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●在阪メディアのお維《追従は相変わらず。性懲りもなくヨイショ報道ばかりが繰り広げられている》そんな中、「カジノ用地賃料疑惑」を追及…

2023年02月18日 00時00分24秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(20230206[])
お維支持の大阪の皆さん、大丈夫? お維ご自慢の《ファクトチェッカー》は役立たずですね。
 お維は、《この男がぶち上げてきた大言壮語の数々》を「ファクトチェッカー」しては? 大阪・関西マスコミは、なぜに“ファクトチェック”しないのかね? それでも、お維支持者の皆さんはお維に投票し続けるのかね? まだ吉村氏に大阪「ト」知事で居させるつもり? (リテラ)《つまり、ほとんどのメディアがその後の顛末をきちんと検証せず、吉村人気を共犯関係でつくり上げてきたことが、全国ワースト1の死亡者数を出しながら意気揚々と再選出馬の表明ができてしまう環境を生み出してしまったのである》。
 前大阪「ト」知事も同様だ。その恫喝体質、傍から見ていても、気分が悪い。元木川南小校長・久保敬氏への恫喝を思い出す。

   『●《大阪維新「ファクトチェッカー」が一般市民の事実に基づく行政
     批判を吊るし上げ!「まず吉村のイソジンをチェックしろ」と非難殺到》
   『●《4月の任期満了に伴う府知事選に出馬する意向》の大阪「ト」知事…
     お維の「ファクトチェッカー」は「吉村のイソジンをチェック」したの?
   『●《維新は何かと「大阪では高等教育まで無償化」と主張し、タダで学校に
        通えるかのように主張するが、真っ赤なウソだ》(日刊ゲンダイ)

 リテラの記事【維新の在阪マスコミ支配のなか「カジノ用地賃料疑惑」を追及するMBSが松井市長から卑劣な恫喝を受けるも“新事実”を敢然と報道】(https://lite-ra.com/2023/02/post-6260.html)によると、《今春の統一地方選に向け、党勢拡大に血道を上げている大阪の吉村洋文知事と松井一郎市長だが、在阪メディアの維新追従は相変わらず性懲りもなくヨイショ報道ばかりが繰り広げられている。しかし、こうした報道支配が広がる大阪で、毎日放送MBS)が、カジノをめぐる重大疑惑を徹底追及。松井市長の卑劣な恫喝を受けつづけながら、それに屈することなく、新事実を敢然と報道し、府民から喝采の声が上がっている》。
 2度目の「ト」構想大阪市廃止でも敗れ、即刻辞職すべきなのに、いつまで大阪市長を続けているのでしょうか? 在阪メディアは放置していていいの?

   『●最後の切り札だってさ!?
   『●《全国民を勝負師に》…「国民にギャンブルを奨励する
        ギャンブル国家の道…憲政史上、由々しき法案」
   『●所詮「ト」構想だった:
      「地方自治への逆行」「何でもぶっ壊せばいいという暴論」
   『●《実際、元大阪市長の橋下徹は都構想の目的として
      「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」…》
    《政令指定都市である大阪市を潰しその権限、力、お金をむしり取ること
     である。…当然、大阪市民は財源も自治も失い、行政サービスは低下する

   『●大阪市廃止「ト」構想、再び否決…5年前に《「何度もやるものでは
          ない。1回限り」「ラストチャンス」》で否定されておきながら…
   『●大阪「ト」の万博、お維とアベ様らが賭博場開帳のために 
           《血税をつぎこむための隠れ蓑》…上前はどこに?
   『●大阪「ト」知事三代の重大な責任 ——— 大阪市廃止大阪「ト」構想、
     カジノ、万博、お維関係者の数多の問題、そして、リコール不正署名
   『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
      命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代
   『●【コロナ拡大の大阪でさらなる危機 IR誘致が泥沼化し、血税投入へ
     「竹中平蔵氏との関係」危惧も】(AERA)…お維に蝟集するスッゲェ人々
   『●《与党共闘にまっしぐら…自民党から見れば国民が連立入りするメリット
      はほとんどない。自民党は連合を野党支援からはがせればそれでいい》
   『●《IR…大阪と同じくカジノ誘致を進めてきた和歌山で…国への
     申請案を県議会が否決。事実上、カジノ誘致が頓挫した…》(リテラ)
   『●長周新聞《賭博に大阪の未来を委ねる愚》《「公的負担ゼロ」から
     2700億円負担へ》《カジノ利用者の想定も恣意的 日本人が7割?》

