にしか発言権がないとしたら、それこそ軍事力の強大なほうがやりたい放題になるだけだろう戦争や紛争、侵略行為、人権侵害行為が起きたときは、当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》。
 《橋下徹直ちにウクライナに行って戦え ...なんというか、クソの役にも立たないコメントだなと思う。始まってしまった戦争の映像や記事を見て、多くの人の気持ちが塞ぐ。どうしたらいいのか戸惑う。人が傷つかないでほしい、生活や街が壊れないでほしい、と思う。できる限りの行動を探す。その時に、役に立つ・立たないという尺度を持ち込み、ウクライナに行って戦え煽る》。

   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
   『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
     火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない
   『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
     至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…

 《火事場ドロボー》1号…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論のアベ様が暴走したかと思えば、《火事場ドロボー》3号も酷いものだね。(武田砂鉄さん)《その時に、役に立つ・立たないという尺度を持ち込み、ウクライナに行って戦え煽る》3号。(リテラ)《戦争や紛争、侵略行為、人権侵害行為が起きたときは、当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》、それを理解できない3号。
 (リテラ)《こんな危険な男はもう二度と政治家にしてはならないのはもちろん、メディアで政治や国際問題について声高に語らせてはならない》。《「どのような人権感覚を持っているのか」を問いただされるべきは、むしろ》お維の《創設者》《いちコメンテーター》《いち民間人》。メディアは、こんな元大阪「ト」知事を何を有難がっているのか?
 (武田砂鉄さん)《そんな人がテレビに出て、元首相に突っ込んで、非核三原則を揺さぶってしまう目の前の戦争をどうするか、ではなく自らの好戦的な態度を披露する場としてテレビを使ってはいけないと思うし、使う側はこの使い方でいいのか、まだ考えないのだろうか》…フジ産経グループに言っても詮無いのだろうなぁ。《火事場ドロボー》1号《火事場ドロボー》3号を〝混ぜて使う〟最悪の危険さ…最早、腐臭を放っているフジテレビ。

   『●リテラ《吉村知事を賞賛する声…そのイメージは巧みな自己演出に
      よってつくり上げられた部分が多く、実像とはかけ離れたものだ》
   『●大石あきこ氏のつぶやき…〝文通費〟を《吉村知事。…飲みしろに
     使ったんですか? 「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね》
   『●《「ブーメラン反省」では済まない大問題》を《男性アナウンサーは
      吉村知事が自己申告したことを「潔いというか」と紹介する始末》
   『●「れいわ新選組にビビるゆ党」お維の大阪「ト」知事三代…
     《「ブーメラン反省」では済まない大問題》等々を騒がないマスコミの皆さん
   『●大阪市長がお維議員30人と焼き鳥屋で《反省会》…「ルールに従え
     ないなら、組織を出るべきだと思う」by 松井一郎元大阪「ト」知事
   『●《足立議員は…「…」を犯罪者集団であるかのように取り上げ、
     「破防法を適用すべき」とまで主張…だったら、まず維新に適用すべき》
   『●お維の大阪府と包括連携協定の下足番広報紙…《メディアの役割は
     府政の監視をし、その政策を客観的・批判的な視点から報じること》
   『●数多のお維案件の中でもかなり醜悪な一つ ――― リコール署名偽造
     事件《指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない》
   『●吉村洋文大阪「ト」知事《「不自由展を共同通信でやったらいい」
     「…毎日新聞の会議室でやったらいい」》報道機関を名指しでけん制
   『●「レッテル貼り」「印象操作」「デマ」で醜態をさらすお維…《弁舌の
       巧みさでは…ドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす》
   『●無関係を装いつつテレビに出まくる「れいわ新選組にビビるゆ党」
     お維のオーナー・弁護士センセが、あぁ情けなやぁ~スラップ訴訟とはねぇ
   『●あぁ、お維・大阪「ト」知事三代はスラップがお好きだねぇ…《吉村
     知事が弁護士として武富士の犯罪行為を隠蔽…スラップ訴訟を担当…》
    「リテラの記事【大阪のオミクロン死者数に「報道特集」が維新行政の
     責任追及! それでも松井市長はウザ絡みに夢中、水道橋博士には
     スラップ訴訟恫喝】…《■水道橋博士への訴訟恫喝はおかしい! 
     関係のない過去の名誉毀損判決をもちだし誹謗中傷呼ばわり
 
     …〈水道橋さん、これらの誹謗中傷デマは名誉毀損の判決が
     出ています。言い訳理屈つけてのツイートもダメ、
     法的手続きします〉 つまり、松井市長は“名誉毀損の判決が
     出ている誹謗中傷デマを流すな!訴えるぞ!”
     などと言い出したのだ》」

   『●【コロナ拡大の大阪でさらなる危機 IR誘致が泥沼化し、血税投入へ
     「竹中平蔵氏との関係」危惧も】(AERA)…お維に蝟集するスッゲェ人々
   『●泉のごとく湧き出てくる「お維案件」…目覚めぬ大阪のお維支持者の
     みなさん、それを支えているお維による醜悪な《メディアコントロール》

 お維の《火事場ドロボー》2号も、相変わらず、醜悪なんだなぁ。
 アサヒコムの記事【維新、「非核三原則見直し」「核共有」の議論求める 政府に提言へ】(https://www.asahi.com/articles/ASQ316CTSQ31UTFK016.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《日本維新の会は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた緊急提言をまとめた。岸田文雄首相が否定した「ニュークリア・シェアリング(核共有)」や、非核三原則を見直す議論の開始を求めている。2日に政府に提出する。提言では、今回の教訓として、「核を持たない国は核保有国による侵略のリスクが高い」との認識を示し、「核に関する議論をタブー視することなく、非核三原則の見直し、米国の持つ核戦力の共有に関する議論を開始する」と盛り込んだ。また、これまで「フェードアウト」を主張してきた原発についても、エネルギーの安定供給という文脈のなかで「一定の条件の下で再稼働も検討する必要がある」と踏み込んだ。非核三原則に関連し、維新の松井一郎代表は2月28日、「核を持っている国が戦争を仕掛けている。昭和のままの価値観で令和もいくのか」と発言していた》。
 いったい、どちらが《昭和のままの価値観》か? お維を支持している皆さん、分かっていて、投票しているのですか?

 《火事場ドロボー》1号=アベ様、《火事場ドロボー》2号=松井一郎元大阪「ト」知事、《火事場ドロボー》3号=橋下徹元・初代大阪「ト」知事…。ウクライナ侵略を利用・便乗して、壊憲して戦争できる国へ、敵基地攻撃へ、核保有へ。そういうのを《火事場ドロボー》と言います。

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https://lite-ra.com/2022/03/post-6166.html

橋下徹がデモを「ならウクライナで戦え」と批判の一方、「俺は行く勇気ないから」とNATOに譲歩促し「プーチンの味方か」と大顰蹙
2022.03.01 09:30

     (橋下徹Twitterより)

 ロシアのウクライナ軍事侵攻に抗議するための反戦デモが世界に広がっている。2月27日には東京・渋谷駅前でも日本在住のウクライナ人らが抗議活動をおこない、約2000人が参加した。

 ウクライナの人びとに連帯を示し、暴走するプーチン大統領に非難の声をあげる──。だが、そんななか、橋下徹がそうした市民の活動に水を差すように、こんなめちゃくちゃな投稿をおこなった

 それは一昨日2月27日のこと。ウクライナのゼレンスキー大統領が海外の志願者による外国人部隊を編成すると表明したことを伝えたロイターの記事を貼り付けた上で、こうツイートした。

〈私はウクライナとともにある!ウクライナは徹底抗戦せよ!と言っていた者はウクライナに行って戦え。〉
〈日本国内でウクライナの国旗を掲げて集まってもクソの役にも立たない。ウクライナとともにあると威勢よく言っていた国会議員は直ちにウクライナに行って戦え。それが本当に日本人を守るのか口だけなのかのリトマス試験紙。おそらく日本の国会議員のほとんどは行かないだろう。〉

 橋下氏といえば、大阪市長時代、批判を受けるとすぐに「自分が政治家になってやれ」「日本から出るか、政治家になって国を変えろなどと恫喝するのがパターンだったが、なんとこんな戦争が起きた状況でも、安全地帯にいながら、ウクライナを支援するなら戦場に行って戦え、と主張し始めたのである。

 この人はいったい自分が何を言っているのかわかっているのか。橋下氏の言うように、戦争が起きたら戦争に参加している者にしか発言権がないとしたら、それこそ軍事力の強大なほうがやりたい放題になるだけだろう

 戦争や紛争、侵略行為、人権侵害行為が起きたときは、当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか

 実際、世界各国でおこなわれている反プーチンの抗議デモは、いま大きな力となっている。「金融の核兵器」とも呼ばれるSWIFT(国際銀行間通信協会)の国際的な決済ネットワークからロシアの銀行を排除する制裁発動にしても、抵抗していたドイツやイタリア、ハンガリーなどの欧州首脳が賛同に転じたのは、ウクライナ支持の大規模デモが広がっていったためだ。戦争反対という市民の声が、対ロシア制裁を強めるかたちへと確実に首脳陣を動かしているのである。

 にもかかわらず、橋下氏は、そうした市民の動きを「クソの役にも立たないと矮小化し、「ウクライナに行って戦ってから言いたいことを言え」などと極端なことを言い出すのだ。まさに権力者のやっていることに口を出すな、という橋下氏の政治家時代からの思想、慰安婦問題で見せた国際社会に対する常識のなさがモロに出た発言というしかない。


■せやろがいおじさんが「ウクライナ行って戦え!俺は行かんけど→身を切る改革!俺らは切らんけど」「それが維新」

 だが、もっと呆れたのはこのあとだ。「ウクライナに行って戦え」などと威勢よく吠えておきながら、橋下氏はつづけてこうツイートしたのだ。

俺はウクライナに行く勇気はない。だからロシアに譲歩することになろうがNATOの指導者に政治的妥結を求める。〉

 「言いたいことを言いたいならウクライナに行け」と言っておきながら、「俺は行く勇気がないと開き直る……。このツイートに対し、せやろがいおじさんは〈ウクライナ行って戦え!俺は行かんけど→身を切る改革!俺らは切らんけど この矛盾をドヤッ!と発信できるか否か。それが維新かそうでないかのリトマス試験紙〉とツイートしたが、まさにこれぞ“維新しぐさ”というべきものだ。

 実際、橋下氏は自分の発言の矛盾にはなんの恥ずかしさも感じないらしく、こうもツイートした。

〈威勢のいいことを言う資格がある者は志願兵になる者だけだ。志願兵になれないのならNATOの指導者に政治的妥結を促せ。日本の国会議員は何人が志願兵になるのだろうか。〉

 今更説明するまでもないが、今回のロシアによるウクライナへの軍事侵攻は明白な侵略、国際法や国連憲章を無視した国際秩序の破壊行為であり、非難すべきは帝国主義を剥き出しにするプーチン大統領の蛮行にある。

 ところが、橋下氏はプーチンに反対の声をあげる市民の力を矮小化した挙げ句、なんとNATO側に対して妥協するよう主張しているのだ。これ、“プーチンの言いなりになれと言っているも同然ではないか。

 橋下氏はあたかも「リアリストである俺だけが最適解をわかっている」という風情だが、NATO拡大への懸念などというプーチンの口実を真に受けている時点で、橋下氏の脳みそのほうがはるかにお花畑だろう。

 実際、橋下氏は昨日28日放送の『めざまし8』(フジテレビ)でも同様のNATOへの責任転嫁を展開し、大恥をかいた。

 同番組には、橋下氏とともにウクライナ出身の国際政治学者であるグレンコ・アンドリー氏が出演していたのだが、橋下氏は「NATOが一定の政治的妥結をすれば、この戦争終わるんだったら、次はNATOが全面的に出る番だと思いますよ」「NATOが出てこないのは卑怯」などと主張。さらに、アンドリー氏に対して「議題が持ち上がってかれこれ14年、NATOはウクライナを加盟させていない。入ってくるとこういうことになるとわかっているから。そういうことに対する怒りってないんですか?」などと言い出した。

 ところが、この橋下氏の煽りに対し、アンドリー氏は「この状況でNATOを無意味に叩いたりするのは、はっきり言えば利敵行為」とコメント。ものの見事に否定されてしまったのだ。


■橋下徹発言の背景に“プーチン的政治”へのシンパシー! 同じ思想の安倍晋三と核武装論

 それにしても、誰がみてもロシアとプーチンが非難されるべき状況で、なぜ、橋下氏はウクライナ支援の動きをけん制したり、NATOに責任を転嫁するような発言を繰り返しているのか。

 映画評論家の町山智浩氏が橋下氏の一連の発言を受けて〈NATOはプーチンに屈服しろと言っている。やっぱりプーチンの味方なんじゃん。これからは橋下徹をヒトラーじゃなくてプーチンと呼ぼう〉とツイートしていたが、冗談ではなく、その背景には、プーチンへの思想的シンパシーがあるのではないか。

 大阪府知事、市長時代の政策やメディアでの言動を見てもわかるように、橋下氏は法の支配や民主主義のプロセスが単なる「きれいごと」で、力に物を言わせて政策を断行することが「リアルな政治」だと本気で思っている

 そんな橋下氏のなかには、権力や弾圧で国民を従わせ、軍事力で他国を屈服させようとするプーチンのような独裁的な政治家に対する憧憬があるのではないか。実際、橋下氏は米国のトランプ大統領に対しても、やけに擁護的だった

 これは、やはりプーチンやトランプに尻尾を振っていた安倍晋三・元首相にも共通するものだが、ようするに、橋下氏自体が“プーチン側の人間”なのであるその生理的な独裁者趣味が、政策や言動に出ているということではないのか

 しかも、かれらが最悪なのが、そうやって自分はシンパシーを感じているプーチンをまともに批判しないまま、危機的状況だけを利用しようとしていることだ。

 同じくこれまでプーチンに散々媚びまくってきた安倍元首相が核シェアリングを主張、大顰蹙を買っているが、橋下氏も同じように、27日放送の『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ)でも、「核共有の議論は絶対に必要」などと全面同意した。

 核兵器不拡散条約締結以後に核シェアリングなど現実的ではないし、むしろ今回露呈したのは、核が侵略者によって一方的な恫喝に使われれば、抑止力にはならないという「核抑止論の限界」だ

 にもかかわらず、今頃になって、お花畑的核武装論を口にし始めたのは、それこそ、「プーチン」的なもののへのあこがれの発露でしかない。

 いずれにしても、これまでもさんざん問題発言を繰り返してきた橋下氏だが、今回の一連の発言でその危険性は決定的になったと言っていいだろう。

 こんな危険な男はもう二度と政治家にしてはならないのはもちろん、メディアで政治や国際問題について声高に語らせてはならない

(編集部)
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https://cakes.mu/posts/35278

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

ウクライナ侵攻と日本のテレビ
今だけ無料
武田砂鉄 2022年3月2日

ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を開始し、ロシア軍とウクライナ軍の戦闘が続いています。この戦争を、日本のテレビはどのように伝えているのでしょうか。それを視聴者はどのように受け取るべきなのでしょうか。武田砂鉄さんが考察します。


戦争は突然始まる

この連載はテレビをテーマにしたコラムで、実はその前提を守れていない回も多いのだが、今回は、ロシアのウクライナ侵攻を日本のテレビがどのように伝えたかを考えてみたい。現地に住む日本人やウクライナ人の声、地下壕や地下駐車場に避難する人々の表情など、たくさんの情報がリアルタイムで伝えられた。ホテルやマンションから外にカメラを向け、爆撃の音を拾うというような、「もうすぐそこまで迫っている」と感じさせる映像が続く。毎夜見ていたニュース番組では、ウクライナの首都・キエフに駐在している記者とつなぎ、数日前までは「こちらは普段通りの生活が続いています」とベンチに座っているカップルなどを映していたのが、たちまち、ホテルの地下でヘルメットを被りながらの中継に切り替わっていた。こうして、戦争は突然始まるのだ。

