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●《ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが軍隊のなかの水木だった》…《戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》へ

2022年09月29日 00時00分55秒 | Weblog

(20220915[])
戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》、特に子供たちへ……水木しげるさん。

   『●水木しげるさん《「殺りくの記録は…いまここに書きとどめなければ
     誰も知らない間に葬り去られる」…戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》
   『●斎藤貴男さん《人間が、とりあえずアングロサクソンが一も二もなく
     取り組むべきは、エビやイカの痛みなどよりも、戦争の廃絶ではないのか》

 志真秀弘氏による、レイバーネットの書評【〔週刊 本の発見〕水木しげる総員玉砕せよ!(新装完全版)』/水木しげるの伝えたかった戦争】(http://www.labornetjp.org/news/2022/hon263)によると、《水木は「ぼくは戦記物を書くとわけのわからない怒りが込み上げてきて仕方がない。多分戦死者の霊がそうさせるのではないかと思う」(「あとがき」)とも書いている。ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが軍隊のなかの水木だった》。

 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。
 「火事場ドロボー」どもが、台湾有事を煽り、先制攻撃・核保有までも口にする。戦争法を盾に、子や孫を戦場に送り出したくて仕方ないらしい。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》

 「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」。そして、《戦争に向かうハードルが低く…戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世になってしまった。腐敗した自公お維コミによる政治では、決して良い世の中には向かわない。戦争法を廃止し、核廃絶に向かうこともない…。
 「総員玉砕せよ!」には、《「人間の生き死にははかないものである(中略)殺りくの記録は、ここの石と木だけが知っている。いまここに書きとどめなければ誰も知らない間に葬り去られるであろう」との記述が、戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》があった。

   『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった: 
     誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない
   『●そもそも、子どもたちのためにこそ 
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●水木しげるさんと堀江邦夫さん:
       原発ジプシーと云う地獄と戦場と云う地獄
   『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
                    「一番いけないのが戦争です」
    《あれだけ国民をいじめた歴史はないんじゃないでしょうかね》。
    「「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん。
     《自由を国家が制限するんですからね。一番いけないのが戦争です
     戦争で死ぬんだと思うと希望もわきませんでした》という水木さんの
     言葉は、戦争したい人々、「死の商人」たち、「戦争屋」たち、自公議員や
     その支持者達には聞こえないらしい。
     自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、ブログ主には彼ら、
     彼女らの神経が知れない」

   『●桂歌丸さん…《戦争なんて本当に愚の骨頂》
       《あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない》
    《高畑勲野坂昭如大橋巨泉永六輔かこさとし水木しげる
     愛川欽也金子兜太など、戦争を知り、自身の体験をもとに平和を
     希求するメッセージを発してきた戦中世代の著名人が続々と鬼籍に
     入り始めている

   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
       戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に

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http://www.labornetjp.org/news/2022/hon263

〔週刊 本の発見〕水木しげる『総員玉砕せよ!(新装完全版)』
毎木曜掲載・第263回(2022/7/21)

水木しげるの伝えたかった戦争
『総員玉砕せよ!(新装完全版)』(水木しげる、講談社文庫、2022年7月刊、858円)ほか
評者:志真秀弘

 今年は、水木しげる生誕(1922年)100年にあたり、かれの作品が何冊も新装版として刊行されている。小狡いくせに失敗ばかりの愛すべきねずみ男が登場する名作『ゲゲゲの鬼太郎』、世界各地の伝承に生きる数々の妖怪たち、ヒトラーや南方熊楠などの人物伝、古典の漫画化、『コミック昭和史 全八巻』など数えきれないジャンルと作品がかれにはある。見落とせないのは戦記物である。

 水木の戦記物の中で、『総員玉砕せよ!』はまちがいなく最高傑作だろう。

 ニューブリテン島(ニューギニア島北隣り)の日本部隊が昭和20年(1945年)6月に玉砕するまでを描く。漫画は「私はくるわに散る花よ/ひるはしおれて夜にさく」と歌う従軍慰安婦たちとそこに何十人も行列して待つ兵隊たちの場面から始まる。その末に「これから全員玉砕する 最後にお前たちの好きな歌をうたって死のう」と上官がいうのに応えて「わたしはなーあんで/このようーな/つらいつとめーを/せーにゃなあらぬ」と歌って兵隊たちは突撃する。首や手足がちぎれ、身体が砕け散り、累々と屍が並び、そして白骨と化す水木独特の細密画が何ページも連なり、終わる。そんな悲惨極まりない話なのにどことなく水木らしいユーモアも漂う。(*写真=水木しげる)

 水木は「ぼくは戦記物を書くとわけのわからない怒りが込み上げてきて仕方がない。多分戦死者の霊がそうさせるのではないかと思う」(「あとがき」)とも書いている。ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが軍隊のなかの水木だった

 この『総員玉砕せよ!』の単行本は1991年10月に刊行された。同じ年に水木は、「ねずみ男」を語り手に、短編漫画「戦争と日本」(『水木しげるの戦場―従軍短編集』中公文庫所収)を『小学6年生』に発表している。十五年戦争は「隣近所」に日本刀をかざしていきなり土足で暴れ込んだようなものだから、「悪かったと謝る気持ちがなかったら、これから仲良くやっていくことはできない」とねずみ男は侵略戦争への反省と謝罪の必要性を説く。それは作者水木の考えでもあったに相違ない。90年代は社会主義体制の崩壊と湾岸戦争に始まる時代の転換点でもあった。水木は戦争を称揚する流れが強まることを直感して、この時期に『総員玉砕せよ!』「戦争と日本」などで子どもたちに戦争を伝えようとしたのだ。 『水木しげるの娘に語るお父さんの戦記(新装版)』(河出文庫、2022年7月)は淡々としたしかも味わいのある文章にかれの画が挿入された本。入隊直後便所に行き、うんこがあまりに太くて長く、なかなか切れず、結局召集時間に遅れ、早速ビンタを食らう話など、かれの底抜けのエピソードがいくつも語られ、現実は地獄なのになぜかおかしい。「土の人」との愉快な交流は水木の人間像を、戦後の紙芝居作家、貸本漫画家としての苦闘は当時の日本の世相をよく現している。

 軍備増強がまことしやかに語られる現状をなんとかして変えたい。そのために私もまた水木にならい戦争の真実を子供たちに伝えたい


*「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人、志水博子、志真秀弘、菊池恵介、佐々木有美、根岸恵子、黒鉄好、加藤直樹、わたなべ・みおき、ほかです。
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●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論とヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え

2020年06月27日 00時00分30秒 | Weblog

[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑]



小杉みすず氏による、リテラの記事【小池百合子都知事の最大の問題は極右ヘイトとの関係だ! 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に圧力かけ「虐殺なかった」ヘイト集会にお墨付き】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5472.html)。
日刊ゲンダイの記事【小池都知事が再出馬会見で見せた“私がルール”の身勝手態度】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274560)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自衛が必要なのは小池都知事ではないか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006150000074.html)。
水鳥純子氏による、マガジン9の書評【マガ9レビュー/『女帝 小池百合子』(石井妙子著/文藝春秋)】(https://maga9.jp/200617-5/)。

 《東京都知事選の告示まで1週間を切るなか、「学歴詐称疑惑」が再燃している小池百合子都知事。6月11日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、関連団体や都が巨額を支出したPR会社と小池氏の秘書をめぐる不動産取引など新たな疑惑が報じられているが、小池知事にはもうひとつ知事の資格を疑うべき大きな問題がある。それは、本サイトが以前から警鐘を鳴らしてきた“極右ヘイトとの親和性”だ》。
 《ようやくの表明で見せたのは「私がルールブック」と言わんばかりの身勝手な態度。振り返れば、コロナ対応も話題性や人気取り優先でメチャクチャだ。…エジプトの名門「カイロ大学卒業」という経歴への疑念をノンフィクション作家の石井妙子氏が新著「女帝 小池百合子」で再燃させた。切り込んだのは、小池知事に指名されたフリーランスライターの畠山理仁氏。やりとりはこうだ…》。
 《★女帝も、カイロ大学のように新型コロナウイルスをコントロールすることはできないようだ。14日、東京都が確認したコロナウイルス感染者は47人。…事実上の第2波到来といえる》。
 《本書によれば彼女のアラビア語の能力は、英語で言えば「This is a pen」レベルだというのだから(そう言えば、アラビア話で話しているのを聞いたことがない)、それが本当なら、卒業証書があろうがなかろうが、学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない…いつも「小池百合子ファースト」なのだ》。

   『●金平茂紀さん《…政府の方針、頭がクラクラしてきます。ウィルスの
      せいではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています》

 《これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきた》そうです。知りませんでした。都庁の役人は、一体どうなっているのでしょうか? 「ト」知事という〝御頭〟が腐ると、都庁の内部までグジュグジュに腐敗していくの? 《つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の集会へ利益をもたらそうとしているのだ》…もはやデタラメ…。《小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀》…アノ最悪な《空疎な小皇帝石原慎太郎「ト」知事越え。
 《歴史の事実は消すことができない。当たり前のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか》?