 さて、MBSと言えば、お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?
   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った
   『●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書
     検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」
   『●『教育と愛国』…《教科書採択に「政治家がタッチしてはいけない…」
      …政治家はタッチしないのが当たり前なのだ》を理解できないアベ様
   『●斉加尚代監督『教育と愛国』…JCJ賞《選考委員から「ジャーナリスト
       が決意を固めて取り組めばこれだけの作品ができることを示した」》

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https://lite-ra.com/2023/02/post-6260.html

維新の在阪マスコミ支配のなか「カジノ用地賃料疑惑」を追及するMBSが松井市長から卑劣な恫喝を受けるも“新事実”を敢然と報道
2023.02.01 07:00

     (日本維新の会HPより)

 今春の統一地方選に向け、党勢拡大に血道を上げている大阪の吉村洋文知事と松井一郎市長だが、在阪メディアの維新追従は相変わらず性懲りもなくヨイショ報道ばかりが繰り広げられている

 しかし、こうした報道支配が広がる大阪で、毎日放送MBS)が、カジノをめぐる重大疑惑を徹底追及。松井市長の卑劣な恫喝を受けつづけながら、それに屈することなく、新事実を敢然と報道し、府民から喝采の声が上がっている

 松井市長の卑劣な恫喝とMBSが暴いた新事実について報じる前に、まず、大阪カジノをめぐる重大疑惑について解説しておこう。

 これは、昨年から浮上していた「カジノ用地賃料の大幅値引き」「鑑定評価額談合疑惑のことだ。

 大阪市はカジノ事業者に対し、約35年間にわたってカジノを含む統合型リゾート(IR)用地約49万平方メートルを年約25億円で貸す計画になっているが、これは1平方メートルあたり月額428円というべらぼうな安さで設定され、一部で指摘の声が上がっていた。

 そこに浮上したのが、この賃料を決める経緯の不透明さだった。賃料の根拠は、大阪市大阪港湾局からの依頼を受けた4社の不動産鑑定業者による「不動産鑑定評価書」だったのだが、なんと、4社のうち3社の評価額が「更地価格12万円/㎡」「利回り4.3%」「月額賃料428円/㎡」と、まったく一緒だったことを、「ダイヤモンドオンライン」9月30日付および「しんぶん赤旗 日曜版」2022年10月2日号が報じたのだ。

 3社の評価額が、なぜかピッタリ一致していた──。この鑑定評価書を見た不動産鑑定士は「宝くじ1等に当選するよりも低い。こんな偶然の一致はあり得ない」(ダイヤモンドオンライン)、「“鑑定評価額談合”だ」(しんぶん赤旗 日曜版)と指摘していた。

 しかも重要なのは、評価額の低さだ。夢洲のIR予定地のすぐ隣には地下鉄の新駅が設置される予定であり、いわば駅前の一等地。また、カジノ計画では全体面積の5分の1がホテル用地となっているのだが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに隣接するホテルの場合、1平方メートルあたりの地価が約50〜60万円であるのに対し、前述したように不動産鑑定をおこなった3社は1平方メートルあたり12万円と評価しているのだ。


異常な激安評価の裏にIRを考慮しない“談合”疑惑 鑑定前に松井市長了解のもと価格決定

 数字だけ見ても、その鑑定額は異常な安さとしか言いようがないが、そこにはウラがあった。じつは、不動産鑑定をおこなった4社ともIRの計画を考慮せず、ホテルより価値が低いショッピングモールなどの大規模商業施設の用地として評価をおこなっていたというのである。

 しんぶん赤旗では、調査に協力した鑑定士が“本来の賃料は少なくとも年40億円程度が妥当”だと回答。つまり大阪市は、IRを考慮しない“評価額談合”によって年15億円、35年間で500億円以上にもなる賃料の大幅値引きをした可能性があるのだ。