たくさんの専門家が出てきて、「こうなるとは予測できなかった」と言う。その後、「これからはこうなる可能性もあるのではないか」などと曖昧に予測する。競馬ではないので「当たった、当たらなかった」で判断すべきではないが、ズバリ当てようとしない、予測できるような状況ではない、という事態の深刻さが伝わる。ロシアとウクライナ、そしてNATOとの緊張関係には長い歴史があり、その経緯を振り返りながら、現地の映像、両大統領の声明、専門家の意見を受け止める。遠く離れた場所でどうしたらいいのだろうと困惑していると、SNSでの抗議表明や、寄付やデモ活動が始まった。


橋下徹「直ちにウクライナに行って戦え」

橋下徹がTwitterに「日本国内でウクライナの国旗を掲げて集まってもクソの役にも立たない。ウクライナとともにあると威勢よく言っていた国会議員は直ちにウクライナに行って戦え」と書き込んでいる。なんというか、クソの役にも立たないコメントだなと思う始まってしまった戦争の映像や記事を見て、多くの人の気持ちが塞ぐどうしたらいいのか戸惑う人が傷つかないでほしい、生活や街が壊れないでほしい、と思うできる限りの行動を探す

その時に、役に立つ・立たないという尺度を持ち込み、ウクライナに行って戦えと煽るそれは、連帯を壊すだけの意味しか持たないどこまでも害悪である。彼だけではなく、「戦争反対と言っていても変わらない」と吐くインフルエンサーも散見されたが、そもそもなぜ、個人が、戦争を止める決定打を持っていなければならないのだろう。それを持っていないからこそ、できることは何かと探している。そして、そんなことを言う人もまた、決定打を持っていない持っているはずがないのだ


「〝シンゾー×ウラジーミル〟の仲に期待も」

橋下徹がレギュラーコメンテーターとして出演する『日曜報道THE PRIME』(27日・フジテレビ系)にゲスト出演していたのが、安倍晋三元首相。番組の告知ツイートには「プーチン大統領を最もよく知る安倍晋三元首相が緊急生出演!」と書かれていた。確かに何度も首脳会談を繰り返してはきたが、北方領土の交渉では押し切られ、2019年には「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている」「ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆けて、駆け抜けようではありませんか」と話しかけ、プーチンを失笑させていた人だ。「最もよく知る」ではないだろう。たとえとしてはあまり適切ではないけれど、片思いし続けた人と、片思いを利用した人の関係性である。

その番組を見て仰天する。テロップには「〝シンゾー×ウラジーミル〟の仲に期待も」とある。その「仲」を活かす可能性があるならば、こうしてテレビに出て訴える以外の方法を選ぶはずだが、シンゾーを招いた番組は、シンゾーのTwitterに寄せられた「プーチンを説得して下さい」といったコメントを紹介し、その存在感を持ち上げた。そもそも、国家それぞれがどういったメッセージを国際社会に出すのかが問われている中、不安定なのに饒舌という彼の弁舌をそのまま流すのはリスクが高い。ましてや、対談相手は、放送後、「日本国内でウクライナの国旗を掲げて集まってもクソの役にも立たない」とツイートするような人物である。


好戦的な態度を披露する場

案の定、議論は、できるはずもない「プーチンを説得して下さい」には向かわずに、「核共有核シェアリング)」について議論を進めていくべき、といった方向へ向かっていく。橋下徹は、非核三原則の「核は保有しない、核は製造もしない、核を持ち込まない」のうち、「核を持ち込まない」については見直すべきではないかと提言、それを受けて安倍も「議論していくことをタブー視してはならない」と引き受けてしまう。日本の核についての考え方を抜本的に変えるような発言を平然と述べてしまったわけだが、「外交の安倍」という自負があるならば、あまりにも不用意な発言である

橋下やインフルエンサーのツイートに代表されるように、こういった有事では、小さいかもしれないそれぞれの声を茶化し、そんなことをやったって意味はないと軽視しながら、打って変わって、自分には何が起きるかが見えている、とアピールするような連中が登場する。声を上げるのを萎縮させる効果しか持たない。正直もう既に、萎縮して、黙り込んでしまった人もいるだろう。それはそうだ。だって、「クソの役にも立たないとまで言っているのだから。そんな人がテレビに出て、元首相に突っ込んで、非核三原則を揺さぶってしまう目の前の戦争をどうするか、ではなく自らの好戦的な態度を披露する場としてテレビを使ってはいけないと思うし、使う側はこの使い方でいいのか、まだ考えないのだろうか

(イラスト:ハセガワシオリ)
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コメント
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●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

2022年02月21日 00時00分48秒 | Weblog

(2022年02月13日[日])
リテラの記事【右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html)。

 《そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ》。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に…
     ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

 《保守》? 《プロパガンダ》?? 〝否定派〟の論客の皆さん《自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など》は…カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなのか? 
 (リテラ)《彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。当然の判決だろう》。

   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
           言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
           ↓   ↓   ↓
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 デマ屋・ヘイト者についての話題。…言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満なのか
 東京新聞の小倉貞俊記者による記事【慰安婦問題に迫るドキュメンタリー 映画「主戦場」めぐりバトル】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019053102000136.html)によると、《旧日本軍の慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画「主戦場」をめぐり、場外バトルが過熱している。四月に封切られるや、ネットを中心に賛否が噴出。出演した保守系論客らは三十日、都内で会見を開き「だまされた」と抗議した。日系米国人で来日中の監督側は六月三日に反論の会見を開くという。 (小倉貞俊)…元慰安婦の支援団体や研究者だけではなく、慰安婦問題に否定的な立場からも「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長や米国の弁護士ケント・ギルバート氏、ジャーナリスト櫻井よしこ氏、杉田水脈衆院議員らが出演し、持論を展開している…作品中では複数の保守系出演者から差別的な発言が続出する。会見ではこの点もただされたが、発言内容の訂正などはなかった…デザキ監督は公式サイトで「彼らの発言は、彼らの自由意思。一般公開も考えている、との合意書を交わしている」とコメント…慰安婦問題の激戦地となりつつある作品について映画監督の森達也氏は「慰安婦問題を取り上げる映画は多いが、主張が対立する人たちが同じ作品中で語る例はほとんどなく意義がある。ドキュメンタリーは作家性もあり、完全な中立にはなり得ない。対象者が主張したいことと、監督が聞きたいことが食い違うのは当然だ」と話した》。
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   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
                 馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
           ↓   ↓   ↓
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 ところで、映画『主戦場』について。《保守》? 《プロパガンダ》?? カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなか? 与党自公や癒党お維を支えているニセ保守・ニセ右翼な人たちは、恣意的な言論の自由、表現の自由の使い分けがお好きだね。アベ様の《メディアコントロール》を放置した〝毒〟は、ニッポンの社会のいろいろな部分に相当な悪影響を及ぼしている。
 マガジン9のコラム【こちら編集部/映画『主戦場』その後〜デザキ監督の記者会見から】(https://maga9.jp/190605-5/)によると、《藤岡氏らの記者会見では、内容が「フェア」なものになっておらず、「一方的なプロパガンダ映画だ」との主張も展開されました。デザキ氏は、「物事がフェアであるかどうかという判断は常に主観的なものです。もし、映画が彼らの主張に沿った(『慰安婦』問題の存在を否定するような)内容になっていたら、彼らはこれ以上フェアな映画はないと言っていただろうと確信しています」と指摘…「さまざまな意見に耳を傾けた上で、自分なりの結論を映画の中に入れることが、責任を果たすことだと考えました。すべての主張に同等の説得力があるわけではないことを示すのが重要だと思ったのです。私は、どちらの意見に説得力があるかを自分で判断して結論を導いたし、そのプロセスは映画の中で明らかになっています。それを見た上で、観客は私の結論に同意することも、同意しないこともできるのだから、プロパガンダとはいえません。私の出した結論そのものは重要ではなくて、観客自身が映画を見てそれぞれの論点について検証することを推奨しているのです」…そうした状況を生み出してきた責任の一端が、「慰安婦」問題を「タブー」としてなかなか扱わず、歴史修正主義の言説のおかしさをきちんと指摘してこなかったメディアにあることは言うまでもありません》。
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https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!
2022.02.06 05:00

     (『主戦場』公式HPより)

 戦時中に朝鮮人の強制労働が行われていた歴史をめぐり韓国が異を唱えていた、「佐渡島の金山」の世界遺産登録への推薦に踏み切った岸田政権。「登録が見込めない」としていったんは推薦見送り方針だったにもかかわらず、「歴史戦」とやらを連呼する安倍晋三元首相ら極右勢力に媚びる形で一転、推薦強行に転じたのだ。

 戦時中、佐渡鉱山でも長崎の端島をはじめとする地域と同様、朝鮮人が強制的に連行された上で危険な労働を強いられていたことは新潟県が編纂した通史でも記述されている史実にもかかわらず、「韓国人強制労働の痛ましい歴史に目を背けている」という韓国政府からの当然の抗議に、林芳正外相は「韓国側の独自の主張は受け入れられず遺憾」などとフェイクまがいの反論

 「ハト派」「リベラル」を自称する岸田首相だが、岸田政権になっても歴史修正主義・韓国ヘイト路線を改めるつもりはまったくないらしい

 そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ。

 2019年に公開された映画『主戦場』は、日系アメリカ人のデザキ監督が、慰安婦問題をめぐる“否定派”と“リベラル派”双方の主張を対比させ、一次資料を分析しつつ検証するという内容。なかでも見所は、自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など右派論客が垂れ流す歴史修正や差別主義丸出しの言辞の数々だ

 たとえば、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は「フェミニズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と性差別を剥き出しに。杉田水脈議員は「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」などと陰謀論をぶちまけている

 同作はこうした“否定派”のトンデモ発言や、監督によって緻密に論点整理された構成が話題を呼び、国内外の多くのメディアに取り上げられた。2019年4月の東京を皮切りに全国順次公開し、大きな話題になったのだが、これに対してインタビューでトンデモ発言を口にしていた一部の右派論客が上映を中止させようと裁判を起こしたのである。

 訴えたのは、“否定派”の出演者であるケント・ギルバート氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏、元「在日特権を許さない市民の会」の山本優美子氏(「なでしこアクション」代表)ら5名。彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。

 当然の判決だろう。実際、藤岡氏らの主張は説得力に欠けるものばかり。たとえば映画で「歴史修正主義者」「否定論者」「ナショナリスト」「極右」「性差別主義者」などと紹介されたことで著作者人格権を侵害されたと主張したが、その発言や主張から考えれば、正当な論評であると言っていい。

 また、「商業映画と知らされていなかった」などと難癖をつけていたが、事前にデザキ監督側の用意した「承諾書」「合意書」にサインしていた。この経緯については、2019年藤岡氏らが上映中止要求の会見を開いた際、本サイトでも報じていたが(https://lite-ra.com/2019/06/post-4752.html)、今回の判決でも退けられた。

 デザキ監督は判決後の会見で「この裁判の勝利は、日本における表現の自由の勝利」と判決を評価したうえで、右派連中の狙いについてもこう喝破した。

裁判の目的は、この映画の評価を毀損し、上映を止めるためのものだと明らかになったと思います」
「裁判に負けてしまうと、原告は慰安婦自体をフェイク、嘘の話と言ったはずですそういうことがあってはいけないということで、裁判に対して非常に重みを感じながら今日にいたりました」

 デザキ監督の言うとおり、歴史戦叫ぶ極右連中のやり口は、慰安婦問題の本質とは関係のない裁判を持ち出して「慰安婦はフェイク」「慰安婦は嘘」など史実を捻じ曲げるものだ。実際、映画『主戦場』でも彼らの歴史否認の本音がどこにあるかが否応なく伝わってくる。

 本サイトでは、2019年4月映画公開当時、デザキ監督のインタビューとともに映画『主戦場』を紹介する記事を配信した。以下に再録するので、歴史修正主義がいかに差別と表裏一体であるか、極右連中の「歴史戦」なるものの正体をあらためて認識してほしい。

(編集部)


■テキサス親父は慰安婦像を「ブサイクのガラクタ」杉田水脈は韓国を「嘘は当たり前の社会」と、加瀬英明は吉見義明も秦郁彦も「読んだことない」

 戦中の日本軍による慰安婦問題を題材にした映画『主戦場』が、反響を呼んでいる。

 出演者には杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏などといった従軍慰安婦を否定・矮小化する極右ネトウヨ論客が勢揃い。「慰安婦はフェイク」と喧伝する歴史修正主義者たちと、慰安婦問題に取り組むリベラル派の学者や運動家らがスクリーンのなかで“激突”するドキュメンタリー作品だ。

 同作の見所は何と言っても、慰安婦問題をめぐる国内外の“論客”を中心とする30名余りへのインタビューだろう。

 櫻井よしこ氏ら“極右オールスターズ”の面々は「慰安婦は売春婦だった」「合法であり犯罪ではない」「慰安婦像設置の背景には中国の思惑がある」などの主張を展開。これに対して、吉見義明・中央大学名誉教授や「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈事務局長、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香常任代表らが反論を展開する。

 出演者らは顔を付き合わせて討論するわけではないが、論点を明確にして構成されていることで主張の対立点や強度を意識しやすく、ハイテンポなカット割りも相まって飽きさせない。映画は双方の主張を取材や資料を用いて細かく比較・検証し、その矛盾や恣意性を明らかにしていく

 とくに、本サイトがオススメする同作の鑑賞法は、歴史修正主義者の口から発せられる主張のトンデモさをじっくりと吟味することだ。

 たとえば保守派の重鎮で、慰安婦否定論者の加瀬英明氏(日本会議代表委員)の場合、「慰安婦問題に関して正しい歴史認識をしている歴史家は?」と聞かれて「私がそのひとり」と自認する。しかし驚くことに、加瀬は慰安婦問題研究の第一人者のひとりである吉見名誉教授のことは「知りません」と嘯く。それどころか、保守派の歴史家である秦郁彦・千葉大学名誉教授の著書すら「読んだことない」「人の書いたものあまり読まないんです。怠け者なもんで」などと宣うのだ。

 ちなみに、加瀬氏は「『慰安婦の真実』国民運動」という団体の代表も務めている。この極右団体は昨年、監事(当時)の藤井実彦氏が台湾で慰安婦像を蹴り、大きな国際問題になったことも記憶に新しい。他にも、同会は加瀬氏自身の名義で地方地自体が慰安婦問題を扱う映画を後援することにクレームをつけている。そんな人物が、基本的な慰安婦研究すら「知らない」「読んだことない」などと恥ずかしげもなく開陳するのだから、呆れてものも言えない。

 もちろん、右派のトンデモはこれだけではない。右派陣営のインタビューからは明確な人種差別・性差別の意識が浮かび上がる。

 たとえば杉田水脈は“米国での慰安婦像設置のバックにいるのは中国”などと言い出し、「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」と陰謀論を全開。さらには「日本が特殊なんだと思います。日本人は子どものころから嘘をついちゃいけませんよと(教えられてきた)」「嘘は当たり前っていう社会と、嘘はダメなのでほとんど嘘がない社会とのギャップだというふうに私は思っています」とヘイトスピーチを連発する。

 また、テキサス親父は「慰安婦像を見に言ったとき、私は(像の顔にかぶせるための)紙袋を持って行った。それがふさわしいと思ってね。ブサイクのガラクタには紙袋がお似合いだ」などと笑いながら語り、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は、「フェニミズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と言い放つ

 映画のなかでもナレーションで「差別意識が元慰安婦は偽証しているとの考えに繋がっているようだとはっきり指摘されていたが、まさにその通りとしか言いようがないだろう。


■暴かれるIWG報告書の虚構と櫻井よしこの調査費支払いの事実

 慰安婦問題をめぐる右派の性差別的・人種差別的な態度については、映画の後半でも「元修正主義者」と紹介される女性が証言する。保守界隈に身を置いた立場から否定主義者たちの振る舞いについて語るのだが、実はこの女性は、数年前まで「ネクスト櫻井よしこ」として保守論壇で注目を浴び、実際、右派の月刊誌にも何度か寄稿したことのある人物。だが、あるときから「ナショナリスト」たちの主張を疑うようになり、今は距離を置いているという。