 そんな中、二選を目指し、都知事選に立候補されました。この4年間、何の成果もなく。アベ様同様、<それにつけてもアベ様の無能さよ>と同レベル。民主党を破壊するという〝成果〟以外に何をやった? 「おっさん政治をつぶして新おっさん政治を始めたにすぎない」。この4年間の都政を見て、また再選させるつもりですか、都民の皆さん? 宇都宮健児さん、頑張ってほしい!

   『●「おっさん政治をつぶして新おっさん政治を始めたにすぎない」
                      自民党亜種トファが本領発揮
   『●小池百合子「ト」知事警報でレインボーブリッジと都庁を赤く染めても、
         ねぇ? 自身の足元ではエジプトアラートが鳴り響いてますが?

 いまだ、エジプトアラートは止まず。《学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない》とのこと。

 リテラの記事【小池都知事のコロナ対応は都知事選のことしか考えてない! 感染者増加の原因はすべて「夜の街」のせいにして東京アラートなし】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5476.html)によると、《小池都知事と同じように安倍首相や西村康稔・新型コロナ担当相も東京都の感染者増加を「夜の街」の問題であり「集中的に検査をおこなった」と成果を誇るような発言をしているが、小池都知事は「いままでとは性質が違う」などと強調し、ニュースでも「夜の街」が連呼される状態となっている》。
 検査不足を自ら認めた様なものだね。今まで「集中的」にはやってなかったんだ? …非「夜の街」の方はどれほどいるの? そもそも、検査件数は? これでは、収束するわけもない。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》

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https://lite-ra.com/2020/06/post-5472.html

小池百合子都知事の最大の問題は極右ヘイトとの関係だ! 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に圧力かけ「虐殺なかった」ヘイト集会にお墨付き
2020.06.13 12:40

     (小池百合子オフィシャルサイト)

 東京都知事選の告示まで1週間を切るなか、「学歴詐称疑惑」が再燃している小池百合子都知事。6月11日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、関連団体や都が巨額を支出したPR会社と小池氏の秘書をめぐる不動産取引など新たな疑惑が報じられているが、小池知事にはもうひとつ知事の資格を疑うべき大きな問題がある。それは、本サイトが以前から警鐘を鳴らしてきた“極右ヘイトとの親和性”だ。

 小池氏は、2010年に在日コリアンの虐殺まで扇動するヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「日本女性の会 そよ風」主催、在特会女性部協賛の集会で講演をおこなっている。この「そよ風」という団体は、慰安婦問題関東大震災朝鮮人虐殺否定などを主張しており、2013年には大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを扇動したヘイトデモに協力している。小池氏はそんな団体の講演会に平気で出かけていたのだ

 しかも、小池氏は都知事に就任するや、そのヘイト団体との関係性を立証する行動に出た。関東大震災が発生した9月1日に毎年、墨田区の都立横網町公園で行われている「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」では、1974年以降、歴代の都知事たちが追悼文を寄せてきたのだが、周知のように、小池知事はこの朝鮮人犠牲者に対する追悼文を2017年、突如として取り止めてしまったのだ。


 そして、この小池知事の動きと軌を一にするように、同年、同じ時刻に横網町公園内で、小池氏がかつて講演を行なった排外主義団体「そよ風」が集会を開始。「朝鮮人犠牲者追悼式典」にぶつける形で、「そよ風」関係者らが「朝鮮人が暴動を起こし、日本人を虐殺した」「日本人が朝鮮人を殺したのは正当防衛だった」などと典型的なヘイトデマをがなり立てるようになった。念のため強調しておくが、関東大震災直後に流布された「朝鮮人が井戸に毒をいれている」「暴動や放火をしている」なる噂は完全なデマであったことが確定しており、逆に、そうしたデマに踊らされた人々が徒党を組んで朝鮮人らを襲撃・殺害して回ったことは膨大な証言が残されている事実だ。明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論とヘイトに勢いを与えたのである。

 それだけではない。こうした小池氏の「追悼文拒否」や「そよ風」のヘイト集会に対する都の認可に抗議の声があがると、2019年12月、東京都は逆に「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会の許可申請に対し「公園管理上支障となる行為は行わない」「拡声器は集会参加者に聞こえるための必要最小限の音量とする」などと様々な条件をつけ、これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきたのだ。


内田樹、香山リカ、島田雅彦、中島京子、星野智幸ら知識人が東京都の対応に抗議声明

 今年5月、「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会は〈こうした内容の誓約を求めることは、本来自由・自主である集会運営を萎縮させる恐れがある〉などとして、誓約書要請の撤回と従来通りの申請受理を求める声明文を発表。実行委員会の赤石英夫氏は、取材に対してこう話す。

「横網町公園の占有許可については例年、管理事務所側との簡潔な書面のやりとりで認められてきたのですが、昨年9月に初めて申請受理を拒否された上、年末に要求された誓約書にサインしない限りは認められないといった状況が今も続いています。ですが、私たちが都に、これまで『誓約書』にある条件に反する行いをしたことはあるのかと文書で質問すると、都からは『今回設けた条件に合致している』との回答がありました。つまり、これまで通りで問題ないという認識を示しているのです。実際に、私たちは法要の際には拡声器の音量を出さないなど神経を使いながら、厳粛で穏やかな追悼を行ってきました。むしろ、『誓約書』の条件に違反してきたのは『そよ風』の集会のほうでしょう。都は『そよ風』にも同じ誓約書を求めたことで『公平』と説明していますが、私たちが行っている犠牲者の追悼と『そよ風』のヘイトスピーチとはまったく相入れないもので、同列に扱うのは本末転倒だと思います」

 実際、「そよ風」の集会では、大音量のスピーカーで「朝鮮人が日本人を虐殺した」などのヘイト言説が垂れ流されている。本サイトでも2017年9月1日、「そよ風」が横網町公園で行った初の集会の模様をレポート(https://lite-ra.com/2017/09/post-3426.html)したが、そこでは極右政治団体「維新政党・新風」元代表の鈴木信行氏や「外国人参政権に反対する市民の会」東京代表・村田春樹氏など、ヘイト界隈でおなじみの顔ぶれが関東大震災での朝鮮人虐殺を正当化する趣旨の発言をしていた。

 さらに「そよ風」のブログを見ると、今回の都による「誓約書」の要請について、〈理不尽とは言え、誓約書を書けば、今後、公園で、晴れてもう一つの慰霊祭の存在が認められるという事です。小さい一歩とは言え、40年間反日左翼だけの言論空間だった公園が、両論併記になったのです〉(2月21日)と評価すらしている。つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の集会へ利益をもたらそうとしているのだ

 こうした状況のなか、6月11日には、内田樹氏、香山リカ氏、島田雅彦氏、中島京子氏、星野智幸氏といった学者・研究者・作家・弁護士など知識人117人と1団体が連名で〈慰霊のための公園の、しかも9月1日という慰霊の日に、ほかならぬ関東大震災に関わる死者たちを冒涜し、虚偽によって貶める集会をそのまま容認することは、横網町公園の開園趣旨を真っ向から否定することにほかならない〉などとする声明を公開。〈「慰霊の公園」としての横網町公園の趣旨に鑑みて、関東大震災時の死者を冒涜し民族差別を煽動する「そよ風」の集会に対し、東京都人権尊重条例の精神に基づいて対処するべきである〉と訴えた。


小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀

 今回の知識人声明をとりまとめたのは、『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』『TRICK トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(2冊とも、ころから)の著書があるノンフィクション作家・加藤直樹氏だ。加藤氏は本サイトに対し、都の「誓約書」と「そよ風」の集会の問題点をこう指摘する。