 これだけでも重大疑惑だが、「赤旗 日曜版" class="tagLink">しんぶん赤旗 日曜版」は2022年11月27日号でさらに重要な事実をスクープ。というのも、大阪市は鑑定評価を依頼するより前に土地価格「12万円/㎡」、月額賃料「435円/㎡」、利回り「4.35%」などの「参考価格」を決定。これは3社の結果がピッタリ一致した鑑定評価とほとんど同じ内容だが、この参考価格を市はカジノのコンセプト募集要項で提示。このコンセプト募集時の「参考価格」を鑑定評価でも維持することを、松井市長が出席していた「市戦略会議」で確認していた、というのだ。議事録に記されたそのやりとりは以下のとおりだ。

松井市長「ほぼこの価格なのか」
港湾局長「そうだ」
IR推進局長「おそらく今の価格が大幅に変わることはない。逆に変わると事業計画に大きく影響するので、できるだけ変えずに具体的にIR事業者側に考えてもらうようにしたい

 ようするに、鑑定評価がおこなわれるより前に、大阪市が主導し、松井市長も了解のもとで事実上の価格が決定していたのだ。つまり、考えられるとすれば、参考価格に合わせるかたちで鑑定評価をおこなうように大阪市側が鑑定業者に指示や誘導をおこなったか、あるいは業者間で価格を合わせたかのどちらしかない。どちらにせよ、不当な鑑定と言わざるを得ないだろう。

 だが、このような重大疑惑が報じられ、国会や大阪市議会でも取り上げられたというのに、在阪メディアは完全にスルー。だが、そんななか、MBSの『よんチャンTV』が2022年12月12日にこの問題を報道。大阪港湾局を直撃取材したのだ。


松井一郎・大阪市長がMBS記者の追及に逆ギレ「勝手に疑い疑いって、恣意的な偏向」「鑑定士に訊いてきてよ」

 しかし、問題はこのあと。このMBSの報道を受け、松井市長が案の定、露骨な嫌がらせや恫喝をはじめたのだ。

 実際、放送翌日の12月13日の囲み取材では、MBS記者が“依頼主の要望に合わせて鑑定書をつくるのは鑑定士の業界のなかでは禁止されているようなものだと指摘すると、松井市長は「要望してないっちゅうの」「要望したって言い切れるの?」と声を荒げ、「MBSは勝手に疑い疑いって、恣意的な偏向(報道だ)」などと攻撃。松井市長は、市側が説明すべき問題であるというのに「鑑定士に訊いてきてよ」などと無責任な態度をとったのだ。

 だが、それでもMBS記者は怯まず、鑑定評価の際にIRであることが考慮されなかった点について問うたのだが、松井市長は「(カジノ以外の)IRは考慮してるって」「ホテルとショッピングモールとイベントホールが複合しているものがIRっていうの」と発言。実際にはホテルは鑑定で考慮されておらず松井市長の誤りなのだが、にもかかわらず松井市長は記者に対し「勉強してこいよ、ちょっと」と言い放ち、またも「恣意的な、偏向的な物言い、やめてくれよ」「偏向やん。君んとこはなんでも『疑い』『疑惑』『疑惑』や」と攻撃。挙げ句、こんなことまで言い出したのだ。

「MBSの社屋のほうがおかしいやないか、それやったら。ほんなもん、平松さんのときに、特別で2億も3億も付けてもらって」
「そのほうがいちばんおかしいよ。あれのほうが大疑惑です!」

 これ、ほとんどの読者には何の話かさっぱり意味がわからないと思うが、どうやら松井市長は、2011年の平松邦夫市政時代にMBSの本社新館建設が大阪市の「企業・大学等立地促進助成制度」の対象となったことを「大疑惑」と呼んでいるらしい。

 大阪市の「平成23年度決算補助金支出一覧」によると、この年に同助成制度の対象となっているのはMBSだけではなくパナソニックなど5件あったようで、支出額も5件合わせて計4億5457万6000円となっている。この松井発言を受け、平松氏は〈請求趣旨は「最新の免震構造をもった新館を建設することで、災害時における情報発信機能の維持にもつながる」ということだったと思いますが、助成にあたってこうした条件をクリアできていれば、認可されるという流れは当然ですし、情報公開を徹底していましたので「大疑惑」などという表現は全く的外れとしかいいようがありません〉と反論している。