 さらに、この女性が“否定主義者の嘘”を告白する場面は、映画『主戦場』のハイライトのひとつとなっている。詳しくは劇場で直接見ていただきたいのだが、ここでは予備知識として、あるいは鑑賞後のための補足情報として記しておこう。

 はじまりは、産経新聞が2014年11月1日の紙面で〈著名な米国のジャーナリストが日本の慰安婦問題の調査に本格的に取り組み始めた〉として、マイケル・ヨン氏というフリージャーナリストを紹介したことだった。これに続けて産経は、同月27日付で「慰安婦『奴隷化』文書なし 米政府2007年報告に明記」と題した記事を掲載。ともに古森義久・ワシントン駐在客員特派員による署名記事である。書き出しはこうだ。

〈米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかとなった。〉

 記事の言う「大規模な再調査」というのは、2007年に米政府がまとめた「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班米国議会あて最終報告」(通称・IWG報告書)のことを指している。産経は、〈慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された〉として、IWG報告書のなかに「慰安婦関連は皆無」だったことを根拠に〈日本側の慰安婦問題での主張の強力な補強になることも期待される〉と書いた。

 マイケル・ヨン氏は「IWG報告書をスクープ」ともてはやされ、「正論」(産経新聞社)や「週刊文春」(文藝春秋)でも「報告書は『二十万人の女性を強制連行して性奴隷にした』という事実が一切ないことを証明している」などと触れ回った。これ以降、保守界隈では「結果的にIWGは『慰安婦を軍が強制連行などして性奴隷とした証拠はなかった』とするもの」(ケント・ギルバート)などとして広く流通。ようするに、IWG報告書は右派陣営から“慰安婦問題の犯罪性を否定する切り札”として扱われてきた。

 ところが、である。映画『主戦場』では、このIWG報告書をめぐる右派の言説が見事にひっくり返される。実は、前述の「元修正主義者」の女性こそ、ヨン氏とは別の米国人とともにくだんの報告書を「発見」した人物で、いわば真のオリジネーター。その彼女が、映画のなかで後悔の言葉とともに語るのが、“IWG報告書をめぐる右派の宣伝がいかに虚構であるか”という具体的な説明なのだ。

 しかも、映画のなかでは名指しこそされていないが、マイケル・ヨン氏は慰安婦問題をめぐって、普通では到底考えられない額の「調査費」まで受け取っていたとされる。実際、ヨン氏は自身のブログに〈櫻井女史らは、私に調査をするようにお金を支払った〉と記しているのだ。あまりに生臭い話だが、映画ではこの「高額調査費」問題についても監督が櫻井氏に直撃しているので、ぜひ櫻井氏の“反応”をスクリーンで確認してほしい。


■『主戦場』ミキ・デザキ監督が本サイトに語った「どっちもどっち」批判

 ちなみに、映画の公開前には、出演者に極右歴史修正主義者やネトウヨ文化人が多数ラインナップされていることから「否定派の宣伝になるのではないか」との懸念の声もネット上で散見された。だが、この映画は単なる「両論併記」で終わらない。

 本作が映画デビュー作となるミキ・デザキ監督は、1983年生まれの日系アメリカ人2世。日本での英語教師やYouTuber、タイでの僧侶経験もあるという異色の映像作家だ。2013年にYouTubeで日本社会のなかのレイシズムの存在を指摘したところ、ネトウヨに炎上させられた。そうしたなかで、朝日新聞の植村隆・元記者に対するバッシングを目の当たりし、慰安婦問題への関心を高めたという。両陣営から介入されないため、クラウドファウンディングで資金を集めて『主戦場』を製作した。

 デザキ氏は本サイトの取材に対し、「両方の主張のどちらがより筋が通っているかを比較するべき」と語る。

「論点を並べて“どっちもどっちだ”というやり方は、実のところ政治的なスタンスの表明に他なりません。慰安婦問題に関しては、いま日本では右派の主張がメインストリームになっている。そこに挑戦を示さないことは、彼らの言いなりになるということであり、その現状を容認することに他なりませんから。日本のメディアの多くは両論併記を落としどころにしていますが、それは、客観主義を装うこと語るべきことにライトを当てていないということ。単に並べるだけでなく、比較することで生まれる結論があります」

 従軍慰安婦をめぐる否定派/肯定派の「論争」にスポットライトを当てながらも、決して“どっちもどっちにならない映画『主戦場』。終盤では、日本の歴史修正主義の背景にある極右団体「日本会議」や安倍晋三首相に連なる戦後日本政治の流れもフォーカスされる。

 一般公開に先駆けて行われた日本外国特派員協会での上映会後の質疑応答では、デザキ監督に対し否定派の言論人から批判的な質問も飛んだ。4月19日には、日本会議が〈この映画には、日本会議に関して著しい事実誤認が含まれている〉などとする声明をHPで公表。4月25日発売の「正論」ではケント・ギルバート氏が「とても見るに値しない映画」などとこき下ろしている。まさに大慌てといった感じだが、ようするに、それだけ否定論者たちの核心に迫った映画だということだろう。いずれにせよ、判断するのは観客だ。

(編集部)
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コメント
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●山添拓議員の《送検》、八代英輝弁護士の《野党共闘に対する意図的な攻撃》とそれに群がるお維議員たち、中村格氏の警察庁長官へ昇格…

2021年09月21日 00時00分07秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


―――――― 《山本太郎代表…「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破》、《適菜収…一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である》。


(2021年09月19日[日])
一体何事かと思えば…。山添拓さんのつぶやきから:

―――――――――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151513037803523
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151540221087749
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151591991365634

山添拓@pioneertaku84

2020年11月3日、休日を利用して趣味の鉄道写真を撮りに行った際に、長瀞町の秩父鉄道の線路を横断したことが、埼玉県警秩父警察署から軽犯罪法違反であるとの指摘を受け、本年9月16日付で送検した旨の連絡を受けました。軽率な行為だったと反省しています。

午後5:57 2021年9月18日
―――――――――――――――――――――――――――――――――

私は、地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所を、列車が接近していない時間帯に、通行可能な道であるという認識のもとに、約1秒程度で渡りました。

午後5:57 2021年9月18日
―――――――――――――――――――――――――――――――――
これが渡ることが禁止された箇所であったという指摘については、素直に従い、すべての事情を説明し、反省する旨を記した上申書も提出しています。
今後、二度とこのようなことのないようにいたします。

午後5:57 2021年9月18日
―――――――――――――――――――――――――――――――――

 誰が共産党議員らを監視しているのやら…。10カ月も経った、なぜに今? 暗澹とした気分になる。
 ニーメラー牧師の警句を地で行く。

   『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」
      …高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…

 《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
 【ラサール石井 東憤西笑/八代英輝弁護士の「虚偽コメント問題」は公平であるべきTV局とスタッフの知性の劣化にも一因】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/294778)によると、《TBS系「ひるおび!」で八代英輝弁護士が「…」と発言した問題。「綱領」を「要綱」と間違い、全く書かれていないことをあるかのように述べたのは、ワイドショーでのたわ言と看過するには酷すぎる暴言だった。共産党は即刻抗議した。…問題は、田崎史郎氏がいたにもかかわらず間違いを指摘せず、番組自体も発言をスルーしてしまったことにある。そもそも出演者はバランスよく配置されるべきだ。その中で自由に討論すればよい。どうも室井佑月さんが降板したあたりからキャスティングがかなり偏っているように思える。発言が野党共闘に対する意図的な攻撃であり、あえて確信犯的に発言したものであるとしたら、客観的であるはずのコメンテーターとしては逸脱した行為であり、それを容認したのなら、結果的に番組自体が、政府広報、いやそれ以上の一政党を支援する装置になってしまったということになる。これはスタッフの矜持のなさと知性の劣化が招いたものか。》

   『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
     求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》

  デマに群がる、蝟集するお維のあまりの醜悪さ…《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904)によると、《野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。…デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート》。

   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、「安倍首相は、
      嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
    《松尾 確かに。それで、室井さんの出演している『ひるおび!』
     (TBS)はどう? 個人的には八代英輝弁護士が面白いな
     と思っていて。安倍さんのお友だちなの?》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    《5日放送の『ひるおび!』(TBS)でも、慰安婦問題など含む作品を
     展示した「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた件を
     とりあげるなか、八代英輝弁護士がこんな発言をしていた。
     「…この慰安婦問題っていうものが史実に基づかないものである
     こと。…」 八代弁護士は「表現自体をさせないという風潮は危険だな
     と思う」などとエクスキューズをいれつつも、「私自身はこれ
     (少女像)を置いて、こんなものあってはならないと議論する
     ということはアリだと思いますけどね」と続けるなど、
     嫌韓煽りを剥き出しにしていた》

 リテラの記事【八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html)によると、《八代弁護士は…「共産党は…党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった》。
 このリテラの記事の結び、《れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう》。さすが、山本太郎さん。

 一方…こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。

   『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
       忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…

 最後に、青木理さんの『日本の公安警察』。

   『●『日本の公安警察』読了(1/2)
    「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
     「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
     「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
     「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
    「奇々怪々な「菅生事件(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
     〝爆弾犯〟の異常な出世」

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
    《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
     仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
     包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
     国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着
     物語るものであろう》

 再度、引用する:

――――――――――――――――――――――――――――――――――
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/44ec4cf2d3eae47aa55c93e8c0a996e7
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5e6abd0d5b21ef7d6d1f894069c32f8b

青木理さん『日本の公安警察』:

 奇々怪々な「菅生(すごう)事件」という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、〝爆弾犯の異常な出世。《…当時国家地方警察大分県本部に所属する公安警察官だった。…事件は一転して、公安警察による謀略事件だった疑いが浮上した。…〝オトリ捜査〟…。…共産党員らに有罪を言い渡した原判決を破棄し、全員無罪の判決を下した。寒村で突如として起きた「共産党員による駐在所爆破事件」は、地元の共産党周辺へと投入された公安警察官らによる謀略事件だったのである。…大分地裁は戸高を爆発物取締罰則違反で起訴し、その後福岡高裁も戸高の有罪を認定したが、結局は「爆発物に関する情報を警察の上司に報告したことが自首にあたる」として刑を免除される。驚くべきはこの後の戸高に対する処遇だった。警察庁は有罪判決からわずか三カ月後、警部補として復職を認めたのである。…復職後の戸高は警察大学校教授、警察庁装備・人事課長補佐などを歴任して警視の地位まで昇任。八五年、警察大学校術科教養部長を最後に退官したノンキャリアの公安警察官としては異例の出世った。…「パチンコ疑惑」…参院予算委員会で、再び「戸高…」の名前が物議を醸す。…警察OBが占める「たいよう共済」の常務に問題人物が就任…。戸高…のことだった。…こんなところにも顔を出している。…菅生事件の〝亡霊〟は事件から四〇年以上を経ても警察組織の中枢でひっそりと息づいていた。そしてプリベイドカードは、今も巨大な警察利権の一つとして指摘されている》。

 盗聴。《中野の警察大学校に本拠を置く「サクラ」部隊は、そんな秘密工作活動を発足以来三〇年以上にわたって延々と、そして水面下で続けてきた。だが一九八六年、組織に大きな転機が訪れる。共産党の緒方国際部長宅盗聴事件の発覚である。…緒方側の申し出を受け、NTT職員は現場を所轄する警視庁町田署に事実関係を通報した。しかし、到着した町田署員は緒方側から事情を聴くと近所で長時間の電話をし、緒方らに対して「警察は静観する」と言ったきり捜査に乗り出すことを拒否。NTT側が一一月二八日、同署に告発したにもかかわらず、これを受け取らず、翌二九日になってようやく受理した。/ところが一二月一日になると突如として実況見分を実施し、大量の〝証拠品〟を持ち帰ってしまう。極めて不透明な形で行われた見分は証拠隠滅すらうかがわせるものだった》。当時の検察総長伊藤榮樹氏のたとえ話・おとぎ話。損害賠償請求訴訟では賠償が命じられ、高裁でも勝訴、国側の上告断念で判決は確定。
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https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html

八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党PR
2021.09.17 12:08

     (公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版)

 『ひるおび!』(TBS)レギュラーコメンテーターの八代英輝弁護士による日本共産党デマ発言だが、当の八代弁護士にも、同じ見解を持つ自民党政権や応援団にもまったく反省はないらしい

 八代弁護士は10日放送回のなかで「共産党はまだ『暴力的な革命』というものを、党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった。

 ところが、13日に局アナがこの点について訂正・謝罪した一方、八代弁護士は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」などと開き直った。

 しかも、ネット上ではネトウヨや自民党応援団がこぞって「八代弁護士は何も間違ったことを言っていない」「共産党は破防法に基づく監視対象団体」「公安調査庁から暴力主義的な破壊活動をおこなう恐れがあると認定されている」などと叫び、加藤勝信官房長官までが「政府の認識は何ら変更するものではない」などと八代弁護士をアシストしている。

 まったく、連中の悪質さには呆れ果てるしかない。安倍・菅政権の閣議決定の根拠となり、いまもネトウヨや政権応援団が「共産党は暴力革命を捨てていない」ことの根拠としてがなり立てているのは、共産党が破壊活動防止法にもとづく公安調査庁の監視対象団体になっているということだが、この監視対象指定じたい、先日の記事で指摘したように、公安調査庁のでっちあげにすぎないのだ。

 破防法は既報のとおり東西冷戦下の1952年に共産党を排除する政治的な目的でつくられた法律で、その破防法に基づき、監視機関として、公安調査庁が設けられた。

 しかし、この70年近く、公安調査庁は破壊活動を裏付けるような証拠を一切上げられておらず、自民党や警察関係者にすら「無用の長物」「予算の無駄遣い」と冷笑されてきた。

 しかし、何も証拠を上げられていないのは当然で、公安調査庁は自分たちの組織と予算を維持するため、破壊活動の実態など何もないのに、70年近くも共産党に無理やり破壊活動の疑いをかけつづけてきただけなのだ。

 それを証明する公的資料がある。それは、公安調査庁が年に1度発表している、国内外の治安情勢や監視対象団体の動きをまとめた報告書「内外情勢の回顧と展望」だ。


■公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版の失笑ものの内容

 たとえば、最新版にあたる2021年1月の「内外情勢の回顧と展望」を見てみよう。共産党は、「国内情勢」を取り上げた章に登場する。ちなみに、国内情勢のトップバッターとして取り上げられている団体はオウム真理教で、つづいて過激派。共産党はその次の3番目に登場し、最後の4番目は「右翼団体など」となっている。

 一体どんなおどろおどろしい破壊活動が書かれているのか、と共産党のページを開くと、まず、タイトルにはこうあった。

「コロナ禍での政策提言などを通じて存在感のアピールに努めた共産党」

 え? 「暴力革命」とか「破壊活動」じゃなくて「コロナ政策の提言で存在感をアピール」? これって、むしろ政党として褒めてないか

 いや、でも、本文にはさすがに何か破壊活動を示唆するようなことを書いているはず、と思って目を移すと、レポートはこう始まる。

〈共産党は,1月,平成29年(2017年)以来3年ぶりとなる「日本共産党第28回大会」を開催した。大会では,安倍政権の一連の施策について,「憲法と平和,暮らしと経済,民主主義と人権などあらゆる分野で,戦後どの内閣もやってこなかった史上最悪の暴政の連続だった」と批判した。そして,この状況を打開するには,野党が政治的立場の違いを乗り越えて結束し,政権交代を目指すことが重要であると強調した上で,次期総選挙に向け,「野党間で相互敬意をもって一致点で団結し,連合政権をつくるために力を尽くす」などと野党共闘の発展を訴えた。大会には,「日本共産党第27回大会」(平成29年〈2017年〉)に続き,他野党・会派から来賓を迎え,挨拶の場を設けるなどして,共闘の印象付けを図った。〉