「『そよ風』の集会は『真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭』と銘打っていますが、実際には集会内で石原町の犠牲者に対する言及はほとんどなく、何を『慰霊』しているのかさえわかりません。『朝鮮人虐殺はなかった』という虐殺否定の主張がメインであることは明らかで、むしろ『朝鮮人犠牲者追悼式典』の方にスピーカーを向け、『不逞朝鮮人が暴徒と化し、日本人を襲って略奪、暴行、放火を行い、日本人が虐殺された』などと浴びせかけるなど、いわば“歴史わい曲の演説大会”のような様相を呈しています。『そよ風』の狙いは、ヘイトと歴史修正に抗議する人たちを挑発し、なんらかのトラブルを誘発することで、『朝鮮人犠牲者追悼式典』が都の『誓約書』に違反したとして潰すことではないでしょうか

 事実、『そよ風』のブログには「英霊の名誉を守り顕彰する会」の佐藤和夫会長の〈そよ風さんは双方の追悼式典がなくなるまで戦って欲しい〉なるFacebook投稿が引用されている(2020年6月12日)。また、前述の村田春樹氏が〈我々の当面の目標は、来年からは彼我両方の慰霊祭が許可されず、秋篠宮両殿下の静粛な慰霊祭のみが執り行われることです〉などと書いていることも「そよ風」関係者のブログで確認できる。やはり、都の誓約書を悪用して「朝鮮人犠牲者追悼式典」自体を中止に追い込むことが目的としか思えない。

 本サイトでも追及してきたように、「そよ風」は横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を目指し、その集会は朝鮮人虐殺否定のための周到な計画に基づいていた。たとえば2017年3月の都議会で自民党の極右政治家・古賀俊昭議員(当時)が横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑を問題視し「(朝鮮人犠牲者追悼碑の)撤去を含む改善策を講ずるべき」「今後は追悼の辞の発信を再考すべき」と迫ると、小池知事が「私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします」と応答。その年から朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文を取り止めた

 実は、「そよ風」はこの都議会でのやりとり以前に古賀議員を訪問するなどロビイングを行なっており、古賀議員が「そよ風」主催の会合で講演していたこともわかっている。さらにいえば小池氏自身が、上述のとおり2010年に「そよ風」主催の講演会で登壇した過去もある。再び加藤氏が語る。

「東京都は、様々な国籍や属性の方が生活する“多民族の都市”であって、多様性の尊重こそが東京のよさだと思います。その東京でかつて、大震災に乗じた朝鮮人虐殺が起こされた。だからこそ、この“負の歴史”を教訓とし、本来は東京都知事や行政が率先して振り返る必要があるはずです。にもかかわらず、小池知事は朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文の取り止めなど、レイシストを煽るようなことをして、都はヘイト団体の集会に許可を与えています。荒唐無稽な虐殺の否定やヘイトスピーチを放置していれば、同じ悲劇が繰り返されかねません

 あらためて言うが、関東大震災の朝鮮人虐殺を否定し、朝鮮人犠牲者追悼式典を潰そうという歴史修正とヘイトの動きは、まぎれもなく、小池都政のなか、排外主義団体や極右政治家と結びつくかたちで着々と準備されてきた。その局面はいま、「そよ風」のヘイト集会に引きずられた行政によって結実の目前まできている。今月11日には、都に朝鮮人犠牲者追悼式典への条件を撤回し、速やかな横網町公園の占有許可を求めるオンライン署名が提出された。すでに届けられた署名数は3万筆以上で、署名活動は現在も継続中だ(Change.org「小池百合子さん、差別をやめて関東大震災で虐殺された朝鮮人の追悼式典に横網町公園を使わせてください!」)。狡猾なヘイトと歴史修正に打ち勝つためには、一人一人が声をあげなくてはならい。

小杉みすず
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274560

小池都知事が再出馬会見で見せた“私がルール”の身勝手態度
2020/06/13 14:50

     (卒業証書を掲げたら?(C)日刊ゲンダイ)

 決戦まで3週間に迫った東京都知事選(18日告示、7月5日投開票)をめぐり、再選を狙う小池知事が12日、出馬表明した。新型コロナウイルスの感染拡大を警戒する「東京アラート」の発動や、学歴詐称疑惑の再燃でたびたび先送り。ようやくの表明で見せたのは「私がルールブック」と言わんばかりの身勝手な態度。振り返れば、コロナ対応も話題性や人気取り優先でメチャクチャだ

 午後3時に終了した定例会見からほぼ3時間後、小池知事はイメージカラーの緑色のスカーフでドレスアップし、再び会場入り。新たなキーワード「東京大改革2.0」を引っ提げて余裕の笑みを浮かべていたが、ある質問に一瞬で頬をこわばらせた。学歴詐称疑惑だ。エジプトの名門「カイロ大学卒業」という経歴への疑念をノンフィクション作家の石井妙子氏が新著「女帝 小池百合子」で再燃させた。切り込んだのは、小池知事に指名されたフリーランスライターの畠山理仁氏。やりとりはこうだ。

畠山 前回の選挙公報に〈カイロ大学卒業〉とお書きになっていました。他の立候補予定者も経歴を証明するために卒業証書ですとか、卒業証明書を提示される。都の職員も採用時には提出されると思います。小池さんご本人が証明書の原本をご提示いただくということは可能でしょうか。

小池 このー、卒業うんぬんについてはですね、すでに何度も私自身が、カイロ大学が認めているということを申し上げてまいりました。きょうも一部のメディアで、原本そのもの、かつて公表しておりますので、それを載せて掲載しているところがございました。あのー、すでに公表もしているということでございますので、必要な条件、要件等々を検討しながら進めていきたいと思っております。

小池 おひとり1問でお願いします。はい、はい。

 大手メディアには2問、3問の質問を許しながら、追及された途端シャットアウトだ。小池知事は「公表済み」と繰り返すが、自著の表紙に一部を掲載したり、判読困難な小さなサイズで週刊誌に載せたり、親密メディアでチラ見せしただけ。そもそも、渦中のカイロ大がこのタイミングで動いたのも不可解だ。8日付で〈1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する〉との声明を発表し、法的措置までチラつかせているのだ。


■すべて小池劇場の小道具だったのか

 小池知事のこうした身勝手さは、コロナ対策にも露骨に表れている。休業要請の緩和行程を3段階で示したロードマップをめぐり、1日にステップ1からステップ2に移行。当初、「2週間単位をベースにして状況を評価して段階的に緩和する」としていたのに、わずか1週間でステップアップ。それでいて、翌2日には東京アラートを発動。ブレーキとアクセルを同時に踏み込むような対応に都民が混乱する中、11日、東京アラートを唐突に解除した。

 そして、12日はステップ3に移行。都知事選告示翌日の19日には事実上、全面解除する。鳴り物入りで始めたはずのロードマップも東京アラートも、それでオシマイ。すべて小池劇場の小道具だったのか。自分の都合でルールを作っているようにしか見えない。

「小池さんは、4年前に掲げた公約の1つでも達成したでしょうか。結局、築地移転に象徴されるように実績にもならないことを自分の都合でやってきただけでしょう。頼みの五輪もどうなるか分からない。くすぶる学歴詐称疑惑は、大学側の説明のみを掲げて“強行突破”しようとしている。そんな状況で『都民に審判を仰ぐ』だなんて、都民はナメられたものです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 こんな人物に再び都政を任せていいのか。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006150000074.html

コラム
政界地獄耳
2020年6月15日8時38分
自衛が必要なのは小池都知事ではないか

★女帝も、カイロ大学のように新型コロナウイルスをコントロールすることはできないようだ。14日、東京都が確認したコロナウイルス感染者は47人。そのうち新たに始まった新宿・歌舞伎町での集団検査でホストクラブ従業員ら18人の感染が判明したという。院内感染が7人、「夜の街」関連が4人いるといい、事実上の第2波到来といえる。

★都は今月2日に「東京アラート」を発令し、11日に解除したばかり。アラートが発令された2日の感染状況は、1日の新規感染者が16・3人と基準を下回っていた。12日に会見した都知事・小池百合子は「自粛から自衛の局面に入った」として、これからは自己責任と強調していた矢先。そもそも東京アラートとは小池独自のルールで自らハードルを作り、都知事選挙直前に解除する自作自演のような代物。これでは、都庁とレインボーブリッジの色を赤や青にしたかっただけではないのか。事実、アラートを10日間発令して47人の感染者では効果はなかったともいえる。