 というか、そもそもこれを松井市長が「大疑惑」と言うのであれば、MBSを助成対象とした大阪市こそがしっかり検証・説明をおこなうべき問題であって、いま問題となっているカジノの話とはまったく関係がない。ようするに、松井市長は疑惑の追及から話を逸らすために、MBS社屋の話を「大疑惑」などと持ち出したのだ。下劣にもほどがあるだろう。


松井市長の下劣なMBS攻撃「社長と話させろ」「どっちが正しいかはっきりしないと毎日放送の質問には答えない」

 しかし、松井市長による下劣なMBS攻撃は、その後もつづいた。

 たとえば、翌12月14日にも、松井市長は「ウチが(不動産鑑定士に)示唆して恣意的に値段に誘導していたとすれば、役所をあげて謝罪する。僕も謝罪する」「来年分の報酬、全部返上する。そのくらいしか責任のとり方ないから」と発言。謝罪だの報酬の返上だので済むような話ではなくカジノ誘致を白紙撤回するほかないような問題なのだが、松井市長は「違うかったら、君んとこは違うかったことを認めて、訂正と謝罪をするんやな?」「君では話にならんから社長と話させてよ」などとMBS記者に迫った。

 さらに、12月15日におこなわれた定例会見では、MBSの別の記者が別の話題について質問をおこなったのだが、松井市長は「ちょっと、毎日放送さんはその前に、この間の疑惑のことの答えを言ってほしい」と言い、このように宣言したのだ。

「君のところは、我々は疑惑の塊という、行政がそういうルールを歪めてるという報道をしてるから。それが、どちらが正しいかはっきりしないと毎日放送の質問には答えられません

 MBSは当然の疑惑の追及をおこなっただけだというのに、なんと、松井市長は「どちらが正しいかはっきりしないと質問に答えない!」などと質問拒否をおこなったのである。これは1月4日の年頭会見でも同じで、「毎日放送、先に答え言ってくれないと答えませんよ」「毎日放送の質問は答えません」と言い、MBSの質問を拒絶したのだ。

 繰り返すが、不動産鑑定の評価額が3社で完全一致するようなことはありえない。しかも、鑑定評価を依頼するより前に市側が算出した「参考価格」を鑑定評価でも維持すると松井市長も確認していたことは、議事録からも明らかになっているのだ。にもかかわらず、松井市長は鑑定評価の検証などの責任を果たそうともせず、それどころか質問拒否という露骨な嫌がらせ・恫喝を繰り返したのである。

 しかし、こうした嫌がらせ・恫喝に、MBSは屈しなかった。というのも、MBSは1月30日、新事実を報道したのだ。


■「不動産評価審議会」委員委員が「IRが考慮されないということはすでに決まった状態」と証言

 松井市長の恫喝に屈せず、MBS が報じた新事実とはどんなものだったのか。

 これまで大阪市側は、4社中3社で鑑定評価額が一致したことについて“たまたま一致した”などと説明。鑑定結果の価格が適正かどうかを審議する第三者機関である「大阪市不動産評価審議会」で“この価格は妥当だと判断された”ことから、問題はないという立場をとってきた。

 ところが、MBSが「不動産評価審議会」の当時の委員である不動産鑑定士A氏に取材すると、「3社が一致していることやIRが考慮されていないことは審議の対象になっていない」と回答。さらに、同じく当時の委員だった不動産鑑定士C氏は「なんらかの力というかきっかけがないと3社の一致にはならないと思います」と回答したというのだ。

 MBSによる審議会委員たちへの取材によれば、「審議会では、IRが考慮されないということは、すでに決まった状態で審議にかけられており、『ショッピングモールであれば12万円という価格は妥当ですか』というような審議の仕方になっている」という。また、「委員の不動産鑑定士たちは、不動産鑑定評価書を見て審議しているわけではなく、諮問調書と呼ばれる要約された情報に基づいて議論が行われている。審議会はあくまで、あたえられた条件の中で、価格が適切かどうかを判断する場所で、全ての情報を見て議論しているわけではない」という。これでは、第三者機関として価格が適正か否かを判断することが可能な状態だとは言えないだろう。