 本文が始まっても「暴力革命」や「破壊活動」に関係する記述はなかなか出てこず。その代わりに書かれていたのが、安倍政権は史上最悪の暴政の連続と批判し、その打開のために野党が一致団結しようと呼びかけた、という話だった。公安調査庁の解釈では、もしかしたらこれが「破壊活動の前触れ」ということになるのだろうか。さらに、レポートはこうつづく。

〈また,大会では,「日本共産党第23回大会」(平成16年〈2004年〉)以来となる綱領改定を行い,従来から取り組んできたジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定し,女性層に寄り添う姿勢を明確にした。なお,中国については,尖閣諸島周辺海域における中国公船の領海侵入など覇権主義的行動が深刻化していると指摘した上で,「日本共産党第23回大会」で同国を評価した部分を削除した。大会後,共産党は,大会決定や改定綱領の下,令和4年(2022年)の党設立100周年に向けて,党員数及び「しんぶん赤旗」読者数を,大会開催時と比べて3割増とすることなどを目標に党勢拡大活動に力を注いだ。〉


■公安調査庁が共産党の「各地で生活物資の配布活動」「中国批判」を明記 まるで共産党の宣伝パンフ

 相変わらず、「暴力革命」「破壊活動」の記述はなく、今度はその代わりに「ジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定」「女性層に寄り添う姿勢を明確にした」……。その上、この「回顧と展望」では、共産党が中国共産党批判をおこなっていると記述。ネトウヨ連中がわめいている「共産党は中国の手先」説を否定する形になっていた。

 もはや共産党の広報紙か「しんぶん赤旗」でも読まされている気になってくる。いくらなんでもこのままでは終わらないだろう、とさらに読み進めたのだが、後半部分にあったのはこんな解説だった。

〈共産党は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を捉え,「新型コロナ危機を体験して, これまでになく多くの人々が政治に目を向けている」と指摘した上で,無党派層を中心に 入党の働き掛けに努めた。この取組では,政府が打ち出した各種政策を捉え,全世帯へのマスク配布や「GoToトラベル」をめぐる対応を批判するとともに,党独自あるいは他野党と共同で提言や政府に対する申入れを行った。〉
〈また,共産党は,党の援助を受け,党幹部も輩出している青年組織・日本民主青年同盟とともに,各地で生活物資の配布活動を実施し,「党・民青と学生の結びつきが生まれていることから,民青を支え,援助を強めることが重要である」などと同活動を評価した。〉
〈9月に発足した菅政権に対しては,安倍政権の政治姿勢を全面的に継承する体制であると 批判し,対決姿勢を鮮明にした。また,次期総選挙については,「しんぶん赤旗」などで,次の総選挙で政権交代を実現するという本気度を国民に示すことが大事であると繰り返し訴えるとともに,いつ解散・総選挙になっても市民・野党共闘の勝利と党躍進を必ず勝ち取る構えで戦い抜くと強調して,選挙準備を進めた。〉

 公安調査庁が列挙しているのは、アベノマスク批判に「GoTo」批判、コロナ対策の提言や政府へ申し入れをおこなったこと……挙げ句、生活物資の配布活動を各地で実施したとも書いているが、これ、コロナ禍で市民に寄り添ういい政党だなあ、という感想しかない。むしろ、共産党の善行を喧伝する公安調査庁は共産党の手先なのではないか?と疑ってしまいそうになるほどだ。

 しかも、レポートはここで終わり。まさかと思うかもしれないが、これが公安調査庁による「共産党」にかんする2021年版の調査結果の全部なのだ。

 安倍・菅政権の閣議決定および八代弁護士の主張、氏を擁護する人びとは、「共産党は暴力革命路線を捨てていない」とする根拠として公安調査庁による調査対象団体に指定されていることを挙げていたが、その公安調査庁は、たんに共産党を調査対象団体にしているというだけで、共産党のPR原稿としか思えない調査結果しか残せていないのである。まったく、これほどの税金の無駄遣いがあるだろうか


■日本ペンクラブや生協、日本ジャーナリスト会議、アムネスティまで監視対象にしていた公安調査庁

 しかも、公安調査庁が自らの組織維持と予算獲得のために危険性をでっち上げている相手は、共産党だけではない。なんと、生活協同組合(生協)や日本ペンクラブなどの報道関係の任意団体まで監視対象に広げようとしていた前歴がある

 1996年に公安調査庁が下部組織である公安調査局に指示を出し、広範な団体について実態把握に乗り出していたことが、1999年に判明したのである。当時の新聞によると、公安調査庁は全国8カ所の公安調査局に対してそれぞれの「重点解明目標」を設定。たとえば、近畿公安調査局の指示項目には、こんなことが書かれていたという。

〈「大衆・市民運動関係」として、原発建設の賛否を問う住民投票運動のほか、市民オンブズマンの行政に対する告発や大気汚染・リゾート開発・ごみ問題等への取り組みなどを行う団体を列挙。女性の地位向上や消費税率引き上げ反対運動も含まれている。〉
〈「法曹・救援、文化、教育関係」の分野では(1)いじめ・不登校問題、日の丸・君が代反対などに対する諸団体の動向(2)諸団体による死刑廃止や人権擁護の取り組みなどに加え「言論・出版の自由を求める活動の実態」としてマスコミ関係団体も指定した。〉(中日新聞1999年11月25日付)

 そして、公安調査庁が名指ししたとされる団体には、日本ペンクラブや日本ジャーナリスト会議、生協、アムネスティ日本支部、情報公開法を求める市民運動、原水協原水禁などがあったというのである。

 消費税やリゾート開発に反対する団体、いじめや不登校問題に取り組んだり女性の地位向上をめざす団体、さらに日本ペンクラブが、一体どうして破壊活動をおこなう恐れのある団体になるのか、さっぱり意味がわからない

 当時、中日新聞では、奥平康弘・東大名誉教授が「『気に入らない団体はすべて調査しよう』という政府側の意向を反映した動きなのだろう」とコメントしていたが、この調査対象を見るとそれ以下。とにかく、自分たちが予算獲得できるためなら、なんでもいいから手当たり次第、危険性があることにして調査しようとしていたとしか思えない


■山本太郎が八代らの共産党攻撃に「確信犯」「政治の世界で反社って言ったら、自民党と維新」

 いずれにしても、これらの事実を見れば、公安調査庁がいかにデタラメで、連中の言う「破壊活動のおそれ」とやらが何の実態もないでっち上げであることがよくわかってもらえたはずだ。

 しかし、問題は安倍・菅政権になって、リストラ対象になっていたはずのこの役所が復活、その妄想と陰謀論丸出しのやり口をそのまま政権が利用するようになったことだ。

 まず、安倍政権時代の2016年3月にも〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などとする答弁書を閣議決定した。

 2016年というのは、2015年に安保法案が可決・成立して以降、初の国政選挙である参院選がおこなわれたが、この参院選では、立憲主義に反する安保法制強行成立への抵抗から野党共闘が始動していた。この閣議決定は明らかに、参院選をにらんで、野党共闘潰しのために仕掛けられたものだった。

 そして、今年6月には、維新の鈴木宗男・参院議員の質問主意書に答えるかたちで、〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などという答弁を閣議決定したのだが、これもやはり、今回の衆院選対策で、野党共闘に揺さぶりをかけようとしたものだ。

 前述したように、かつての自民党にはまだ、このインチキな公安調査庁のあり方を批判し、整理しようという良識的な姿勢があった。しかし、安倍・菅政権になって良識も倫理もなくなった自民党政権は、フェイク公安機関を平気で政敵叩きに利用し始めたのである。

 それは支持層も同じだ。当の八代弁護士はもちろん、ネトウヨも公安調査庁のインチキ丸出しの「共産党=暴力革命」という決めつけに乗っかって、総選挙を前に、自民党擁護と野党叩きを繰り広げているのだ。

 れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?
公開日:2021/09/18 06:00 更新日:2021/09/18 06:00

     (「八代英輝弁護士の事務所は暴力団」とデマを流しても
      謝れば納得するのか(C)日刊ゲンダイ)

 弁護士の八代英輝が、日本共産党に関するデマをテレビ番組で垂れ流した。八代はTBS系「ひるおび!」(10日放送)にコメンテーターとして出演。野党4党(立憲民主、共産、社民、れいわ)の次期衆院選での共闘について「共産党はまだ暴力的な革命ってのを党の要綱として廃止していませんから、よくそういうところと組もうって話になるなと個人的には感じますね」と発言した。

 要綱は綱領の言い間違いなのだろうが、これはシンプルなデマである。

 弁護士なのだから、共産党が暴力革命路線を放棄していることを知らないわけがない。仮に知らなかったとしたら、それに反発した新左翼の動きも、日本の現代史もまったく知らないということになる。さすがにそれはありえない。よって、野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。

 番組は「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびします」と謝罪(13日)。八代は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることもあわせて申し上げるべきでした」などと言っていたが、話をゴマカすな。問題になったのは「私の認識」ではなく、デマを流したことである。

 また、謝れば済む話でもない。デマを流すのは簡単だが、デマを修復するのは難しい。テレビ番組で「八代の弁護士事務所は暴力団」とデマを流しても謝れば納得するのか

 デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗。足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート。

 これも論点のゴマカシだが、そもそも今の日本共産党は暴力革命路線どころか、かなり保守色が強い。一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である。公安が監視対象とすべきはこうした連中ではないか。
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●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

2020年10月26日 00時00分51秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日、https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279974)↑]



日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/任命拒否問題は学術会議をつるし上げる輩の疑惑追及が先だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279950)。

 《日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命拒否をめぐる政府側の対応は、ひどすぎる…「総合的・俯瞰的観点」を繰り返すのは、説明のしようがないからだろう》。

 アサヒコムの記事【自民が新ポスター「国民のために働く」菅首相は満足げ】(https://www.asahi.com/articles/ASNBF4552NBFUTFK00H.html?ref=tw_asahi)によると、《自民党は13日、菅義偉総裁が首相となったことを受け、新ポスターを発表した。キャッチフレーズは「国民のために働く。」。赤を背景に「情熱」を表したという。10月下旬には街頭に貼られる見通し。会見を開いた丸川珠代広報本部長によると、菅首相は「これが全国に貼られるんですね」と満足げだったという》。
 「国民のために働く。」…どの「国民」? 「全ての国民」ではないようだ。武田砂鉄さん「当たり前すぎる」「リスナーのために喋るラジオ」という当たり前。逆に、歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義政権の私物化もアベ様から《継承》し、その極致にスガ様は到達したようだ。

   『●違憲な壊憲、縁故主義・政権の私物化までも《継承》…《主権者である
         国民の一人一人が幸せを追求できる政治を実現》する気も無し

 《安倍政権のやり方をしっかり踏襲》。
 日刊ゲンダイの記事【批判されると組織潰し “ゴロツキ”みたいな官邸と自民党】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279974)によると、《問うに落ちず語るに落ちる――。日本学術会議が推薦した新会員候補6人が任命拒否された問題をめぐる菅政権の対応は、まさにこれ。菅首相は任命拒否の理由をゴマカし続けるが、何か言うたびに新たな疑問が生じ、ほころびが露呈。モリカケ桜問題で大揺れした安倍政権のやり方をしっかり踏襲する一方…》。

   『●あらゆる腐敗を《継承》する元・最低の官房長官スガ様…特に
     《メディアコントロール》は陰湿化し、悪質化し、強権の度合いが加速する

 さて、論点をずらされては困る。無《責任政党》内で何を議論しようと勝手だが、まず、「なぜ6人だけを拒否したのか」の理由を説明せよ。話しはそれからでしょ。《人事介入》大好きオジサンだな、全く。

   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
         歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
         脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)

 話は横道に。《隠蔽》《改ざん》の系譜が脈々と無《責任政党》に。
 【政治地獄耳/それが「自民のやり方」か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010140000116.html)によると、《★早くも政権末期の様相だ。学術会議問題は同じ神奈川県連でさして仲もよくない元経済再生相・甘利明が官邸を助けるためか中国による科学者の招へい事業「千人計画」に「積極的に協力している」とブログに書き込むだけでなく、テレビでも積極的に批判していたが、12日までにブログは書き換えられ「間接的に協力しているように映ります」などとトーンが激変した。 ★甘利の、「批判は大声で訂正はこっそりブログの修正だけ」で思い出すのは自民党衆院議員・杉田水脈が先月25日、党の内閣第1部会などの合同会議で、女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言して問題視されると発言していないと抗弁し、結果ブログで謝罪するという醜態をさらしたが、それとそっくりだ。その間メディアには答えない。今更、大物議員の甘利が杉田のまねをしてどうするのだろうか。つまり自民党の体質言いたいことは大声で発信して、間違えれば会見もせず逃げるやり方がまかり通っている証拠だろう》。

   『●《「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)…伊藤詩織さんと
         …大坂なおみ選手》、一方、杉田水脈議員がまたしても暴言


 マガジン9のコラム【雨宮処凛がゆく! 第535回:任命拒否という「見せしめ」〜日本学術会議の問題が投げかける菅政権のメッセージ〜の巻】(https://maga9.jp/201007-1/)。《菅政権が始まったばかりだというのに、「末期症状」と言いたくなるようなことが続いている。例えば9月末の自民党議員・杉田水脈氏の「女性はいくらでも嘘をつけますから」という発言。その後、杉田議員はブログで謝罪したものの、これまでも多くの失言が見られた杉田議員に対して、自民党は口頭注意をしただけだ。そんな騒動と同時進行で起きたのが、日本学術会議の任命拒否問題。拒否された6人は、それぞれ政府の方針に異を唱えた経緯があったことが注目されている。翌日のワイドショーなどでは、「こういうことをしたから拒否されたのでは」などの憶測が飛び交っていたが、それを見ながら、私は静かに戦慄していたこんなことがまかり通ってしまうのであれば、「政府を批判した」事実そのものがゆくゆくは「前科」のような扱いになっていくのでは、と。…この8年の流れから日本学術会議の問題を見ると、任命拒否は「これからさらに激しく個人攻撃を始めるからせいぜい気をつけろという政権のメッセージにすら思えてくるのだ。第二次安倍政権は、発足早々「生活保護基準引き下げ」を発表することで「弱者は見捨てるぞというメッセージを打ち出し、実際、そのような政治が行われてきた。が、菅政権のメッセージはさらに悪質ではないだろうか今、とても不安だどうか「最悪の予想」が当たりませんように。祈るように思っている》。
 《悪夢》どころか「地獄」だった第2次アベ様政権。それを踏襲し、さらなる陰湿陰険・悪質・強権化した大惨事アベ様政権の「底なしの地獄」。

   『●【本音のコラム】:《前川喜平…「あべとともにさりぬ」という
     わけにはいかない》《斎藤美奈子…「続・最悪」がないという保証はない》

 東京新聞のコラム【筆洗/<「歩」は「止」と「少」から出来ています。>。吉野弘さんの…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/61711?rct=hissen)によると、《…詩、「『止』戯歌(ざれうた)」。<歩く動作の中に/「止まる」動作が/ほんの「少し」含まれています。>▼やはり少し止まるしかないのではないか。政府が日本学術会議の一部の新会員の任命を拒否した問題の記事を読みながら、その詩と「止」の字が大きく浮かぶのである。記事中の政府のあやふやな説明が分からないのである▼首相は、学術会議が作成した推薦リストを「見ていない」と説明していた。とすれば、首相以外の人間が推薦リストから特定の人物を削除したことになる。事実とすれば、大問題であろう▼「見ていない」という首相に発言が問題になるとでも考えたのか、その後、加藤官房長官は「(首相は)詳しくは見ていなかった」とトーンを変える。不可解な説明と混乱。この状況で任命拒否を国民に理解せよという方がどだい無理である▼詩の続きがある。<「正」は「一」と「止」から出来ています。/信念の独走を「一度、思い止(とど)まる」のが/「正」ということでしょうか。>。任命拒否が首相の信念だとしても十分な説明も説得もできない以上、一度思いとどまるしか道はなかろう▼あの詩をまねる。<「」は「不」と「一」と「止」から出来ています>。一度止まることを考えず、理解も支持もないまま突き進むやり方はまさに(ゆが)んでいる。》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>「脱はんこ」異論】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1207470.html)によると、《▼はんこ主義に代わる極端な合理主義とスピードに置いてけぼりを食う人もいよう。それに文書データの隠蔽(いんぺい)や改ざんがはびこらないか。実例を私たちは安倍政権で散々見てきた ▼押印には理由がある。文書を作る人、内容を精査する人が責任を持ってはんこを押し、行政の質を保ってきたはずである。安易なはんこ主義の放棄は責任の所在をあいまいにしないか。隠された国の思惑を感じる。…▼面倒くさくても肝心なときは対面で確認を。きちんと文書を作り、誰がチェックしたか証拠を残して保存すべし。そういう当たり前の手続きが行政の信頼性を守る手だてとなる。突然の「脱はんこ」の大合唱、用心したい》。
 押印は「見て了承した」ことを意味しない―――とか、お得意の閣議決定しそうで怖い。スガ様の推薦リスト決済押印をもみ消すためじゃないでしょうね? 脱ハンコをしたんだから、日本学術会議問題は終了とでも?