★だが、本当に自衛が必要なのは小池の方だろう。18日告示の都知事選挙で再選を誓ったが「もう1度新たな気持ちで都知事選に臨む観点から、推薦は求めない」と格好のいいことを言い出した。確かに自民党幹事長・二階俊博も9日の会見では「最善、最適の候補だ。直ちに推薦し、積極的に応援する」としていたが、自民党都連との距離は縮まなかった。4年前の出馬会見では「都議会自民党と都民の間に距離がある」「どこで誰が何を決めているのか不透明なことが多い。ブラックボックス」といい、「都議会を冒頭解散したい」と都議会自民党を最大の敵として攻め上げた小池。今回「東京大改革2・0」を掲げたが、そこに数値目標はない。先の都知事選の公約では待機児童ゼロ、介護離職ゼロ、残業ゼロなど7つのゼロを掲げたが達成できたとは言い難く、「公約よりも当選後、約束してないことをどんどんやりだす。これは首相・安倍晋三の選挙とそっくり。数値目標など出せるわけがない」(都関係者)。その検証は都民の役割だ。(K)※敬称略
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https://maga9.jp/200617-5/

マガ9レビュー
『女帝 小池百合子』(石井妙子著/文藝春秋)
By マガジン9編集部 2020年6月17日

 「正直者はバカをみる」。彼女はそう思いながら上だけを向いて、これまでの人生を生きてきたのだろうか。

 本書は政治家・小池百合子氏の評伝であるが、彼女の輝かしい学歴――カイロ大学を首席で卒業したこと――が、あまりにも疑わしいものであることを、著者は丹念な取材によって私たちに明示している。時にはカイロにまで飛び、小池百合子氏がカイロ時代に同居していた女性に会い、一緒に当時を知る人を訪ね歩いて、数多くの関係者の証言を得ている。最近カイロ大学が、小池氏は卒業しているとの声明を出し、小池氏本人も記者会見で卒業証書を記者の前に提示したようだが、本書によれば彼女のアラビア語の能力は、英語で言えば「This is a pen」レベルだというのだから(そう言えば、アラビア話で話しているのを聞いたことがない)、それが本当なら、卒業証書があろうがなかろうが学位にふさわしい学力を有しているとはとても思えない

 この学歴に関する疑惑は、彼女がついてきた、と言われる数々の「嘘」の中でも「核」となるものであり、彼女についてまわってきた「女性初の●●」という輝かしい肩書き──たとえば防衛大臣や自民党総裁候補、そして今日の都知事の地位──を得るために、大きな役割を担っていたと言える。もちろんどんな世界においても、学歴はその能力を表す全てではない。しかし「カイロ大学」を優秀な成績で卒業し、それゆえ中東問題に精通した国際派だろうという、多くの人が受け取った「刷り込み」によって、彼女は今日までのポジションを築いてきた。もちろんそれを真に受けて流布したマスコミにも大きな責任があると思うが、政治家にとって学歴詐称は公職選挙法違反に問われる罪である。

 彼女に同情的な目で見れば、日本に帰国してから自立のためにどうしても仕事を手に入れなければならない、親にも頼ることができず(芦屋のお嬢様という触れ込みだが、実際には父親の事業の失敗などで苦労をしていたようだ)、出来心から履歴書を捏造して書いてしまったのかもしれない、と思ったりもした。しかし読み進めていくにつれ、彼女が自分の希少価値を高めるための「物語を仕立てるために、息をするように虚偽を重ねていく人だということがわかる。

 そのように「平気で嘘をつくことと同意語なのかもしれないが、彼女がこれまでの政治姿勢や公約についても、自分の発言を簡単に翻してきたことを思い出す。最近のことで特に印象が深いのは、築地市場の豊洲移転問題と「希望の党」の設立・解散をめぐるゴタゴタであろう。

 4年前の都知事選挙の最大の焦点は、やはり「築地・豊洲移転問題」だったと思う。小池氏は公約で「移転白紙」とは打ち出さなかったものの、「いったん立ち止まり、豊洲の環境調査などを行い、みんなが納得できる結論を出したい」と訴えており、それを期待して一票入れた人も少なくなかっただろう。特に築地市場関係者はそうだ

 それにしても、なぜ中高年の女性たちはあんなにも小池氏に熱狂し期待をしたのか? メディア戦略に長けていたから? ファッションセンスがいいから? 印象に残るキャッチフレーズを使うのがうまいから? それもそうだが、それだけなのか。

 あの時確かに、小池氏は、かつての石原慎太郎的な「オッサン政治」という古いしがらみと決別してくれる「女性たちの味方」のように見えていた。彼女が何か言うたびに、胸がすくような思いにとらわれた人も、また多かったことだろう。

 熱狂はその後の都議会議員選挙まで続き、小池氏が率いる「都民ファーストの会」が圧勝した。しかしその後の展開は、期待したようなものではなかった。小池氏が知事に当選後、豊洲は調査を進めるたびに汚染されていることが明らかになっていく。しかし、彼女はそれに対して十分な対策を講じることはできず、結局納得のいく説明もないまま、移転の判断をする。そして多くの問題を抱えながら、豊洲市場はオープンへと突き進んでいった。そのあたりの都議会でのやりとり、それを傍聴にきた「築地女将さん会」のメンバーらの声などが、本書には生々しく描かれている。

「女性だからと信じてしまった。共感してもらえると思った私たちがばかだった」
「女の人が嘘をつくなんて。私、思わなかった……」と。

 「希望の党」設立から解散にいたるまで、いったい何がどうなっていったのかについても、この本に詳しく書かれているので、ここでは説明はしない。最近、当時の民進党代表・前原誠司氏の側近だった衆議院議員の小川淳也氏が、この希望の党騒動がどうして起こったかなどについてYouTubeの番組でも語っている。また封切りされたばかりの、小川氏を追ったドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』の中でも、大混乱の中、選挙戦を戦う小川氏が苦悩の表情を浮かべなんでこんな変なことになってしまったのか……敵は(安倍だと思っていたのに)小池だったのかとつぶやく様が描かれており、小池氏がそうやって多くの人たちを様々に翻弄してきたことが伺い知れる。

 小池氏は、男性であろうが女性であろうが、自分がより高い場所に行くために人を利用するだけ利用し、後ろは振り返らないという潔さというか、冷たさを持っていると感じる。いつも「小池百合子ファースト」なのだ。そうしたことが世間にも知れるところになり、メディアの小池熱も急速に冷めていき、小池氏が率いる「都民ファーストの会」も昨年春の地方統一選挙では、完全に埋没した。このままでは、地域政党としても長続きはしないだろう、(早晩自民党に吸収されるのかな?)と私は見ていたのだが……。

 そんなところに新型コロナウイルスである。この対応をめぐり、現職知事として3月から驚異的に露出が増えている小池氏。「トリプルスコアで小池氏が勝利する」と予測する人もいるが、有権者はそんなにも忘れっぽいものだろうか。7月5日、東京都知事選挙の投開票日まで、あと1ヶ月を切った。本書を投票前にぜひ、有権者には読んでもらいたい。読み物としても、スリリングでスピード感があり、実名政治家もたくさん出てくるので、永田町ドラマとしても楽しめる。

 と、ここまで書いたところで、れいわ新選組党首の山本太郎氏が都知事選に立候補するというニュースが入ってきた。ここで野党リベラル票が割れるのではないか、と心配する声も少なくないようだが、私は山本氏の立候補は、小池浮動票を奪う一助になると思っている。どちらも民衆の心をつかむのが、その方向性は違うが、天才的にうまい二人である。小池氏と山本氏のガチンコ討論が見られると思うと、俄然、都知事選が楽しみになってきた。

(水鳥純子)
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●詩人萩原朔太郎「朝鮮人あまた殺され…われ怒りて視る、何の慘虐ぞ」: 歴史の事実を抹消したがる人々…

2017年11月18日 00時00分21秒 | Weblog


東京新聞の社説【朝鮮人虐殺 歴史は抹消できない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017090602000139.html)と、
辻渕智之記者の記事【歴史から目背けないで 都知事が朝鮮人追悼文取りやめ 波紋】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017083102000146.html)。

