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●《表現の自由は、民主主義の根幹でもある。しかし出自を理由に人を深く傷つける差別表現は、人権を侵害する行為であり決して認められない》

2022年07月26日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20220710[])
【<金口木舌>リプレイスメント・セオリー】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1526872.html)。

 《中国語やハングルで表記された沖縄本島中北部の観光地案内板をインターネットに上げてこんな書き込みがあったという。「沖縄が中国、韓国に占領されつつある」。ノンフィクションライターの安田浩一さんが伝えている ▼現地に赴き外国語表記の案内板からやや手前に引いて撮影すると、そこには日本語表記の案内板があった。あたかも外国語の案内板しかないようにフォーカスし「占領」とするデマだった》。

   『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
      裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」
    「沖縄タイムスの記事【津田大介さん・安田浩一さん、「ニュース女子
     問題でMXテレビ出演辞退】…《津田大介さんと安田浩一さんが
     18日までに同局が放送する別のニュース番組への出演を辞退した。
     「取材がずさんで事実でない」「報道に値しない」と2日の番組
     批判している》」

   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…
      ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘
    「やはり「歴史的暴言」でした。アベ様定義の「積極的平和主義」の
     産物な「歴史的暴言」。「本土」による差別意識が顕在化し、
     表面化した「歴史的暴言」。安田浩一さん《社会的少数者や弱者を
     たたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に
     流れている》。歪んでる」

   『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」? 
      …沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」
   『●《国民の2割強しか支持を得ていない政治勢力が国会の3分の2
     支配できているところに問題がある》…#投票倍増委員会 会員として…
   『●青木理さん✕安田浩一さん対談 ―――《「この国」には、いったい
     いつから、どういう理由で「憎悪と嘲笑」に満ち溢れてしまったのか》?

 アベ様の取り巻き連中の醜悪さときたら…(青木理さん、安田浩一さん)『この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体』。ヘイトも含めて、その源流は《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事。さらに、メディアあるいはジャーナリズムについて、…青木理さんと安田浩一さん。《「この国」には、いったいいつから、どういう理由で「憎悪と嘲笑」に満ち溢れてしまったのか》?

 東京新聞の記事【DHCテレビ「ニュース女子」の名誉毀損を認定 高裁も一審判決支持「番組に真実性は認められない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181448)《判決は、辛さんが組織的に参加者を動員して過激な反対運動をあおっているという番組の内容に、真実性は認められないと判断。現在もDHCのサイトで番組が閲覧できる状態で「韓国人はなぜ反対運動に参加する?」などとテロップで表示されているとして、「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗中傷を招きかねない」と言及した》。
 沖縄タイムスの【社説[「ニュース女子」名誉毀損] ヘイト止める仕組みを】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970199)によると、《大勢が視聴した番組のうそが再び認定された。制作したDHCテレビジョンは判決を重く受け止めるべきだ。テレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして市民団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は、一審判決を支持し、DHCテレビに550万円の支払いと、謝罪広告の掲載を命じた。問題となったのは2017年1月に放送された2回。同社が制作し、東京MXテレビなどで放送された》。
 さらに、琉球新報の【<社説>ニュース女子二審判決 差別扇動は許されない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1529440.html)によると、《判決は、原告側が求めていた差別の認定について一審判決より踏み込み「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない構成になっている」と番組の構成に言及した。番組が差別を扇動したと指摘しており、判決の意味は重い。番組は反対運動をする市民をテロリストに例え、辛共同代表を名指しして「黒幕」などと報じた。辛共同代表は判決後の記者会見で、差別認定が前進したことを評価しつつも「ベースにあるのは沖縄差別だ」と述べ、悪質なヘイトを規制する法律の必要性を訴えた》。

 最後に、沖縄タイムスの記事【「ヘイトスピーチは魂の殺人。暴力だからこそ認められない」作家の安田浩一さん、社会の崩壊を懸念】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970606)によると、《ノンフィクションライターの安田浩一さん=写真=を講師に招いた学習会では、取材してきた差別と偏見の現場について説明しながら「誰かが差別に苦しんでいる人や地域、社会が壊れていくのをこれ以上、見たくない」と語気を強めた》。

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
    《鶴橋で行われた街宣で、女子中学生が「鶴橋大虐殺」の演説をしたことは
     ネットで話題になっていましたし、韓国でも報じられていたようです》

   『●ヘイトスピーチ、自らの言論の自由を狭めている
   『●『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?
   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
    《その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には
     大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺では
     なく鶴橋大虐殺を実行しますよ」などとジェノサイドを
     先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠
     前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている》

   『●自民党亜種トファ・キトの「反作用として期待される
       リベラルの結集」…それが最後の望み・希・希望
   『●「植民地気分」な日米共犯・両政府から
      「犠牲だけを強いられる沖縄」…両国に「真の文明」はあるのか?
    《大阪の鶴橋で女子中学生がこんなことをがなった。
     「…もう、殺してあげたい! いつまでも調子にのっとったら
     南京大虐殺じゃなくて鶴橋大虐殺を実行しますよ!」》

   『●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論と
     ヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え
   『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
       「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん
    《そのひとつが「日本女性の会 そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、「慰安婦」問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・
     鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく
     『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを先導した
     ヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠・元在特会会長の
     「日本第一党」の副党首まで務めている》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>ヘイトクライムを生まないために】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529019.html)によると、《▼ヘイトクライムは米国だけの問題ではない。昨年8月には朝鮮半島出身者が暮らす京都府宇治市のウトロ地区で放火があった。被告は「韓国が嫌いだった」と供述している。2016年には障がい者が殺傷される事件も起きた ▼人種や国籍、性別、障がいという属性を理由にマイノリティーが暴力の標的にされ命を奪われるこんな理不尽なことがあろうか ▼ネット上の悪意に満ちた言葉、日常生活で聞こえる誹謗中傷偏見ヘイトクライムにつながりかねない「芽」はあふれている。異なる文化や歴史を知り、互いを認め尊重しあう。ヘイトクライムを生まない社会は一人一人の日常の一歩から始まる。》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1526872.html

<金口木舌>リプレイスメント・セオリー
2022年6月2日 05:00
金口木舌 リプレイスメント・セオリー

 中国語やハングルで表記された沖縄本島中北部の観光地案内板をインターネットに上げてこんな書き込みがあったという。「沖縄が中国、韓国に占領されつつある」。ノンフィクションライターの安田浩一さんが伝えている

▼現地に赴き外国語表記の案内板からやや手前に引いて撮影すると、そこには日本語表記の案内板があった。あたかも外国語の案内板しかないようにフォーカスし「占領」とするデマだった

▼こうした事象はリプレイスメント・セオリー(置き換え理論)といわれる。古くはグレイト・リプレイスメントと呼ばれた。白人至上主義に基づき、白人以外の人種に国土が乗っ取られると危機感をあおる陰謀論という

▼那覇市若狭に建つ龍柱をめぐっては「中国の属国か」とする主張もあった。県内でも顕在化する排斥の動きに改善策はないものか

▼作家の落合恵子さんが、微力ではあっても「一人一人がつながる」大切さを提唱していた。確かに身内や友人、知人が差別されてはいたたまれない。社会が分断されては未来は描けないだろう
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/181448

DHCテレビ「ニュース女子」の名誉毀損を認定 高裁も一審判決支持「番組に真実性は認められない」
2022年6月3日 22時08分

     (控訴審の判決後、記者会見をする辛淑玉さんら
      =3日、東京都内で)

 沖縄の米軍基地反対運動を取り上げたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、人権団体「のりこえねっと」の共同代表辛淑玉(シンスゴ)さんが、番組を制作したDHCテレビジョンなどを訴えた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(渡部勇次裁判長)は3日、名誉毀損を認めてDHCに550万円の損害賠償などを命じた一審・東京地裁判決を支持した。

 判決は、辛さんが組織的に参加者を動員して過激な反対運動をあおっているという番組の内容に、真実性は認められないと判断。現在もDHCのサイトで番組が閲覧できる状態で「韓国人はなぜ反対運動に参加する?」などとテロップで表示されているとして、「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗中傷を招きかねない」と言及した。

 番組の司会者だった本紙元論説副主幹の長谷川幸洋氏の責任については「番組の制作や編集に一切関与がなかった」とし、一審と同様に認めなかった。長谷川氏が辛さんに損害賠償を求めた反訴も同様に退けた。

 番組は東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)で2017年1月に放送された。昨年9月の一審判決は、DHCに賠償と自社サイトへの謝罪文掲載を命じた。

 判決後の会見で辛さんは「名誉毀損が認められてうれしいが、沖縄に対して申し訳ない気持ちもある平和運動や沖縄を、在日である私を使ってたたくという、二重、三重に汚い番組だった」と振り返った。金竜介弁護士は、判決が出自に絡む誹謗中傷に言及した点に「人種差別をきちんと認めたことは評価できる」と話した。(小嶋麻友美)

【関連記事】DHC吉田会長、ネット上で「コリアン系」ヘイト声明 荒唐無稽な主張次々
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970199

社説[「ニュース女子」名誉毀損] ヘイト止める仕組みを
2022年6月5日 10:10

 大勢が視聴した番組のうそが再び認定された。制作したDHCテレビジョンは判決を重く受け止めるべきだ。

 テレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして市民団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は、一審判決を支持し、DHCテレビに550万円の支払いと、謝罪広告の掲載を命じた。

 問題となったのは2017年1月に放送された2回。同社が制作し、東京MXテレビなどで放送された。

 高裁判決では、番組が東村高江の米軍ヘリパッド建設での抗議行動を取り上げ「過激」「襲撃」「警察でも手に負えない」「テロリスト」といった表現を用いたことに対して、実際の抗議活動に比べて「異質のものというべきである」とした

 事実に基づかない報道であり、放送を通じて多くの沖縄県民を深く傷つけた

 また判決では、市民団体が地元の沖縄以外から参加者を組織的に雇って動員したとする番組の主張に対しても「煽動(せんどう)しているとは認められない」とした。

 司会者と出演者とのやりとりや、さまざまなテロップなどを使うことで、辛氏が抗議活動を煽動する危険な人物であると印象付けたとも指摘した。

 判決を受けDHCテレビ側は「不当判決だ」とした。現在もネットで閲覧できる番組の削除は求められなかったとして「プチ勝訴」とするが詭弁(きべん)だ。番組構成全般に瑕疵(かし)が認められたことを率直に受け止めるべきだ。

■    ■

 判決は、くしくもヘイトスピーチ解消法施行から満6年の日に言い渡された。番組は「在日朝鮮人である辛氏の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない」と指摘し、ヘイトスピーチを誘導する危険性があったと認めた。

 解消法は、外国にルーツを持つ人々などへの差別を許さない社会を目指して2016年に施行された。国や都道府県の責務を定める一方、規制や罰則などの定めがない理念法にとどまっている。

 しかし今回のケースを見れば、より踏み込んだ対応が必要だ。東京MXテレビは同番組の放送を打ち切ったが、ネット上ではいまだに配信されている。

 判決後に辛氏は「たたいてもいい存在と見なした沖縄を、在日である私を使ってたたく、二重三重に汚い番組だった」と振り返った。

 ヘイトを放置しない仕組み作りが求められる

■    ■

 表現の自由は、民主主義の根幹でもある。

 しかし出自を理由に人を深く傷つける差別表現は、人権を侵害する行為であり決して認められない

 個人に対する差別表現であれば、訴訟で刑事や民事上の責任を追及する道もある。一方で特定の地域や国、民族をターゲットにした差別表現についての責任追及は難しい。

 沖縄差別が沖縄出身者にも向けられるように、不特定多数への差別表現は個人の人権を侵害する危険性もあるヘイト根絶は社会の使命だ
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1529440.html

<社説>ニュース女子二審判決 差別扇動は許されない
2022年6月7日 05:00

 東村高江周辺の米軍ヘリコプター発着場建設への抗議行動を中傷したテレビ番組「ニュース女子」の人権侵害が改めて認定された。名誉を傷つけられたとしてヘイトスピーチ反対団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シンスゴ)共同代表が制作会社DHCテレビジョンなどに損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は制作会社側に再び損害賠償550万円と同社ウェブサイトへの謝罪文の掲載を命じた。

 判決は、原告側が求めていた差別の認定について一審判決より踏み込み「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗(ひぼう)中傷を招きかねない構成になっている」と番組の構成に言及した。番組が差別を扇動したと指摘しており、判決の意味は重い。

 番組は反対運動をする市民をテロリストに例え、辛共同代表を名指しして「黒幕」などと報じた。辛共同代表は判決後の記者会見で、差別認定が前進したことを評価しつつも「ベースにあるのは沖縄差別だ」と述べ、悪質なヘイトを規制する法律の必要性を訴えた。

 辛共同代表はそれまでの活動でもネットでの誹謗中傷を受けてきたが、地上波で公然と行われたことが深刻な人権侵害につながった。国会内で国会議員も参加して「辛淑玉氏等在日朝鮮人による反日反米工作を糾弾する国民集会」が開かれたり自宅前に何時間も不審者がいたりするなどした。危険を感じてドイツに生活拠点を移した時期もあったなどと、法廷で訴えた。

 番組の司会だったジャーナリスト長谷川幸洋氏にも「共同不法行為責任」を負うとして損害賠償を請求した。長谷川氏側は辛共同代表の記者会見での発言で名誉を毀損(きそん)されたと反訴した。双方とも一審で棄却され控訴していたが、再び棄却された。

 ジャーナリストを名乗る立場で司会をした長谷川氏は、差別や誹謗中傷をあおった責任を問われた。だが、判決は「番組収録時点で各出演者がどのような発言をするかを具体的に把握しておらず、どのようなテロップが付されるかも知り得ない」「名誉毀損の結果を招来することを認識し得たということは困難」として認めなかった。

 問題の番組は、その後の「検証番組」も含め、今もDHCテレビジョンのホームページに掲載されている。判決は削除を命じなかった。基地反対運動と辛共同代表に対する誹謗中傷は今も続いている。DHCテレビジョンは全く反省しておらず、差別をあおりながら、誹謗中傷で沖縄の基地反対運動をおとしめ続けている

 裁判に先立って、番組は放送倫理・番組向上機構(BPO)によって人権侵害を認定されている。それにもかかわらず、差別と誹謗中傷が放置されている。法整備を待つだけでなく、ジャーナリズムとメディア界が自浄作用を発揮すべきだ
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/970606

「ヘイトスピーチは魂の殺人。暴力だからこそ認められない」作家の安田浩一さん、社会の崩壊を懸念
2022年6月6日 07:47

     (「ヘイトスピーチは魂の殺人」と訴える安田浩一さん
      =5日、那覇市久茂地のブックカフェ&ホール「ゆかるひ」)

 ノンフィクションライターの安田浩一さん=写真=を講師に招いた学習会では、取材してきた差別と偏見の現場について説明しながら「誰かが差別に苦しんでいる人や地域、社会が壊れていくのをこれ以上、見たくない」と語気を強めた。

 安田さんは「在日特権を許さない市民の会在特会)」に迫った著著「ネットと愛国」で講談社ノンフィクション賞を受賞。2016年のヘイトスピーチ解消法の施行以前から問題を指摘し、学習会でも被害者の声なども紹介した。

 昨年3月、名古屋出入国在留管理局の施設に収容中だったスリランカ人女性が死亡した事件についても触れ、「背景にある外国人への憎悪は、以前から日本社会にあった」と指摘した。

 また、基地問題に関連して「沖縄は外国に乗っ取られる」などとの言説があることや、過去に機動隊の「土人」発言擁護する声があったことを挙げ、差別を正当化する理論として危惧。「ヘイトスピーチは魂の殺人暴力だからこそ認められない」と訴えた。

(社会部・平良孝陽)
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●《安倍晋三元首相の応援演説でも「日当」5千円》《慣例化》…デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている

2021年12月05日 00時00分32秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2021年11月23日[火])
日刊ゲンダイのコラム【佐高信「この国の会社」/”企業再建の神様” 早川種三をDHCの吉田嘉明は理解できるのか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/297358)。
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/美化されたドラマ「アンという名の少女」は歴史修正ではないか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/297484)。

 《会長の吉田嘉明ヘイトスピーチをまきちらすDHCがまだ存続していることが私には理解できない。…すべて悪質なデマである。DHCは化粧品やサプリメントの製造販売業の大手だが、消費者はそれを知った上で買っているのだろうか。さすがに問題になっても、吉田はまったく反省することなく、2020年11月には自社サイトに「ヤケクソくじについて」という呆れるような一文を掲載した。こうである。…》
 《制作者の意図はよくわかる。多くの部分で共感もできる。しかしーー。私には違和感が払拭できない。このようなドラマ作りは、ある種の歴史修正主義にも通じかねないのではないか? 原作が書かれたのは1908年だ。1世紀以上も前のプリンスエドワード島で、本作のような状況があり得ただろうか。当時の現実に基づいて描かれた「空気」を後世の人間が勝手に改変して構わないとは思えない。歴史修正主義においては、南京大虐殺従軍慰安婦ホロコーストまでもが“なかったことにされている。同様に、アンのドラマが、制作者の思いとは裏腹に、あの時代は差別も偏見も大したことがなかった、という認識を招いてしまう危険を、私は恐れる。どれほどの悲惨も陰惨も、歴史は歴史として正視しなければならないその上での議論なのだ》。

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
        想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…「目的がデマの拡散による
               沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」

 ヘイト・差別をまき散らす…悍ましい。
 歴史修正主義者たちは、概してレイシストである確率が高い。

   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
   『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
        「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん

 《沖縄の基地反対運動を中傷し、北朝鮮支持の辛淑玉が黒幕としてカネを出しているかのような印象操作》…アベ様らこそ、一体何をやっているのやら。デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている。

   『●東京新聞【首相街頭演説動員に5千円…安倍晋三元首相の応援演説でも
            「日当」5千円 衆院選・茨城】…《慣例化》してたのかぁ、納得ぅ

 2017年2月のリテラの記事【経済界「極右&ヘイト」ミシュラン発表!(前編)/アパから出光創業者まで…歴史修正主義や極右、ヘイト思想に侵されている企業・経営者を判定する】(https://lite-ra.com/2017/02/post-2888.html)と【経済界「極右&ヘイト」ミシュラン発表!(後編)/JR東海からDHCまで…安倍政権と一体化して歴史修正主義や極右、ヘイト思想を撒き散らす企業経営者たち】(https://lite-ra.com/2017/02/post-2889.html)。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/297358

佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。


佐高信「この国の会社」
企業再建の神様” 早川種三をDHCの吉田嘉明は理解できるのか
公開日:2021/11/16 11:15 更新日:2021/11/16 11:15

     (DHC吉田嘉明会長(1996年当時)/(C)日刊ゲンダイ)

 会長の吉田嘉明ヘイトスピーチをまきちらすDHCがまだ存続していることが私には理解できない。

 吉田は2016年2月の「会長メッセージ」で、政府に批判的な言動をする在日コリアンを「似非日本人」と呼んで中傷し、政界や法曹界、そしてメディア等にいる在日が「国民の生活に深刻な影響を与え」ていると非難した。すべて悪質なデマである

 DHCは化粧品やサプリメントの製造販売業の大手だが、消費者はそれを知った上で買っているのだろうか。

 さすがに問題になっても、吉田はまったく反省することなく、2020年11月には自社サイトに「ヤケクソくじについて」という呆れるような一文を掲載した。こうである。

 「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員がコリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本人です」

 このDHCの子会社のDHCテレビジョンが吉田の意を受けて、さらにひどい番組をタレ流している。

 MXテレビがDHCテレビジョンが制作した番組をそのまま流し、被害を受けた辛淑玉に訴えられた。それが「ニュース女子」事件である。

 女性のための「ニュース&時事問題トーク番組」と謳って始まった「ニュース女子」で、沖縄の基地反対運動を中傷し、北朝鮮支持の辛淑玉が黒幕としてカネを出しているかのような印象操作をしたのである。

 それで辛は番組の司会者の長谷川幸洋DHCテレビジョンを訴えた。

 途中、MXテレビが辛に謝罪する場面があり、辛に頼まれて私と弁護士の宇都宮健児がその場に同席した。

 しかしMXは座敷を貸しただけとも言える。もちろんデマを流した責任は免れないが、とんでもないのはDHCである。

 辛が『世界』の12月号に書いているように、9月1日に東京地裁の判決が出て、DHCテレビジョンは550万円の賠償金を払えと命じられたしかし、長谷川と吉田には批判の切っ先が及んでいない

 ここで私は”企業再建の神様”といわれた早川種三を思い出す。実に魅力のある人だったが、早川は日本特殊鋼の再建に行った時、大森警察署から、同社には100人余りの共産党員がいると言って、そのリストを渡された。

 しかし、早川は「僕は働いてさえもらえば共産党でも大本教でも何でもいいと思っています。企業は教育の場でもなければ政治の場でもない。組合は更生に協力すると言っているんですから、それだけで十分です」と答え、そのリストを突き返したという。この意味が、吉田はもちろん、長谷川にも終生わからないだろう。(敬称略)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/297484

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
美化されたドラマ「アンという名の少女」は歴史修正ではないか
公開日:2021/11/17 06:00 更新日:2021/11/17 06:00
今だけ無料

     (「赤毛のアン」原書の初版本(C)共同通信社)

 NHKが日曜の夜に放送している「アンという名の少女」(原題は「Anne with an“E”」)の評判がいい。カナダの公共放送CBCとNetflixが共同制作した連続ドラマだ。

 放送中のシーズン2は、原作の「赤毛のアン」(モンゴメリ)にはないストーリーや登場人物が目立つ。ジョセフィン大叔母さまやフィリップス先生が同性愛者だったり、船で働いていたギルバートが友人になった黒人バッシュをアボンリーの村に連れてきたり。きわめて今日的かつ政治的な問題提起の連続なのである。

 しかも、それらを積極的に受容し、フェミニズムを叫ぶのは、アンばかりではない。同級生やマリラやマシュー、少なからぬ大人たちが、差別や偏見の旧弊から解放されていく。好評のゆえんだ。

 制作者の意図はよくわかる。多くの部分で共感もできる。しかしーー。

 私には違和感が払拭できない。このようなドラマ作りは、ある種の歴史修正主義にも通じかねないのではないか?