   『●アベ様御夫妻、元・最低の官房長官スガ様、新官房長官殿…ジャパン
        ライフ、48HDも含め「桜を見る会」問題の幕引きは許されない
    《「桜を見る会」をやらないのだから、
      検証もやらないという理屈を言い出した》

 最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279950

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
任命拒否問題は学術会議をつるし上げる輩の疑惑追及が先だ
2020/10/14 06:00 今だけ無料

     (安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠匿体質が
      浮き彫りに(C)日刊ゲンダイ)

 日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命拒否をめぐる政府側の対応は、ひどすぎる。最大の問題は1983年に中曽根首相が「政府が行うのは形式的任命にすぎないとした国会答弁をひっくり返す事態を起こしたにもかかわらず、日本学術会議法の解釈変更はしていないと強弁し続けている点だ。任命拒否の具体的な理由説明も一切ない。「総合的・俯瞰的観点」を繰り返すのは、説明のしようがないからだろう。

 安倍政権下の2018年11月に内閣府が内閣法制局に照会し、「首相は学術会議の推薦の通りに任命すべき義務があるとまでは言えないとする見解を文書でまとめていたとして任命拒否の根拠に持ち出してきたが、これも問題だ。

 この文書は国会で審議されたこともなければ、国民に公開されてもいない。手前勝手な内部文書をお墨付きであるかのようにデッチ上げているのと同じだ。安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りになっている公文書や統計改竄の首謀者、あるいは責任者が法律をねじ曲げてデタラメを押し通そうとしているところに問題の本質がある

 任命拒否の張本人である菅首相は、森友学園疑惑への安倍昭恵夫人の関与はないと国会答弁。その後、公文書改竄が起きた。ご飯論法を駆使して批判をかわそうとする加藤官房長官は、ジャパンライフ事実上の広告塔であったばかりか、厚労相時代には統計不正の責任を負う立場だった。

 衆参両院の閉会中審査で「総合的・俯瞰的観点」を連発した内閣府の大塚幸寛官房長は、桜を見る会の推薦者名簿改竄で謝罪に追い込まれた人物。疑惑の面々が学術会議に対する人事介入でも暗躍しているのだ。学術会議のあり方を検討するPT設置で鼻息が荒い下村博文政調会長は、加計学園から裏献金を受けた疑惑がくすぶっているし、英語民間試験をめぐるベネッセとの癒着が疑われている。

 スガ自民は行政改革の対象だの、あり方見直しだのと学術会議をつるし上げているが、嘘と改竄だらけの自分たちを振り返ったらどうか。追及されるべきは菅、加藤、大塚、下村たちなのだ。こんな輩が浅知恵を働かし、学術会議を牛耳ろうなんて言語道断。権力が学問の自由を平然と侵害するこの国は先進国でも法治国家でもないメディア、官僚に続いて忖度学者があふれかえるようになれば、いよいよ日本はオシマイだ
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●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》(日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任

2020年09月04日 00時00分41秒 | Weblog

[※ 《望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る》…森達也監督『-新聞記者ドキュメント-』(https://i-shimbunkisha.jp/)↑]



日刊ゲンダイの記事【伊藤詩織さんついに提訴…杉田水脈議員が暴言連発するワケ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277626)。
望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【【動画あり】伊藤詩織さん、杉田議員を提訴 SNS中傷への「いいね」は名誉侵害と】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/50106)。

 《…という匿名の誹謗中傷に対して、杉田氏が「いいね」を押したため、精神的苦痛を受けたとして220万円の損害賠償を請求…杉田氏は「日本維新の会」などを経て、17年に自民党の比例代表候補安倍首相が杉田さんは素晴らしいと見込んで出馬させたといわれる。「みお」という名前の響きとは裏腹に、これまでさまざまな問題を起こしてきた。…一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか。》
 《性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さん(31)は20日、名誉を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈衆院議員と大沢昇平・元東大大学院特任准教授に慰謝料など計330万円と投稿の削除を求め、東京地裁に提訴した》。

 伊藤詩織さんによる《今年6月に漫画家はすみとしこ氏を訴えた訴訟》につづき、8月20日に《自民党の杉田水脈衆院議員と大沢昇平・元東大大学院特任准教授》を提訴。
 伊藤詩織さんは、《そういった措置を行わなければどんどん続いてしまう》と。はすみとしこ氏に続く法的措置。伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へと向かわせるものになるはずだ》…それが、この提訴にもつながった。

   『●伊藤詩織さんによる民事裁判「私たちが勝利しました」、
     山口敬之氏の高額「反訴」は棄却…なぜ刑事事件で裁けなかった?
   『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
         “ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
   『●法的措置…《山口氏を“被害者”に仕立て上げて…伊藤さんを毀損
         …性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃》
    「リテラの記事【伊藤詩織さんセカンドレイプにも法的措置表明
     山口敬之を擁護してきた安倍応援団の醜悪反応 百田尚樹、
     小川榮太郎、はすみとしこ…】…《「民事で一度ピリオドが打てました
     ので、次にはこういった方々からの攻撃についての法的措置
     考えています。というのはやはり、そういった措置を行わなければ
     どんどん続いてしまう。一番心苦しく思うのは、そういったコメントを、
     私に対するコメントを見て、他のサバイバーの方も『やっぱり自分が
     話したら同じように攻撃されるんじゃないか』というような、本当に
     ネガティブな声で性暴力サバイバーたちに向かっているような声を、
     ウェブに残してしまうこと自体が、本当にいろんな人を沈黙させてしまう
     理由になると思うので、それは法的措置をとりたいと考えております」》」

   『●伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へ
     と向かわせるものになるはずだ》…それが、いま、提訴につながった

 (日刊ゲンダイ)《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》。まさにソウだ。お維を経て、未だ、《悪夢》ような無《責任政党》自民党で国会議員センセ。《悪夢》ような(独裁)政権政党・自民党にお似合いではあるのだが、こんなお方が国会議員となるシステムが悪いのか、支持者が悪いのか? もちろん、辞職させられない無《責任政党》およびその総裁の大責任。

   『●「フィクション」「伊藤さんと関係ない」は通用せず。一方、アベ様を
      《サポート》するための《Truth》無き《Team》《Club》は一体何を?


 『テレメンタリー2020』から。

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https://www.tv-asahi.co.jp/telementary/backnumber/0030/

テレメンタリー2020

2020年7月26日(日)放送
私がやらない限り〜性暴力を止める〜

     (当事者が被害を語る「フラワーデモ」)

性暴力を受けた人の声は、その多くが、何事もなかったかのようにかき消されてしまう。

2019年、性暴力への無罪判決が相次ぎ、手に花を一輪たずさえた人たちが判決に抗議するデモを始めた。「フラワーデモ」と呼ばれた小さなうねりは、次第に全国へと広がり、大きな波となる。2020年、法務省は、性犯罪法に関する検討会を設置。初めて、被害当事者が検討委員会のメンバーに入った。私たちは、性被害で苦しむ人たちをなくすことができるだろうか…。

性犯罪法改正に取り組む人たちの戦いを追う。


ナレーター: 伊藤詩織
制作: テレビ朝日
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277626

伊藤詩織さんついに提訴…杉田水脈議員が暴言連発するワケ
2020/08/21 14:50

 ジャーナリストの伊藤詩織さん(31)が自民党の杉田水脈衆議院議員(53)を訴えたことに注目が集まっている。

 訴訟のきっかけは、伊藤さんが、元TBSワシントン支局長から性的暴行を受けた、と明らかにした後の2018年6~7月のツイッター投稿。

 「枕営業の失敗」「彼女がハニートラップを仕掛け(た)」「被害者ぶるのもいい加減にして ください」という匿名の誹謗中傷に対して、杉田氏が「いいね」を押したため、精神的苦痛を受けたとして220万円の損害賠償を請求したのだ。

 杉田氏は「日本維新の会」などを経て、17年に自民党の比例代表候補安倍首相が杉田さんは素晴らしいと見込んで出馬させたといわれる。「みお」という名前の響きとは裏腹に、これまでさまざまな問題を起こしてきた

 有名なのが18年に雑誌新潮45」に「LGBTは生産性がないと寄稿し、LGBT支援の税金投入に言いがかりをつけた一件。

 同年には、阪大教授の牟田和恵氏が書いた慰安婦問題の論文を「ねつ造はダメです。慰安婦問題は女性の人権問題ではありません」とツイッターで攻撃。杉田氏に触発されて牟田氏を「狂人化した反日売国奴」「売国奴に国費は有り得ない」と揶揄する書き込みが殺到した。牟田氏は杉田氏を提訴し、裁判は今も続いている。

 杉田氏は国会でも、「だったら結婚しなくていい」とヤジを飛ばすなど、問題を起こしている。

 なぜ、ここまで暴走を続けているのか。

「彼女を一言で表すなら『ネット右翼のアイドル』。マイノリティーの人格を否定したり、野党の発言を妨害すれば、ネトウヨだけでなく自民党議員からも『頑張れ』とエールを送られることになる。それが喜びなのでしょう。右翼的な言動をするほどネトウヨ界で自分の人気が高まると考えているのだと思います」(政治学者の横山北斗氏)

 一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/50106

【動画あり】伊藤詩織さん、杉田議員を提訴 SNS中傷への「いいね」は名誉侵害と
2020年8月20日 21時12分

     (伊藤詩織さん)

 性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さん(31)は20日、名誉を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈衆院議員と大沢昇平・元東大大学院特任准教授に慰謝料など計330万円と投稿の削除を求め、東京地裁に提訴した。

 伊藤さんは元TBS記者の山口敬之氏から性暴力被害を受けたとして東京地裁に提訴。同地裁は昨年12月、訴えを認めて山口氏に330万円の賠償を命じている。

 訴状などによると、杉田氏は2018年6~7月、英BBCの番組で「伊藤さんがうその主張をし、山口さんや家族に誹謗中傷が殺到した」と発言。ツイッターでも「男性のベッドに半裸で潜り込む様な事をする女性」と批判した上、「ハニートラップを仕掛けた」などの第三者の書き込みに、賛同を示す「いいね」を押したという。

     (伊藤詩織さんが名誉毀損(きそん)で杉田水脈衆院議員を
      提訴した訴状について説明する佃克彦弁護士(中)ら弁護団)

 大沢氏については、伊藤さんが今年6月に漫画家はすみとしこ氏を訴えた訴訟に関し「男にとって敵でしかない」などとツイッターに投稿したとしている。

 伊藤さんの代理人は記者会見で、「いいね」を押すことが名誉侵害に当たるかが争点となる訴訟は珍しいとし、「中傷に『いいね』を押す行為は、集団的ないじめと同じ」と話した。

 杉田、大沢両氏側は「訴状が届いておらずコメントは差し控える」としている。(望月衣塑子
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●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》

2020年08月27日 00時00分49秒 | Weblog

[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑]



リテラの記事【小池百合子が関東大震災の朝鮮人虐殺追悼文を今年も送付せず! ヘイトとの連動を隠して「毎年送ってない」とごまかす手口の悪質】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5568.html)。

 《小池都知事は、聞かれてもいない、追悼式典の公園占有許可について、都市公園法や東京都立公園の条例についてダラダラと解説し出し、追悼文の送付については答えない。質問をした毎日新聞の記者が「追悼文は送らないということですか」と質問を重ねても、「追悼文を送るかどうか」と質問を繰り返してみたりはぐらかしながら、ようやくこう答えたのだった。「それは毎年送っておりません」》。

   『●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論と
       ヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え
    「《これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」
     とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきた》そうです。
     知りませんでした。都庁の役人は、一体どうなっているのでしょうか?
     「ト」知事という〝御頭〟が腐ると、都庁の内部までグジュグジュに
     腐敗していくの? 《つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の
     集会へ利益をもたらそうとしているのだ》…もはやデタラメ…。
     《小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった
     「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀》…アノ最悪な《空疎な小皇帝
     石原慎太郎「ト」知事越え。《歴史の事実は消すことができない。当たり前
     のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか》?」

 《「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》。《加害当事者である日本がその記憶と反省を忘れずつないでいくことは当然の責務》だというのに、3,661,371票もの票を得て再選された《このヘイト詐欺知事》ときたら。
 小池「ト」政や東京都知事選挙から見えてきたこと…《東京とは差別の都》へと堕ちていっていること。

   『●COVID19《震源地》となり、小池「ト」政や東京都知事選挙から見えて
             きたこと…《東京とは差別の都》へと堕ちていっていること

 このリテラ記事の〆は《こうしたレトリックは、右派のあいだに流布する「虐殺はなかった」デマに比べれば、一見大したことないように見えるかもしれないが、その卑劣さは本質的に変わらない。いや、むしろ自身の中にある差別性や歴史修正主義思想を政策として具体化しようとしているにもかかわらず、そのことをごまかし、隠蔽しているという意味では、わかりやすいヘイトよりたちが悪いと言えるかもしれない。そして、小池のこの詐欺的手法は嘘とごまかしだらけのコロナ対応にも通じるものだ。リコール運動を展開すべき相手は、愛知県の大村秀章知事ではなく、このヘイト詐欺知事はないのか》。CIVID19対応でも、《アンダーコントロール》演出

   『●《アンダーコントロール》演出…お維や「小池都知事はよくやっている」
           だってぇ? そう見えるのは、《安倍首相がひどすぎるからだ》

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5568.html

小池百合子が関東大震災の朝鮮人虐殺追悼文を今年も送付せず! ヘイトとの連動を隠して「毎年送ってない」とごまかす手口の悪質
2020.08.10 12:45

     (東京都HPより)

 コロナ対応でさまざまな嘘や事実の隠蔽が発覚した小池百合子都知事だが、また、嘘でごまかしをはかった。7日行われた定例会見で、9月1日に行われる関東大震災時に虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式典に追悼文を送るのかどうかを問われたときのことだ。

 小池都知事は、聞かれてもいない、追悼式典の公園占有許可について、都市公園法や東京都立公園の条例についてダラダラと解説し出し、追悼文の送付については答えない。

 質問をした毎日新聞の記者が「追悼文は送らないということですか」と質問を重ねても、「追悼文を送るかどうか」と質問を繰り返してみたりはぐらかしながら、ようやくこう答えたのだった。

それは毎年送っておりません

 「毎年送っておりません」というこの回答はあまりに卑怯だろう。まるで追悼文はずっと送っておらず、送らないことが普通とでも言わんばかり言い草だが、この式典への追悼文は、1974年以降、歴代の都知事たちが寄せてきた。「三国人」発言など数々の差別発言で知られるあのレイシスト石原慎太郎元知事ですら、送っていたのだ

 ところが、小池都知事が知事に就任した翌年、2017年、突如としてこの朝鮮人犠牲者に対する追悼文を取り止めてしまったのだ。しかも、その背景には、「関東大震災の朝鮮人虐殺はなかった」という差別デマを主張するヘイト団体と小池の関係があった。