 《歴史の事実は消すことができない。当たり前のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか。関東大震災での朝鮮人虐殺犠牲者を弔う追悼文を出さなかった…
     近日所感
    朝鮮人あまた殺され
    その血百里の間に連なれり
    われ怒りて視る、何の慘虐ぞ
 大震災の混乱の中、多くの朝鮮人が無残に殺害された光景をモチーフにした詩人萩原朔太郎の三行詩。朝鮮人虐殺は動かせない史実である》。
 《関東大震災後、朝鮮人が暴れているという流言を東京の住民が信じ、朝鮮人を殺した。しかも流言の拡散には、警察などの行政が加担した。歴代の都知事が追悼文を出してきたのは、二度と起こさない責任が行政にあるからだ…流言にあおられて朝鮮人を殺した日本の人たちも、われに返れば罪悪感にさいなまれたはず。その思いを託されたのが追悼式。それなのに「六千人虐殺に根拠はない」と主張する人たちは、日本人に逆に泥を塗っているように見える。そうした主張をする人たちが追悼文の送付取りやめを称賛している。知事は暗に力を貸したことになる》。

 東京新聞の記事【小池氏、虐殺の認識語らず 「歴史家がひもとくもの」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090202000113.html)によると、 《例年実施されてきた都知事と墨田区長の追悼文読み上げは行われなかった。「いろいろ歴史の書の中で述べられている。さまざまな見方がある」。都庁の定例会見で、虐殺について小池知事はこう答えた。さらに「虐殺の事実はどう認識するか」と質問されたが「書かれているものがある。どれがどういうのかというのは、歴史家がひもとくものではないか」と述べ、事実を認める言葉は聞かれなかった》、《◆史実 戦前の公文書記載 …政府中央防災会議の報告書によれば、朝鮮人虐殺は当時の行政などの公的記録から確認できる。司法省の「震災後に於ける刑事事犯及之に関連する事項調査書」では、二百三十三人が殺害されたことが分かる。起訴事件分だけで一部にとどまる。朝鮮総督府の東京出張員が調べたという文書「関東地方震災ノ朝鮮ニ及ホシタル影響」では、殺された「見込数」として、東京約三百、神奈川約百八十、埼玉百六十六など計約八百十三人を挙げている。東京都公文書館所蔵の「関東戒厳司令部詳報」中の「震災警備ノ為兵器ヲ使用セル一覧表」は、軍の記録だ。軍隊の歩哨や護送兵の任務遂行上のやむをえない処置として十一件五十三人の殺害が記録されている》。
 アサヒコムの記事【追悼式で異変も 「右派」色強める小池百合子に大ブーイング】(https://dot.asahi.com/wa/2017090600012.html)によると、《式には、もう一つ例年にない“異変”があった。会場からわずか20メートルほどの地点で「そよ風」という右派団体が同時刻に集会を開催。「六千人虐殺は本当か!」と虐殺を否定するようなメッセージが日の丸とともに掲げられた小池知事の判断はこうした流れを助長してしまった》。


 トファおよび小池百合子東京「ト」知事のヘイト体質、歴史修正主義が露見。小池「ト」知事による「震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」であり、それは、巷のヘイトな人々の歴史修正主義・史実否定、さらなるヘイト・暴力を生み出している。海外のお客様を「オ モ テ ナ シ」してオリンピックをやろうという首都・東京の知事がトンデモの「ト」であり、《こうした流れを助長してしまった》、《知事は暗に力を貸したことになる》…ずかしい状況。

   『●『抵抗人名録 私が選んだ77人』読了(2/2)
    「朴慶南さん、「石原慎太郎の「三国人発言」などに
     怒りを露わにする彼女」。兄貴分は梁石日。
     「暴徒と化した日本人から朝鮮人のいのちを守った横浜の
     鶴見警察署長、大川常吉のことを知り、ペンで顕彰した」」

   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
     基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
    《「怪獣使いと少年」で問うた人間の心の闇
    《登場人物の少年は北海道江差出身のアイヌで、メイツ星人が化けた
     地球人は在日コリアンに多い姓『金山』を名乗らせた。1923年の
     関東大震災で、『朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ』『暴動を起こした』
     などのデマが瞬く間に広がった市井の善人がうのみにし、軍や警察と
     一緒になって多くの朝鮮人を虐殺したんだ。『発音がおかしい』
     『言葉遣いが変』との理由で殺された人もいる。
     琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない

   『●自民党亜種トファの小池都知事が「震災時に
      朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」を…
   『●瞬く間にデマを善人が鵜呑みにし…
     上原正三さん「琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない」
    「瞬く間にデマを善人が鵜呑みにし、警察や軍人らと共に狂気の暴走…
     「怪獣使いと少年」の脚本を書いた上原正三さんは「琉球人の俺も、
     いたらやられていた。人ごとではない」と。「関東大震災朝鮮人虐殺事件」は、
     とんでもない史実であり、反省の意味を込めて、長く記憶され、
     語り継がれなければならない。歴史を抹消し、修正することは許されない。
     「数」の議論に落とし込んでよいような事件ではない。「震災死」と
     同一視して良いものではなく、「人災」と呼ぶ人も居る。悍ましい虐殺だ」

   『●朝鮮人虐殺…黒澤明監督「何をかくそう、
     その変な記号というのは、私が書いた落書きだったからである」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017090602000139.html

【社説】
朝鮮人虐殺 歴史は抹消できない
2017年9月6日

 歴史の事実は消すことができない。当たり前のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか。関東大震災での朝鮮人虐殺犠牲者を弔う追悼文を出さなかった。真意を語ってほしい。

  近日所感

 朝鮮人あまた殺され
 その血百里の間に連なれり
 われ怒りて視る、何の慘虐ぞ

 大震災の混乱の中、多くの朝鮮人が無残に殺害された光景をモチーフにした詩人萩原朔太郎の三行詩。朝鮮人虐殺は動かせない史実である

 市民団体が主催して一日に開かれたその犠牲者の追悼式に、小池氏は追悼文を送るのを取りやめた。地元墨田区の山本亨区長も、同じように送付を見合わせた。

 大震災の発生直後に「朝鮮人が暴動を起こした」といったデマが瞬く間に広がった。あおられた民衆が組織した自警団や住民が、朝鮮人を見つけ出しては殺傷した。

 知事名の追悼文は、少なくとも石原慎太郎氏の時代から歴代知事は毎年送ってきた。小池氏も去年は送ったではないか。

 こうつづられている。「極度の混乱のなか、多くの在日朝鮮人の方々が、言われのない被害を受け、犠牲になられたという事件は、わが国の歴史の中でも稀(まれ)に見る、誠に痛ましい出来事でした」

 知事として、負の歴史と正面から向き合う姿勢が伝わる。この追悼文が今年はなくなった。歴史に目をつぶり、学ぶべき教訓を無意味化するにも等しい

 その理由を記者会見で問われると、小池氏は、大震災の遭難者を弔う都慰霊協会主催の大法要の場で「全ての方々へ哀悼の意を表している」と繰り返した。聞く限り、真意はよく分からない。

 災害による落命と、民族差別を背景にした虐殺とは性格が異なるのに、不幸な出来事ひとくくりにもした。虐殺の史実については「歴史家がひもとくものではないか」と述べるにとどまった。

 追悼式の会場に立つ慰霊碑には、六千人余という犠牲者数が刻まれている。それを疑う声はある。

 国の中央防災会議の報告書は、殺された朝鮮人らは震災全体の死者十万五千人余の「1~数%」と推計する。虐殺の事実は否定できない

 首都直下地震をはじめ大災害時に、小池氏は人命救助を指揮する責任を負う人心を惑わし、暴走を招きかねないデマの拡散を防ぐのも重要な任務である。過去の教訓を蔑(ないがし)ろにしてはならない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017083102000146.html

歴史から目背けないで 都知事が朝鮮人追悼文取りやめ 波紋
2017年8月31日 朝刊

 東京都の小池百合子知事が、9月1日に営まれる関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を今年からやめた判断に、波紋が広がっている。式が開かれる地元の墨田区長も追悼文の送付を断るなど、追随する動きも出ている。小池氏らに再考を求める作家と在日コリアンが、懸念の理由を語った。 (聞き手・辻渕智之

     (関東大震災朝鮮人虐殺について話す加藤直樹さん
      =29日、東京都新宿区で)


◆作家・加藤直樹さん(50) 差別否定する行政を

 関東大震災後、朝鮮人が暴れているという流言を東京の住民が信じ、朝鮮人を殺した。しかも流言の拡散には、警察などの行政が加担した。歴代の都知事が追悼文を出してきたのは、二度と起こさない責任が行政にあるからだ。

 小池知事は定例会見でも「虐殺」「殺された」という言葉を避け、「災害に続くさまざまな事情によって亡くなられた方々」と表現した。虐殺があったかどうか分からないとの立場を表明したに等しい