 原作が書かれたのは1908年だ。1世紀以上も前のプリンスエドワード島で、本作のような状況があり得ただろうか当時の現実に基づいて描かれた「空気」を後世の人間が勝手に改変して構わないとは思えない。

 歴史修正主義においては、南京大虐殺従軍慰安婦ホロコーストまでもが“なかったことにされている。同様に、アンのドラマが、制作者の思いとは裏腹に、あの時代は差別も偏見も大したことがなかった、という認識を招いてしまう危険を、私は恐れる。

 どれほどの悲惨も陰惨も、歴史は歴史として正視しなければならないその上での議論なのだ

 「こうだったらいい」あるいは「こうあるべきだ」という物語には、新たな創作こそがふさわしいのではないか。広く知られたキャラクターをベースにしたければ著作権の保護期間が過ぎた後であっても、「異説」とか「PF(ポリティカルフィクション)」とか、何でもよいから元の作品とは別物であることを明示しておく必要があるように思う。

 CBCは一昨年、Netflixを「文化帝国主義」だと評して、同社との共同制作を中止。「Anne with an“E”」もシーズン3を最後に打ち切られた。

 近年は歴史修正主義以外にも「キャンセルカルチャー」だの「ディープフェイク」だのという、よく似た概念や技術が台頭している。何も信じられなくなりつつある時代だ。メディアを担う側も、使う側も、ゆめゆめ警戒と自制を怠るまい
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●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん

2021年09月19日 00時00分07秒 | Weblog

[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑]


(20210809[])
リテラの記事【小池百合子が関東大震災の朝鮮人追悼式典に5年連続で追悼文拒否!「朝鮮人虐殺はなかった」デマを喧伝するヘイト団体と関係】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6007.html)。

 《この都知事のレイシスト歴史修正主義体質は今年も変わらなかったということか。本日9月1日、関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式典が墨田区・横網町公園で行われたが、小池百合子都知事は、式典への追悼文を送らなかった。小池都知事は2017年から、「都慰霊協会が営む大法要で全ての震災犠牲者を追悼している」として式典への送付を拒否しており、これで5年連続になる》。

   『●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論と
       ヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え
    「《これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」
     とする内容の「誓約書」を交わすよう要請してきた》そうです。
     知りませんでした。都庁の役人は、一体どうなっているのでしょうか?
     「ト」知事という〝御頭〟が腐ると、都庁の内部までグジュグジュに
     腐敗していくの? 《つまり都の「誓約書」は逆に、ヘイト団体の
     集会へ利益をもたらそうとしているのだ》…もはやデタラメ…。
     《小池都政とヘイト団体「そよ風」が一体となった
     「朝鮮人犠牲者追悼式典」潰しの策謀》…アノ最悪な《空疎な小皇帝
     石原慎太郎「ト」知事越え。《歴史の事実は消すことができない。当たり前
     のことに、小池百合子東京都知事は疑問符をつけるのだろうか》?」

   『●COVID19《震源地》となり、小池「ト」政や東京都知事選挙から見えて
             きたこと…《東京とは差別の都》へと堕ちていっていること
   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》

 この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に2,912,628票」「3,661,371票も投じてしまった都民の皆さん…理解に苦しみます。《関東大震災における朝鮮人犠牲者への追悼は、震災全体の犠牲者追悼とは意味が全く違う》《デマや流言によって多数の朝鮮人や中国人が、日本の警察や軍、自警団によって虐殺されたのは歴然たる事実》。

 《歴史修正主義がジェノサイドを扇動するレイシズムにエスカレートしているわけだが、小池都知事の追悼文送付拒否は、レイシスト連中の動きと連動したものだ》。さらには、《都の誓約書を悪用して「朝鮮人犠牲者追悼式典」自体を中止に追い込もうという意図が見られた。都の誓約書要求は、ヘイト団体を事実上アシストするものになっていたのだ》。
 《小池都知事とヘイト団体の歴史否認と差別扇動をこれ以上許してはならない》。

 (琉球新報)《辛さんは、判決日が根拠不明のデマによって多くの朝鮮人が虐殺された関東大震災の発生日と重なったことにも言及した。「扇動で多くの朝鮮人が殺された。番組を作った者も悪いが、それをさらに扇動した人はなお罪深い」と不確かな情報に左右される危険性を訴えた》。
 沖縄タイムス沖時【テレビ制作会社に550万円の賠償命令 インターネットでの謝罪文掲載も ニュース女子訴訟】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/824119)によると、《2017年に地上波で放送されたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、市民団体「のりこえねっと」共同代表の辛(シン)淑(ス)玉(ゴ)氏が制作会社DHCテレビジョン(東京都港区)と司会を務めたジャーナリストの長谷川幸洋氏に計1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。大嶋洋志裁判長は、辛氏に対する名誉毀損を認定し、同社に550万円の支払いを命じた。長谷川氏への請求は棄却した。…辛氏側が求めた、番組の動画が視聴できる同社インターネットサイトでの謝罪文掲載についても命令。一方、動画公開を差し止める請求は、損害賠償や謝罪文掲載により「相当程度の被害回復を図ることが可能」などとして認めなかった》。
 琉球新報の記事【「デマの扇動罪深い」 辛淑玉さん、東京地裁判決「画期的」と評価 「ニュース女子」名誉毀損訴訟】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1385812.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel)によると、《「平和運動を愚弄(ぐろう)する悪質なフェイクニュースだった」。辛さんは会見で、制作会社DHCテレビジョンの番組をこう断じた。訴訟の発端となった番組は、2017年1月に放送された。「反対運動を扇動している黒幕」「テロリスト」。インターネットのSNSなどで事実に基づかない中傷被害を受け続けたこれまでを振り返り「むごいものだった」と怒りをにじませた》。

   『●放送法「四条の規律を撤廃することは、
     自由の拡大ではなく、自由縮小」…報道へのアベ様の不当な政治介入
    《政治的公平などを定めた四条を撤廃するという。政権に親和的な番組が
     増えるという狙いが透けて見える気がする…四条の規律を撤廃することは、
     自由の拡大ではなく自由縮小につながる恐れがある…国民の信頼が
     薄れることは放送の自由の縮小である》
    「簡単に言えば、こんな番組だらけにするつもり」

   『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
         裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」
    「沖縄タイムスの記事【津田大介さん・安田浩一さん、「ニュース女子
     問題でMXテレビ出演辞退】…《津田大介さんと安田浩一さんが
     18日までに同局が放送する別のニュース番組への出演を辞退した。
     「取材がずさんで事実でない」「報道に値しない」と2日の番組を批判している》」

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…
     「目的がデマの拡散による沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」
    「【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより… 目取真俊東京MXテレビ
     「ニュース女子」の虚偽報道に対する抗議の記者会見。】…
     《殴られた女性はカヌーメンバーでもあるので、二日後に怪我の様子を見た。
     顔に青黒いあざができて痛ましかった。番組の視聴者の大半は
     そういうことを知らないだろう。「反対派の暴力などとよく番組で扱えたものだ
     こういうメンバーをそろえること自体番組の目的がデマの拡散による
     沖縄の反基地運動への不信あおりにあったことを示している》」

   『●確信犯…「ジャーナリストが極右的言動で
      活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っている」
   『●「亡命」させられた辛淑玉さんは「一時帰国するにも勇気がいる…」とは、 
                        一体ニッポンはどんな国なのか?
    「ブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊
     辛淑玉さんの裁判を応援する。】(…)では、《…辛さんへの攻撃をはじめ、
     ネトウヨ・ファシスト勢力の沖縄や在日、アイヌ、その他への差別と
     暴力許さないために、力を尽くしたい憎悪を向けられている者が
     泣き寝入りし、逃げていたら、いつか実体的に抹殺される》」   

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https://lite-ra.com/2021/09/post-6007.html

小池百合子が関東大震災の朝鮮人追悼式典に5年連続で追悼文拒否!「朝鮮人虐殺はなかった」デマを喧伝するヘイト団体と関係
2021.09.01 08:25

     (東京都HPより)

 この都知事のレイシスト歴史修正主義体質は今年も変わらなかったということか。

 本日9月1日、関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式典が墨田区・横網町公園で行われたが、小池百合子都知事は、式典への追悼文を送らなかった。小池都知事は2017年から、「都慰霊協会が営む大法要で全ての震災犠牲者を追悼している」として式典への送付を拒否しており、これで5年連続になる

 改めて説明するまでもないが、関東大震災における朝鮮人犠牲者への追悼は、震災全体の犠牲者追悼とは意味が全く違う

 1923年、大地震の混乱のなか、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒を入れた」等のデマが広がり、日本人が多くの朝鮮人を惨殺する“朝鮮人虐殺”が起きた

 朝鮮人虐殺における犠牲者数については諸説あるが、「朝鮮人が暴動を起こした」などというデマや流言によって多数の朝鮮人や中国人が、日本の警察や軍、自警団によって虐殺されたのは歴然たる事実である。それは、当時、治安出動を指揮した警視庁官房主事の正力松太郎自身も証言していることだ。

 しかし、近年、日本ではその史実を葬り去ろうとすする動きが起きている。1990年代後半から、「従軍慰安婦」や南京虐殺など日本の戦前の犯罪行為をなかったことにしようとする歴史修正主義者の動きが台頭したが、2000年代後半からそれはさらにエスカレートし、明らかな史実である関東大震災の朝鮮人虐殺までなかったと主張する書籍や団体が現れた

 さらに、こうした風潮に乗っかる形で、最近は災害が起きるたびに、かつてお関東大震災と同じ朝鮮人デマがネットに流されるようになった

 たとえば、今年2月東北地方で最大震度6強の地震が起きた際も、SNSでは、引用するのもはばかられるような極めて悪質な差別デマが飛び交っているのだ。

〈朝鮮人が福島の井戸に毒を入れているのを見ました!〉
〈BLMが井戸に毒を投げ込んでる!!!!!〉
〈こういう災害には必ず奴ら(特定アジア)が何かやるんだな。関東大震災以来ずっと…〉
〈バカ朝鮮人どもが喜んでるんやろな〉
〈災害に乗じた空き巣等の犯罪に注意。都心の外国人の多い地域は、特に戸締まり用心、火の用心。〉

 歴史修正主義がジェノサイドを扇動するレイシズムにエスカレートしているわけだが、小池都知事の追悼文送付拒否は、レイシスト連中の動きと連動したものだ


小池百合子と「朝鮮人虐殺はなかった」デマをがなりたてる在特会系ヘイト団体の関係

 本サイトでも繰り返し報じてきたとおり、この式典への追悼文は、1974年以降、歴代の都知事たちが寄せてきた。数々の差別発言で知られるあのレイシストの石原慎太郎元知事ですら、送っていたものだ

 ところが、小池都知事は知事に就任した翌年、2017年、突如としてこの朝鮮人犠牲者に対する追悼文を取り止めてしまったのだ。しかもその背景には、「関東大震災の朝鮮人虐殺はなかった」という差別デマを主張するヘイト団体と小池氏の関係がある。

 そのひとつが「日本女性の会 そよ風」というヘイト団体だった。「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、「慰安婦」問題や関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!などとジェノサイドを先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠・元在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている。

 その「そよ風」は、まさに朝鮮人犠牲者の追悼式典が開かれる横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を目指し、デモや集会を繰り返す一方で、自民党の政治家などへのロビイングもおこなってきた。

 小池氏は2010年、この「そよ風」で講演をおこなっているのだ。当時、小池氏は自民党の国会議員。そんな立場にある者がヘイト団体で講演をおこなうとは信じがたいが、小池都知事が朝鮮人犠牲者への追悼文送付を取りやめたのは、この「そよ風」の動きと関係があったとしか考えられない。

 実際、「そよ風」は小池都知事が追悼文を取りやめたのと軌を一にするように、2017年以降、同じ時刻に横網町公園内で集会を開始。「朝鮮人犠牲者追悼式典」にぶつける形で、「そよ風」関係者らが「朝鮮人が暴動を起こし、日本人を虐殺した」「日本人が朝鮮人を殺したのは正当防衛だった」などと典型的なヘイトデマをがなり立てるようになった。本日も、同じ公園内で「そよ風」の集会は行われている。


小池の意向を受けて、「朝鮮人犠牲者追悼式典」自体を中止に追い込もうとしていた東京都

 それだけではない。小池都知事の「追悼文拒否」や「そよ風」のヘイト集会に対する都の認可に抗議の声があがると、201912月、東京都は逆にそれを封じ込める動きに出た

 「朝鮮人犠牲者追悼式典」実行委員会の公園占有許可申請に対し「公園管理上支障となる行為は行わない」「拡声器は集会参加者に聞こえるための必要最小限の音量とする」などと様々な条件をつけ、これに従わなければ中止や不許可にされても「異存ありません」とする内容の誓約書を交わすよう要請してきたのだ。

 詳しくは既報(https://lite-ra.com/2020/06/post-5472.html)を参照いただきたいが、「そよ風」のブログには〈そよ風さんは双方の追悼式典がなくなるまで戦って欲しい〉なる言葉もあり、都の誓約書を悪用して「朝鮮人犠牲者追悼式典」自体を中止に追い込もうという意図が見られた。都の誓約書要求は、ヘイト団体を事実上アシストするものになっていたのだ。

 さすがにこの措置には批判が殺到し、東京都は202085日に方針を撤回。しかし、一方で「そよ風」の集会に公園の使用許可を与えた

 「そよ風」の2019年の集会における発言は、翌2020年、都の人権尊重条例により、ヘイトスピーチ認定されているにもかかわらず、都は「そよ風」の集会にお墨付きを与えたのだ。そして今年もまた、「そよ風」の集会は追悼式典と同じ公園内で開かれた

 「虐殺された被害者を追悼する式典」と虐殺の史実をなかったなどとヘイトをがなり立てる集会とを同列に扱うことは、紛れもない史実を、あたかも議論の余地があるかのように見せ、歴史否認の動きに加担するものにほかならない

 繰り返すが、朝鮮人虐殺は人類が記憶すべき重大な史実である。ましてや、加害当事者である日本がその記憶と反省を忘れずつないでいくことは、当然の責務だ

 小池都知事とヘイト団体の歴史否認と差別扇動をこれ以上許してはならない

(編集部)
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/824119

テレビ制作会社に550万円の賠償命令 インターネットでの謝罪文掲載も ニュース女子訴訟
2021年9月2日 07:10

 【東京】2017年に地上波で放送されたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、市民団体「のりこえねっと」共同代表の辛(シン)淑(ス)玉(ゴ)氏が制作会社DHCテレビジョン(東京都港区)と司会を務めたジャーナリストの長谷川幸洋氏に計1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。大嶋洋志裁判長は、辛氏に対する名誉毀損(きそん)を認定し、同社に550万円の支払いを命じた。長谷川氏への請求は棄却した。

     (記者会見で「沖縄の問題はずっと放置され続けている」
      と訴える辛淑玉氏=1日、都内)
     (判決骨子)

 辛氏側が求めた、番組の動画が視聴できる同社インターネットサイトでの謝罪文掲載についても命令。一方、動画公開を差し止める請求は、損害賠償や謝罪文掲載により「相当程度の被害回復を図ることが可能」などとして認めなかった。

 番組は17年1月に2回、東村高江米軍ヘリパッド建設への抗議行動を題材に放送。「テロリスト」などと表現した上、辛氏を名指しして「反対運動を扇動する黒幕の正体は?」とテロップを付けた。

 判決は、辛氏が道路での座り込みなど「非暴力による抵抗運動を志向していた」と指摘。番組で「暴力や犯罪をあおっているとの真実性が証明されたとは到底言えない」とし「社会的評価を低下させるのは明らかだ」と認めた。

 辛氏への裏付け取材をしていないとも認定。「不法行為責任を免れない」と結論付けた。

 司会の長谷川氏については「番組の企画や制作、編集に一切関与していない」などと責任を認めなかった。辛氏側は、請求が棄却された部分について控訴を検討する。

 DHCテレビ側は本紙などの取材に答えなかった。山田晃社長は判決後、同社ネット番組で「不当判決」と主張。長谷川氏は反訴が棄却されたことを受けて「相打ち」と表現した。両者とも控訴を検討する考えを示した。

関連:「最も悪質なフェイクニュース」 在日コリアン3世の辛淑玉さん、判決受け記者会見
関連:「朝鮮人が井戸に毒を投げた」のデマ 関東大震災から98年目の判決が見せた闇
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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1385812.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel

「デマの扇動罪深い」 辛淑玉さん、東京地裁判決「画期的」と評価 「ニュース女子」名誉毀損訴訟
2021年9月2日 06:40
ニュース女子 DHC 東京地裁 ヘイト 高江

     (東京地裁判決を受け、記者会見する原告のヘイトスピーチ
      反対団体の辛淑玉共同代表=1日午後、東京都千代田区)

 沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリコプター発着場建設への抗議活動を取り上げた番組「ニュース女子」を巡る名誉毀損訴訟の東京地裁判決を受けて、原告側の辛淑玉さんらが1日、都内で会見した。辛さんは謝罪広告の掲載命令にまで踏み込んだ判決を「画期的」と評価した一方、「次のステージで戦っていかなければいけない」と前を見据えた。

 「平和運動を愚弄(ぐろう)する悪質なフェイクニュースだった」。辛さんは会見で、制作会社DHCテレビジョンの番組をこう断じた。訴訟の発端となった番組は、2017年1月に放送された。「反対運動を扇動している黒幕」「テロリスト」。インターネットのSNSなどで事実に基づかない中傷被害を受け続けたこれまでを振り返り「むごいものだった」と怒りをにじませた。

 会見では声を詰まらせる場面もあった辛さんだが、判決を受ける間は厳しい表情を崩さなかった。「負けたらどうなるのかという思いがあった」と心境を吐露した。

 弁護団が判決内容で「白眉だ」と強調したのは「550万円」とされた賠償額と謝罪広告を命じた点だ。

 佃克彦弁護士は「賠償額は他の判例と比べて極めて高い。謝罪広告を認めたのも異例で、辛さんが受けた被害の深刻さを斟酌(しんしゃく)した裁判所のメッセージと受け止めている」と語った。