 だが、酷いのは、このMBSの報道を受けた大阪市側と松井市長の主張だ。前述したように、これまで大阪市側は「審議会で審議され、価格は妥当と判断されたため問題ない」としてきたが、今回あらためてMBSが確認すると、「説明はしたが、話し合われてはいない」などと回答。松井市長も、1月30日の囲み取材でこの点について朝日新聞の記者に問われると、「資料を提出して審議していただいた」「問題なければ意見は出ませんから。そこで承認はされます」「これをもって議論していないというのは、恣意的な偏向の報道」などと述べたのだ。

 しかも、MBSは今回、松井市長が「鑑定士に訊け」と言ったとおり、大阪市が不動産鑑定を依頼した4社にも質問状を送付したという。だが、「土地の価格などが3社一致しているが?」という質問には、4社とも「回答なし」「意見を述べることは控える」など回答を拒否。ちなみに、この4社への鑑定報酬は、1社につきおよそ620万円~770万円だという。


■MBSへの松井一郎・大阪市長の嫌がらせ・恫喝を黙って見過ごす他メディア

 繰り返すが、「鑑定士に訊け」と言う前に、松井市長には、評価額が3社で一致するというありえない事態が起こったことに対して、大阪市側の鑑定依頼時のやりとりやそれ以前の経緯などを公開・説明する責任がある。疑惑をかけられた行政側にこそ徹底調査と情報開示をおこなう責任があるのだ。にもかかわらず、報道機関として当然の疑惑の追及をおこなったMBSに対し、“疑惑と言うなら証拠を出せ”と攻撃し、質疑に応じないという恫喝をかけるとは、これだけでも首長の資格はないと言うほかないだろう。

 じつは、MBSが松井市長から攻撃を受けるのは、これがはじめてではない。実際、2021年にも、MBSの番組において大阪市の保健師が過重労働の実態や疫学調査を担当する常勤職員が減らされたことなどを告発したが、そのときも松井市長はMBSの記者に対し「お前、裏とってきたんやな?」「そんな不安をあおるようなことばっかり、MBS、何が面白いの?」などと恫喝してきた。

 しかも情けないのは、正当な報道・取材活動をおこなうMBSへの松井市長の嫌がらせ・恫喝を黙って見てきた他メディアの記者たちだ。今回の不当な鑑定疑惑についても、MBS以外の在阪メディアが報じたのは、1月16日に市民有志が住民監査請求をおこなった件のみ。維新政治をしっかりと検証・批判する報道をおこなっているのは、MBSのほかには毎日新聞ぐらいしか見当たらない惨状だ。

 いくら脅しをかけられても怯むことなく疑惑を報道し、さらには新事実を掘り出してきたMBSは、たしかに称賛に値する。だが、本来ならば、このような報道は当たり前になされるべきものだ。しかも、今回の不当な鑑定疑惑は、場合によっては35年間で500億円以上もの優遇をカジノ事業者におこなうという重大問題なのだ。松井市長のメディアに対する嫌がらせ行為の下劣さはもちろん、この疑惑を徹底追及していく必要があるだろう。

(編集部)
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●斉加尚代監督『教育と愛国』…JCJ賞《選考委員から「ジャーナリストが決意を固めて取り組めばこれだけの作品ができることを示した」》

2022年11月01日 00時00分42秒 | Weblog

[↑ 誰がメディアを殺すのか 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん (朝日新聞、2022年5月19日)]


 (20221019[])
教育と愛国』…《教科書採択に「政治家がタッチしてはいけない…」…政治家はタッチしないのが当たり前なのだ》を理解できないアベ様でした。

   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った
   『●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書
     検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」
   『●『教育と愛国』…《教科書採択に「政治家がタッチしてはいけない…」
     …政治家はタッチしないのが当たり前なのだ》を理解できないアベ様

 斉加尚代監督『教育と愛国』――― 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。(映画「主戦場」の監督が訴えられていた裁判、二審も勝訴しています。当たり前です。)