 虐殺は正当防衛だったとする主張が三月の都議会であった。政府中央防災会議の報告書も否定する誤った主張だが、知事の言葉や判断は結果的に容認することになりかねず逆に負のメッセージを送っている

 僕は東京・大久保で生まれ育った。在日の級友も多かった。そんな多様性が大久保の誇りだし、東京の醍醐味だ。でも差別がまかり通るようでは、マイノリティーの人たちは安心して暮らせない。そして、民族差別がもたらした最悪の事態が虐殺だった

 災害の後、民族差別的なデマは今でも流れる。きちっとそれを否定する行政を望むし、それが防災の大きな柱だと思う。「ダイバーシティ」(多様性)を重視するとよく言う知事だからこそ、再考してほしい。

<かとう・なおき> 関東大震災での朝鮮人虐殺を描いたノンフィクション『九月、東京の路上で』などの著書がある。


     (小池都知事が関東大震災朝鮮人追悼式への追悼文を
      取りやめた判断について話す在日朝鮮人の申静子さん
      =30日、東京都杉並区で)

◆在日コリアン2世 主婦・申静子さん(73) 肩身狭く生きづらい

 かつて、日本に行った息子が帰らないと、故郷の朝鮮のお母さんたちは家の戸を夜も閉めなかったと聞く。虐殺され、遺骨も出てこない。生きていると信じ、帰ってきたら、入ってこられるようにと。

 天災と人災は違う。そういう歴史から小池知事は目を背けている

 流言にあおられて朝鮮人を殺した日本の人たちも、われに返れば罪悪感にさいなまれたはずその思いを託されたのが追悼式。それなのに「六千人虐殺に根拠はない」と主張する人たちは、日本人に逆に泥を塗っているように見える。そうした主張をする人たちが追悼文の送付取りやめを称賛している。知事は暗に力を貸したことになる

 在日はどんどん肩身が狭く、生きづらくなっている。何でも北朝鮮と結び付けられ、「不満なら朝鮮に帰れ」と。私たちも逃げ道をつくり、政治問題を口にしない。「朝鮮料理」は「韓国料理」と言い換える。

 地元の杉並区にある朝鮮初級学校を支援している。学校と交流する町内の人は「災害が起きたら、帰れない子は家で寝泊まりさせてあげる」と言ってくれる。一方で「校庭に避難させて」とも。弱い者同士は助け合っている。だからこそ、権力者の小池知事の判断が残念でならない

<シン・ジョンジャ> 20代から東京都内に居住する在日コリアン2世。両親は現在の韓国南東部から来日した。
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●自民党亜種トファの小池都知事が「震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」を…

2017年08月28日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の辻渕智之榊原智康記者による記事【関東大震災の朝鮮人虐殺 小池都知事が追悼文断る】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017082402000130.html)。
リテラの記事【ついに本性が…小池百合子が関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼を拒否! 背後に朝鮮人虐殺を否定する在特会系ヘイト団体】(http://lite-ra.com/2017/08/post-3412.html

 《例年、市民団体で構成する主催者の実行委員会が要請し、歴代知事は応じてきた。小池氏も昨年は送付していたが方針転換した。団体側は「震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」と、近く抗議する》。
 《都側は理由として、同じ9月1日に同公園内の慰霊堂で行う都慰霊協会主催の大法要に知事が出席することを挙げ、「犠牲者すべてに哀悼の意を表すので、これからは個別の団体や個人のことで追悼を差し上げることはやらない」と説明したという。論外だろう。そもそも、被災者一般の追悼と朝鮮人犠牲者の追悼は全く意味がちがう朝鮮人虐殺は混乱に乗じた人災であり、軍や警察という行政側も朝鮮人の殺害に加担したのだ。これに対し、多様の民族、国籍の人々が生活し、2020年にはオリンピックも行われる東京都のトップが、民族差別を背景にしたヘイトクライムの過去に対する追悼メッセージを拒否するというのは、国際的にもありえない判断としか言いようがない」

 《民族差別を背景にしたヘイトクライムの過去に対する追悼メッセージを拒否》…自民党亜種トファ小池都知事が《震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断》をした訳です。自民党亜種トファ、その党首のヘイト体質が露わに。
 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断った理由がどうやら、古賀俊昭議員(自民)による「ト」な都議会一般質問に共鳴したためのようです。虐殺者数へのイチャモンに貶め、限りなくその数を減らし、終いには「虐殺は無かった」と歴史を抹殺、歴史的事実を消去するつもり。なにせ古賀都議は(自ら歴史をゆがめておきながら)《知事が歴史をゆがめる行為に加担》、(自らヘイト行為を扇動しておきながら)《事実に反する一方的な政治的主張と文言を刻むことは、むしろ日本及び日本人に対する主権及び人権侵害が生じる可能性があり、今日的に表現すれば、ヘイトスピーチ》とまで言うトンデモヘイト体質
 しかも、ヘイト虐殺人災と震災死を恣意的に混同する詐欺的理由…救いようがない都知事。

   『●「選挙上手・戦略家」氏は羽衣の下には剣と鎧を纏い、
                 スネにもお金にまつわる多数の傷が…
   『●宇都宮健児さん、「小池さんが東京でカジノをやろうとしたら、
                 猛烈な反対運動をやらなければいけないな」
   『●2017年都議会議員選挙: 「「安倍政治」を許さない」
          →自民党亜種・トファや公明に投票? 理解不能
    「「ト」な日本会議関連議員らしいし、沖縄ヘイト体質だし、アベ様の
     オトモダチ百田尚樹センセと同じ体質。壊憲志向、権力志向…
     ため息ばかりだ。小池氏は、選挙が終わるや否や直ぐさま、
     トファ代表を辞任し、新代表にその座を譲ったそう。巷間、
     「クラス担任があっさり交代」「学級崩壊」が…。新代表野田数氏って、
     大丈夫ですかね? 《地域政党「東京維新の会」》ねぇ…、
     《アントニオ猪木参議院議員の政策担当秘書》ねぇ…、
     《東京維新の会時代の2012年10月には日本国憲法無効論に
     基づく大日本帝国憲法復活請願を東京都議会に提出》ねぇ…(←ココ)。
     大丈夫か?」

   『●室井佑月さん「小池都知事…考え方は安倍首相に近い」
            「自民党っていう看板を付け替えただけじゃん」
   『●「文書が不存在」…トファ小池都知事の脳内AIという
           超単純回路な「ブラックボックス」で「政策判断」
   『●権力内での席替え: 無言「……」で「のり弁」での
      チョッピリ情報開示…自民党亜種トファ的な情報非公開

    「「のり弁」のブーメラン。無言「……」で「のり弁」でのチョッピリ
     情報開示…まさに、自民党亜種トファ的な情報非公開な予想通りの
     展開。報道機関からのトファ議員へのアンケートなどにも拘束を
     かけているとのことで、この党の体質があらわになっています。
     また、小池都知事は、依頼を受けていた
     関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断ったそうです。
     小池都知事のヘイト体質も露わになりつつあります」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017082402000130.html

関東大震災の朝鮮人虐殺 小池都知事が追悼文断る
2017年8月24日 朝刊

 東京都の小池百合子知事が、都立横網町(よこあみちょう)公園(墨田区)で九月一日に営まれる関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断ったことが分かった。例年、市民団体で構成する主催者の実行委員会が要請し、歴代知事は応じてきた。小池氏も昨年は送付していたが方針転換した。団体側は「震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」と、近く抗議する。 (辻渕智之榊原智康

 追悼文を断った理由について、都建設局公園緑地部は本紙の取材に、都慰霊協会主催の大法要が関東大震災の九月一日と東京大空襲の三月十日に開催されることを挙げ、「知事はそこに出席し、亡くなった人すべてに哀悼の意を表しているため」と説明。「今後、他の団体から要請があっても出さない」としている。

 追悼文は一九七〇年代から出しているとみられ、主催者によると確かなのは二〇〇六年以降、石原慎太郎、猪瀬直樹、舛添要一、小池各知事が送付してきた。

 追悼式が行われる横網町公園内には、七三年に民間団体が建立した朝鮮人犠牲者追悼碑があり、現在は都が所有している。そこには「あやまった策動と流言蜚語(ひご)のため六千余名にのぼる朝鮮人が尊い生命を奪われた」と刻まれている。