 辛さんは、判決日が根拠不明のデマによって多くの朝鮮人が虐殺された関東大震災の発生日と重なったことにも言及した。

 「扇動で多くの朝鮮人が殺された。番組を作った者も悪いが、それをさらに扇動した人はなお罪深い」と不確かな情報に左右される危険性を訴えた。

 訴訟では長谷川幸洋氏への訴えや番組の配信停止の訴えは認められなかった。辛さんは、さらに踏み込んだ司法判断を求め、控訴する意向を示した。

 「沖縄で起きていることを見てもらいたい」と高江ヘリパッド建設強行に続き、名護市辺野古への新基地建設も進められている沖縄の現状を訴えた。「みんなでいじめてそれを見て見ぬふりをしている。私たち一人一人が真摯(しんし)に目を向けるべきだ」と力を込めた。
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●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果

2020年09月08日 00時00分21秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラの記事【これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>取材の方法、今昔】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html)。

 《しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。何をいまさら……としか言いようがない》。
 《▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

 この8年弱の間、アベ様の悪政は数え上げればきりがありませんし、善政が何一つ思い浮かびません。アベ様の〝唯一上手くいった〟「政」は《メディアコントロール》。数々のアベ様案件、昭恵夫人も共犯なアベ様の政治の私物化…野党の頑張りにもかかわらず、《メディアコントロール》を主因として何一つ解決できていない。アベ様のご病気云々は抜きにして、きちんとケリをつけ、アベ様に真の「責任」を取っていただく必要がある。首相辞任だけで「お終い」ではない。国会議員も辞職して頂き、国会の場で、司法の場で「責任」を取るべきだ。(白井聡さんのつぶやき)《「病気で可哀想。お疲れさまでした」の演出に見事成功しつつある》(https://twitter.com/shirai_satoshi/status/1299596147414110208)…なんて許されません。

   『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
        政権の批判もできない」……だそうです、御笑い
    《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
     (フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
     〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
     これがほとんど捏造と言ってもいいようなシロモノだった。
     詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
     産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
     都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
     というよりも“安倍謀略機関
と言うべきだが、これはなにも、
     本サイトだけが評していることではない》

   『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!? 
          例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?
    《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
     あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う
     と回答した人が52・0%
、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
     67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」

   『●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも
     捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、
                実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》


 《これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力》だそうです。

   『●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話も
     させていただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」
    「リテラの二つの記事【安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ!
     官邸の報道室職員が朝日新聞記者の挙げた腕をつかみ……】…と、
     野尻民夫氏による記事【記者クラブで安倍首相に抵抗の動き! 広島で
     質問制止された朝日記者だけでなく毎日記者も“ぶら下がり”で
     安倍首相に「逃げないで下さい」】」
    《■安倍首相に「国会をすぐに開くべき」「逃げないで下さい」と迫った
     毎日新聞記者はYouTuber …もっとも、この毎日新聞記者、現役の
     総理番記者ではないらしい。現在は野党担当として取材を続けながら、
     政治の情報をわかりやすく発信するYouTuberとして活動し、
     話題になっている宮原健太記者》

 アベ様による《メディアコントロール》下のこういうアベ様広報紙によって、最近では、折角健闘していた毎日新聞までもが野党の足を引っ張るような記事が散見されはじめた。今、「野党云々」ではないでしょ。独裁政権や与党・自公、癒着党・お維を徹底的に監視し、批判することに専念すべきではないのですか。政権や与党、癒着党に何か評価すべきことがあるでしょうか?
 アベ様広報紙・産経によると、《「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない》そうです。あんなヌルい《追及》こそが、《国民の信を失》う大きな要因です。「更問い」さへできない記者会見《台本劇》《台本営発表》に何の意味があるのですか? 《「…首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」「…国民に首相が逃げているような印象を与える狙い…」》…いやいやいや、「首相・アベ様は矮小なもの」ですし、《印象》ではなく、事実として「首相・アベ様は逃げていた」のです。アベ様広報紙なので仕方ないのでしょうが、事実を伝えてください。《矮小》化・《印象》操作はやめてほしい。
 《産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用さらに地に落ちた状態》…とても〝新聞〟なんて呼べる代物ではない。
 さらに、阿比留瑠比広報員は《2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の逃げの姿勢を厳しく問いただしていた》そうですが、当然、アベ様の《「逃げの姿勢を厳しく問いただしてい》るのですよね? COVID19対策でも《総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている》、また、《何のためにその地位にしがみ付いているのか》と、アベ様に総理会見で仰っていますよね?

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、
     僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位
     まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
     同じように下落
したということです。今のこの国のレベルは途上国以下
    「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
     報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って
     いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
     『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか?」

   『●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の
       無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任
    「リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す
     理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という
     国際社会の評価】…。《安倍政権によるメディアへの報道圧力
     よって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で
     半ば常識になっている》」

 《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》はすでに世界に定着。アベ様らの罪はあまりに大きい。アベ様独裁下での「報道の自由度ランキング」の凋落具合を見ても自明だ。

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html

これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力
2020.08.26 11:12

     (産経新聞社HPより)

 すっかり「健康不安」説が既成事実化している安倍首相が、28日、ついに総理会見を開催するらしい。しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。

 何をいまさら……としか言いようがない。安倍首相が最後に新型コロナにかんする記者会見を開いたのは5月25日で、あとは国会閉会時の6月18日。そこから約2カ月半のあいだに新規感染者が前回のピーク時を超え、さらにその最中に「GoToトラベル」を前倒ししてまで実施し、感染拡大を後押しするという異常な行動に出た。この間ずっと検査の拡充はもちろん、安倍首相から国民に向けたしっかりとした説明が求められてきたというのに、それを無視しつづけ、「健康不安」説によって同情を集めたかと思えば、あまりにも遅すぎる対策パッケージとやらを引っさげて「会見を開く」というのである。やることが何から何まで身勝手すぎるだろう。

 会見では、説明責任を放棄して記者会見から逃げてきた安倍首相に対し、記者たちから、あらゆる角度から徹底追及のための鋭い質問が浴びせられることを期待したいし、実行されるべきだが、しかし、むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする目を疑うような記事が出た

 しかも、記事を掲載した媒体は週刊誌だとか安倍応援団の極右雑誌などではない。曲がりなりにも五大紙のひとつである産経新聞だ。

 その問題の記事は、22日の産経新聞朝刊に掲載された「「首相追及」取材手法に疑問の声 予定時間過ぎても質問」というもので、記事はこうはじまる。

〈安倍晋三首相の記者会見などで事前に決められた時間を過ぎても質問を続けようとしたり、首相が回答後も「逃げないでください」などと投げかけたりする一部の取材方法に、有識者や新聞記者OBから批判が上がっている。「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない。〉

 そして、この産経の記事では、4日のぶら下がり取材の際、「臨時国会については準備できれば早急に開いていただけるのですか、総理」「すぐ開く必要あるんじゃないですか、総理と追及し、立ち去る安倍首相に「逃げないでください、総理と声をあげた毎日新聞の宮原健太記者のことや、6日の広島市での会見で「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者のことを取り上げ、元朝日新聞記者の長谷川煕氏や元東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏による以下のようなコメントを掲載したのだ。

「首相をたたくのが正義と思い込み、政治活動をしている。首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」
「そういう(編集部注:会見終了時の)タイミングで声をかけることで、国民に首相が逃げているような印象を与える狙いがあるような気さえする」

 首相に厳しい質問をおこなうことはもちろん、会見を開かないことや質問に答えようとしないことに異議を申し立てることは記者として当然の行動だ。むしろ、会見も開こうとしない、質問に最後まで答えない首相のほうが異常であり、メディアの仕事はこうした首相の姿勢を正すことにあるだが、産経は記者のほうを批判したのだ


■産経新聞は、広島での会見で質問制限に抗議して手を上げ続けた朝日記者のことも攻撃

 しかも、産経は広島市での会見で朝日新聞記者が声をあげた件について、〈会見の前に、首相官邸報道室は空港に戻る移動時間を理由に「4問まで受ける」と説明していたが、首相は予定外となる朝日記者の質問に答えた。それでも朝日記者は納得せず質問を重ねようとした〉と書いているが、この説明も完全にミスリードを誘う切り取りだ

 本サイトでもこの日の会見を取り上げて記事にしたが(既報参照 → https://lite-ra.com/2020/08/post-5562.html)、官邸側の“会見は10分、幹事社2社からの質問4問に答える”という姿勢に対し、朝日は会見の3日前からより多くの質問の機会を確保するよう、内閣記者会を通じて官邸側に要望〉していた。

 だが、この要望が受け入れられず幹事社の4問で会見が終了させられそうになったため、朝日の記者は「国民の不安が高まっているなかで、なんで50日間も正式な会見を開かれないんでしょうか」と声をあげた。そして、この声に対し、安倍首相は、短くこう話しただけだ。

あの、今回もですね、コロナウイルス感染症について、あの、わりと時間をとってお話もさせていただきました。節々……節目節目において会見をさせていただきたいと考えておりますし、また日々、西村担当大臣、また官房長官からもお話をさせていただいていると思います。ありがとうございました」

 「どうして50日間も会見を開かないのか」という問いに対する答えにまったくなっていないのだが、こう言い残すと足早に安倍首相は立ち去ろうとし、対する朝日記者はねばって手を挙げつづけた。そして、ここで事件が起こる。なんと〈質問を続けていた朝日新聞記者の腕を、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながらつかんだ〉(朝日新聞デジタル6日付)のだ。

 本来、記者からの質問が出尽くすまで答えるのが総理大臣に求められる姿勢だというのに、それもせず、官邸職員が記者に実力行使までして質問を妨害しようとするなどということは、民主主義国家では考えられない、独裁国家のやることだ。しかし、記者が腕を掴まれた一件を産経はこの記事では取り上げず、「首相は予定外の朝日記者の質問にも答えたのに記者が納得しなかった」などと記者の暴走であるかのように説明し、記者の姿勢のほうを槍玉に挙げたのだ

 しかも、その批判のために登場させた“新聞記者OB”というのが、またとんでもない人選だった。元東京新聞の長谷川幸洋氏はBPOに「重大な放送倫理違反」と判断された『ニュース女子沖縄ヘイトデマ回に司会者として加担したほか、露骨な安倍首相擁護を繰り返している安倍応援団員のひとりで、元朝日新聞記者の長谷川煕氏も『偽りの報道 冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞』(ワック)なる陰謀論まがいの著書を発表、安倍首相を「報道被害者」だと擁護した人物だからだ。

 そんな“権力の犬に成り下がった自称ジャーナリストの言葉を借りて産経は、質問に答えろと食い下がった記者として当然の行動を「首相が逃げているような印象を与えるのが狙い」だの「首相をたたく政治活動」だのと批判したのである。


■産経・阿比留瑠比は毎日・宮原記者を「底が浅すぎて下心が丸見え」と攻撃も…それは自分のことだ

 産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用さらに地に落ちた状態。その上、産経が掲載した「黒川検事長 賭けマージャン報道 文春『本誌記者らと今月』」という記事を執筆したのは、問題となっていた賭け麻雀に参加した記者のうちの1人だったと「プレジデントオンライン」が報道。これが事実ならば、もはや報道倫理もへったくれもないが、その産経が当たり前のことをやっている他社の記者を批判するなど、いったい何様のつもりなのだろう。

 しかも、こうした常識はずれの「記者攻撃」はこれだけではない。26日発売の極右雑誌「WiLL」10月号(ワック)では、NHK岩田明子記者、元TBS山口敬之氏と並んで「安倍首相にもっとも近い記者」と呼ばれてきた阿比留瑠比・産経新聞論説委員が、「安倍総理を貶めたい性悪=朝日・毎日」と題して寄稿。そこでも毎日の宮原記者が「逃げないでください!」と食い下がったことを取り上げ、〈呆れて物も言えません〉と綴ると、こうつづけている。

〈米国の著名なジャーナリスト、リップマンは百年近く前の一九二二年刊行の著書『世論』で「(新聞は)そろって性悪でもないし、それほど深いたくらみを抱いているわけでもない」と説いています。
 ですが、リップマンの見解とは異なり、マスコミは「性悪」そのものです。ただし、「深いたくらみ」はないという点は賛同できる。底が浅すぎて、狙いと思惑、つまり下心が丸見えですから。〉

 じつは産経新聞8日付の「産経抄」でも同じことが書かれており、安倍首相に食い下がる毎日と朝日の記者攻撃をおこなっていたのだが、これも阿比留氏が執筆したのだろう。だが、はっきり言って「底が浅すぎて下心が丸見えなのは、阿比留氏のほうだ

 というのも、阿比留氏は2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の「逃げの姿勢を厳しく問いただしていた

 一応、事実関係について付記しておくと、菅氏が首相就任後におこなわれた2010年の臨時国会はたしかに7月30日〜8月6日の8日間で閉会したが、実際には内閣改造後の10月1日~12月3日にも臨時国会を開催、予算委員会も衆参合わせて18日間おこなわれている。党首討論も、開催予定だったが野党だった自公が当時、問責決議が可決された仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相の出席を認めなかったことで流れている。こうした点を阿比留氏が端折っていることは気にはなるが、問題はない。それどころか、ぶら下がり取材の回数を減らしたことは徹底して批判されるべきことなのは言うまでもなく、阿比留氏の「逃げの菅首相」という主張はまったく正しい。


■産経の阿比留瑠比は菅直人首相時代、「総理の存在自体が国民にとって不安材料」と追及していたくせに…

 さらに阿比留氏は、東日本大震災から約1カ月経った2011年4月12日におこなわれた総理会見で、菅首相に対し、こんな質問を浴びせたことさえある。

「現実問題として、与野党協議にしても最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手に回った震災対応でも総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっていると思います。一体、何のためにその地位にしがみ付いていらっしゃるのか」

 「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのか」──記者が総理大臣相手にここまで踏み込んで退陣要求をおこなうことなど、いまの安倍首相の会見では絶対にありえない。だが、こんな質問までもが飛び出すくらい、当時は自由な質問が許されていたことの証拠でもあり、阿比留氏は実際にそうやって菅首相に厳しい質問を浴びせることで責任の追及をおこなっていたのだ

 ところが、ぶら下がり取材の回数を減らしたことを「逃げ」だと批判していた阿比留氏が、いまではごくたまにしかおこなわれなくなってしまったそのぶら下がり取材で、ただ質問に最後まで答えようとしないことを安倍首相に問うた記者のことを非難しているのである。

 民主党政権では厳しい質問をおこない、質問機会を奪ったことを批判していたのに、政権が変わると、「逃げるな」と言う記者を批判する──二枚舌もいいところだが、「底が浅すぎて下心が丸見えと批判されるべきは、阿比留氏であり、産経新聞のほうなのである

 28日の総理会見では、ぜひどこかの記者に「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのかと迫っていただきたいものだが、そうした厳しい質問が出ないことが安倍政権下の問題であり、さらに、もし万が一、そうした質問が出たとしても、それを批判する権利は産経には断じてない、ということだけは言っておこう。

(編集部)
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html

<金口木舌>取材の方法、今昔
2020年8月27日 06:00
金口木舌 記者クラブ 報道

 はじめは何をしているのか分からなかった。沖縄サミットを前に名護市を訪れた当時の野中広務官房長官に同行した記者が顔をつきあわせて何かメモしている

▼中心の記者が一人でしゃべっている。歩きながら聞いた野中氏の言葉を再現していた。役者さながら声色までまねている。「東京の記者はこんな風に取材するのか」。駆け出しだったが自身の取材方法と比べても強い違和感を抱いた

▼似たような光景を東京でまた見た。菅義偉官房長官の定例会見が終わると、番記者たちが官邸の一角に集まって話し合っている。20年以上たっても変わらぬ光景に妙な感慨を覚えた

▼米ニューヨーク・タイムズが中国の香港国家安全維持法施行を受け、アジアのデジタルニュース拠点を香港から韓国ソウルに移転すると発表した。移転先には東京のほかバンコクなども検討されたという

▼東京でなくソウルが選ばれた理由に、外国企業に友好的なことに加えて報道の独立性が挙げられた。国境なき記者団による2020年の世界報道自由度ランキング日本は66位、韓国は42位

▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている
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コメント
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●醜悪な、《なぜ安倍首相に心酔する》ファナティックな女性記者(広報屋)や政治屋が…? 一方、〝忖度〟しない者には…

2019年08月22日 00時00分34秒 | Weblog

『「安倍晋三」大研究』望月衣塑子&特別取材班著)…《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》↑]



室井佑月さんによる、リテラの連載対談「アベを倒したい!」シリーズ、第14回。
【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第14回ゲスト 望月衣塑子(前編)/室井佑月と東京新聞・望月衣塑子、闘う2人の女が語った安倍政権の圧力、ネトウヨの攻撃、忖度メディア】(https://lite-ra.com/2019/08/post-4889.html)。
【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第14回ゲスト 望月衣塑子(後編)/室井佑月も恐怖 望月衣塑子記者が語った菅官房長官の裏の顔! 圧力を批判されても「俺はあいつが嫌いなんだ」】(https://lite-ra.com/2019/08/post-4890.html)。

 《今回のゲストは、安倍政権に飼いならされた新聞・テレビのなかで、孤軍奮闘を続ける東京新聞・望月衣塑子記者。…官邸から信じがたい圧力や嫌がらせが加えられ、ネトウヨたちも連日、口汚い言葉でバッシングを繰り広げている。…彼女の著書を原案とした映画『新聞記者』も公開され、異例の大ヒットに》。
 《菅官房長官の嫌がらせやメディア支配のやり口、オフレコ懇談会のシステム、マスコミのなかにもある男女差別の問題、そして忖度が生まれる構造の分析まで……。いまのメディアでジャーナリズムの責務を真っ当に果たそうとしている女性がどんな状況に置かれているのか…》。

 リテラの連載対談「アベを倒したい!」シリーズに、望月衣塑子さんが登場。

   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
     斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●今が「辞任」させる秋であり…市民に「忖度」する
      政治家や政党はどちらか?、いま、理解するべき
    「連載対談記事の後編【室井佑月連載対談「アベを倒したい!」 
     第4回ゲスト 山本太郎(後編)/室井佑月が「太郎ちゃん、
     安倍さんを倒して」と陳情! 山本太郎が本気で語った安倍政治を
     乗り越える政策論とは?】」

   『●立憲主義も理解できず…「行政の長である総理大臣が
      具体的な改憲日程を口にするのは完全に憲法違反」
    「「裸の王様」の天敵・小池晃さんとの対談【室井佑月の連載対談
     「アベを倒したい!」第5回ゲスト 小池晃(前編)/安倍首相は
     どういうときにキレるのか? 室井佑月と共産党・小池晃が安倍の
     デタラメ国会答弁を徹底分析】」

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
      《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ
    《室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平

   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、「安倍首相は、
      嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の
     言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の
     言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②

 アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロールの下で…奮闘する数少ない記者。しかし、それにしても、アベ様や最低の官房長官らの《メディアコントロール》がさらに酷いことになっている。

   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」
     「ここは質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
   『●現独裁政権批判な映画『新聞記者』…
     東京新聞【政権批判で? テレビ番組PRゼロ…「忖度」ニモマケズヒット!】

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https://lite-ra.com/2019/08/post-4889.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第14回ゲスト 望月衣塑子(前編)
室井佑月と東京新聞・望月衣塑子、闘う2人の女が語った安倍政権の圧力、ネトウヨの攻撃、忖度メディア
2019.08.08 11:31

     (熱弁する望月衣塑子氏(左)と室井佑月氏(右)(編集部撮影))

 室井佑月連載対談「アベを倒したい!」、今回のゲストは、安倍政権に飼いならされた新聞・テレビのなかで、孤軍奮闘を続ける東京新聞・望月衣塑子記者。菅義偉官房長官の記者会見で厳しい質問を投げかけ続けることですっかり有名になった望月記者だが、官邸から信じがたい圧力や嫌がらせが加えられ、ネトウヨたちも連日、口汚い言葉でバッシングを繰り広げている。しかし一方で、その圧力に怯まない姿勢、権力のチェックを続ける記者魂に称賛と応援の声がどんどん大きくなり、6月には、彼女の著書を原案とした映画『新聞記者』も公開され、異例の大ヒットになっている。

 かたや、ワイドショーで空気を読まず政権批判を続けている室井佑月も『新聞記者』を観て大感動!「望月さんにエールを送りたい」と、今回の対談が実現した。

 権力と闘い続ける2人の女が、安倍政権からの圧力やネトウヨの攻撃、そしてメディアの実態を語り合い、意気投合した最強対談。まずは前編をお読みいただきたい。きっと勇気が湧いてくるはずだ。

(編集部)


●テレビも映画『新聞記者』プロモーション拒否の裏にある噂が

室井 初めまして! 早速だけど映画『新聞記者』観たよ! 森友・加計問題や、伊藤詩織さんの事件とか、安倍さんが政権を握ってからの数々の悪事がてんこ盛りになっていた。内閣情報調査室の内幕も描かれていて。すごい面白かった。

望月 ありがとうございます。公開から1カ月ほどですが、配給会社によると動員33万人で、興行通信社の週末観客動員ランキングも3週連続トップ10入りしたそうです。

室井 知り合いの映画関係者も言ってた。政権を批判した社会派作品がここまで健闘するのは異例だって。でも、テレビとかあんまり取り上げてくれなかったんでしょ。プロモーションを拒否されたってリテラでも書いてあった。公開直後には公式サイトがサーバー攻撃にあったり。やっぱり、真っ向から安倍政権批判をして、官邸から睨まれている望月さんの原作だから、テレビとか完全に腰が引けたんだろうね。

望月 今回の映画宣伝はテレビではすごく難しかったと宣伝部の人も言ってました。それに加えて、参院選前に私が選挙に出るという噂が出回って。

室井 あっ、やっぱり。私も聞いた。望月さんが選挙に出馬するんじゃないかって話。そんな噂を聞いたから最初に絶対確認しておこうと思ってたんだ。そういう話、あったの?