   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

 さて、毎日放送のニュース映像【MBS製作の映画『教育と愛国』がJCJ賞の「大賞」に 日本ジャーナリスト会議が選定(2022年9月24日)】(https://www.youtube.com/watch?v=0kDgITP2-1Y)によると、《MBSが今年に製作したドキュメンタリー映画『教育と愛国』が、優れたジャーナリズム活動を表彰する「JCJ賞」の大賞に選ばれ、9月24日、贈賞式が行われました。JCJ賞は、毎年、映像や活字などすべてのジャーナリズム活動の中から作品数点をJCJ=日本ジャーナリスト会議が選定し、表彰しています。今年の大賞に選ばれたのは、MBS製作のドキュメンタリー映画『教育と愛国』で、東京で行われた贈賞式では、選考委員から「ジャーナリストが決意を固めて取り組めばこれだけの作品ができることを示したと受賞理由が述べられました。監督のMBS斉加尚代ディレクターは受賞後のスピーチで、「この映画はスタッフに支えられ、そして多くの観客に育てていただきました」と話しました。『教育と愛国』は京都や宝塚で上映されています》。


【MBS製作の映画『教育と愛国』がJCJ賞の「大賞」に 日本ジャーナリスト会議が選定(2022年9月24日)】
https://www.youtube.com/watch?v=0kDgITP2-1Y

 日本ジャーナリスト会議 (JCJ) のWPの記事【【65回JCJ賞決まる】JCJ大賞 映画「教育と愛国」 JCJ賞4点 特別賞1点 24日(土)午後1時から東京・全水道会館で贈賞式】(http://jcj-daily.seesaa.net/article/491247573.html)によると、《日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、1958年以来、年間の優れたジャーナリズム活動・作品を選定して、「JCJ賞」を贈り、顕彰してきました。今年で65回を迎えました。8月31日の選考会議において、次の6点を受賞作と決定いたしました》。
 さらに、《大阪の教育現場で長く取材してきた斉加尚代ディレクターが、2017年にMBSで放送した作品に追加取材をして再構成したドキュメンタリー映画。小学校の道徳教科書で「パン屋」が「和菓子屋」に書き換えられる。滑稽な書き換えだが、斉加は沖縄戦での集団自決について「軍の強制」が削除された問題とつながると感じた。ほとんどの出版社から取材を断られながら、「新しい歴史教科書をつくる会」を支持する立場の伊藤隆・東大名誉教授のインタビューを実現。「歴史に学ぶ必要はないという、歴史学者としてはあるまじき発言に衝撃を受ける。教育への政治介入が強まる中で、教科書から史実が消える。5月の公開から2か月で、2万7千人が映画館に足を運んだ。教育への危機感が広がっている》。

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http://jcj-daily.seesaa.net/article/491247573.html

2022年09月05日
【65回JCJ賞決まる】JCJ大賞 映画「教育と愛国」 JCJ賞4点 特別賞1点 24日(土)午後1時から東京・全水道会館で贈賞式

日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、1958年以来、年間の優れたジャーナリズム活動・作品を選定して、「JCJ賞」を贈り、顕彰してきました。今年で65回を迎えました。8月31日の選考会議において、次の6点を受賞作と決定いたしました。

【JCJ賞大賞】    1点

● 映画「教育と愛国」 監督・斉加尚代


【JCJ賞】      4点(順不同)

● 「土の声を『国策民営』リニアの現場から」 信濃毎日新聞
● 風間直樹/井艸恵美/辻麻梨子『ルポ・収容所列島 ニッポンの精神医療を問う』  東洋経済新報社
● 北海道新聞社編『消えた「四島返還」 安倍政権 日ロ交渉2800日を追う』 北海道新聞社
● 「ネアンデルタール人は核の夢を見るか~“核のごみ”と科学と民主主義」 北海道放送