 周知のように、1990年代後半から極右・歴史主義団体が従軍慰安婦や南京虐殺など、日本の戦前の犯罪行為をなかったことにしようとする歴史修正主義の動きが台頭したが、2000年代後半からそれはさらにエスカレートし、明らかな史実である関東大震災の朝鮮人虐殺まで「なかったと主張する書籍や団体が現れた。

 その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく鶴橋大虐殺を実行しますよ!」などとジェノサイドを先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠・前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている。

 その「そよ風」は、まさに朝鮮人犠牲者の追悼式典が開かれる横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を目指し、デモや集会を繰り返す一方で、自民党の政治家などへのロビイングも行なってきた。

 小池氏は2010年、この「そよ風」で講演を行なっているのだ。当時、小池氏は自民党の国会議員。そんな立場にある者がヘイト団体で講演をおこなうとは信じがたいが、小池が朝鮮人犠牲者への追悼文取り止めたのは、この「そよ風」の動きと関係があったとしか考えられない。


■「朝鮮人虐殺はなかった」を叫ぶヘイト団体「そよ風」と小池百合子の連動

 というのも、小池が取りやめを発表する直前、2017年3月の都議会で自民党の極右政治家・古賀俊昭議員(当時)が横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑を問題視し「(朝鮮人犠牲者追悼碑の)撤去を含む改善策を講ずるべき」「今後は追悼の辞の発信を再考すべき」と迫り、小池知事が「私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします」と応答している。

 このあと、小池は朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文を取り止めを発表するのだが、実は小池にこの問題を迫った古賀議員はそよ風からロビイングを受け、小池と同じように「そよ風」主催の会合で講演していた。

 そして、「そよ風」は小池が追悼文を取りやめたのと軌を一にするように、2017年以降同じ時刻に横網町公園内で集会を開始。「朝鮮人犠牲者追悼式典」にぶつける形で、「そよ風」関係者らが「朝鮮人が暴動を起こし、日本人を虐殺した」「日本人が朝鮮人を殺したのは正当防衛だった」などと典型的なヘイトデマをがなり立てるようになった。

 それだけではない。小池都知事の「追悼文拒否」や「そよ風」のヘイト集会に対する都の認可に抗議の声があがると、2019年12月、東京都は逆にそれを封じ込める動きに出た。

 「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会の許可申請に対し「公園管理上支障となる行為は行わない」「拡声器は集会参加者に聞こえるための必要最小限の音量とする」などと様々な条件をつけ、これに従わなければ中止や不許可にされても異存ありませんとする内容の誓約書を交わすよう要請してきたのだ。

 さすがにこの措置には批判が殺到し、東京都は8月5日に方針を撤回誓約書なしで式典が可能になった。小池都知事はこうやって、朝鮮人虐殺をなかったことにしようとするヘイト団体をアシストしてきたのだ。

 それを「毎年、送ってない」などと言って一般化するのは、歴史否認と差別を矮小化するものにほかならない。


■追悼文取りやめの理由も説明せず「災害の様々な被害によって亡くなられた方々」とひとまとめでゴマカシ

 実は、小池はそもそも追悼文取りやめの理由についても、こうした“一般化による矮小化”という詐欺的手口を使っている。まず、取りやめを発表した2017年8月記者会見でその理由を問われたときも、実は小池は「民族差別という観点というよりは、私は災害の様々な被害によって亡くなられた方々についての慰霊をすべきであると思っています」と言っただけで、具体的な理由は一切答えていない。

 また、今年6月末に都知事選を前にしたネット討論で津田大介氏に問われたときも、「さまざまな事情で犠牲になられた方。大きな災害で犠牲になられた方。その方々の、お気持ち、お心、ということで、哀悼の意を表させていただくのが、毎年9月、3月の慰霊堂での式であるということであります」としか答えなかった。

 なぜ追悼文をわざわざ取りやめたのかと津田氏は2度問うたのだが、小池都知事ははぐらかし答えず、これまで同様「災害に続いて、さまざまな事情で犠牲になられた方」などとあからさまに朝鮮人虐殺という言葉を避け、災害と虐殺の犠牲者をひとまとめにし、虐殺の史実を矮小化したのである。

 改めて言っておくが、朝鮮人虐殺はデマや流言によって多数の朝鮮人や中国人が、日本の警察や軍、自警団に虐殺されたのは歴然たる事実である。それは、当時、治安出動を指揮した警視庁官房主事の正力松太郎自身も証言している。

 そして、これは現在のヘイトスピーチ、ヘイトクライムにもつながる、人類が記憶すべき重大な史実でもある。ましてや、加害当事者である日本がその記憶と反省を忘れずつないでいくことは当然の責務だ。

 ところが、小池はわざわざ何十年も続く追悼文の送付を取りやめ、ヘイトクライム・虐殺の事実そのものをなかったことにしようとしているのだ。


■BLACK LIVES MATTER運動をつぶす「ALL LIVES MATTER」と共通する小池の手口

 しかも、小池が卑劣なのは、自分がとりやめたにもかかわらず「毎年送っていない」とごまかし、震災を生き延びたあとヘイトクライムによって殺害された被害者を「災害の様々な被害によって亡くなられた方々」とひとまとめにしていることだ。こうした詭弁は、アメリカでの黒人の命を軽視するなというBLACK LIVES MATTER運動に対して、差別主義者たちが「ALL LIVES MATTER(=すべての命が大切)」などと言って、黒人差別を矮小化していたが、まさにそれに通じるものだろう。

 こうしたレトリックは、右派のあいだに流布する「虐殺はなかった」デマに比べれば、一見大したことないように見えるかもしれないが、その卑劣さは本質的に変わらない。いや、むしろ自身の中にある差別性や歴史修正主義思想を政策として具体化しようとしているにもかかわらず、そのことをごまかし、隠蔽しているという意味では、わかりやすいヘイトよりたちが悪いと言えるかもしれない。

 そして、小池のこの詐欺的手法は嘘とごまかしだらけのコロナ対応にも通じるものだ。リコール運動を展開すべき相手は、愛知県の大村秀章知事ではなく、このヘイト詐欺知事ではないのか。

(編集部)
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●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任

2020年08月09日 00時00分50秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/コロナ感染者増は政治無策の「人災」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html
リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html)。
ビデオニュースドットコム【メディアはコロナをどう報じてきたか 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授) マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/)。

 《★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない…結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう》。
 《当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ》。
 《コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した》。

 《政治の無策による人災》…マスメディアにも、COVID19人災の〝戦犯〟の罪を報じない非常に大きな責任。

   『●小池百合子「ト」知事が《圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な
       記者は“排除”》…居ても〝居ないことにされてしまった記者〟ら

 《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》…NYTのデジタルニュース部門のアジア報道拠点をソウルに、それは当然の選択でしょうねぇ…。例えば、首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」等々々々々々。《ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ》…どこまで情けないのか。《安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている》。
 例えば、総理会見首相会見一つとっても…見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》。めんどくさくなったのか、総理会見首相会見さへ開かれず、この期に及んでも国会は閉じたまま、閉会中審査に出席することさへない。

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
            《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》


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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html

コラム
政界地獄耳
2020年7月15日9時32分
コロナ感染者増は政治無策の「人災」

★東京の感染者増大で官房長官・菅義偉と都知事・小池百合子の間でさや当てが続いているといくつかのメディアが報じている。菅が11日に講演で「この問題は圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど、東京中心の問題になっている」と発言すると、13日に小池が「逆に言えば、圧倒的に検査数が多いのが東京だ。それによって陽性者が出てきており、無症状の方がかなり含まれていることが分かってきた」と返す。

★続けて小池は「Go To キャンペーンが始まろうとしている中、その辺の整合性を国としてどう取っていくのか。体調不良の方は都外へお出かけにならないよう伝えているが、無症状の方も出ている中、どう仕切りをつけていくのか。冷房と暖房の両方をかけるようなこと。これはむしろ国の問題だ」と収まらない。菅は、小池が頼りにする自民党幹事長・二階俊博と盟友関係。その相関図もわかって見ていると、面白おかしくやりとりを見ることができる。

★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない。「夜の街関連」と責任転嫁しながら、大した策も講じない都だが、無症状感染者が気付かず旅行に行って全国に感染者をまん延させるのも、すべては行政の臨機応変に政策を変えられない身動きのとれなさにある。経済再生担当相・西村康稔の「注意をしながら進めていかなければならない。感染防止策と経済、社会活動を両立させる段階。感染防止策を徹底しながら経済活動を広げていく」との発言に至っては、どうやればいいのか具体的に教えてほしい。結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html

NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価
2020.07.18 11:45

    (報道拠点をソウルに移すNYタイムズ)

 ニューヨークタイムズがデジタルニュース部門の拠点を香港から韓国・ソウルに移すことを発表した。中国政府が、香港における言論の自由など人権を著しく弾圧する「国家安全法」を施行したことを受けたもの。

 ニューヨークタイムズの香港支局は、何十年ものあいだ、アジアにおける英語ニュースの発信拠点となっていたのに加え、24時間年中無休のデジタル運用において、グローバル本社であるニューヨーク、ロンドンとともに重要な役割を担っていた。

 しかし、国家安全法には「外国メディアの管理強化」も明記されており、中国本土並みにメディア規制が厳しくなるのではないかとの見方が強まり、ニューヨークタイムズは〈香港国家安全法が、ジャーナリズムにどのような影響を与えるか不透明〉として、拠点を分散させる必要があると判断したという。

 当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。

  ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ。

The Times, in seeking a suitable location outside Hong Kong, considered Bangkok, Seoul, Singapore, Tokyo and other cities in the Asia-Pacific region. South Korea proved attractive, among other reasons, for its friendliness to foreign business, independent press, and its central role in several major Asian news stories.

 言い換えれば、シンガポールやタイのバンコク、東京はソウルに比べると、外国企業に対して排他的で報道の独立性にかけると判断されたということだ。

 たしかにシンガポールは「明るい北朝鮮」とも呼ばれるほど、報道の自由が制限されているし、バンコクのあるタイも軍政時代復活かといわれるほど近年言論統制の動きが強まっている。しかし、日本の東京がなぜ、これらの国と同列なのか? と思う人もいるかもしれないが、これはある種、国際社会の評価をそのまま反映した結果ともいえる。

 本サイトでもたびたび報じてきたが、ここ数年、安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている

 たとえばフランスに本部を置く国際的なジャーナリストのNGO「国境なき記者団」が毎年発表する「報道の自由度ランキング」では、民主党政権時代の2010年には11位だったのに対し、第二次安倍政権発足以降急落し2013年53位、2014年59位、2015年61位、2016年72位、2017年72位、2018年67位、2019年67位。今年4月に発表されたランキングでも、政権批判をした記者がSNSで攻撃を受けているなどとして、66位だった。G7のなかで最下位なのはもちろん、日本より下にランクされているのは多くは独裁国家や軍事国家ばかりで日本は民主主義先進国とは言えない状態だ

 2016年には「国境なき記者団」は、具体的に沖縄における報道の自由が侵害されていると指摘する声明を公表したこともある。


国連でも「政府による圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出している」との報告

 安倍政権の報道圧力は、国連でもたびたび問題を指摘されてきた。同じ2016年4月には、国連特別報告者、デイビッド・ケイ氏(米カリフォルニア大学教授)による調査で「日本の報道機関の独立性は深刻な脅威に直面している」と指摘された。

 ケイ氏は、訪日し日本における「表現の自由」の状況を調査し都内で会見を行ったのだが、そこでなされた指摘は、安倍政権の報道圧力を批判し、日本のメディアの萎縮を強く懸念するものだった。

「多くのジャーナリストが、自身の生活を守るために匿名を条件に私との面会に応じてくれましたが、国民的関心事の扱いの微妙な部分を避けなければならない圧力の存在を浮かび上がらせました。彼らの多くが、有力政治家からの間接的な圧力によって、仕事から外され、沈黙を強いられたと訴えています。これほどの強固な民主主義の基盤のある国では、そのような介入には抵抗して介入を防ぐべきです」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 さらに、安倍政権が放送法を盾に放送メディアに圧力をかけていることをズバリ指摘。ケイ氏は、放送法4条に記されている政治的公平について「何が公平であるかは政府が判断するべきではない」とし、当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言したことに関連して、「政府は脅しではないというが、メディアは脅しと受け取る」などと、政府による報道圧力を危惧。そして、「政府は放送法4条を廃止して、メディア規制から手を引くべきだ」と述べ、政府以外の独立行政機関が監督すべきだとの考えを示したのだ。

政府による『中立性』と『公平性』への絶え間ない圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出しているように見えます」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 他にもケイ氏は、自民党が2012年に公開した改憲草案で、表現の自由を保障する憲法21条を「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」と制限を加えようとしていることが、国連の「市民的及び政治的権力に関する国際規約」19条に矛盾していると指摘。また、特定秘密保護法における特定秘密指定の曖昧性及び同法による報道機関の萎縮や、学校教科書から慰安婦問題の記述が削除されたことに対する政治的意図の介入を問題視。ヘイトスピーチに対しては、定義が曖昧なまま規制するのではなく、まずは雇用や住居に関する人種差別を禁止する法制定が必要だとした。いうまでもなく、すべて第二次安倍政権の成立前後から持ち上がっている社会問題や政策の問題だ。

 ケイ氏は、2017年6月に国連の人権理事会で、こうした政府・自民党によるメディア圧力などについて報告。強い懸念とともに日本政府に対し法律改正するなどしてメディアの独立性を強化するよう勧告した。

 さらに2年後にあたる昨年2019年にも、ケイ氏は国連人権理事会で、日本は勧告をほとんど履行していないとして、あらためて、日本のメディアは政府当局の圧力に晒され独立性に懸念があると報告。日本政府はジャーナリストへの非難をやめるべきだとした。


■日経とNHK はNYタイムスが東京でなくソウルを選んだ理由から「報道の独立性」だけをカット

 こうした日本メディアの状況を考えると、ニューヨークタイムズが「報道の独立性」に懸念を抱き、日本に報道拠点を置くことを避けるという判断も当然なのである。

 しかも、このニューヨークタイムズの拠点移転をめぐる報道でも、日本のメディアの情けない姿をさらすことになった

 実は、ソウル移転については、国内メディアでも報じられているのだが、東京も候補に上がりながらソウルが選ばれた理由について、日本の主要メディアはこう報じたのだ。

〈移転先としては東京、バンコク、シンガポールも候補にあがっていたということですが、ニューヨーク・タイムズは最終的にソウルを選んだことについて「外国企業に友好的であることや、アジアの主要なニュースにおいても中心的な役割を果たしているためだ」と説明しています。〉(NHK 7月15日)

〈同社は移転先にソウルを選んだ理由として、外国企業が活動しやすく、アジア地域の主要な報道拠点になっている点などをあげた。バンコク、シンガポール、東京も候補だったと明かした。〉(日本経済新聞7月15日)

 そう。ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ

 「報道の独立性」に懸念をもたれていることについて同意するわけでも反論するわけでもなく、ネグってしまう──これこそが、日本のメディアが「報道の独立性」にかけていることの証明といえるのではないか。

 韓国に負けたとかそういうレベルでなく、現在の日本で「報道の自由」は民主主義国としてヤバイというレベルに危機に瀕している。メディアがこのままでは、仮に安倍政権が倒れたとしても、権力者のやりたい放題が変わることはないだろう

(編集部)
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https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/

メディアはコロナをどう報じてきたか
ゲスト 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授)
番組名 マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)



https://youtu.be/Ue_HeYauy5c

 「普段研究者として指摘しているメディアの問題を、身を以て体験しました。」

 東京大学大学院情報学環教授でメディア学が専門の林香里氏は、自身が3月に新型コロナ感染症に罹患し、右へ倣えの貧弱なメディア取材の現実を自ら経験する貴重な機会を得たという。特にメディア報道については、発症した当初、どれだけ自分の味覚や嗅覚に異常があることを訴えても誰も相手にしてくれなかったのに、3月下旬になって阪神の藤浪晋太郎投手がコロナに感染し、味覚や嗅覚異常を訴えたことがニュースになった途端に、取材に来る記者が全員味覚と嗅覚の事しか聞かなくなったと苦笑する。