望月 あるわけないじゃないですか。でも、宣伝部は、テレビ局から「望月さんが選挙に出るかもしれないから、取り上げるのはちょっと……」と難色を示されたと聞きました。

室井 映画の宣伝で露出してないなって不思議に思ってたけど、そんな事情があったのか。でも、それって宣伝を断る口実でしょ。安倍政権を批判する作品だから忖度マスコミ、特にテレビは取り上げたくなかったんだね。ただ、出馬に関しては望月さんは知名度も高くて、菅さん(菅義偉官房長官)と闘う女っていうイメージだから、野党系から結構声がかかっても不思議じゃないとは思う。もし声がかかっても、いまの立場を変えずに記者としてガンガン記事を書いて、声をあげ続けて欲しい。私も誘われたことあるけど「私、不倫するのとかなんとも思ってないんで無理です」って言って断った。逆に「出馬なんてことより先生のガールフレンドのひとりにしてください」って(笑)。

望月 ……(爆笑)。


■安倍首相と会食を繰り返すマスコミ幹部の異常、菅官房長官とも

室井 でもさ、ちょっと有名になるとすぐに出馬の噂が出るのは心外だよね。私も仕事として表現者として、物を書くことを一生懸命やっているし、案外評価もされている。なのに、なぜ「議員になったらいいじゃん」とか言われなきゃいけないんだろうって。

望月 同感です。いまの立場から発信し、発言するそれが私たちの仕事ですからね。発信といえば室井さん、最近ツイッターをやり始めたんですよね。リアルタイムで安倍政権の批判もしていて、ツイート回数も多くてがんばっているなと思いながら見ています。でも私もそうですが、かなりネガティブな反応も多いでしょう

室井 すっごく多いです。最初はやり方から何から全然わからなくて「くだらないことを送ってこないで」っていちいち返事していたら、みんなに「ブロックとかミュートとかすればいいだけだ」って言われて。初心者なのでそんなことも知らなかった。それで炎上騒ぎもあって。あっ、望月さんは炎上の先輩だ!

望月 (笑)。私も一時期はあまりにひどいものはブロックしていたんですけど、そうするとまた炎上している感じになるから、いまはもう放置しています。

室井 でも、ツイッターにしても映画にしても、政治的なことがアウト、タブーになるなんて本当に恐ろしい世の中だよ。本当に怖い。そんななか、望月さん、そして東京新聞はうんとがんばってるよ。

望月 ありがとうございます。中日新聞が母体だから、社長と会長が名古屋市にいるというのにも助けられているかもしれません。安倍さんはあまり地方紙とは会食をしていないですからね。全国紙や大手マスコミは、軒並み安倍さんとの会食を繰り返していますが、こうしたトップ同士の関係は現場に必ず影響していると思います。東京新聞では、たしか長谷川幸洋さんがいた頃の2013年5月、彼が間に入って中日新聞の当時の社長が一度安倍首相と会食しているんです。でも、それ以降はしていないと思う。もし会食するような関係が続いていたら、現場としては、やりづらくなりますね

室井 そうだよね。首相とマスコミのトップがベタベタの付き合いなんて先進国では考えられないし、報道機関、ジャーナリストとしてのプライドがないんじゃないかと思っちゃう。トップがそうなら現場も萎縮する。もうマスコミはすっかり安倍さんにやられて、忖度、自粛のオンパレードだもの。

望月 今年6月に国連人権理事会でデービッド・ケイ特別報告者から日本の報道の自主性に対し危惧する報告書がまた出ました。そのなかには「日本政府当局者が彼らに批判的な質問をする記者に圧力を加えている」という文言もあって。

室井 それって望月さんのことだよね。デービットさんは2017年5月にも安倍政権による報道圧力とメディアの萎縮について是正を勧告していたけど、その後もメディア圧力は是正されないどころか、どんどんひどくなっているからね。

望月 政権幹部とマスコミ幹部との会食がこれほど繰り返されるという状況は異常です。それだけでなく「桜を見る会」には芸能人をどんどん呼んで、メディア幹部だけでなく情報番組司会者、コメンテーターなど影響力のある人たちにも手を伸ばしはじめています。安倍政権になってからメディアの取り込みが露骨になっています。ただ、こうした会食への批判が大きくなったことも影響してか、一部テレビ局のトップが安倍首相との会食は断っていると聞きました。でも、その代わり菅官房長官と会食をしているそうです(苦笑)。何を話しているのかと言えば、民放連(日本民間放送連盟)の人事の話とか。菅氏は他のメディア幹部と会ったときも、官僚の人事話をしていたと聞きます。“官僚や政治家、メディア含め、俺があらゆる人間の人事を握っている”ということを内外に示すことが、自分の権力の源泉になるという意識があるのでしょう。

室井 菅さんなら新聞の動静に出ないものね。


■ギャラクシー賞を受賞した『報ステ』元CPを報道から追放したテレビ朝日

室井 望月さんの菅さんとのやりとり見ていてもそうだし、望月さんの著書『新聞記者』(角川新書)を読んでも、映画を観てもそうだけど、望月さんって新聞記者であることへのプロ意識がすごく高いんだなと思いました。男の人って、“記者”としてではなく、会社の“役職”がつくことにこだわりがちだけど、望月さんはそうじゃない。私はジャーナリストでも新聞記者でもないから、そんなプロの記事を読んで「私はこの記事を読んでこう思った」ということを、賛否両論になってもいいから広げる。それが役目なのかなと思ってます。

望月 室井さん、新聞から雑誌から書籍まで、ものすごい量を読んでますものね。テレビでの発言や週刊誌コラムなどを拝読していますが、相当読み込んでやってるなって。

室井 私、オタクだから(笑)。

望月 熱量のすごさを感じます。特にテレビは権力批判もできなくなり、危ないと思っているけど、室井さんやジャーナリストの青木理さんが発言しているのを見ると、「でもまだ希望があるな」と思います。ただ、最近でもすごくひどい人事がテレビ朝日であった。それがジャーナリズムの要として『報道ステーション』のチーフ・プロデューサーなどをやっていた松原文枝前経済部長が、報道局から総合ビジネス局のイベント事業戦略担当部長に異動したことです。彼女は現役の記者のなかでも、ずっとブレずに仕事を続けて。それで安倍政権になってから嫌がらせが続いても「それでもやらなきゃいけない」と発信し続けてきた。昨年4月の財務省・福田淳一事務次官(当時)のテレビ朝日社員へのセクハラ問題のとき、告発した社員の上司でもありました。それを逆手に取られ、「飛ばされるのではないか」という空気がありましたが、当時は伊藤詩織さんの#MeTooの流れがあって、この問題を『報ステ』でも小川彩佳アナ(当時)が取り上げ、反響を呼んでいました。女性記者たちが集まってできた団体「メディアで働く女性ネットワーク」(WiMN)でも、「声をあげた人たちを守ろう」と掲げていたんです。そうしたまっとうな方だったからこそ、相当前から政権に目をつけられていた。しかもいま、テレ朝は早河洋会長の体制下で、安倍首相や菅さんの応援団を自認する、幻冬舎社長の見城徹さんが放送番組審議会の委員長に入っている。(松原さんが)番組を外れる可能性は高いんじゃないかと危惧していたのですが、現実になってしまって。

室井 彼女は古賀茂明さんが『報ステ』を降板させられたときも、最後までかばった人でもあるよね。

望月 そうです。予兆もありました。2016年6月、『報ステ』で松原さんが経済部長時代に手がけた特集「独ワイマール憲法の“教訓”」がギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞した。「ドイツの民主的なワイマール憲法下でなぜ独裁者ヒットラーが生まれたか」という日本の憲法改正の動きとの比較で深く考察されたものでした。そんな栄誉ある賞なのに、政権に批判的に取れる内容なのでテレ朝内では喜ぶどころか“なかったこと”のようだったと聞きます。しかも「贈賞式に出るな」「コメントするな」って松原さんに対して圧力もあったらしくて。異動との関連ははっきりしませんが、松原さんは、憲法改正の国民投票でのテレビのCM規制についての民放連の動きも問題視していました。これまで民放連は「CM規制をかけることも含めた議論をすべきだ」としていたのに、民放連会長や専務理事が日テレに変わった途端、「表現の自由がある」として、「CM規制をかけない」と一変させた。松原さんはそれに対し、過去の国会の議事録などを調べ上げて分析、民放連の会見でも追及していたと聞きます。誰も聞かないから聞きに行かなければという意識だったそうです。政治部デスクにことわって聞きに行っていたそうですが、これをテレ朝の幹部が、問題視していたと聞きました。


■権力の肩を持ち、望月記者の足を引っ張る記者クラブに、室井が激怒

室井 憲法改正をしたい安倍さんへの忖度と金儲けってやつか。テレ朝は小川アナを追い出したり、逆にネトウヨアナの小松靖を『ワイド!スクランブル』に起用したり。テレビも安倍さんへの忖度と、広告収入や視聴率が下がっていくなかで、どんどん変な方向へ行っている気がする。そんななかで、望月さんにして松原さんにしても、権力と対峙してる。官邸に立ち向かっている。誇りを持って仕事してるんだなってわかる。でも、いろいろ大変なんでしょ。菅さんにガンガン質問してる姿は私たちからしたら拍手喝采だけど、記者クラブで足を引っ張られてるって聞いてる。質問する望月さんの悪口言う記者までいるっていうじゃない。昨年も、辺野古の赤土について質問したら菅さんが逆上して、望月さんの質問を制限しようとしたんでしょ。しかも、そんなひどいことに対して、一部の記者が「望月さんが質問をすればするほどクラブの知る権利が阻害される」なんていうコメントを共同通信にしてさ。その上、菅さんの主張はフェイクだったじゃない。

望月 そうなんです。日本新聞労働組合連合(新聞労連)や日本ジャーナリスト会議から抗議声明も出て、東京新聞でも社説や特集記事を掲載し、官邸前でのデモなどもあったのですが、でも記者クラブに関しては室井さんの言う通りかもしれません。実際、ある大手紙記者が「なんだよあいつ、いつまで来させるんだよ」と私についてあからさまに批判していたとも聞きました。それと最近、新聞労連の新聞研究部が、ここ2年以内で官邸にいた記者を対象に官邸会見について匿名アンケートをとり、幹事業務を担う19社、33人が回答を寄せたようですが、そのなかに私の批判もあった(笑)。「パフォーマンス」「自己アピールだ」だとか「質問が長い」とか。同時に、なかには「内部で官邸と繫がっている社がある限り、記者クラブとして身動きが取れない。苦しい」というような生々しい声もありました。彼らはわかっているけど、ジレンマに陥っている。

室井 どこかの独裁国家のメディアとほとんど変わんないね。現場の人から実態を聞くと、どんどん怖くなってくる。

後編に続く

……
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https://lite-ra.com/2019/08/post-4890.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第14回ゲスト 望月衣塑子(後編)
室井佑月も恐怖 望月衣塑子記者が語った菅官房長官の裏の顔! 圧力を批判されても「俺はあいつが嫌いなんだ」
2019.08.09 11:42

     (2人が語る”民主主義を守る覚悟”とは(左・望月氏 右・室井氏 撮影・編集部))

 室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」、今回のゲストは、菅義偉官房長官の会見で孤軍奮闘を続ける東京新聞・望月衣塑子記者。前編では、そのも望月記者から、メディアや記者クラブの予想以上の政権忖度の実態を聞いて、激怒した室井だったが、後半はさらに踏み込み、話はどんどん具体的になっていく。

 菅官房長官の嫌がらせやメディア支配のやり口、オフレコ懇談会のシステム、マスコミのなかにもある男女差別の問題、そして忖度が生まれる構造の分析まで……。いまのメディアでジャーナリズムの責務を真っ当に果たそうとしている女性がどんな状況に置かれているのか、最後まで読んで、その現実をぜひリアルに知ってほしい。(編集部)


前編はこちら

●望月衣塑子が菅官房長官の会見に出て、質問を続けている理由

室井
 望月さんの話を聞いてると、つくづく恐ろしくなるけど、でもそんな状況なのに記者クラブの人って、質問をしないでパソコンに向かってひたすらカタカタやっているんでしょ。質問しないのって記者としての誇り、能力がないじゃない。記者は質問して、納得できるまで食い下がるのが仕事でしょ。質問しないで菅さんの話を垂れ流すだけだったら子どもにでもできる。しかも同業なわけじゃん? 誇りがあるなら味方しろ! 記者クラブって本来、国民の知る権利を代弁する制度だし、もし同業他社でも権力から知る権利を奪われそうになったら、タッグ組んで「妨害はやめろ」「きちんと質問に答えろ」ってやるのが役目なんじゃないの? でも、日本はそうじゃない。逆にバッシングをするって本当におかしい。しかも、権力の批判や監視をするのが新聞やジャーナリズムの役割なんだから、権力者とお友だちになってどうする! 緊張関係が必要なのに、そうじゃない。いまの記者クラブはスクープがあったとき、1社に抜かれるのが怖いからというだけのために存在してるのかと思っちゃう。それに菅さんって、記者やテレビコメンテーター、芸能人なんかと、けっこう頻繁にご飯食べてるらしいし、人たらしなんでしょ。そんな菅さんに記者はひれ伏している。安倍政権がこんな長く続いているのも、逆に言えばそのキーパーソンは菅さんってことじゃないかと思うんです。

望月 そうですね。政権存続のため、裏で彼がメディアや官僚、政治家、企業の人たちと何をやっているのかを見ることは大切なことだと思います。一連の公文書改ざん問題や森友加計問題の発言のひとつひとつを見ていると、その背後に必ず菅さんの存在がある。今回の私に対する質問妨害もそう。最初は、内閣府の長谷川榮一氏(総理補佐官兼内閣広報官)から抗議文が来たけど、もちろん菅さんなんですよね。しかも、妨害行為が国会で問題視されて、周囲から「さすがにやめたほうがいい」と言っても、菅さんは「俺はあいつが嫌いなんだ!」って全然聞く耳を持たなかったと聞いています。そういう意味で、良くも悪くも裸の王様というか、自分の思ったことは何がなんでもやる。そうした菅さんら官邸の姿勢が公文書改ざんの問題の根底にある。その危うさを感じるからこそ、会見に出て質問しているのですが。

室井 さすが“影の総理大臣”と言われるだけある。でも、裏を返せば、そんな権力の中枢に望月さんは恐れられているってことでしょ。

望月 まあ、目障りなんでしょう(笑)。それまで菅さんは突っ込んだ質問をさせない土壌をつくり、記者もそれなりに従っているふうを装ってきた。そこに私が来て。


■菅官房長官がオフ懇の前に行う“儀式”を聞いて室井が「ひゃぁー怖っ」

望月 菅さんの会見では事前通告が現在、慣例化しているとも聞きます。匿名のアンケートにも「事前通告せずに質問したら官邸側から怒られた」とありました。菅さん側から「事前に質問は全部投げてほしい」と言われると、現在のパワーバランスのなかでは、記者もそれに従わざるを得ないのでしょう。先進国や外国人特派員協会のなかではあり得ない状況です。さらに会見が終わると、裏で番記者とオフレコ懇をやります。

室井 公の会見では記者は質問しない、菅さんは言いたいことだけ言う。なのにその裏でオフ懇をするってどういう了見なの。望月さんが菅会見に出るようになってから、オフ懇を拒否するようなこともあったんでしょ? やっても望月さんの悪口を吹き込むって聞いたことある。他の記者に望月さんを批判して、“おまえらどうにかしろ!”って。なんて姑息なんだ。自分たちに都合の悪い質問をする望月さんを排除するって。でも、それが安倍政権の本質でもあると思う。

望月 政府見解が必要なところは、それなりに毎回、記者は聞いています。でも、官邸がクラブに貼り出した私についての抗議文について質問した記者にある官邸の記者が、こう言ったそうです。「これは、国民の知る権利を守るのか、それとも我々記者クラブの知る権利を守るのか、この闘いだ。バランスもっと考えてね」って。

室井 それって菅さんからの“伝言警告”ってことでしょ。番記者はジャーナリストじゃなくて伝書鳩だったのか!

望月 オフ懇に関しては、新聞労連の新聞研究部がここ2年以内で官邸にいた記者を対象におこなった匿名アンケートでこんな指摘もありました。菅さんへのオフ懇や夜回りに来る記者が携帯電話やICレコーダーを事前に回収袋に入れると。これはオフ懇の内容が週刊誌で報じられたことがあって、菅さんが激怒したため、その予防策として、つまり記者が菅さんに忠誠を誓う“儀式”として行われていたということのようです。その後、雑誌やネットでこの事が公にされてから、その儀式は止めたようですが。

室井 ひゃぁー怖っ。菅さんも怖いけど、それに忠誠を誓う記者も恐ろしい。

望月 会見では質問以外にもいろいろなことがわかるんです。たとえば私の質問中、菅さんがある記者によく目配せしてるんです。その記者は野党時代から菅番をやっていて、安心できるから彼に毎度、相槌を求めているのでしょう。菅さんの会見での精神安定剤なんだなと。彼がいないと気持ちが安心できないのか、目が泳いでいるように見えます。そんな一面も垣間見れる。テレビ朝日の松原(文枝・前経済部長)さんに関しても(編集部註:詳しくは前編参照)『報ステ』で安倍政権批判をしていた時代、菅さんは「あいつ(松原さん)と食事できないかな」って周りに聞いていたらしい。でも、彼女の性格を知っている周りから、「食事しても変わらないですよ」と言われて止めたとか。そうやってまめな会食を重ね、常に現場の記者やメディア幹部を取り込んで来たのでしょう。親しくなり、自分を好いてくれれば、今後の報道も含めて、将来、心強いですからね。


■望月衣塑子や室井佑月に向けられる批判の裏に「女のくせに」という差別

室井 でも、話を聞いていて思ったのが、菅さんや同業の記者が望月さんを批判するのは、女性だからという面もあるんじゃない? やっぱ男社会だし、出る杭は打たれる国だから、女性で目立つと嫉妬やバッシングが起きやすいと思う。Twitterで、私や望月さんを攻撃している人がいっぱいいて、ちょっと興味があるから調べたら、他にもすごく女の人を狙って罵詈雑言を繰り返している人だったりする。「ババアが」とかね。仕事をしていると、「女が意見を言うな」って感じの悪口もすごく多いし、そういうのってすごく感じる。女性差別もあるんじゃないかって主張すると、今度は「おまえ、自分が女だと思ってたのか」なんてことまで言われたことも。望月さんを叩いている人たちって、「女のくせに」って意識があるのは否めなくない?