 追悼碑を巡っては、今年三月の都議会一般質問で、古賀俊昭議員(自民)が、碑文にある六千余名という数を「根拠が希薄」とした上で、追悼式の案内状にも「六千余名、虐殺の文言がある」と指摘。「知事が歴史をゆがめる行為に加担することになりかねず、追悼の辞の発信を再考すべきだ」と求めた。

 これに対し、小池知事は「追悼文は毎年、慣例的に送付してきた。今後については私自身がよく目を通した上で適切に判断する」と答弁しており、都側はこの質疑が「方針を見直すきっかけの一つになった」と認めた。また、都側は虐殺者数について「六千人が正しいのか、正しくないのか特定できないというのが都の立場」としている。

 式を主催する団体の赤石英夫・日朝協会都連合会事務局長(76)は「犠牲者数は碑文の人数を踏襲してきた。天災による犠牲と、人の手で虐殺された死は性格が異なり大法要で一緒に追悼するからという説明は納得できない」と話した。

関東大震災の朝鮮人虐殺> 1923(大正12)年9月1日に関東大震災が発生すると、「朝鮮人が暴動を起こした」などのデマが広がった。あおられた民衆がつくった「自警団」などの手により、多数の朝鮮人や中国人らが虐殺された。通行人の検問が各地で行われ、殺害には刃物や竹やりなどが用いられた。
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http://lite-ra.com/2017/08/post-3412.html

ついに本性が…小池百合子が関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼を拒否! 背後に朝鮮人虐殺を否定する在特会系ヘイト団体
2017.08.25

     (都民ファーストの会公式サイトより)

 小池百合子都知事が、9月1日に東京都墨田区の都立横網町公園で行われる関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者への追悼メッセージを拒否したことが波紋を広げている。本サイトでは昨年の知事選の際から、小池氏とその側近の極右思想やヘイト団体との関係を指摘・批判してきたが、ここにきてその本性をモロにあらわしたということだろう。
 1923年の関東大震災では、発生直後の混乱のなかで、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」などのデマが広がり、警察や自警団など、日本人らによる大規模な朝鮮人の虐殺が行われた。震災戦災のメモリアルパークである横網町公園には、その悲劇を二度と繰りかえさぬよう願う朝鮮人犠牲者追悼碑が建てられており、日朝協会東京都連合会などでつくる実行委員会が主催する9月1日の式典でも、朝鮮人犠牲者の追悼が行われている。例年、この式典には都知事が追悼のメッセージを寄せ、出席した都側の担当者が代読してきた。
 しかし、主催者側関係者によれば、8月初旬、公園を管轄する都の担当部署から、今年は小池都知事による追悼文を出さない旨を伝達。都側は理由として、同じ9月1日に同公園内の慰霊堂で行う都慰霊協会主催の大法要に知事が出席することを挙げ、「犠牲者すべてに哀悼の意を表すので、これからは個別の団体や個人のことで追悼を差し上げることはやらない」と説明したという。
 論外だろう。そもそも、被災者一般の追悼と朝鮮人犠牲者の追悼は全く意味がちがう。朝鮮人虐殺は混乱に乗じた人災であり、軍や警察という行政側も朝鮮人の殺害に加担したのだ。これに対し、多様の民族、国籍の人々が生活し、2020年にはオリンピックも行われる東京都のトップが、民族差別を背景にしたヘイトクライムの過去に対する追悼メッセージを拒否するというのは、国際的にもありえない判断としか言いようがない。
 ところが、本日の定例記者会見で、この問題について朝日新聞記者から質問された小池都知事は、「民族差別という観点というよりは、私は災害の様々な被害によって亡くなられた方々についての慰霊をすべきであると思っています」とごまかした。また、昨年は追悼メッセージを送っていたことを指摘されると、追悼文の文言は都知事自らが考えていないので事務方が慣例的に行うことが多いと開き直って、昨年は追悼文の送付について「後からたまたま知った」と、自らの関与を否定すらしたのである。
 こうした対応を見ても、小池都知事の言う「犠牲者すべてに哀悼の意を表すので、個別の団体や個人に追悼しない」というのは、誰の目にも方便であることは明らかだ。事実、会見のなかでも英字新聞ジャパン・タイムズの記者から朝鮮人虐殺の歴史認識について追及された小池都知事は「様々な歴史的な認識があろうかと思う」と相対化して、「関東大震災という非常に大きな災害、それに続く様々な事情によって亡くなられた方々」と、あからさまに朝鮮人虐殺という言葉を使うのを避けていた


「朝鮮人虐殺はなかった」のヘイトデマを叫ぶ極右都議

 ようするに小池都知事は、朝鮮人虐殺の歴史事実を否定したいがために、朝鮮人犠牲者追悼式典での追悼メッセージを取りやめにした。そうとしか思えない。実際、一部新聞などでも指摘されているように、今回の追悼メッセージ取りやめの背景には、都議会で自民党・古賀俊昭都議が朝鮮人虐殺について小池都知事に行った質疑が関係しており、都側もそのことを認めている。
 古賀都議は8月2日の都議会で、横網町公園の追悼碑に〈あやまった策動と流言蜚語のため六千余名にのぼる朝鮮人が尊い生命を奪われました〉と記述があるのを問題視。本サイトで以前その内容がデタラメの宝庫だと指摘した朝鮮人虐殺否定本『関東大震災 朝鮮人虐殺の真実』(工藤美代子/産経新聞出版)を論拠に、「事実に反する一方的な政治的主張と文言を刻むことは、むしろ日本及び日本人に対する主権及び人権侵害が生じる可能性があり、今日的に表現すれば、ヘイトスピーチであって、到底容認できるものではありません」「(朝鮮人犠牲者追悼碑の)撤去を含む改善策を講ずるべき」「今後は追悼の辞の発信を再考すべき」と主張し、対応を迫った。これに対し小池都知事は「私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします」と答弁している。
 たしかに朝鮮人虐殺における犠牲者数については諸説あるが、デマや流言によって多数の朝鮮人や中国人が、日本の警察や軍、自警団に虐殺されたのは歴然たる事実である。それは、当時、治安出動を指揮した警視庁官房主事の正力松太郎自身も証言していることだ。その犠牲者数の多寡を標的にして、日本人に対するヘイトスピーチなどと喚くのは悪質な言いがかりでしかない。
 しかも、古賀都議は横網町公園にある朝鮮人犠牲者追悼碑について、「(建立当時は)何せ共産党を中核とする革新都政でありましたから、相手の言うがままであったと思われます」などと、さも勝手に建てられたかのように吹いているが、実際には、この碑は民間、学界、法曹界、実業界、宗教界などから多くの人々の協力を経て、震災50周年の1973年に建立されたもの。『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)の著書がある加藤直樹氏によれば、追悼碑建立の協力者は個人で約600人、団体で240団体にものぼり、実際、その中には美濃部亮吉都知事を筆頭とする政治家はもちろん、共産党や社会党だけでなく自民党や公明党の各区議団の名前も連ねられている。それを「相手の言うがままであった」とは妄想も大概にしてほしい。
 そもそも、この古賀都議は「極端と言っていいほどの右翼議員として有名」(都庁関係者)な人物。事実、古賀氏はホームページでは、〈東京都平和祈念館の反日偏向展示計画阻止、教育・教科書採択正常化、過激派性教育・ジェンダーフリー是正、石原知事の靖国神社参拝実現〉などの文言がこれでもかと並ぶ、典型的な極右政治家である。