 ここに来て東京都の新型コロナウイルスの感染者数の200人超えが続き、危機感が高まっている。確かに緊急事態宣言が解除されて以降、社会全般でコロナに対する警戒心が弱まってきていることは事実だろう。このまま放っておけば再び感染爆発を招きかねない以上、注意が必要なことは言うまでもない。

 しかし、それにしてもコロナを巡るメディア、とりわけテレビ報道はどうだろう。感染者数の200人超えは4月上旬以来のことだというが、そこでいう「感染者」とは実際はPCR検査を受けた人のうち陽性反応を示した人の数であり、当然検査数にある程度比例する形で陽性者数は増える。また、陽性者が200人とは言え、37.4度の熱が4日以上続いていることが条件だった4月と比べると、今回は症状の有無にかかわらず「夜の街」関係者には重点的に検査を行っているので、陽性者は多くてもほとんどが無症状者だ。重症者にいたっては10人しかいない。200人のほぼ全員が症状を呈していた4月とは明らかに状況が大きく異なっている。にもかかわらず、テレビはコロナのニュースを報じる際、「どのような人を対象に何人を検査したかについて一切の断り書きをせずに、単に「感染者数」として報じ続けている。このような恣意的な報道は誰のどのような意図を慮った結果なのだろうか。

 新型コロナウイス感染症の蔓延が始まって以来、どういうわけかテレビは常に煽り気味の報道を続けている。より危険な側に立って報道しておくことは予防原則上は好ましいことなのかもしれないが、事実を正確に伝えない報道には予防原則もへったくれもない。その一方で、危機を煽り恐怖感や危機感を刺激することによって、2月以降テレビは例年と比べると大幅に視聴率を稼いできた。もっとも、危機を煽りすぎて経済活動が萎縮してしまった結果、放送局全体では広告収入の大幅減となっているのだが、コロナの流行が始まった当初、少なくとも現場レベルでは煽り気味の報道が高い視聴率を稼げることが意識されていたことは間違いないだろう。番組内容から窺える現場の認識は、「コロナなら何でもいいから持ってこい」、しかも、「コロナを相対化したり、コロナはそこまで恐れる必要はないというような言説は一切持ってくるな」だったのだろう。

 一旦恐怖を煽られてしまったテレビの視聴者は、途中から「今はそこまで恐れる必要がない」などという話をされても納得しない。しかも、僅かでも安心側に立って報道した結果、その何週間か後にコロナがオーバーシュート状態になったりすれば、その報道の責任を問われることにもなりかねない。つまり、一旦エンジンを吹かしてしまった以上、途中からブレーキをかけるような報道は受け入れられないし、むしろエンジンは吹かしっぱなしにしておいた方が報道する側にとっても安全なのだ

 確かに新型コロナにはどうなるか予想がつかない面がある。用心するに越したことはない。しかし、いたずらに恐怖を煽れば、何らかの形でそのつけは回ってくる。例えば、学校の全国一斉休校は、新型コロナという感染症で重症化するのがほとんど高齢者や基礎疾患のある人に限られていることを念頭に置くと、ほとんど意味がない措置だった。実際にネット上では教育の関係者のみならず感染症の専門家からもそういう指摘はなされていたが、マスメディアがそうした指摘を取り上げることはほとんど皆無だった。子供が家にコロナを持ち帰ると、3世代同居の家庭ではおじいちゃんやおばあちゃんを危険に晒すことになるとの指摘もあるが、その防止のために子供を学校に行かせないというのは、休校の子供や働く親への負担の大きさを考えると、あまりにも法外な対応だった。

 しかし、恐怖を煽り続けてきたメディアにとっては、コロナ対策に「やり過ぎ」ということはあり得ない。「学校の一斉休校までやる必要はないのではないか」という言説を明確に打ち出したメディアがほとんど見られなかったのはそのためだろう。

 PCR検査についても、4月から5月にかけて検査数が一向に増えないために感染状況が把握できないでいる中、検査を増やすべきだと主張したり、なぜ検査が増えないかを踏み込んで調査報道するメディアは皆無に近かった。検査件数を増やすことで無症状の陽性者が大量に出ると、医療崩壊を招く恐れがあるという脅し文句が、常にメディア報道にブレーキをかけていた。結果的に政府の側でも6月に入るまで本気で検査を増やすための措置が取られなかったし、何よりも、医療崩壊を回避するためのICUのベッド数の増強(キャパシティ・ビルディング)に本気で取り組む動機が削がれてしまった。今、あらためて陽性者数が急増する中、その間、病床数がほとんど増えていない事実に愕然とした方も多いだろうが、そもそも問題が顕在化することを避けるような報道を続けてきたことのつけがそこに回ってきていることは否めない。

 問題はなぜそのような報道になってしまうのか、ということだ。メディア学が専門の林氏の見立ては「メディアが十分な問題意識を持たないまま惰性で報道を続けている結果」だという。無理をしてリスクのあるスタンスを取ったところで報われる可能性は低い。それよりも横並びで危険を煽っている方が遙かに安全で、しかもそれで数字が取れるのであれば、それ以外のことをやろうと思う動機は起きないのは当然のことなのかもしれない。

 しかし、このような「子供騙し」の報道を続けていると、誰も既存のメディアを信用しなくなるのは時間の問題だ。実際、新聞やテレビを主たる情報源としている人は60代以上がほとんどで、その下の世代では新聞、テレビの情報を頼りにしている人の割合は今や少数派だ。10代、20代にいたっては新聞を読む人の割合は1桁台に落ち込んでいるし、一人暮らしの大学生で家にテレビがある人もほとんどいなくなった。

 コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。


■PROFILE
林香里(はやし かおり)
東京大学大学院情報学環教授
1963年愛知県生まれ。87年南山大学外国語学部英米科卒業。88年ロイター通信東京支局勤務を経て、95年東京大学大学院人文社会学研究科修士課程修了。97年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。2002年ドイツ、ハンベルグ大学社会学講座客員研究員、04年東京大学社会情報研究所助教授、09年より現職。著書に『メディア不信 何が問われているのか』、共著に『足をどかしてくれませんか。 メディアは女たちの声を届けているか』など。
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コメント
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●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論とヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え

2020年06月27日 00時00分30秒 | Weblog

[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑]



小杉みすず氏による、リテラの記事【小池百合子都知事の最大の問題は極右ヘイトとの関係だ! 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に圧力かけ「虐殺なかった」ヘイト集会にお墨付き】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5472.html)。
日刊ゲンダイの記事【小池都知事が再出馬会見で見せた“私がルール”の身勝手態度】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274560)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自衛が必要なのは小池都知事ではないか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006150000074.html)。
水鳥純子氏による、マガジン9の書評【マガ9レビュー/『女帝 小池百合子』(石井妙子著/文藝春秋)】(https://maga9.jp/200617-5/)。

 《東京都知事選の告示まで1週間を切るなか、「学歴詐称疑惑」が再燃している小池百合子都知事。6月11日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、関連団体や都が巨額を支出したPR会社と小池氏の秘書をめぐる不動産取引など新たな疑惑が報じられているが、小池知事にはもうひとつ知事の資格を疑うべき大きな問題がある。それは、本サイトが以前から警鐘を鳴らしてきた“極右ヘイトとの親和性”だ》。
 《ようやくの表明で見せたのは「私がルールブック」と言わんばかりの身勝手な態度。振り返れば、コロナ対応も話題性や人気取り優先でメチャクチャだ。…エジプトの名門「カイロ大学卒業」という経歴への疑念をノンフィクション作家の石井妙子氏が新著「女帝 小池百合子」で再燃させた。切り込んだのは、小池知事に指名されたフリーランスライターの畠山理仁氏。やりとりはこうだ…》。
 《★女帝も、カイロ大学のように新型コロナウイルスをコントロールすることはできないようだ。14日、東京都が確認したコロナウイルス感染者は47人。…事実上の第2波到来といえる》。
 《本書によれば彼女のアラビア語の能力は、英語で言えば「This is a pen」レベルだというのだから(そう言えば、アラビア話で話しているのを聞いたことがない)、それが本当なら、卒業証書があろうがなかろうが、学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない…いつも「小池百合子ファースト」なのだ》。

   『●金平茂紀さん《…政府の方針、頭がクラクラしてきます。ウィルスの
      せいではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています》

 《これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきた》そうです。知りませんでした。都庁の役人は、一体どうなっているのでしょうか? 「ト」知事という〝御頭〟が腐ると、都庁の内部までグジュグジュに腐敗していくの? 《つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の集会へ利益をもたらそうとしているのだ》…もはやデタラメ…。《小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀》…アノ最悪な《空疎な小皇帝石原慎太郎「ト」知事越え。
 《歴史の事実は消すことができない。当たり前のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか》?

 そんな中、二選を目指し、都知事選に立候補されました。この4年間、何の成果もなく。アベ様同様、<それにつけてもアベ様の無能さよ>と同レベル。民主党を破壊するという〝成果〟以外に何をやった? 「おっさん政治をつぶして新おっさん政治を始めたにすぎない」。この4年間の都政を見て、また再選させるつもりですか、都民の皆さん? 宇都宮健児さん、頑張ってほしい!

   『●「おっさん政治をつぶして新おっさん政治を始めたにすぎない」
                      自民党亜種トファが本領発揮
   『●小池百合子「ト」知事警報でレインボーブリッジと都庁を赤く染めても、
         ねぇ? 自身の足元ではエジプトアラートが鳴り響いてますが?

 いまだ、エジプトアラートは止まず。《学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない》とのこと。

 リテラの記事【小池都知事のコロナ対応は都知事選のことしか考えてない! 感染者増加の原因はすべて「夜の街」のせいにして東京アラートなし】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5476.html)によると、《小池都知事と同じように安倍首相や西村康稔・新型コロナ担当相も東京都の感染者増加を「夜の街」の問題であり「集中的に検査をおこなった」と成果を誇るような発言をしているが、小池都知事は「いままでとは性質が違う」などと強調し、ニュースでも「夜の街」が連呼される状態となっている》。
 検査不足を自ら認めた様なものだね。今まで「集中的」にはやってなかったんだ? …非「夜の街」の方はどれほどいるの? そもそも、検査件数は? これでは、収束するわけもない。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》

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https://lite-ra.com/2020/06/post-5472.html

小池百合子都知事の最大の問題は極右ヘイトとの関係だ! 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に圧力かけ「虐殺なかった」ヘイト集会にお墨付き
2020.06.13 12:40

     (小池百合子オフィシャルサイト)

 東京都知事選の告示まで1週間を切るなか、「学歴詐称疑惑」が再燃している小池百合子都知事。6月11日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、関連団体や都が巨額を支出したPR会社と小池氏の秘書をめぐる不動産取引など新たな疑惑が報じられているが、小池知事にはもうひとつ知事の資格を疑うべき大きな問題がある。それは、本サイトが以前から警鐘を鳴らしてきた“極右ヘイトとの親和性”だ。

 小池氏は、2010年に在日コリアンの虐殺まで扇動するヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「日本女性の会 そよ風」主催、在特会女性部協賛の集会で講演をおこなっている。この「そよ風」という団体は、慰安婦問題関東大震災朝鮮人虐殺否定などを主張しており、2013年には大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを扇動したヘイトデモに協力している。小池氏はそんな団体の講演会に平気で出かけていたのだ

 しかも、小池氏は都知事に就任するや、そのヘイト団体との関係性を立証する行動に出た。関東大震災が発生した9月1日に毎年、墨田区の都立横網町公園で行われている「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」では、1974年以降、歴代の都知事たちが追悼文を寄せてきたのだが、周知のように、小池知事はこの朝鮮人犠牲者に対する追悼文を2017年、突如として取り止めてしまったのだ。


 そして、この小池知事の動きと軌を一にするように、同年、同じ時刻に横網町公園内で、小池氏がかつて講演を行なった排外主義団体「そよ風」が集会を開始。「朝鮮人犠牲者追悼式典」にぶつける形で、「そよ風」関係者らが「朝鮮人が暴動を起こし、日本人を虐殺した」「日本人が朝鮮人を殺したのは正当防衛だった」などと典型的なヘイトデマをがなり立てるようになった。念のため強調しておくが、関東大震災直後に流布された「朝鮮人が井戸に毒をいれている」「暴動や放火をしている」なる噂は完全なデマであったことが確定しており、逆に、そうしたデマに踊らされた人々が徒党を組んで朝鮮人らを襲撃・殺害して回ったことは膨大な証言が残されている事実だ。明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論とヘイトに勢いを与えたのである。

 それだけではない。こうした小池氏の「追悼文拒否」や「そよ風」のヘイト集会に対する都の認可に抗議の声があがると、2019年12月、東京都は逆に「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会の許可申請に対し「公園管理上支障となる行為は行わない」「拡声器は集会参加者に聞こえるための必要最小限の音量とする」などと様々な条件をつけ、これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきたのだ。


内田樹、香山リカ、島田雅彦、中島京子、星野智幸ら知識人が東京都の対応に抗議声明

 今年5月、「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会は〈こうした内容の誓約を求めることは、本来自由・自主である集会運営を萎縮させる恐れがある〉などとして、誓約書要請の撤回と従来通りの申請受理を求める声明文を発表。実行委員会の赤石英夫氏は、取材に対してこう話す。

「横網町公園の占有許可については例年、管理事務所側との簡潔な書面のやりとりで認められてきたのですが、昨年9月に初めて申請受理を拒否された上、年末に要求された誓約書にサインしない限りは認められないといった状況が今も続いています。ですが、私たちが都に、これまで『誓約書』にある条件に反する行いをしたことはあるのかと文書で質問すると、都からは『今回設けた条件に合致している』との回答がありました。つまり、これまで通りで問題ないという認識を示しているのです。実際に、私たちは法要の際には拡声器の音量を出さないなど神経を使いながら、厳粛で穏やかな追悼を行ってきました。むしろ、『誓約書』の条件に違反してきたのは『そよ風』の集会のほうでしょう。都は『そよ風』にも同じ誓約書を求めたことで『公平』と説明していますが、私たちが行っている犠牲者の追悼と『そよ風』のヘイトスピーチとはまったく相入れないもので、同列に扱うのは本末転倒だと思います」

 実際、「そよ風」の集会では、大音量のスピーカーで「朝鮮人が日本人を虐殺した」などのヘイト言説が垂れ流されている。本サイトでも2017年9月1日、「そよ風」が横網町公園で行った初の集会の模様をレポート(https://lite-ra.com/2017/09/post-3426.html)したが、そこでは極右政治団体「維新政党・新風」元代表の鈴木信行氏や「外国人参政権に反対する市民の会」東京代表・村田春樹氏など、ヘイト界隈でおなじみの顔ぶれが関東大震災での朝鮮人虐殺を正当化する趣旨の発言をしていた。

 さらに「そよ風」のブログを見ると、今回の都による「誓約書」の要請について、〈理不尽とは言え、誓約書を書けば、今後、公園で、晴れてもう一つの慰霊祭の存在が認められるという事です。小さい一歩とは言え、40年間反日左翼だけの言論空間だった公園が、両論併記になったのです〉(2月21日)と評価すらしている。つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の集会へ利益をもたらそうとしているのだ

 こうした状況のなか、6月11日には、内田樹氏、香山リカ氏、島田雅彦氏、中島京子氏、星野智幸氏といった学者・研究者・作家・弁護士など知識人117人と1団体が連名で〈慰霊のための公園の、しかも9月1日という慰霊の日に、ほかならぬ関東大震災に関わる死者たちを冒涜し、虚偽によって貶める集会をそのまま容認することは、横網町公園の開園趣旨を真っ向から否定することにほかならない〉などとする声明を公開。〈「慰霊の公園」としての横網町公園の趣旨に鑑みて、関東大震災時の死者を冒涜し民族差別を煽動する「そよ風」の集会に対し、東京都人権尊重条例の精神に基づいて対処するべきである〉と訴えた。