望月 そうですね。それは私だけではなく政治家にも当てはまるかもしれません。稲田朋美さん、辻元清美さん、そして蓮舫さんなんかもそうだけど、与野党や政治的信念に関係なく、女性の政治家へのバッシングは男性の政治家のそれとは明らかに違う。セクシュアリティへの言及、ツッコミをしますよね。マスコミでもやはり男尊女卑の風潮も感じます。女性記者は、政治家の会見に出ている記者がそもそも少ないし、あまり積極的に質問しているように見えない。とくに#MeToo、#WeToo運動があったとき、女性記者がもっともっと政府や麻生太郎財務大臣に突っ込んで聞いてもいいと思いました。がんばって聞いている女性記者もいましたが、全体としておとなしく見えました。アメリカだったら、麻生大臣は総攻撃にあうし、「はめられたんじゃないのか」と同じ発言をしていたら辞任に追い込まれていたのではとも思います。

室井 たとえば片山さつきさんを批判するとき、主張について意見を言うのは当然だけど、そこに「ブサイクが」とか「変な髪型しやがって」とかって言うのはおかしいよね。でも悲しいかな、権力を持っている男にひれ伏し出世しようとする女性がいることも確かなんだけどね。「恥知らず!」なんて恐ろしい言葉で安倍さんを擁護する三原じゅん子さんとか、大臣就任の挨拶で「私はみなさんの妹」ですと自己紹介しちゃう丸川珠代さんとかもいる。難しいね。女性は団結しないといけないと思うんだけど。


■三原じゅん子、NHK岩田明子はなぜ安倍首相に心酔するのか

室井 三原さんはすっかり安倍さんに洗脳されているけど、昔からずるい人じゃないのよ。タレントのときから。だってハッピハッピー(元アニマル梯団のコアラ)と離婚したとき、番組で一緒になって。わたしが「こんな男いいじゃん、いらないじゃん」って言ったら、すぐに泣いちゃって。だからいますごく信じているのが安倍さんってことなんじゃないかな。純粋だから。でもそれが一番怖いと思っちゃう。信じ込んじゃうことが。

望月 三原さんは、かつては石破茂議員支持だったと聞きますが、彼女も菅さんとの会食後、安倍さんに寝返ったとか。「菅氏に副大臣とか政務官のポストをぶら下げられたのではないか」と聞きました。NHKの岩田明子記者は、安倍さんに心底心酔しているとも聞きます。そうでもないと、あそこまであからさまに安倍さんを持ち上げられないかなとは思いますが。

室井 安倍さんがイランを訪問したときも、安倍さんの成果を盛んに強調していたけど、なんだかクラクラしたけど、最近は逆の意味で岩田解説が楽しみになって(笑)。でも岩田さんって、安倍さんと近しい関係ということでNHK内ですごい力を持っちゃって。こういうやり方見てると、やはり女性同士ってだけで団結って難しいのかなって思っちゃう。


■室井佑月が望月衣塑子の民主主義を守る覚悟に感動、共闘を宣言!

室井 もっと女同士が味方すればいいのに、なかなかそうはならない。新聞社とかテレビ局って大企業でもあるけど、男女差別はあるし、女性はそれを絶対、感じてたりするのに。そんななかで望月さんが問題意識を持ち続けられるのはなぜ? 原動力ってどんなこと?

望月 たとえば社会部の私が菅さんの会見に出ても、政治部から文句を言われることはないです。彼らには、菅さんの秘書官や他社の記者からはいろいろ言われて、迷惑をかけているはずなのに、本当に有り難いなと思っています。それに、会社にFAXや電話の投書で応援メッセージが来るんです。いまの政権はおかしいと思っている人たち、安倍さんのやり方に怒ったり疑問に思っている人がたくさんいる。そういう声を知れば、記者として疑問に思ったことを会見に出て質問するしかない。国民の知る権利に応えなくちゃならないと思うんです。そして社としてもバックアップしてくれる土壌がある。アベノミクスも公文書改ざんも、沖縄の問題も、いまの日本はおかしなことばかりです。そんななか、私たちメディアが声をあげ、報道ができなくなったら、情報がシャットアウトされて伝わらなくなる。そうなったときに何が起こるのか。民主主義は明らかに後退していく。そんな危機感があります。そして、東京新聞の読者の方々もその問題意識を共有してくれている。だから続けられるのかな。

室井 でも、本当は望月さんの言っていることって、そういう記者の当然の問題意識を安倍政権によって崩壊させられた。その罪は重いと思う。

望月 官邸クラブにいる記者はじめ、他のさまざまな現場にいる記者でも苦しんでいる人は多いと思います。そのなかでもそれぞれが、皆できる範囲のなかでがんばっている。権力に向かってものを言おうと、立ち上がろうとしてる人たちもいる。そんな同じ思いでやっている人がいて、読者が支えてくれる。それが原動力かな。

室井 立派だと思う。これからも応援する。すぐにバッシングされる同士、女性同士、今後も仲良く闘おうね!

(了)

前編はこちら

プロフィール
望月衣塑子 1975年生まれ、中日新聞入社後、東京本社に配属され千葉、埼玉など各県警担当、東京地検特捜部担当を歴任。2017年に森友学園、加計学園の取材チームに参加し、菅官房長官会見に出席、また前川喜平文部科学省前事務次官や女性ジャーナリスト伊藤詩織へのインタビューなどを手がける。『武器輸出と日本企業』『新聞記者』『権力と新聞の大問題』など著者多数。

室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビュー、その後テレビコメンテーターとしても活躍。「週刊朝日」「日刊ケンダイ」「女性自身」など連載コラムも多数持つ。また『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送 金曜日)などに出演中。
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●壊憲…《国民投票という劇薬》に最も求められる「公平・公正」とは、自公お維キトに最もほど遠い言葉

2018年11月13日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



東京新聞の熊倉逸男記者によるコラム【【私説・論説室から】国民投票という劇薬】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2018101002000176.html)。

 《人ごとではない。自民党総裁選で三選を果たした安倍晋三首相は、憲法改正の国民投票をと意気込む。民意を直接問う体裁の国民投票だが、危うさがいっぱいだ》。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…《それは調査報道…
                    「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    《政権による圧力、メディア側の自主規制
     あなたも知らないうちにすり込まれている。
     政権による圧力だけではない。マスメディアの過剰な自主規制も報道を
     大きく歪めている。その有様は、国民をしつけるために巧妙に仕組まれて
     いるかのようだ知る権利を守るため、我々にできることは何か。
     具体的な方策を探る》

 壊憲に向けた《国民投票という劇薬》に最も求められる「公平・公正」とは、自公お維キトに最もほど遠い言葉。先の沖縄県知事選を見ても明白。そして、絶望的な新聞やテレビといったマスコミの《しつけ》られ具合。

   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
         「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
    「東京新聞の桐山桂一さんのコラム【【私説・論説室から】国民投票は
     操作される?】」
    《憲法改正の是非を問う国民投票は公平に行われる-。どうやらそれは
     錯覚らしい。「メディアに操作される憲法改正国民投票」(岩波ブックレット、
     本間龍著)…公平・公正であるべき投票運動が、青天井とも言える
     広告宣伝費の投入によって歪(ゆが)められる危険が大きい…過去に
     国民投票をした英国やフランスなどでは、テレビCMは全面禁止、公的に
     配分されるテレビの広報スペースは無料…。つまり公平にしないと
     国民投票は成り立たないものなのだ。 (桐山桂一)》

   『●「権力の監視」「番犬ジャーナリズム」を発揮せよ…
       「鎮火」不可な「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」
    《さらに、こうやってメディアに圧力をかけ、批判的な報道を封じたかたちで、
     憲法改正の国民投票を迎えることは容易に想像できる》

   『●パラノイアなディストピアで何を好き好んでアベ様の奴隷に
             成り下がりたい?…という人たちの気が知れない
    「日刊ゲンダイの斎藤貴男さんのコラム【二極化・格差社会の真相/
     選択を迫られる秋 アベ政権が目指すおぞましい4つの近未来】」
    《④メディアをフル活用したアベ絶対王朝の確立。サッカーW杯、
     100回目の甲子園と続いて、一般紙のスポーツ・娯楽新聞化は
     ほぼ果たされた。もはやモリカケ問題など影も形もない。アベ政権の
     意向とメディア側の金儲け優先が一致した結果だ。権力にオネダリして
     消費税の軽減税率をゲットした営利企業にまっとうな言論は望めない
     いざ憲法改正国民投票となった場合、テレビも新聞も権力側の主張一色に
     染まるのだろう

   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を暴力団に
        発注するアベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
    「リテラの記事【安倍首相が総裁選を前に御用新聞の産経、読売で
     トンデモ“改憲強行論”!「発議しないのは国会のサポタージュ」とまで】」
    《「国民には貴重な一票を行使していただきたい。国民が(憲法改正の
     是非を問う)国民投票をする権利を奪うことは、国会のサボタージュ(怠業)
     となる」 「国民投票の権利を国民から奪うのは国会のサボタージュ」って、
     一体いつ国民が改憲を求めたというのか

   『●「…意見の相違を捨ててでも、辺野古米軍基地建設阻止へ
                 一丸となって闘うことを、ぼくは切望している」
    「【鈴木耕さん 言葉の海へ/第43回:右翼誌の巨大な新聞広告が
     「改憲国民投票」にもたらす重大な影響について】…によると、
     《不気味な巨大広告 8月22日の毎日新聞に、デカデカと巨大な広告が
     載っていた。吐き気がした。『安倍総理と日本を変える』(花田紀凱責任編集、
     飛鳥新社)という全5段の派手な広告である。内容は、とにかく“安倍晋三
     バンザーイ万歳バンバンザイ!!”の不気味なほどのヨイショ本
     次の世代のために 安倍晋三 本誌独占」に始まって、櫻井よしこ
     百田尚樹阿比留瑠比長谷川幸洋金美齢小川栄太郎…とおなじみの
     “安倍お友だち親衛隊”の総出演…なんでいまどきこんな本の広告が?
     …抜け穴だらけの改憲国民投票法雑誌書籍広告を装った改憲広告
     国民投票法の改定こそ急務だ…どうしても改憲のための国民投票を行う
     というのであれば、まずその前提として国民投票法の抜本的な“改正”が
     必要である。それこそが国会の急務ではないか》。」

   『●民主主義を破壊し、倫理観の欠片もない醜悪な選挙戦術
           …記憶し、教訓を沖縄県知事選の次にもつなげたい
    《★その意味では沖縄知事選…。党幹事長・二階俊博、筆頭副幹事長・
     小泉進次郎らは幾度も異例の沖縄入りし、官邸にいるべき
     官房長官・菅義偉もが沖縄入りして街頭に立った。公明党も…、
     自公維希の4党が支援した。その間、悪質なデマやネットを介在させる
     情報操作やっていない世論調査の資料の異常な流出公明党議員の
     悪意に満ちたツイッターのツイートなど今後の選挙や憲法改正時の
     国民投票での賛否の啓蒙(けいもう)活動などに重大な影響を及ぼしそうな
     公正な選挙と逆行する事象が多発した》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2018101002000176.html

【私説・論説室から】
国民投票という劇薬
2018年10月10日

 英国と欧州連合(EU)の離脱交渉が行き詰まっている。「合意なき離脱」の場合、企業撤退などの経済的打撃だけでなく、英国からEU加盟国への航空便運航認可手続きの煩雑化など、影響は計り知れないという。離脱を決めた二年前の国民投票なかりせば、との思いを強くする英国民は多いはずだ。

 人ごとではない。自民党総裁選で三選を果たした安倍晋三首相は、憲法改正の国民投票をと意気込む。民意を直接問う体裁の国民投票だが、危うさがいっぱいだ。国民投票法のCM規制は投票十四日前からの放映を禁じているだけ。民放連もCM量の自主規制はしない方針だ。資金があれば、国会発議から六十~百八十日の投票運動期間中の大半で、CMを活用して改憲を刷り込むことができる

 英国の国民投票では有料のCMが禁止されている。それでも、「移民が社会保障を食いものにしている」など根拠のあやふやな言説が飛び交い、離脱賛成を後押ししたカネをかければ、もっとバラ色離脱後を脚色することもできただろう。

 ドイツには国民投票制度はないヒトラーに全権を委ねる「総統職」設置などが、国民投票での圧倒的な支持でお墨付きを得たナチ時代への反省からだ。国民投票は劇薬だ。英国の苦境を肝に銘じたい。もっとも、EU離脱撤回への道を開くやり直し国民投票は、良薬になるかもしれないが。  (熊倉逸男
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●「…意見の相違を捨ててでも、辺野古米軍基地建設阻止へ一丸となって闘うことを、ぼくは切望している」

2018年09月19日 00時00分24秒 | Weblog


マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ/第42回:ワジワジーする沖縄の情勢】(http://maga9.jp/180822-4/)。

 《沖縄言葉(ウチナーグチ)で「アキサミヨー」(ひどいっ!)とでも表現するしかない、安倍政権の沖縄に対する非道、無慈悲、酷薄、残虐、冷酷なやり口。それが翁長雄志沖縄県知事を死に追いやった原因のひとつであることは間違いない。病に冒された痩躯の、切なすぎる力を振り絞って安倍政権に対峙せざるを得なかった翁長さんの死期を早めたのは、どう否定しようが安倍政権の沖縄へ対するゴリ押しであったというしかない》。

 翁長雄志さんの遺志を継ぐのはどちらか、それは明白。「#バリタカ日本会議系自公お維沖縄県知事」候補は、名護市長選同様、「辺野古の「へ」の字も出さない戦術」。アベ様や最低の官房長官の最たるデマ「辺野古が唯一の解決策」に騙されてはいけない。「普天間撤退≠辺野古破壊」です。
 「#美ら海の色の候補者玉城デニーさんは、いま、大変に厳しい状況にある。でも、何としても玉城さんに勝ってもらわねば、沖縄は大変なことになる。

   『●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に
   『●翁長雄志知事亡くなる…「折れない、言うことをきかない
           翁長知事に対し、安倍政権が陰湿ないじめ、報復」
    「翁長さんの《うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー》の叫びが
     忘れられない」

   『●翁長雄志さん「那覇市長として…東京のど真ん中で体感した
                 むき出しの沖縄差別に「衝撃を受けた」という」
    「アベ様の取巻き連中による様々な沖縄イジメ・沖縄ヘイトを含め、
     《安倍政権が陰湿ないじめ、報復》に対しても、《折れない、
     言うことをきかない翁長知事》は、真の意味での沖縄の市民の立場に立つ、
     真の保守政治家だった」

   『●翁長雄志さん「保守は保守でも自分は沖縄の保守。
       本土の保守政権に対して言うべきことは言う」が口癖
   『●沖縄を分断・破壊し尽すような日本会議系・  
      自公系候補者では絶対にダメ! 玉城デニーさんを沖縄知事に!
   『●日本会議系バリタカ派知事など絶対にダメ!…
       「死してなお曲げられない正義というものを教えてもらった」
   『●《やまと社会への同化…
       「同化は差別する側に移るだけで、差別自体はなくならない」》
   『●《琉球アイデンティティー》が失われる危機… 
       日本会議系バリタカ派自公お維候補に投票しては絶対にダメ!
   『●「#バリタカ日本会議系自公お維沖縄県知事」が誕生すれば、
               翁長さんの遺志は踏みにじられ、辺野古破壊…
   『●辺野古破壊「新基地建設容認の“安倍政権傀儡知事”が誕生」ならば
                         …沖縄の未来は閉ざされてしまいます
   『●沖縄県知事選、両候補の「選挙の色」がくっきりと見えてきた
                    …「#美ら海の色の候補者」はどちらか?

 鈴木耕さんのご意見、《さまざまな意見の相違を捨ててでも、辺野古米軍基地建設阻止へ一丸となって闘うことを、ぼくは切望している》…に賛成。

 さらに、鈴木耕さんのこのコラムも是非読んでいただきたい。戦争できる国へ、アベ様らの壊憲に向けた策動への警鐘。この時期に湧いてくるアベ様《ヨイショ本》のクズ具合…その先のさらなる狙いは壊憲だ。
 【鈴木耕さん 言葉の海へ/第43回:右翼誌の巨大な新聞広告が「改憲国民投票」にもたらす重大な影響について】(http://maga9.jp/180829-2/)によると、《不気味な巨大広告 8月22日の毎日新聞に、デカデカと巨大な広告が載っていた。吐き気がした。『安倍総理と日本を変える』(花田紀凱責任編集、飛鳥新社)という全5段の派手な広告である。内容は、とにかく“安倍晋三バンザーイ万歳バンバンザイ!!”の不気味なほどのヨイショ本。次の世代のために 安倍晋三 本誌独占」に始まって、櫻井よしこ百田尚樹阿比留瑠比長谷川幸洋金美齢小川栄太郎…とおなじみの“安倍お友だち親衛隊”の総出演…なんでいまどきこんな本の広告が?…抜け穴だらけの改憲国民投票法雑誌書籍広告を装った改憲広告国民投票法の改定こそ急務だ…どうしても改憲のための国民投票を行うというのであれば、まずその前提として国民投票法の抜本的な“改正”が必要である。それこそが国会の急務ではないか》。

   『●質問主意書ゼロ件なのに、あんなに質問したがっていた
            自民党議員の皆さん達、実際に質問したことは?
    「リテラの別の記事【「森友・加計は朝日の捏造」と断定し朝日から抗議を
     受けた小川榮太郎の安倍擁護本を自民党が大量購入!】…
     《フェイクの塊》…トホホな「陰謀論と妄想」、それを自民党が大量購入って、
     まさか、それって税金じゃぁないでしょうね?」

   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
        「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を暴力団に発注する
             アベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?