朝鮮人虐殺を否定するヘイト団体「そよ風」と小池百合子の関係

 「そよ風」は、関東大震災の朝鮮人虐殺を否定する歴史修正運動とロビー活動に熱を上げており、各地の朝鮮人慰霊碑の撤去を求める街宣や東京都に対する公開質問状の送付などを行なっているのだが、実は、この在特会系団体と、都議会で朝鮮人慰霊碑撤去の質疑をぶった古賀氏は昵懇の仲。それどころか、小池都知事ともただならぬ関係にあるのだ。
 事実、「そよ風」のブログによれば、昨年6月には「関東大震災の真実を伝える会」の名称で古賀都議と面会し、横網町公園内の朝鮮人慰霊碑について〈「関東大震災における6000人の朝鮮人虐殺」の嘘〉などをレクチャーしている。同年8月には、古賀議員が「そよ風」主催の会合で講演。今年3月2日の都議会質問も傍聴したことがブログで報告されている。古賀氏の質疑が「そよ風」の運動の“成果”であったことはほぼ間違いない。
 さらに前述のとおり、小池都知事自身が「そよ風」と浅からぬ縁がある。小池氏は2010年に「日本と地球の護り方」と題した講演会を行なっているのだが、この会を主催したのが他ならぬ「そよ風」で、協賛には在特会女性部も名を連ねていた。
 こうした関係を踏まえれば、今回、小池都知事が朝鮮人犠牲者の追悼文を拒否したのには、この在特会系極右団体のロビイングによる古賀都議の質疑だけでなく、「そよ風」が直接的に小池都知事に働きかけた可能性もあるだろう。
 しかも、「そよ風」は朝鮮人犠牲者の追悼式典が行われる9月1日に、同じ横網町公園での集会を予定している。今回の都知事による追悼メッセージの取りやめは、こうした歴史修正運動にお墨付きを与えることとなり、今後一層、都内での極右団体の活動を活発化させるだろう。
 いずれにしても、今回の一件で、小池都知事はその本質である極右思想だけでなく、ヘイトクライムを擁護するような差別主義を、世界に向け発信したことになる。
 もともと、昨年12月の所信表明でも「韓国人学校への都有地貸与の撤回」を功績として語り、今年3月16日の都議会予算特別委員会では「グローバル人材の育成の観点からも、国旗や国歌を大切にする心を育むということこそ重要」と言い、都立看護専門学校や首都大学東京での入学式・卒業式において、国旗の掲揚のみならず「国歌斉唱についても行うよう望んでいきたい」と述べるなど、知事就任後もその極右思想は隠しきれてなかったが、歴史認識についても「それぞれの立場がある」などと相対化して朝鮮人虐殺の事実まで無効化しようとしている。これでは、国際都市である東京が、グロテスクな民族差別とヘイトクライムを容認しているようなものだ
 何度でも繰り返すが、これで本当に五輪を迎えようというのだからクラクラしてくる。わたしたちは、「東京大改革」などという頭の悪さ丸出しなコピーに騙されることなく、極右ヘイト団体と歩調を合わせて歴史修整と差別思想を拡散させている小池都知事に明確なノーを突きつけていく必要がある
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●『産経』新聞韓国大統領名誉棄損事件の記事は声高に「言論の自由の侵害」を叫べるようなモノなのか?

2014年11月15日 00時00分45秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【ソウル前支局長起訴で抗議声明 産経新聞の不可思議な主張】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/154123)。

 「とはいえ、産経が声高に「言論の自由の侵害」を叫ぶのにはちょっと違和感を覚えてしまう・・・・・・「毎日その見出しを目にすることでレイシズム(人種差別)が娯楽になって刷り込まれていく」・・・・・・そうした考えが韓国蔑視につながり、嫌韓論が広がっている。支局長はその風潮に乗ったわけでしょう? 覚悟を持って書いた記事じゃない・・・・・・昨今の右寄りメディアの狭量ぶりは異常な気もする。朝日が「吉田証言」を取り消すと、「朝日を潰せ」の大合唱だ。右も左も含めて、自由にモノを言える社会こそが「言論の自由」なのに、「潰せ」とは暴力的で恐ろしい。そのくせ、都合のいい時にだけ「言論の自由」を持ち出す身勝手は、随分、便利な「言論の自由」だ」。

 「言論の自由」「報道の自由」・・・・・・その重要性を理解した上で、ところで、今回の『産経』の記事は、声高に「言論の自由の侵害を叫べるようなモノだったのでしょうか? 各新聞が韓国を非難するのは結構だけれども、同時に、引用元の韓国人記者が「「産経の記事は理解困難な低級な扇情報道だ」と断じた」ことも報じるべきではないのか? 『朝日』を叩くだけ叩いてきた『産経』自身は韓国を非難するだけでなく、自身の落ち度を省みないでいいのか?

   『●『産経』新聞韓国大統領名誉棄損事件:
      『朝日』叩きで大ハシャギな『産経』が「クソッタレ文春状態」
   『●「「産経の記事は理解困難な低級な扇情報道だ」と断じた」
                      ことも『産経』自身が報じるべきだ
     「「産経新聞がウェブサイトの記事で引用した朝鮮日報のコラムの筆者、
      崔普植記者は・・・・・・「
産経の記事は理解困難な低級な扇情報道だ
      と断じた。崔氏は、自身のコラムには「産経が書いた『男女関係』の
      
単語もなく、特定もしていない」と強調。また「記者として生きてきた
      自身の名誉が毀損されたと感じなくはない。
      
産経と結びつけられるのは不快だ」と主張」」

   
●「アベ先生、悪いのは『アサヒ』君だけじゃありません!」
                 ってなぜ言わぬ!、『読売・産経・・』君


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/154123

ソウル前支局長起訴で抗議声明 産経新聞の不可思議な主張
2014年10月16日

   (朴槿惠大統領(AP)と「夕刊フジ」10月14日発行号)

 「民主主義各国が憲法で保障する言論の自由に対する重大かつ明白な侵害だ」――。

 産経新聞が熊坂隆光社長名で、韓国政府に抗議声明を出した。ソウル中央地検が8日、朴槿恵大統領の名誉を毀損したとして産経の加藤達也前ソウル支局長(48)を在宅起訴したことに対する抗議である。サンケイグループの夕刊フジも14日、「身内」の加藤氏を独占インタビュー、加藤氏は「(私には)謝る理由がない」「朴政権は、言論の自由に狭量だ」と語っていた。

 確かに、今度の問題における朴政権の横暴はムチャクチャだ。問題となった産経の記事<朴大統領が旅客船沈没当日、行方不明に……誰と会っていた?>は、韓国最大手紙「朝鮮日報」がすでに報じた内容をまとめたもの。それなのに朝鮮日報には「おとがめなし」で、産経だけが狙い撃ちにされたのである。これじゃあ、言論の自由も何もないのだがとはいえ、産経が声高に「言論の自由の侵害」を叫ぶのにはちょっと違和感を覚えてしまう

 日頃から「嫌韓報道」をこれでもかと続けているのがサンケイグループの活字メディアだからだ。夕刊フジなんて「朴大統領『無礼者!!』」(3月26日)、「韓国『三流国家』」(4月21日)などと連日、1面の大見出しで叩いている。関東大震災時の朝鮮人虐殺を取材するライターの加藤直樹氏は「毎日その見出しを目にすることでレイシズム(人種差別)が娯楽になって刷り込まれていく」と指摘していたが、韓国叩きの執拗さは欧米メディアでも話題に上っているほどだ。


■「言論の自由とは別次元の問題

 産経の論調の通り、韓国が三流国家でマトモな国でないとすれば、言論弾圧もしょうがないのではないか。その国に赴任する支局長はそれなりの覚悟を持ってしかるべきだろう。日頃は韓国の後進性を揶揄するクセに、こういう時には「民主主義国ニッポン」の論理で抗議するのは、手前勝手というものだろう。

 保守論客で知られる「月刊日本」主幹の南丘喜八郎氏はこう言った。

   「今度の一件は、韓国の司法当局のやり方がおかしいのは言うまでも
    ありません。ただし、その背景に何があるのか。韓国の事情に思いを
    馳せることなく、一方的に『けしからん』と言うのにはチョット違和感を
    覚えます。日本は日韓併合で韓国民を踏みにじってきた過去がある。
    自民党や右派の人々には日韓併合によってインフラ整備をして
    やったのは日本であって、今の韓国の繁栄は自分たちのおかげだ
    という思い上がりがある。そうした考えが韓国蔑視につながり
    嫌韓論が広がっている。支局長はその風潮に乗ったわけでしょう? 
    覚悟を持って書いた記事じゃないと思う。そうしたらソウルの
    司法当局が動いたわけです。戦前の国家主義団体『玄洋社』には
    韓国同等論を唱える人もいました。韓国蔑視の風潮を顧みず、
    拳を振り上げるだけでいいのでしょうか」

 これが冷静な意見だろう。

 なにも産経だけじゃないが、昨今の右寄りメディアの狭量ぶりは異常な気もする。朝日が「吉田証言」を取り消すと、「朝日を潰せ」の大合唱だ。右も左も含めて、自由にモノを言える社会こそが「言論の自由」なのに、「潰せ」とは暴力的で恐ろしい。そのくせ、都合のいい時にだけ「言論の自由」を持ち出す身勝手は、随分、便利な「言論の自由」だ。今度の措置が言論の自由とは全く別次元の政治判断で行われていることは、産経だって百も承知だろう。この抗議には失笑してしまう。
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