小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀

 今回の知識人声明をとりまとめたのは、『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』『TRICK トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(2冊とも、ころから)の著書があるノンフィクション作家・加藤直樹氏だ。加藤氏は本サイトに対し、都の「誓約書」と「そよ風」の集会の問題点をこう指摘する。

「『そよ風』の集会は『真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭』と銘打っていますが、実際には集会内で石原町の犠牲者に対する言及はほとんどなく、何を『慰霊』しているのかさえわかりません。『朝鮮人虐殺はなかった』という虐殺否定の主張がメインであることは明らかで、むしろ『朝鮮人犠牲者追悼式典』の方にスピーカーを向け、『不逞朝鮮人が暴徒と化し、日本人を襲って略奪、暴行、放火を行い、日本人が虐殺された』などと浴びせかけるなど、いわば“歴史わい曲の演説大会”のような様相を呈しています。『そよ風』の狙いは、ヘイトと歴史修正に抗議する人たちを挑発し、なんらかのトラブルを誘発することで、『朝鮮人犠牲者追悼式典』が都の『誓約書』に違反したとして潰すことではないでしょうか

 事実、『そよ風』のブログには「英霊の名誉を守り顕彰する会」の佐藤和夫会長の〈そよ風さんは双方の追悼式典がなくなるまで戦って欲しい〉なるFacebook投稿が引用されている(2020年6月12日)。また、前述の村田春樹氏が〈我々の当面の目標は、来年からは彼我両方の慰霊祭が許可されず、秋篠宮両殿下の静粛な慰霊祭のみが執り行われることです〉などと書いていることも「そよ風」関係者のブログで確認できる。やはり、都の誓約書を悪用して「朝鮮人犠牲者追悼式典」自体を中止に追い込むことが目的としか思えない。

 本サイトでも追及してきたように、「そよ風」は横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を目指し、その集会は朝鮮人虐殺否定のための周到な計画に基づいていた。たとえば2017年3月の都議会で自民党の極右政治家・古賀俊昭議員(当時)が横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑を問題視し「(朝鮮人犠牲者追悼碑の)撤去を含む改善策を講ずるべき」「今後は追悼の辞の発信を再考すべき」と迫ると、小池知事が「私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします」と応答。その年から朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文を取り止めた

 実は、「そよ風」はこの都議会でのやりとり以前に古賀議員を訪問するなどロビイングを行なっており、古賀議員が「そよ風」主催の会合で講演していたこともわかっている。さらにいえば小池氏自身が、上述のとおり2010年に「そよ風」主催の講演会で登壇した過去もある。再び加藤氏が語る。

「東京都は、様々な国籍や属性の方が生活する“多民族の都市”であって、多様性の尊重こそが東京のよさだと思います。その東京でかつて、大震災に乗じた朝鮮人虐殺が起こされた。だからこそ、この“負の歴史”を教訓とし、本来は東京都知事や行政が率先して振り返る必要があるはずです。にもかかわらず、小池知事は朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文の取り止めなど、レイシストを煽るようなことをして、都はヘイト団体の集会に許可を与えています。荒唐無稽な虐殺の否定やヘイトスピーチを放置していれば、同じ悲劇が繰り返されかねません

 あらためて言うが、関東大震災の朝鮮人虐殺を否定し、朝鮮人犠牲者追悼式典を潰そうという歴史修正とヘイトの動きは、まぎれもなく、小池都政のなか、排外主義団体や極右政治家と結びつくかたちで着々と準備されてきた。その局面はいま、「そよ風」のヘイト集会に引きずられた行政によって結実の目前まできている。今月11日には、都に朝鮮人犠牲者追悼式典への条件を撤回し、速やかな横網町公園の占有許可を求めるオンライン署名が提出された。すでに届けられた署名数は3万筆以上で、署名活動は現在も継続中だ(Change.org「小池百合子さん、差別をやめて関東大震災で虐殺された朝鮮人の追悼式典に横網町公園を使わせてください!」)。狡猾なヘイトと歴史修正に打ち勝つためには、一人一人が声をあげなくてはならい。

小杉みすず
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274560

小池都知事が再出馬会見で見せた“私がルール”の身勝手態度
2020/06/13 14:50

     (卒業証書を掲げたら?(C)日刊ゲンダイ)

 決戦まで3週間に迫った東京都知事選(18日告示、7月5日投開票)をめぐり、再選を狙う小池知事が12日、出馬表明した。新型コロナウイルスの感染拡大を警戒する「東京アラート」の発動や、学歴詐称疑惑の再燃でたびたび先送り。ようやくの表明で見せたのは「私がルールブック」と言わんばかりの身勝手な態度。振り返れば、コロナ対応も話題性や人気取り優先でメチャクチャだ

 午後3時に終了した定例会見からほぼ3時間後、小池知事はイメージカラーの緑色のスカーフでドレスアップし、再び会場入り。新たなキーワード「東京大改革2.0」を引っ提げて余裕の笑みを浮かべていたが、ある質問に一瞬で頬をこわばらせた。学歴詐称疑惑だ。エジプトの名門「カイロ大学卒業」という経歴への疑念をノンフィクション作家の石井妙子氏が新著「女帝 小池百合子」で再燃させた。切り込んだのは、小池知事に指名されたフリーランスライターの畠山理仁氏。やりとりはこうだ。

畠山 前回の選挙公報に〈カイロ大学卒業〉とお書きになっていました。他の立候補予定者も経歴を証明するために卒業証書ですとか、卒業証明書を提示される。都の職員も採用時には提出されると思います。小池さんご本人が証明書の原本をご提示いただくということは可能でしょうか。

小池 このー、卒業うんぬんについてはですね、すでに何度も私自身が、カイロ大学が認めているということを申し上げてまいりました。きょうも一部のメディアで、原本そのもの、かつて公表しておりますので、それを載せて掲載しているところがございました。あのー、すでに公表もしているということでございますので、必要な条件、要件等々を検討しながら進めていきたいと思っております。

小池 おひとり1問でお願いします。はい、はい。

 大手メディアには2問、3問の質問を許しながら、追及された途端シャットアウトだ。小池知事は「公表済み」と繰り返すが、自著の表紙に一部を掲載したり、判読困難な小さなサイズで週刊誌に載せたり、親密メディアでチラ見せしただけ。そもそも、渦中のカイロ大がこのタイミングで動いたのも不可解だ。8日付で〈1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する〉との声明を発表し、法的措置までチラつかせているのだ。


■すべて小池劇場の小道具だったのか

 小池知事のこうした身勝手さは、コロナ対策にも露骨に表れている。休業要請の緩和行程を3段階で示したロードマップをめぐり、1日にステップ1からステップ2に移行。当初、「2週間単位をベースにして状況を評価して段階的に緩和する」としていたのに、わずか1週間でステップアップ。それでいて、翌2日には東京アラートを発動。ブレーキとアクセルを同時に踏み込むような対応に都民が混乱する中、11日、東京アラートを唐突に解除した。

 そして、12日はステップ3に移行。都知事選告示翌日の19日には事実上、全面解除する。鳴り物入りで始めたはずのロードマップも東京アラートも、それでオシマイ。すべて小池劇場の小道具だったのか。自分の都合でルールを作っているようにしか見えない。

「小池さんは、4年前に掲げた公約の1つでも達成したでしょうか。結局、築地移転に象徴されるように実績にもならないことを自分の都合でやってきただけでしょう。頼みの五輪もどうなるか分からない。くすぶる学歴詐称疑惑は、大学側の説明のみを掲げて“強行突破”しようとしている。そんな状況で『都民に審判を仰ぐ』だなんて、都民はナメられたものです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 こんな人物に再び都政を任せていいのか。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006150000074.html

コラム
政界地獄耳
2020年6月15日8時38分
自衛が必要なのは小池都知事ではないか

★女帝も、カイロ大学のように新型コロナウイルスをコントロールすることはできないようだ。14日、東京都が確認したコロナウイルス感染者は47人。そのうち新たに始まった新宿・歌舞伎町での集団検査でホストクラブ従業員ら18人の感染が判明したという。院内感染が7人、「夜の街」関連が4人いるといい、事実上の第2波到来といえる。

★都は今月2日に「東京アラート」を発令し、11日に解除したばかり。アラートが発令された2日の感染状況は、1日の新規感染者が16・3人と基準を下回っていた。12日に会見した都知事・小池百合子は「自粛から自衛の局面に入った」として、これからは自己責任と強調していた矢先。そもそも東京アラートとは小池独自のルールで自らハードルを作り、都知事選挙直前に解除する自作自演のような代物。これでは、都庁とレインボーブリッジの色を赤や青にしたかっただけではないのか。事実、アラートを10日間発令して47人の感染者では効果はなかったともいえる。

★だが、本当に自衛が必要なのは小池の方だろう。18日告示の都知事選挙で再選を誓ったが「もう1度新たな気持ちで都知事選に臨む観点から、推薦は求めない」と格好のいいことを言い出した。確かに自民党幹事長・二階俊博も9日の会見では「最善、最適の候補だ。直ちに推薦し、積極的に応援する」としていたが、自民党都連との距離は縮まなかった。4年前の出馬会見では「都議会自民党と都民の間に距離がある」「どこで誰が何を決めているのか不透明なことが多い。ブラックボックス」といい、「都議会を冒頭解散したい」と都議会自民党を最大の敵として攻め上げた小池。今回「東京大改革2・0」を掲げたが、そこに数値目標はない。先の都知事選の公約では待機児童ゼロ、介護離職ゼロ、残業ゼロなど7つのゼロを掲げたが達成できたとは言い難く、「公約よりも当選後、約束してないことをどんどんやりだす。これは首相・安倍晋三の選挙とそっくり。数値目標など出せるわけがない」(都関係者)。その検証は都民の役割だ。(K)※敬称略
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https://maga9.jp/200617-5/

マガ9レビュー
『女帝 小池百合子』(石井妙子著/文藝春秋)
By マガジン9編集部 2020年6月17日

 「正直者はバカをみる」。彼女はそう思いながら上だけを向いて、これまでの人生を生きてきたのだろうか。

 本書は政治家・小池百合子氏の評伝であるが、彼女の輝かしい学歴――カイロ大学を首席で卒業したこと――が、あまりにも疑わしいものであることを、著者は丹念な取材によって私たちに明示している。時にはカイロにまで飛び、小池百合子氏がカイロ時代に同居していた女性に会い、一緒に当時を知る人を訪ね歩いて、数多くの関係者の証言を得ている。最近カイロ大学が、小池氏は卒業しているとの声明を出し、小池氏本人も記者会見で卒業証書を記者の前に提示したようだが、本書によれば彼女のアラビア語の能力は、英語で言えば「This is a pen」レベルだというのだから(そう言えば、アラビア話で話しているのを聞いたことがない)、それが本当なら、卒業証書があろうがなかろうが学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない

 この学歴に関する疑惑は、彼女がついてきた、と言われる数々の「嘘」の中でも「核」となるものであり、彼女についてまわってきた「女性初の●●」という輝かしい肩書き──たとえば防衛大臣や自民党総裁候補、そして今日の都知事の地位──を得るために、大きな役割を担っていたと言える。もちろんどんな世界においても、学歴はその能力を表す全てではない。しかし「カイロ大学」を優秀な成績で卒業し、それゆえ中東問題に精通した国際派だろうという、多くの人が受け取った「刷り込み」によって、彼女は今日までのポジションを築いてきた。もちろんそれを真に受けて流布したマスコミにも大きな責任があると思うが、政治家にとって学歴詐称は公職選挙法違反に問われる罪である。

 彼女に同情的な目で見れば、日本に帰国してから自立のためにどうしても仕事を手に入れなければならない、親にも頼ることができず(芦屋のお嬢様という触れ込みだが、実際には父親の事業の失敗などで苦労をしていたようだ)、出来心から履歴書を捏造して書いてしまったのかもしれない、と思ったりもした。しかし読み進めていくにつれ、彼女が自分の希少価値を高めるための「物語を仕立てるために、息をするように虚偽を重ねていく人だということがわかる。

 そのように「平気で嘘をつくことと同意語なのかもしれないが、彼女がこれまでの政治姿勢や公約についても、自分の発言を簡単に翻してきたことを思い出す。最近のことで特に印象が深いのは、築地市場の豊洲移転問題と「希望の党」の設立・解散をめぐるゴタゴタであろう。

 4年前の都知事選挙の最大の焦点は、やはり「築地・豊洲移転問題」だったと思う。小池氏は公約で「移転白紙」とは打ち出さなかったものの、「いったん立ち止まり、豊洲の環境調査などを行い、みんなが納得できる結論を出したい」と訴えており、それを期待して一票入れた人も少なくなかっただろう。特に築地市場関係者はそうだ

 それにしても、なぜ中高年の女性たちはあんなにも小池氏に熱狂し期待をしたのか? メディア戦略に長けていたから? ファッションセンスがいいから? 印象に残るキャッチフレーズを使うのがうまいから? それもそうだが、それだけなのか。

 あの時確かに、小池氏は、かつての石原慎太郎的な「オッサン政治」という古いしがらみと決別してくれる「女性たちの味方」のように見えていた。彼女が何か言うたびに、胸がすくような思いにとらわれた人も、また多かったことだろう。

 熱狂はその後の都議会議員選挙まで続き、小池氏が率いる「都民ファーストの会」が圧勝した。しかしその後の展開は、期待したようなものではなかった。小池氏が知事に当選後、豊洲は調査を進めるたびに汚染されていることが明らかになっていく。しかし、彼女はそれに対して十分な対策を講じることはできず、結局納得のいく説明もないまま、移転の判断をする。そして多くの問題を抱えながら、豊洲市場はオープンへと突き進んでいった。そのあたりの都議会でのやりとり、それを傍聴にきた「築地女将さん会」のメンバーらの声などが、本書には生々しく描かれている。

「女性だからと信じてしまった。共感してもらえると思った私たちがばかだった」
「女の人が嘘をつくなんて。私、思わなかった……」と。

 「希望の党」設立から解散にいたるまで、いったい何がどうなっていったのかについても、この本に詳しく書かれているので、ここでは説明はしない。最近、当時の民進党代表・前原誠司氏の側近だった衆議院議員の小川淳也氏が、この希望の党騒動がどうして起こったかなどについてYouTubeの番組でも語っている。また封切りされたばかりの、小川氏を追ったドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』の中でも、大混乱の中、選挙戦を戦う小川氏が苦悩の表情を浮かべなんでこんな変なことになってしまったのか……敵は(安倍だと思っていたのに)小池だったのかとつぶやく様が描かれており、小池氏がそうやって多くの人たちを様々に翻弄してきたことが伺い知れる。

 小池氏は、男性であろうが女性であろうが、自分がより高い場所に行くために人を利用するだけ利用し、後ろは振り返らないという潔さというか、冷たさを持っていると感じる。いつも「小池百合子ファースト」なのだ。そうしたことが世間にも知れるところになり、メディアの小池熱も急速に冷めていき、小池氏が率いる「都民ファーストの会」も昨年春の地方統一選挙では、完全に埋没した。このままでは、地域政党としても長続きはしないだろう、(早晩自民党に吸収されるのかな?)と私は見ていたのだが……。

 そんなところに新型コロナウイルスである。この対応をめぐり、現職知事として3月から驚異的に露出が増えている小池氏。「トリプルスコアで小池氏が勝利する」と予測する人もいるが、有権者はそんなにも忘れっぽいものだろうか。7月5日、東京都知事選挙の投開票日まで、あと1ヶ月を切った。本書を投票前にぜひ、有権者には読んでもらいたい。読み物としても、スリリングでスピード感があり、実名政治家もたくさん出てくるので、永田町ドラマとしても楽しめる。

 と、ここまで書いたところで、れいわ新選組党首の山本太郎氏が都知事選に立候補するというニュースが入ってきた。ここで野党リベラル票が割れるのではないか、と心配する声も少なくないようだが、私は山本氏の立候補は、小池浮動票を奪う一助になると思っている。どちらも民衆の心をつかむのが、その方向性は違うが、天才的にうまい二人である。小池氏と山本氏のガチンコ討論が見られると思うと、俄然、都知事選が楽しみになってきた。

(水鳥純子)
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