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http://maga9.jp/180822-4/

言葉の海へ
第42回:ワジワジーする沖縄の情勢
By 鈴木耕  2018年8月22日


翁長知事の通夜に現れた菅官房長官の
恥を知らない鉄面皮ぶり


 沖縄の言葉に「ワジワジー」というのがある。

 最近のぼくの愛読書『沖縄おもしろ方言事典』(沖縄雑学倶楽部編、創光出版、1989年第1刷。かなり古いので、もう入手不可能かもしれない)では、意味と用法は次のように解説されている。

   ワジワジー: しゃくにさわるようす。怒って頭にくるさま。
            「もう、お茶くみばかりさせて、ワジワジーするサー」

 たしかに最近の世の中、ワジワジーすることばかり。それも“お茶くみ”というような日常茶飯の出来事を超えて、デタラメ、メチャクチャ、ウソ、サイテー、ゴマカシ、いい加減なことばかりが目について仕方がない。
 沖縄言葉(ウチナーグチ)で「アキサミヨー」(ひどいっ!)とでも表現するしかない、安倍政権の沖縄に対する非道、無慈悲、酷薄、残虐、冷酷なやり口。それが翁長雄志沖縄県知事を死に追いやった原因のひとつであることは間違いない。病に冒された痩躯の、切なすぎる力を振り絞って安倍政権に対峙せざるを得なかった翁長さんの死期を早めたのは、どう否定しようが安倍政権の沖縄へ対するゴリ押しであったというしかない。
 あれだけ冷たい仕打ちをしておきながら、翁長さんの通夜に参列して「翁長さんとは沖縄の発展のために話し合った…どと白々しく述べることのできる菅義偉官房長官などは、まさに鉄面皮重い病に多大なストレスをかけた張本人が菅官房長官であり、安倍晋三首相だったではないか。よくも恥ずかしげもなく…と、ぼくのはらわたが煮えくり返る


辺野古の賛否を徹底的に隠す自民党の戦略と、
またもコウモリぶりをさらけ出した公明党

 「翁長さんの喪に服す」などといって、辺野古の美ら海への土砂投入を少しだけ遅らせようとしている安倍政権。なにが「喪に服す」だっ! そんなものは、9月30日に投開票が決まった沖縄知事選挙に向けての、小手先だけの見せかけに過ぎない
 知事選の直前に、反対する人たちを官憲の暴力で蹴散らして土砂投入を強行するような映像が流れれば、安倍政権のイメージが悪化する。それは自民党が擁立した佐喜真淳候補(宜野湾市長)に不利に働くから、少しだけ延期するということ。まったく手前勝手な理由でしかない
 自民党と佐喜真氏の選挙戦略は、今年2月の名護市長選まったく同じだ。つまり、辺野古米軍新基地建設の賛否に関しては絶対に態度を明らかにせず、ひたすら「普天間飛行場の早期移転と、沖縄の基地負担の軽減を目指す」と曖昧な態度で逃げまくる作戦なのだ。
 その上で佐喜真氏は、「国との関係において争いが絶えず、対立と分断が生まれてしまった」などと述べている。なんとふざけたことを言うのだろう。「対立と分断煽ってきたのは、翁長県政ではなく、県民の意志を踏みにじって来た安倍政権だったではないか。
 さらに許せぬことに、またも公明党はコウモリぶりを発揮した。毎日新聞(8月21日)が報じている。

~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
 沖縄県知事選(9月30日投開票)で、公明党県本部は20日、自民党が擁立した前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)と政策協定を結んだ。これを受け、公明党本部は21日、佐喜真氏の推薦を決定する。政策協定では米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題には触れていない。(略)
 県本部は県内移設反対の立場だが、辺野古移設を推進する安倍政権が全面支援する佐喜真氏を推すことになった
 県本部代表の金城勉県議は記者会見で「(辺野古移設賛成の)党本部と県本部の認識の違いも現実にある。それを踏まえ、負担軽減を早期に実現してもらう」と説明した。
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~

 この金城県議は、記者会見で話していることに、なんの疑問も感じなかったのだろうか? 今回の知事選では「辺野古米軍基地建設の是非を問うが、最大の焦点になるのは明らかだ。その最大の焦点をひたすら隠して負担軽減などと、いったいどの口で言えるのか
 「県内移設には反対」という公明党沖縄県本部は真っ赤なウソつきである。むろん、そんなウソをつかせているのが公明党の中央本部なのだけれど。


暴力での基地反対派排除の次は
カネで脅しにかかる安倍政権

 しかもそれだけでは飽き足らず、今度は沖縄県へ凄まじい脅しもかけてきた。毎日新聞(8月20日)によれば、こうだ。

~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
 政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画で、県が名護市辺野古の埋め立て承認を撤回した場合、工事の遅延損害金が1日約2000万円発生するとの見積もりをまとめた。撤回処分の是非を巡る行政訴訟で政府が勝訴した場合に、県に損害賠償請求することを検討している。(略)
 県が承認を撤回すれば工事は中断され、工期が延びるため、施工業者の人件費や機材費が膨らむ。(略)撤回が違法と認定された場合、賠償請求額は数億円に上る可能性がある。
 ただ、知事だった翁長雄志氏の死去に伴い県知事選が9月30日投開票に前倒しされたため、政府は土砂投入を10月まで自重することも視野に入れている。(略)
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~

 もう、どう表現していいのか分からない言うことを聞かないヤツには暴力だけではなく、今度はカネを払えと脅しにかかる。まるで“ミカジメ料を取り立てるヤクザも驚くような手口だ
 国が地方自治体へカネを払えと訴えるなど御法度だろう。御法度だろうが何だろうが、使える手はすべて使って、言うことを聞かない者を圧し潰す。これが安倍晋三氏の言う民主国家のやることだろうか


国政選挙で繰り返し示されたのは、
基地建設反対という沖縄の民意だった

 沖縄県民の意志は、選挙のたびごとに何度も何度もこれ以上の基地負担は拒否。辺野古の米軍新基地建設反対を示してきたのだ。4年前の知事選では、辺野古基地反対を唱えた翁長さんの圧勝だった。ぼくもこのときは現地で取材をしていたのだが、開票開始の午後8時には「翁長氏圧勝」の新聞号外が出るほど、県民の意志は圧倒的だった
 現在の沖縄選挙区選出の国会議員は衆参合わせて6名(衆院4名、参院2名)だが、これまではすべての選挙区で基地反対を掲げる候補が勝ってきた。昨年の衆院選で、ようやく自民党が1議席を取り返したに過ぎない。基地容認の候補は軒並み敗れ、自民系候補は比例でかろうじて残っただけだった。
 つまり、基地問題が争点になった選挙では、ほぼ基地反対の立場に立つ候補が勝っているのだ。最近の沖縄の首長選挙では自民系が勝っているけれど、それはほとんどの場合、基地問題が争点にはなっていない(もしくは、自民系が基地問題に触れることを徹底的に避けている)からだともいえる。
 今年2月の名護市長選においても、自民公明推薦で当選した渡具知武豊氏に投票した有権者たちの中でさえ「基地建設には反対だが、渡具知さんは基地賛成とは言わなかったし、基地問題よりも地元の経済活性化を優先」との声が大きかったのは、選挙後のさまざまな調査でも明らかだ。つまり、基地問題に頬かむりし、土建選挙を徹底した自民系が競り勝ったのだ。決して、辺野古基地容認派が勝ったわけではない

 また9月20日には、自民党総裁選挙があることから、もし土砂投入を強行すれば、安倍3選の戦略にも狂いが生じかねない。
 なにしろ岸信介じいちゃんの悲願であり、たったひとつの安倍目標9条改憲のかかった自民党総裁選である。そのために、本来は2期6年と決められていた自民党党則を、これまた数の力で勝手に3期9年まで延長してしまったという強権総裁だ。沖縄を踏みにじることなど、屁とも思っていないだろう。屁臭、いや、腐臭漂う安倍政権だ。


「オール沖縄」態勢の再構築こそが
翁長さんの遺志を生かす道

 こんなワジワジーする状況へ、だが、一条の光が射し始めた。
 翁長さんが生前に遺しておいた音声データに、「後継者」として、衆院議員の玉城デニーさんと金秀グループを率いる呉屋守将さんの名が挙げられていたというのだ。呉屋さんが固辞したことから、辺野古基地反対の統一候補として玉城デニーさんが有力になった。
 沖縄のジャーナリストからの情報によれば、多分、これで玉城デニー氏vs.佐喜真淳氏の一騎打ちということになるだろうという。保守系でいち早く立候補を表明していた安里繁信氏は、自民党中央からの強力な締め付けで立候補断念に追い込まれた。なりふり構わぬ安倍政権である。
 実は、翁長さんが玉城さんに託したのは、玉城さんの出自にも関わる理由があってのことだったという。琉球新報(8月20日配信)に、こんな記事があった。

~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
 翁長雄志知事の後継候補として知事選出馬の方向となった玉城デニー衆院議員について、翁長氏が生前に「戦後沖縄の歴史を背負った政治家なので、今後沖縄を象徴する政治家になっていくのではないか」と語っていたことが19日、分かった。翁長雄志講演会の国吉真太郎会長が琉球新報の取材に明らかにした。
 膵臓がんの療養中の翁長知事を知事公舎で見舞った際に玉城氏の話題となり、沖縄の戦後史と重なる玉城氏の生い立ちなどを踏まえて「デニーさんは立派な政治家だ」と評したという。
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~

 「戦後沖縄の歴史を背負った政治家」とは、どういうことか。
 玉城さんは、沖縄の駐留米兵と日本女性の間に生まれた。父親はアメリカへ帰国、その後、一度も会ってはいないという。いわゆる「アメラジアン」と呼ばれるひとりである。玉城さんは、戦後沖縄の基地問題をその身に背負った存在であるといってもいいのだ。
 長じてラジオのパーソナリティなどタレント活動を経て、やがて市議から国会議員へと転身。現在は自由党幹事長の職にある。自分の信念を通すことには頑固で、2012年には、当時所属していた民主党野田政権の消費増税法に反対除名処分を受けたこともある硬骨漢でもある。
 これが、沖縄に射し始めた一条の光である。

 ただし、玉城氏一本化がすんなりいくとも限らない。県政与党の一部から「音声データを公表せよ」との強い要求があがっているからだ。
 沖縄タイムス(8月21日配信)には、次のような記事もある。

~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~
 沖縄県の翁長雄志知事が生前残した音声で、後継候補に期待する人物として玉城デニー衆院議員の名前を挙げていた件で、会派おきなわ(瑞慶覧功会派長)は20日、新里米吉議長に音声の開示を求めたが認められなかった。同会派は「直接音声を聞かなければ言葉のニュアンスが分からない」として、開示されない限り、候補者選考作業を進めている「調整会議」への参加を見送る方針。
 新里氏は19日の会見で、音声を渡した遺族関係者の「広めたくない」との意向に沿い非開示とし、聞いたのは調整会議の中では自分一人だと説明していた。(略)
~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~

 悲しい内部分裂の芽がここに出てきたのか。
 この選挙のもっとも大きな争点は、翁長さんが命を賭けた辺野古米軍新基地建設阻止を受け継ぐのかそれとも「辺野古容認」へ舵を切るのかの闘いである。その重大事は、たった1か月後に迫っている。
 翁長さんの闘いを支えた「オール沖縄」態勢の再構築ができなければ、今度の知事選は基地建設阻止派にとって、そうとう厳しいものになるだろう
 さまざまな意見の相違を捨ててでも、辺野古米軍基地建設阻止へ一丸となって闘うことを、ぼくは切望している。
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●確信犯…「ジャーナリストが極右的言動で活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っている」

2017年02月07日 00時00分32秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙が訴える力】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-437487.html)。
東京新聞について非常な「危機」を感じさせる…アサヒコムの記事【東京新聞「深く反省」 副主幹司会「ニュース女子」問題】(http://www.asahi.com/articles/ASK222GSQK22UTIL002.html?iref=comtop_8_01)と、
東京新聞の【「ニュース女子」問題 深く反省 沖縄報道 本紙の姿勢は変わらず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020202000241.html)。

 《ヘイトスピーチは単なる「憎悪表現」ではない。人を深く傷つける攻撃であり暴力だ。その罪深さは計り知れない。今や排外主義は世界的に広がり、社会の病となっている。絶対に放置してはならない》。
 《沖縄の基地反対運動を伝えた際に人種差別的な発言があったなど批判の声が上がっている東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の番組に、東京新聞(中日新聞東京本社)論説副主幹の長谷川幸洋氏が出演していたことについて、東京新聞は2日付朝刊1面に「深く反省」とする記事を掲載した》。
 《本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会の東京MXテレビニュース女子」一月二日放送分で、その内容が本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません》。

   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                          …「人権の砦」のはずが最「低」裁…

 斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」…「本土」政治家や「本土」マスコミの歪みは「本土」社会の歪みを示す。子どもの貧困問題障がい者大量殺人事件…デンデン王国「社会の病」。

   『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
      現在の日本社会において決して特殊なものではない」
   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」 
                      …アベ様のニッポン、病んでいないか?
   『●差別主義者を東京「ト」知事にできる、
      そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる
   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《森達也監督…政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、僕から見れば
     確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11だった日本のメディアが、2016年には72にまで
     下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、同じように下落した
     ということです。今のこの国のレベルは途上国以下

   『●政治家の浅ましさ、政治の貧困:
     「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる

 沖縄差別沖縄イジメの番組に加担した長谷川幸洋氏、何の疑問も感じなかったのだろうか? 東京新聞の大変な「危機」にならなければいいのですけれど…。

 リテラに【東京新聞は謝罪も本人は…『ニュース女子』司会・長谷川幸洋の正体! 安倍政権との癒着関係、なぜ論説副主幹に】(http://lite-ra.com/2017/02/post-2891.html)という気になる記事が。《確信犯ジャーナリストが極右的言動で活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っている》…デンデン王国のジャーナリズムの大変な「危機」かもしれない。
 《東京新聞のスタンスと今回の長谷川氏の行動の乖離を考えると、こうした対応は当然ともいえる。東京新聞といえば、萎縮しきったメディア状況のなかで、果敢に政権批判を行い、原発や安保法制、TPP、そして沖縄の基地問題についても市民目線の報道姿勢を続ける数少ない新聞社。2016年にプレジデント社が調査した外国人記者による「日本のマスコミ信頼度ランキング」では2位に大差をつけてトップの評価を得たメディアでもある。ところが、その新聞社の論説副主幹という肩書きをもつ長谷川氏がDHCという極右番組で司会を務め、沖縄ヘイトデマを拡散するフェイクニュースのお先棒を担いでいたのだ。しかも、長谷川氏はたんに司会を務めていただけでなく、問題の1月2日の放送中には、軍事ジャーナリストの井上和彦氏のデタラメな沖縄取材やその解説に、うなずいたり、嬉しそうに同意し、また、沖縄地元紙を揶揄するような発言も行っていた…「長谷川氏は謝罪を拒否しているようです。おそらく、制作したDHCシアターと同じで『正当な報道だと考えているんじゃないでしょうか。それで、東京新聞も長谷川氏抜きで、謝罪記事を出さざるをえなかったんでしょう」(前出・東京新聞関係者) つまり長谷川氏の沖縄ヘイトは確信犯ということなのだろう…実はあの戦争の前も、最初は軍の強制でなく、新聞社や評論家たちが商売のために積極的に軍国主義的的主張を口にし始め、狂気の下地をつくっていったという史実がある。そういう意味では、ネトウヨや日本会議の跋扈などよりも、長谷川氏のようなジャーナリストが極右的言動で活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っているということなのかもしれない》。

   『●沖縄平和運動センターの山城博治さん…
      イジメ・見せしめな「反対運動つぶし」「国策捜査」「狙い撃ち」
   『●「国際人権法」違反: 山城博治さん長期「拉致」という
            「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」
   『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
         裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」
   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…
     「目的がデマの拡散による沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」
   『●山城博治さん長期「拉致」…「通常なら身柄拘束の
         の必要がない事案。恣意的、差別的な対応だ」

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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-437487.html

<金口木舌>沈黙が訴える力
2017年2月2日 06:00

 米軍北部訓練場のヘリパッド建設に抗議する女子学生と若い機動隊員が、じっと見詰め合う。歌手・七尾旅人さんの「兵士Aくんの歌」が流れる。「1人目の彼はどんな人だろう」

三上智恵監督のドキュメンタリー映画最新作「標的の島 風(かじ)かたか」の最後の場面だ。「高江の機動隊員は戦場に行きなさいと命令されたら、真っ先に行かされるような存在だ」。三上監督は機動隊員も国策の犠牲者という視点を織り込みたかったと言う

▼若い男女は何を思っていたのだろうか。このシーンの訴える力は沈黙にある。見る側の想像をかき立て、心を大きく揺さぶる

▼東京MXテレビが放送した番組内容は今まで受けてきた差別とどう受け止めが違うか-。反差別活動団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さん=在日3世=は記者会見でそう質問され、約40秒沈黙した

▼胸の内の苦しみが痛いほど伝わってきた。番組は、ヘリパッド建設に反対する市民をテロリストに例え辛さんを「黒幕」と報じた。これまでもネットなどで中傷を受けてきた辛さんは「公共の電波を使った放送だけに許せない」と声を震わせた

▼ヘイトスピーチは単なる「憎悪表現」ではない。人を深く傷つける攻撃であり暴力だ。その罪深さは計り知れない。今や排外主義は世界的に広がり、社会の病となっている。絶対に放置してはならない。
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http://www.asahi.com/articles/ASK222GSQK22UTIL002.html?iref=comtop_8_01

東京新聞「深く反省」 副主幹司会「ニュース女子」問題
2017年2月2日11時09分

     (東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)が放送した
      番組「ニュース女子」について、東京新聞としての見解を
      伝える2月2日付の同紙朝刊)

 沖縄の基地反対運動を伝えた際に人種差別的な発言があったなど批判の声が上がっている東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の番組に、東京新聞(中日新聞東京本社)論説副主幹の長谷川幸洋氏が出演していたことについて、東京新聞は2日付朝刊1面に「深く反省」とする記事を掲載した。中日新聞も同日付社会面で同内容の記事を載せた。

 記事は深田実論説主幹名で、番組の内容について「本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません」「事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません」と説明。「他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します」「読者の方々には心配をおかけし、おわびします」としている。同紙には250件を超える批判や、見解を求める声が寄せられたという。

 問題になっているのは、1月2日放送の「ニュース女子」。反対運動を「テロリストみたい」などと表現し、長谷川氏は司会を務めていた。東京新聞はこれまで、番組の問題点を何度も報じてきたが、長谷川氏については触れていなかった。番組内で「反対派の黒幕」などと名指しされた人権団体の共同代表・辛淑玉(シンスゴ)さんは先月27日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に人権侵害の申し立てをしている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020202000241.html

「ニュース女子」問題 深く反省 沖縄報道 本紙の姿勢は変わらず
2017年2月2日 朝刊

 本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会の東京MXテレビ「ニュース女子」一月二日放送分で、その内容が本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません。

 加えて、事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません

 残念なのは、そのことが偏見を助長して沖縄の人々の心情、立場をより深く傷つけ、また基地問題が歪(ゆが)めて伝えられ皆で真摯(しんし)に議論する機会が失われかねないということでもあります。

 他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します。

 多くの叱咤(しった)の手紙を受け取りました。 

 「一月三日の論説特集で主幹は『権力に厳しく人に優しく』と言っていたのにそれはどうした」という意見がありました。

 それはもちろん変わっていません。

 読者の方々には心配をおかけし、おわびします。

 本紙の沖縄問題に対する姿勢に変わりはありません。 (論説主幹・深田実


◆「ニュース女子」問題とは

 東京MXテレビは1月2日放送の番組「ニュース女子」で冒頭約20分間、沖縄県東村(ひがしそん)高江の米軍ヘリコプター離着陸帯建設への反対運動を取り上げた。本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会を務めた。

 「現地報告」とするVTRを流し、反対派を「テロリストみたい」「雇われている」などと表現。反ヘイトスピーチ団体「のりこえねっと」と辛淑玉(シンスゴ)共同代表(58)を名指しし反対派は日当をもらってる!?」「反対運動を扇動する黒幕の正体は?などのテロップを流した。辛さんは取材を受けておらず、報告した軍事ジャーナリストは高江の建設現場に行っていなかった。

 MXは「議論の一環として放送した」とし、番組を制作したDHCシアターは「言論活動を一方的に『デマ』『ヘイト』と断定することは言論弾圧」としている。辛さんは名誉を侵害されたとして、1月27日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に申し立てた。

 のりこえねっとは沖縄の現場から発信してもらう「市民特派員」を募集、カンパで捻出した資金を元手に、本土から沖縄までの交通費として5万円を支給。昨年9月から12月までに16人を派遣した。
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●十分に「右」で、十分に「原発推進派」のレッテルを貼り得るト党

2012年11月30日 00時00分58秒 | Weblog


東京新聞【私説・論説室から】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012112602000120.html)。

 「レッテル貼り」に意味がない。そうかいな?
 「具体的な政策の中身」の議論を。そんな具体的な中身があるのかいな??

 例えば鳩山氏に対して左か、真ん中か、右か、のレッテル貼りならば、そうかもしれない。「具体的な政策の中身」に何らかの意味があるかも知れない。
 でも、石原慎太郎元東京〝ト〟知事や橋下徹大阪元〝ト〟知事、安倍晋三元首相は真ん中から相当「右」に居ることは議論の余地がないと思うのだけれども。この長谷川記者の論で、東京新聞の読者が彼らや彼らの党に投票されたのでは、堪らない。
 原発という尺度では、野田首相も同様で、橋下氏も大飯原発再稼働を許容し、石原氏と「ト」党を組み「トンデモ」新党を立ち上げる際に、「反原発」の旗さへさっさと下ろしたのですから、「原発推進のレッテルをその広い御でこに100枚ほど貼られるべき。十分に「原発推進」のレッテル貼りできる人々。ましてや、「トンデモ」新党に見るべき「具体的な政策の中身」なんてあるのか?
 そんな、手垢のついた第三極なんて要らない。第二自民党としての民主党や元祖自民党・第三自民党連合の第一、二極も絶対に許せない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012112602000120.html

【私説・論説室から】
右傾化論議に意味はない
2012年11月26日

 オランダの新聞とテレビを兼ねる特派員の取材を受けた。テーマは「日本の右傾化をどう考えるか」。
 米国の有力紙、ワシントン・ポストが最近「中国が興隆する一方、日本が右傾化している」と題した記事を配信したため、さっそく取り上げたようだ。
 記事はといえば、冒頭から「日本は徐々ではあるが重要な右傾化の変化の真っただ中にある。第二次大戦後のどの時期よりも対決色を強めて活動しているのだ」と指摘している。
 たしかに日本維新の会の石原慎太郎代表や橋下徹代表代行、さらには安倍晋三自民党総裁など注目を集める政治家たちは一般に右寄りと思われている。
 だが、私は右傾化とか左傾化という議論には、たいして意味があるとは思わない。右から見れば、真ん中でも左に見える。左から見れば、その逆だ。つまり相対的な話である。右とか左にしっかりした定義があるわけでもない。
 民主党政権が米国に厳しく中国に融和的だったのは間違いないだろう。少なくとも、東アジア共同体構想を唱えた鳩山由紀夫政権はそうだった。いまの政治潮流はその反動でもある。
 大事なのはレッテル貼りではなく、具体的な政策の中身だ。そこをしっかり見ないでメディアが雰囲気で議論してしまうと、かえって危険である。そんな趣旨を特派員氏に話したら、納得していただけた様子だった。 (長谷川幸洋
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●原子力ムラ完全復活宣言

2012年10月07日 00時00分25秒 | Weblog


東京新聞、ユルユル「原発ゼロ」政策と原子力ムラ復活についての記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012093002000103.html)とコラム「私説・論説室から」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012100102000112.html)、原発再稼働の責任は誰がとるのかについての社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012100502000156.html)。

 民主党のおかげで原子力ムラが完全復活しつつある。再稼働だけでも大問題なのに、大間原発などの建設も再開するという。原発輸出を検討するという。3.11東京電力原発人災の教訓や反省は全く見られない。
 9月30日日にNHKで放映されたETV特集「映画にできること園子温と大震災」をようやく見た。福島県南相馬等の人たちの実体験がベースにある商業映画「希望の国」についての特集。立ち入り禁止区域境界のすぐそばに住む方、その小さな畑が二分されている図。全村避難を余儀なくされた福島県飯館村、防護服を着て作業する作業員たちのそばで、普段着で取材する園監督たち。がらんどうの畜舎と、餌をもらいによってくる「野」犬、そして、きれいに咲いた桜。空き家となった小学校。作物が売れなくなり、農業を止めざるを得なくなる人々。映画の「ワールドプレミア」を見終わった南相馬の人たちの流す涙、それは「悔し涙ばかり」。
 原子力ムラの住人はいったいどんな責任を果たしたのだろうか? 野田首相は自身の責任で大飯原発再稼働を決断したが、被災地・被曝地に対してどう責任をとるつもりだろうか? 増税して復興費を調達しても、大半が無関係なことに使われる現実に、一体だれが責任を取るのだろう。
 園監督、「いま、誠実さが問われている」。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012093002000103.html

ぐらつく方針政府「原発ゼロ」 原子力団体 存続へ強気
2012年9月30日 朝刊

 「2030年代に原発ゼロ」を柱とした政府の新エネルギー戦略を、原子力の関連団体がどう受け止めたのか本紙がアンケート調査したところ、政府のふらふらした対応に、組織存続への自信を深めている様子が浮かび上がった。(小沢伸介)

 本紙は、十四日に政府のエネルギー・環境会議が新戦略を決めたのを受け、二十団体に質問票を送り、十八団体から回答を得た。
 回答は十九日に新戦略の閣議決定が見送られた後に届き始め、三つの団体からは「原発ゼロ方針は政府決定ではないと認識しています」という趣旨の回答が寄せられた。原子力関連の広報事業などを手掛ける日本原子力文化振興財団は「仮定の質問にはお答えできません」と続けた。
 一方、新戦略に「昨年の原発事故の経験と教訓を世界と共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことはわが国の責務」と国際協力の重要性がうたわれたことを受け、海外関連の団体は生き残りに自信を深めた様子だ。
 海外の政府、機関との情報窓口となる原子力国際協力センターの回答は「日本の技術に対する海外からの信頼と期待は、福島事故を踏まえても大きなものがある」と強調。「国内、国際機関ともよく協調して活動を進めていく必要がある」と回答した。
 もっと余裕の雰囲気なのは、放射性廃棄物の処理などに関連する団体だ。超長期の安全管理が求められるだけに、放射性廃棄物がある限りは、自らの組織も必要-との理屈だ。使用済み核燃料の再利用を目指す核燃料サイクル政策が、多大の問題を抱えるのに当面は現状維持とされたことも大きい。
 再処理と最終処分のため電力会社などが積み立てた三兆円を管理する原子力環境整備促進・資金管理センターは、各原発にたまる使用済み核燃料の深刻さがクローズアップされてきたことを逆手に取って「処理処分については、従来以上にその必要性が増してきた」と強調。「核燃サイクル維持方針が示され、大きな影響はない」と回答した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012100102000112.html

【私説・論説室から】
偽りの原発稼働ゼロ方針
2012年10月1日

 野田佳彦政権が「原発稼働ゼロ」方針の閣議決定を見送った件は多くの読者が覚えているだろう。政府の方針がグラグラしているのはあきらかだ。
 ところが、もっと重大な問題がある。実は「ゼロ方針」自体が表向きにすぎず、実態は「原発依存度15%案」なのである。
 どういうことか。ゼロ方針を掲げた「革新的エネルギー・環境戦略」には別紙があり、そこに二〇三〇年の省エネ量や節電量、再生可能エネルギーの電力量の目標が記されている。
 それをみると、政府が六月末に公表した三〇年に原発依存度ゼロ、15%、20~25%という三つの選択肢のうち、ゼロ案ではなく、15%案のシナリオで想定した目標数字とぴったり合っているのだ
 たとえば、省エネ量はゼロ案なら八千五百万klが必要になるが、15%案なら七千二百万klですむ。ゼロを目指すなら前者を採用しなければならないのに、なぜか達成が容易な後者の数字を目標にしている。
 同様に節電量や再生可能エネの電力量、さらに消費生活に密着する家庭用燃料電池や次世代自動車の新車販売台数も15%案で掲げた数字と同じである
 これでは言葉でいくら「原発稼働ゼロ」を宣伝しても、実際にはゼロにならない。原発事故であれほど情報操作が批判されたのに、国民をあざむくような話である。政府に反省はないのか。 (長谷川幸洋
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012100502000156.html

【社説】
再稼働判断 政府の責任放棄では
2012年10月5日

 原発の再稼働はだれが判断するのか。野田政権は原子力規制委員会に丸投げし、同委が安全と判断すれば再稼働との姿勢だ。脱原発が本気なら、政権が責任をもって判断していくしかない。
 こんな最重要の政治課題まで責任を放棄するのだろうか。次期衆院選で原発推進の自民党を相手に再稼働問題を最大の争点にするのではなかったのか。
 原発再稼働をめぐって政府と規制委が責任をなすり付け合っている事態は異常である。再稼働の法的な手続きは、九月中旬の規制委発足で大きく変わった。それまでは経済産業省原子力安全・保安院が原発の定期検査を行い、問題がなければ経産相が終了証を出して再稼働していた。
 規制委発足後は、規制委が定期検査を行い、終了証も出す。ただ、規制委は来年七月までに安全基準を見直し、その基準で判断する方針だ。
 原発再稼働の判断を政府から丸投げされかけた規制委は三日、わざわざ「判断するのは科学的、技術的見地から安全基準を満たしているかだけ」との見解をまとめた。電力需給などを考慮して再稼働を決めるのは「政治判断だ」との主張である。
 もっともだ。規制委が再稼働を判断するとなれば、さまざまな圧力にさらされ、独立性の高い三条委員会としたのに、逆にそれが脅かされるおそれがある。何より規制委は、本来必要とされる委員の国会同意も得ていない、いわば“仮免運転”の状態だ。正統性に疑問がある組織に、多くの国民が心配している重い判断を任せていいはずがない。
 だが、野田政権は「規制委が安全性を確認した原発は重要電源として活用する」と、政府の新エネルギー戦略の文言を繰り返すばかりだ。規制委が安全とさえいえば、再稼働が次々と自動的に決まってしまいかねない。
 野田政権が四月に関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を決定した際は、いみじくも関係閣僚会合を開いて「政府の責任」で決めた形をとったではないか。
 この状態では、だれが責任をもつのかが全くあいまいなままだ。電力供給が足りているのか否かという根本的な必要性も議論されずに、再稼働だけがなし崩し的に決まっていく。
 政府が再稼働の最終決断で責任逃れしようというのであれば、それはもう原発政策をただちに棚上げするしかあるまい
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●東京電力原発人災、今頃公開されたわずかな捏造・改竄映像からでも分かったこと

2012年08月09日 00時00分26秒 | Weblog


原発人災直後の東電会議映像の公開に絡んで、東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012080802000129.html)とコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012080802000117.html)、コラム「私説・論説室から」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012080802000132.html)。

 なぜ今頃公開されるのか理解不能。しかもズタズタに切り刻まれ、捏造・改竄されたわずかばかりの映像。「国営」東京電力は、既に証拠隠滅を図っているのではないかと邪推したくなるが、プライバシーもヘッタクレもないだろう。未編集の映像をサッサ公開すべきだ。
 この酷い映像資料からでも分かること、それは、原発はやはり制御不能であるということである。しかも人はミスをするし、判断も誤る。幹部連中はオロオロするばかりで、屁の役にも立っていない。大飯原発をはじめ、こんな危険なもの制御不能なものを再稼働させようという神経が知れない。海外に売って儲けようという気がしれない。しかし、着々と原子力ムラ復活に向け、ムダ総理を先頭に突き進みつつある。原発人災以降何の解決も見ない今、さらなる原発再稼働や原発輸出に向けた胎動、原子力無「規制」委員会の人事など、いかなる「原子力ムラ復活」、「3.11以前への後戻り」も許してはならないことが分かった。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012080802000129.html

【社説】
東電の会議映像 全面公開の責任果たせ
2012年8月8日

 東京電力はやっと福島第一原発事故直後に記録した社内テレビ会議の映像を公開した。だが、音声や画像に手を加え、大幅に時間を制限している。全面公開して国内外への説明責任を果たすべきだ。
 地震や津波の襲来で発生した事故がどう推移したのか。東電や政府はどう対応したのか。映像はその過程を検証し、教訓を引き出す重要な手掛かりといえる。歴史記録だし、世界の公共財だ。
 それをいまだに社内資料だと言い張る東電は、史上最悪級の事故の当事者としてあまりに無自覚と言うほかない。
 公開映像には東電本店と第一原発や第二原発などの現場とのやりとりが記録されている。
 第一原発1号機の原子炉建屋の水素爆発で画面が揺れたり、3号機の爆発で当時の吉田昌郎所長が「大変です」と叫んだりする。2号機への対応では注水が先か、ベント(排気)が先かで班目(まだらめ)春樹原子力安全委員長と現場の方針が食い違い、混乱する場面がある。
 文書や口頭では伝わらない生の動きや緊迫感が詰まっている。原発事故をめぐる危機管理の在り方を研究し、再発防止策を講じるのに第一級の資料価値がある。
 看過できないのは、社員のプライバシー保護を盾にした東電の過剰なまでの取材・報道規制だ。
 公開されたのは昨年三月十一日から十五日の事故直後の百五十時間分にすぎない。その後に相次いだ4号機の使用済み核燃料プールの温度上昇や、高濃度汚染水の海洋流出といった事態にどう対応したのか検証できない。
 しかも社員の名前や役職、顔が判別されないようにするためとして音声や画像を処理して視聴できなくしている部分が多い。意図的な編集はかえって都合の悪い情報を隠しているとの疑念を招く。
 東電は公開対象を報道機関に限り、生の映像の録音・録画に加え、役員らを除き個人名の報道を禁じている。条件に従わなければ今後の記者会見への参加を認めないとの強硬姿勢を見せている。
 東電は公的資金が投入された事実上の国有企業だ。報道機関はもちろん、国民全体に全面的に公開して説明を尽くす責任がある。政府も国会もその実現に向けて力を発揮すべきだ。
 日本新聞協会は東電に取材・報道制限の撤回を申し入れた。国民の知る権利に応えるためだ。それは世界の要請にもかなう。刷新された東電経営陣の全員が公開に後ろ向きなのか知りたいものだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012080802000117.html

【コラム】
筆洗
2012年8月8日

 申し訳ないけれど、お笑いタレントたちが、楽屋話を連発する安直なテレビ番組を思い出してしまった。交わされている会話は深刻なのに頻繁にかぶさる「ピー音」に脱力してしまう▼東京電力は福島第一原発事故の直後に、本店と現場をつないだテレビ会議の録画映像をようやく公開した。計百五十時間の三分の二は音声がない。残る三分の一も千六百六十五カ所で音声が消され、幹部以外の社員の顔はぼかしが入る▼映像の修整は社員のプライバシーを守るためだと東電は言い張る。十万人以上が避難生活を続ける大事故を起こしながら、ここまで情報公開に後ろ向きな姿勢なのは、何かを隠したいのではないか、と疑われても仕方ない▼汚染水を海に放出した時、どんな議論をしたのかなど、三月十六日以降のテレビ会議の内容も事故の経過を解明するために重要な資料である。なぜ公表しないのか不可解だ▼3号機が水素爆発を起こした時、吉田昌郎所長(当時)が本店に叫ぶように報告する場面、官邸からもせっつかれているベントがまったく進まない様子など、不十分な公開ではあるが、一時間半のダイジェスト版を見るだけでも理解できたこともある▼想像を絶する事態の中で、東電の幹部たちはあまりに無力であり、深刻な事故を起こした原発は、人間の手では制御することはほとんど不可能だという事実だ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012080802000132.html

【私説・論説室から】
原子力ムラ復活は論外だ
2012年8月8日

 これで原子力規制の独立性が図れるだろうか。懸念は強まる一方だ。
 政府が新たに発足させる原子力規制委員会の委員長候補になった田中俊一氏は前原子力委員会委員長代理で、元日本原子力研究開発機構の特別顧問である。
 原子力委員会は原発推進派だけで核燃料サイクルを推進する秘密会合を恒常的に開き、政府の政策決定に影響を及ぼしていた問題があかるみに出た。後者の機構は高速増殖炉もんじゅを設置し、使用済み核燃料を再処理している。
 委員候補の更田豊志氏は同じ機構の副部門長、もう一人の中村佳代子氏は日本アイソトープ協会主査。二人とも現役バリバリの原子力ムラ住人である。
 原子力規制委員会設置法によれば、そもそも原子力の精錬、加工、貯蔵、再処理に係る個人や法人の従業者は委員になれない現役の両氏が不適格なのは明々白々ではないか。
 社民党の福島瑞穂党首によれば、政府は「委員就任前に辞任していれば問題ない、との理屈で人事を強行するつもり」なのだそうだ。それなら福島事故を起こした東京電力の前会長だって委員長になれてしまう。デタラメが過ぎる
 少なくとも三人の人事案は白紙に戻す。そのうえで国会の事故調査委員会が提言したように、透明な第三者機関が委員候補を選んで、国会が最終的に承認する。そんな手続きが不可欠である。 (長谷川幸洋)
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●「暗黒捜査」による小沢裁判控訴審

2012年07月14日 01時22分38秒 | Weblog


魚住昭さんの『魚の目』の記事(http://uonome.jp/read/2567)。日刊ゲンダイの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136906)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012062002000120.html)。

 次から次にボロボロと悪事が発覚する特捜。まさに「暗黒捜査」「暗黒操作」である。それに踊らされてきた(踊らされるフリをした? 一緒に踊った?)マスコミ、自ら「捜査」することはなく、意図的に「操作」される「非実在検察審査会の〝面々〟。本件に関しては、小沢一郎氏に非常に同情する。しかも、恥の上塗り、悪あがきの控訴。(『●東電OL殺人事件元被告マイナリさん、冤罪15年間への償いはできるのか?』。再審開始決定、検察の意義を却下した東京高裁小川正持裁判長)控訴審の裁判長も一癖ありそうである・・・。
 指揮権発動について誤解していたようだ。法相の更迭も裏がありそう。

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http://uonome.jp/read/2567

読み物
虚偽捜査報告書問題について思うこと
2012 年 6 月 4 日 魚住 昭

 陸山会事件石川知裕衆院議員の調べを担当した田代政弘さんは、かなり有能な検事だ。真相を見抜く力があり、相手の身になって考える想像力もある。
 石川議員が水谷建設から5000万円を受け取ったという当初の見立ての誤りに最初に気づいたのも田代検事だった。
 でっち上げ捜査の拡大を防いだという意味で田代検事の功績は大きい。ただ一つ、彼に難点があるとすれば上司の意向に逆らえないことだろう。石川議員が「隠し録音」した再聴取のやりとりを読んでそう思った。
 録音は2年前の5月17日、石川議員が東京地検の908号室に入るところから始まる。

 石川「失礼します」

 田代「どうぞ、どうぞ。石川さんさ、録音機持っていない?」

 石川「大丈夫です」

 田代「大丈夫?この前もさ、そういうこと言っててとった奴がいてさ。
     それ(携帯)、まあ電源切ってもらって(携帯を閉じる音)。石川さん大丈夫?」

 石川「はい。大丈夫です」

 田代「大丈夫?下着の中とか入ってない?(録音機が)」

 田代検事はそれから本題に入っていく。石川議員が「今日は調書とるんですか」と聞くと、
「そりゃ調書取れって言われてますよ。現在の石川さんのね。あれ(保釈)から暫く時間がたって、外ではさ、うちの幹部からすればさ、威勢のいいことを言ってると映っているわけよ」
 石川議員は逮捕勾留中に「4億円不記載を小沢一郎氏に報告し、了承を得た」との 供述調書に署名した。にもかかわらず、保釈後はそれを覆す話をマスコミにするのはけしからんと幹部が怒っているというのである。「そこをよく聞いて調書にするのが、一つの今日のミッションなんだけれども」と田代検事。
 続いて田代検事は小沢氏の関与を認めた供述を否定すれば、検察の強硬派が小沢不起訴の既定方針を覆す恐れがあり、検察審査会も小沢氏の圧力だと思うから火に油を注ぐことになると手を替え品を替え力説した。
 だがこの理屈はおかしい。再聴取で小沢氏の関与を認めたら、起訴判断の根拠が増えるだけだ。たぶん田代検事が「石川供述を維持させろ」という上司のミッションを遂行するためにへ理屈を捻り出したのだろう。
 幹部を怒らせると何をするか分からない。素直に従った方が身のためだよ。田代検事は言外にそうほのめかしながら石川議員を精神的に追いつめていく。
 たまりかねた石川議員が「私にとって今日できる事って何なんですかね」と訊いた。「そりゃ、一番無難なのは、さ、従前の供述を維持しちゃうことが一番無難だってー」
 石川議員は何度も反論した。「民主党代表選前に土地取得が明るみ出るのを避けるため本登記を翌年にずらしたのが一番の主眼点です。小沢さんからの4億円が明るみに出るのを避けるためというのは違います」
 だが、この言い分は一蹴された。再逮捕を恐れた石川議員は田代検事に従うほかなかった。
 この再聴取直後に田代検事は上司の指示で捜査報告書を作成した。全文5000字余りの報告書の内容の八割 方は嘘だ。
 石川議員の主張は完全に無視されている。石川議員は素直に小沢氏の関与を認め、田代検事は石川議員の意向を最大限に尊重しながら模範的な調べをしたことに作り替えられている。「記憶の混同」でこんな報告書は作れない。誰が見ても上司の指示による公文書捏造だろう。
 だが、検察当局は今月中に田代検事や上司らを不起訴にして懲戒・訓告処分にするという。
 これは田代検事に温情ある処分に見えるが、実は違う。彼は今後の検察審査会で起訴議決を受ける可能性が大だ。そして彼が真相を暴露しない限り、“黒幕は「知らなかった」と弁明して逃げ切ってしまうだろう。
 本当に悪い奴は法の網をすり抜け、上司の指示に従った者が処罰を受けるこんな不条理が許され ていいのだろうか。(了)  

(編集者注・これは週刊現代「ジャーナリストの目」の再録です。)
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http://gendai.net/articles/view/syakai/136906

指揮権発動」発言の真相 小川敏夫前法相直撃インタビュー
2012年6月6日 掲載

「記憶が混同」の言い訳は通用しません
<地に落ちた検察の信頼はこのままでは回復しない>

 東京地検特捜部による小沢事件の捜査報告書捏造問題。小川敏夫前法相が4日の退任会見で、突如「指揮権発動」を検討していたことを明らかにし、大騒ぎだ。小沢嫌いの大新聞は「政治介入」と批判的な論調一色だが、「ちょっと待て」だ。このままでは、検察は“捏造検事”を「不起訴処分」にし、組織的犯罪にほおかむりして幕引きを図るつもりなのは間違いない。そうさせないために法的根拠にのっとった“強権発動”は、検察改革に役立つのなら結構なことだ。小川前法相を直撃し、真意を聞いた。
 捜査報告書を捏造した田代政弘検事は、「逮捕中のやりとりなどと記憶が混同した」と故意を否定し、検察当局もそれを「合理性がある」と認めようとしている。しかし、小川前法相はそこに疑念があると言う。

   「捜査報告書の“架空”部分を見れば、『記憶違い』などあり得ないことは
    明らかです。石川議員が録音したやりとりと照らし合わせて
    確認しましたが、まず、捜査報告書では『石川議員が調書を取ることを
    拒否しているため説得した』としています。が、実際は石川議員は
    調書を取ることに『分かりました』と答えている。さらに、『検事から
    “ウソをつくようなことをしたら、選挙民を裏切ることになる”と
    言われたことが効いた』という実際になかったやりとりは報道でも
    有名ですが、架空部分はこの一節だけではない。この部分に関わる
    報告書2ページ以上にわたるやりとりが全て作り話でした。
    『記憶違い』というのは、どう弁解しようとも通用しません」

 この捏造問題については、小沢裁判の1審判決で裁判所も、検察の体質を厳しく批判し、作成経過や理由についての徹底調査を求めている

   「裁判所は(検察)組織の問題だと言ったのです。検察はそれを無視している。
    そもそも『記憶違い』という前提で捜査を進めること自体が間違い。
    田代検事が意図的に捏造したという前提でどこまで捜査をやったのか。
    裁判所の指摘を認めてしまうと大変なことになると、検察は逃げた。
    これでは地に落ちた検察の信頼は回復せず、国民にソッポを向かれて
    しまいます」

 裁判官、検察官、弁護士の経歴を持つ小川前法相が野田首相に「指揮権発動」を相談したのは5月11日とみられる。その日は了承を得られなかったが、継続して首相を説得するつもりだったという。

   「検察が内部の問題で何かかばっていたり、躊躇(ちゅうちょ)している
    ようであれば、それをやらせるのが法務大臣の役割であり責任です。
    『指揮権発動』は法相の専権事項。総理の了承がなければ、
    自分の判断で政治生命をかけてでもヤル気でした。退任会見で
    明らかにしたのは、問題提起が必要だと思ったからです」

 検察は先月中に、田代検事を不起訴にし、「戒告」など行政処分だけでお茶を濁そうとしていた。この問題を少しでも早く闇に葬りたいのだろうが、なかなか処分が決定しないのには小川前法相の存在も関係していたようだ。

   「捜査は検察の専権ですが、人事上の処分は法務大臣の権限です。
    (不起訴と行政処分を)同時にやろうとすれば、僕がOKしなければ
    できなかった。マスコミのリーク情報で『処分は5月末』としていましたが、
    5月中には出ないワケですよ。今後は、法務委員会で追及していきます。
    捜査については聞けなくとも、人事上の処分については、
    どういう不祥事があったのか国会で質問できますからね」

 前法相がここまでハッキリ問題を指摘しているのだから、検察は“無傷”で生き延びられるはずがない。新任の滝実法相は、重大に受け止めるべきだ。大臣が交代して、すぐ大甘処分が出たとしたら、滝新法相は完全にナメられていることになる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012062002000120.html

【私説・論説室から】
暗黒捜査」ではないのか
2012年6月20日

 検事による虚偽の捜査報告書問題について、小川敏夫前法相が十九日の参院法務委員会で法務省を徹底追及した。刑事局長は捜査中を理由に事実確認を拒んだが、身内に甘い処分を決めるようでは、とても検察立て直しどころではない
 問題の報告書はインターネットで流出している。私も入手して読んでみたが、ひどいものだ。全部がデタラメと言っていい。
 たとえば冒頭で「あなたは被告人の立場だから取り調べに応じる義務はないと伝えた」と記している。ところが、調べられた石川知裕衆院議員(小沢一郎民主党元代表の元秘書)の録音記録によれば、調べた田代政弘検事は石川氏に隠し録音していないかどうか尋ねただけだった。
 その後で一月の取り調べ状況のやりとりなどが記載されているが、これも録音記録には一切、出てこない。架空の記述である。
 それだけではない。当時の東京地検特捜部長に宛てた副部長名による別の報告書も虚偽部分を引用している。報道によれば、この報告書を書いたのは実は特捜部長自身だったという。
 前法相は質疑で田代報告書自体も田代検事以外の別人によって手が加えられていた可能性を示唆した。
 これでは二重、三重のデタラメではないか。「暗黒捜査」の怖さを感じる。法務・検察当局はどう始末をつけるつもりなのか厳正な捜査に基づく法的処分が必要だ。 (長谷川幸洋)
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●原発銀座で原発再稼働、1年前誰がこんな事態を予想し得たか?

2012年03月16日 00時00分02秒 | Weblog


東京新聞の記事を二つ(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012031490070851.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012031402000052.html)。また、WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/03/13/2012-mar12kyoto/)。

 「外部識者の意見も踏まえ、・・・」なんてよく言えたものだ。後藤政志さんらをガス抜き、出汁にしたくせに、一体どんな〝暗然〟委員会かいな、まったく。
 1年前、多くの人が原発なんてコリゴリしたはずなのに・・・。最後の小出裕章さんの記事にあるように、この1年間で何の問題の解決もなされていないのに、さっさと原発銀座で原発を再稼働するそうだ。言いたかないが、この国は「正気じゃない」。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012031490070851.html

大飯再稼働政治判断へ 1次評価 安全委が大筋了承
2012年3月14日 07時08分

 関西電力 大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の安全評価(ストレステスト)の一次評価について、原子力安全委員会は十三日、経済産業省原子力安全・保安院が妥当とした審査書の内容を大筋で了承した。近く、五人の委員による確認結果をまとめて公表。野田佳彦首相と関係閣僚が、再稼働を認めるかどうか政治判断で決める。定期検査中の原発の運転再開が決まれば、東京電力福島第一原発の事故後、初めてとなる。
 安全委は、これまで大飯原発の安全評価に関する検討会を五回開催。外部の原子力の専門家六人も交えた計十一人で、想定する揺れの一・八倍の地震と、設計値を約八・六メートル上回る一一・四メートルの津波に耐えられる、などとした評価内容を検討してきた。十三日の検討会で、班目春樹委員長が「外部識者の意見も踏まえ、確認作業に向けたとりまとめに入りたい」と、議論を締めくくった。
 班目氏は検討会終了後の記者会見で「一次評価までは、質疑ができたと思っている」と話し、保安院の審査書をおおむね了承する考えを話した。
 ただ、班目氏は原発の安全性を確認するためには、一次評価だけでは不十分との立場。炉心溶融など重大事故が起きた後、どのように被害拡大を防ぐかなども検討する二次評価も実施する必要があると主張している。
 この日の会見でも、一次評価は了承するとしても「総合的な安全宣言を出すつもりはない」と明言。大筋で了承するのは、あくまでも一次評価の中身や、保安院の審査内容に限られることを強調した。
 安全委は来週にも確認結果をまとめ、野田首相、藤村修官房長官や枝野幸男経産相、細野豪志原発事故担当相の関係閣僚に提出。これを受けて、首相らは大飯原発3、4号機の再稼働の是非を判断した上で、福井県ら地元自治体と協議。同意を得られれば、再稼働を最終判断する。
 国内に全部で五十四基ある原発は、昨年三月の福島第一原発事故後、相次いで定期検査などで運転を停止している。現在稼働しているのは東電柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市・刈羽村)の6号機と北海道電力泊原発(泊村)の3号機の二基だけ。柏崎刈羽は今月二十六日、泊は四月下旬に定期検査に入る予定。

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012031402000052.html

【私説・論説室から】
また茶番繰り返すのか
2012年3月14日

 先に結論ありき。一見、慎重に検討するふりを装いながら、実は結論はとっくに決まっているそんな日本政治の悪弊が、またもや原発再稼働問題で繰り返されようとしている
 野田佳彦首相は東日本大震災から一年の記者会見で再稼働を判断する手順について、こう説明した。
 まず首相と藤村修官房長官、枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相の四人は原子力安全委員会が実施する安全評価(ストレステスト)の妥当性と地元の理解をどう進めていくかを確認する。
 そのうえで「政府を挙げて地元に説明し理解を得なければならず、私も先頭に立たなければならない」という。つまりテストの結果を首相たちが妥当と判断して、それを根拠に「だから再稼働を認めてください、と地元を説得しますよ」という話ではないのか。
 初めから再稼働の結論が決まっているのだ。それならなぜテストをするのか。「安全かどうか分からないから試験する」のがテストであるはずだ。それを結果が出る前から首相自ら再稼働に向けて説得に乗り出す、と宣言している。
 こんな茶番劇を許してきたことが原発事故を引き起こした遠因である。科学的判断よりも政治的判断を優先しているのだ。それとも首相はテスト結果を「妥当でない。だから再稼働を認めない」という結論を出す可能性があるというのだろうか。 (長谷川幸洋)
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http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/03/13/2012-mar12kyoto/

3月13日 原発を即刻全廃するため、みなさん力を合わせましょう 小出裕章(京都民報)

2012年3月13日(火)、京都民報が「バイバイ原発3・10きょうと」における小出裕章氏の発言を掲載しました。
以下、転載。

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小出氏が原発事故の真実語る 講演会に800人 – 京都民報Web

 京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏をを招いた講演会「福島原発事故の真実~事故がつきつけた原発の危険」が10日、京都市下京区のシルクホールで開かれ、約800人が参加しました。京都府保険医協会と「バイバイ原発3・10きょうと」実行委員会の共催。
 小出氏は、原子力発電所の問題点として▽広島・長崎の原爆よりもはるかに多くの放射性物質を持つ▽危険性があるため、電力会社は都会に原発をつくらない▽燃料のウランは有限▽生み出された放射性廃物は、100万年にわたって隔離しなければならない―などをあげました。
 福島原発事故によって、失われた土地や子どもを中心にした被ばく被害、農作物被害など被害全体の大きさは、国家が破たんするほどの規模だと指摘し、「福島では、年1ミリシーベルトをはるかに超える地域で子どもたちが住んでいます。子どもたちを守るために行動しなければならない。原発を即刻全廃するため、みなさん力を合わせましょう」と呼びかけました。
 「がれきの処理はどうすればいいのか」「除染は可能なのか」などの質問が出され、小出氏が回答。主催者から今後の運動提起や、署名協力の呼びかけなどが行われました。
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●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)

2011年09月25日 00時02分58秒 | Weblog


つづき

 次に、東京新聞社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011092002000054.html)および筆洗(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011092002000039.html)。
 映像資料「2011915[5 /6]「原発とメディア」シンポジウム 1」(http://www.youtube.com/watch?v=_ihUFBCn1u8&NR=1)の上杉隆氏や森達也さん、高田昌幸氏(司会は篠田博之さん)の関連したコメントも是非聞いてみてください。被害住民・被爆住民になり代わっての過剰な反応、被害住民・被爆住民の気持ちの過剰な忖度、その部分は死刑制度の議論に似ていると思った。(このシンポに関しては、『創』出版のhttp://www.tsukuru.co.jp/tsukuru_blog/2011/09/15-2.html。また、鎌仲ひとみ氏や雨宮処凛さん、鈴木邦男さん、山本太郎氏の第2部http://www.youtube.com/watch?v=wXuTvHAV0Mg&feature=relatedもどうぞ。)

 それにしても、小皇帝 都知事の真に差別的言質は大して問題にもされず、都民は平気で選挙も通すし、マスコミは全くバカ騒ぎすることがない。東京電力 福島第一原発人災というFUKUSIMA直後も「東京に原発を」とまで言う訳ですから、原発推進派であり、虎の尾を踏んだ訳ではいないからでしょうね。マスコミの挙動、全く不思議です。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011092002000054.html

【社説】

メディアと政治を考える 自由な言葉あってこそ

2011920

 政治家の発言をメディアが報じることで現実の政治が動く。そんな事例が相次いでいる。分かりやすい結末を追い求める落とし穴にはまっていないか。
 鉢呂吉雄前経済産業相が一連の「問題発言」の責任をとる形で大臣を辞任したのは、就任わずか九日目だった。
 問題とされた発言は二つある。まず九日の会見で福島第一原発周辺の地域を「人っ子一人いない。まさに死の町」と呼んだ件。次いで、同日夕から翌朝にかけて一斉に報じられた「放射能をうつしてやる」という記者への発言だ。

しゃくし定規の息苦しさ
 後者の放射能発言は鉢呂氏が原発周辺の自治体視察から東京・赤坂の議員宿舎に帰ったとき、宿舎のエントランスで記者団に囲まれた際に語った発言である。
 鉢呂氏は記者との懇談を非公式なものと認識しており「発言内容自体も正確には覚えていない」と釈明している。録音記録も残っていないようだ。
 いずれの発言も大臣として不適切な発言として批判を浴びて、当初は説明を尽くす考えだったが、放射能発言が報じられた十日夜になって結局、辞任を表明した。
 たしかにテレビカメラも入った会見で「死の町」という表現は適切とは言えない。ただ、絶対に許されないほど不穏当だったかと言えば、議論の余地は残る
 後に明らかになったことだが、細川律夫前厚生労働相も五月の参院行政監視委員会で民主党議員の質問に答えて「町全体が本当に死の町のような印象を受けました」と語っている。
 本紙を含めて新聞も「ゴーストタウン」という表現を使ってきた死の町」はだめだが「ゴーストタウン」ならいい。そんなしゃくし定規な議論が広がるようになっては、なんとも息苦しい。

言葉狩りのメカニズム
 放射能発言も気になる点がある。発言があったのは八日夜だが、同夜も翌朝もメディアは一行も報じていない。ところが、九日の「死の町」発言が明らかになった後の同日夕からテレビ、新聞が大きく報じ始めた。
 そこには「批判スパイラル」とも呼ぶべきメディアの特性がある。いったん批判の標的を見つけると、さらなる批判の材料を追い求め、スパイラル(らせん)状の軌道に乗ったかのように一斉に標的を追い詰めていくのだ
 メディア各社はみな激しく競争している。一社が書けば、他社が後追いする。そこには多少の疑問があっても一応、批判の輪に加わらなければ、それ自体が意図的な報道回避と受け取られかねないという懸念も働いている
 発言があった日から一日遅れになった今回の放射能発言報道は、そんなメディア全体の電子回路にスイッチが入ってしまったような展開だったのではないか。
 どんなタイミングでどんな内容を報じるかは、メディアの裁量である。たとえ非公式なオフレコ発言であったとしても「報じるに値するかどうか」の判断はメディア自身に任されるべきだ。それは言論報道の自由と不可分である。
 その点を指摘したうえで、多くのメディアが「批判スパイラル」一色に染まっていく状況を恐れる。それは言論や価値判断の多様性という社会の根幹をむしばむ事態につながりかねないからだ。
 それぞれのメディアが自由に判断した結果、同じような報道のトーン、価値判断に陥っていくとすれば、なおさらである。「批判スパイラル」が実は「同調の言葉狩り」になってしまう。それは多様性の尊重とは真逆の事態と言ってもいい。
 批判スパイラルを加速させた背景には「問題はいずれ国会で大騒ぎになる」という判断がある。そういう見通しを織り込んだ記事もあった。メディアだけにとどまらない。鉢呂氏自身も辞任に際して、その点を考慮しただろう。
 ともに「国会で問題になる」という見通しを前提にして、メディアは記事を書き、政治家は身の処し方を考える。結果があっけない大臣辞任という幕切れだった。
 問題発言で大臣が辞めたのは、菅直人政権で二〇一〇年十一月に辞任した柳田稔元法相、ことし七月に辞任した松本龍前復興相に続いて三人目だ。輿石東幹事長は放置できないとみて、情報管理を徹底する方針を打ち出した。

不自由さが自殺行為に
 問題発言がメディアで批判され、国会紛糾を恐れるあまり、大火事になる前に先手を打って大臣を辞める。そんな展開が当たり前のようになってきた。
 自戒を込めて書く。メディアも政治家も少し冷静になろう。考える時間が必要だ。言葉で仕事をしているメディアや政治家が、言葉に不自由になってしまうようでは自殺行為ではないか。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011092002000039.html

【コラム】

筆洗

2011920

 福島第一原発の事故で、亡くなった人は一人もいないじゃないか-。原発推進派には、こんな発言をする人もいる。慣れない避難所生活の中、持病を悪化させて亡くなったお年寄や、将来を悲観して自らの命を絶った農家や酪農家の姿は見えないのだろうかそんなことを考えている時、哲学者である内山節さんの近著『文明の災禍』を読んだ。原発事故が奪ったのは住民の未来の時間であるという。「人間の営みが未来の時間を破壊した。日本では、おそらくはじめて」。その思想の射程の深さに共感した殺人は被害者の未来の時間を破壊する。原発の事故は地域の未来の時間を丸ごと破壊する。「未来の時間を破壊することが平気な社会、それは恐怖に満ちた社会である」という哲学者の問い掛けは重い未来の時間を奪われた土地は「死の町」そのものである。前経済産業相の発言も長期間、人が住むことができない福島の厳しい現実を直視する契機になれば、意味があったのかもしれないきのうも全国で脱原発を求める行動があった。作家の大江健三郎さんらの呼び掛けで東京で開かれた集会には、過去最大の六万人が参加した。うねるようなにぎやかな人の流れが、ゆっくりと繁華街を通りすぎる先頭を歩いたのは、福島の人たちだった。二度と私たちの未来を奪わないで。そんな心の叫びが聞こえてきた。
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 最後に、videonews.comの映像資料(http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002066.php)。東京新聞論説委員の重要な証言。やはり「原子力癒着ムラ」の官僚の人事という大虎の尾を踏んでしまった、というのが裏の真相だったようです。こんなことやってて(経産省の官僚にこんなことやられてて)、民主党は本当に大丈夫か!? 映像の中で指摘されているが、枝野経産相に本件(原発推進反対派が委員会のメンツに居ない旧人事のままであれば)を突き付ける度胸のあるマスコミ記者がいるかどうか? 案外、経産省が墓穴を掘ったのかも??

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http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002066.php

ニュース・コメンタリー (2011年09月17日)
鉢呂大臣の辞任は脱原発人事の発動直前だった
インタビュー:長谷川幸洋氏(東京新聞論説委員)


 「死の街」、「放射能をつけちゃうぞ」などの発言の責任を取り、就任9日目の9月11日に辞任した鉢呂吉雄前経産相は、脱原発政策を実行に移すための人事を発表する直前だったことが、東京新聞論説委員の長谷川幸洋氏の取材でわかった。
 長谷川氏は、鉢呂氏が辞任した翌日の12日に鉢呂氏に単独でインタビュー取材した。鉢呂氏はこれからの日本のエネルギー政策を決める総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の委員に多数の脱原発派を送り込むことを決め、既に事務方に指示していたことを明かしたという。 長谷川氏によると、鉢呂氏は現在の委員構成が15人のうち12人が原発推進派で占められていたため、これでは福島後の議論は期待できないと考え、新たに9~10人の反原発・脱原発派の委員を追加任命する意向だった。その委員候補リストまで事務方に渡していたという。
 長谷川氏は「人事は官僚にとって最大の権力の源泉そこに介入されることは、官僚がもっともいやがること」「鉢呂氏は虎の尾を踏んだ」と経産官僚による辞任工作あったとの見方を示すが、具体的にどのような経緯で辞任に至ったかについては、取材中という。
 長谷川氏はまた、鉢呂氏には「放射能をつけちゃうぞ発言」をした覚えはなく、その時の映像や録音テープも存在しないとみられることから、かなりの歪曲があった可能性もあると指摘している。
 政治と官僚の関係を長年ウオッチしてきた東京新聞の長谷川幸洋氏に、鉢呂氏辞任の裏面を聞いた。

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