【JCJ特別賞】    1点

● 沖縄タイムス社と琉球新報社


JCJ賞 贈賞式:9月24日(土) 13:00~ 全水道会館・4階大会議室(東京・水道橋)
2022年JCJ賞贈賞作品一覧

【JCJ賞大賞】

● 映画「教育と愛国」 監督・斉加尚代

 大阪の教育現場で長く取材してきた斉加尚代ディレクターが、2017年にMBSで放送した作品に追加取材をして再構成したドキュメンタリー映画。小学校の道徳教科書で「パン屋」が「和菓子屋」に書き換えられる。滑稽な書き換えだが、斉加は沖縄戦での集団自決について「軍の強制」が削除された問題とつながると感じた。ほとんどの出版社から取材を断られながら、「新しい歴史教科書をつくる会」を支持する立場の伊藤隆・東大名誉教授のインタビューを実現。「歴史に学ぶ必要はない」という、歴史学者としてはあるまじき発言に衝撃を受ける。教育への政治介入が強まる中で、教科書から史実が消える。5月の公開から2か月で、2万7千人が映画館に足を運んだ。教育への危機感が広がっている。


【JCJ賞】

● 「土の声を『国策民営』リニアの現場から」 信濃毎日新聞 

 日本列島の中央部の自然体系と地形、風土を大きく傷つけながら強行されているリニアモーターカー建設プロジェクト。現下で総工費約7兆円のうち約3兆円を政府が財政投融資で貸し出すという、「国策民営」の事業だが、長野など関係県や市町村にも大きな負担を押し付けられている。その必要性、有効性からも、「21世紀最大の無駄プロジェクト」に対しては、地元住民などの根強い反対運動が続く。86%がトンネル工事の同プロジェクトでは、残土の処理や運搬など「土」の処理が、大きな課題になっている。この「土」に焦点をあてながら、報道機関がとかく及び腰だったリニア問題に、正面から本格的に切り込んだ本企画は、斬新でインパクトが大きい。


● 風間直樹/井艸恵美/辻麻梨子『ルポ・収容所列島 ニッポンの精神医療を問う』 東洋経済新報社

 この闇の深さに慄然とさせられる。日本は精神疾患の患者数が400万人を超え、精神病床入院患者数約28万人、人口当たりでも世界ダントツ。そして日本の精神病院特有の強制入院制度「医療保護入院」がある。この実態を、東洋経済調査報道部メンバーが丹念に取材した。問答無用の長期入院、DVの夫の策略による入院、40年も退院できなかった男性、向精神薬の薬漬け、「一生退院させない」とおどされてパイプカットした男性、密室での虐待横行……など、家族のしがらみをも利用し、人権のかけらも見られない報告は生々しくおそろしい。少し広げて福祉行政問題にも言及がある。深刻な事態が予想される認知症急増という現在の日本に、警鐘を大きく打ち鳴らす一冊。


● 北海道新聞社編『消えた「四島返還」 安倍政権 日ロ交渉2800日を追う』 北海道新聞社

 北方領土返還問題に関する安倍政権の日ロ交渉はこの上ない稚拙外交そのものであった。
 本書は、従来の「四島返還」から歯舞・色丹の2島返還に独断で舵を切ってしまい、あげくプーチンに手玉にとられた安倍対ロ外交を7年以上にわたって追った地元紙の記録である。
 交渉の背景に見えてくる米ロ関係の悪化、ロシアのクリミア支配、連繋の深まる中ロ関係、ロシアとその周辺諸国との領土交渉の経緯等々、日ロ交渉を考えるうえでのさまざまな要素を含め、広く深く取材と分析をしている。未発表の証言の掘り起こしやロシア周辺諸国の動向への目配りも光る、北方領土問題の全貌を理解する上での必読の書である。


● 「ネアンデルタール人は核の夢を見るか~“核のごみ”と科学と民主主義」 北海道放送

 原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみ。北海道寿都町と神恵内村で、全国初の核のごみに関する文献調査が行われている。人体に影響がない放射線量になるのは10万年後とされる。今から10万年前はネアンデルタール人がいた時代だ。彼らは核の夢を見ただろうか。私たちは10万年先まで安全に核のごみを管理できるのか。「迷惑施設」を地方に押し付ける構図は原発や米軍基地とも通じる。しかし、道内のテレビや新聞は交付金目当てに調査に応募した町長や反対派住民の動きを中心とした報道に終始している、この番組は、本来、国全体で議論すべき問題が地方に押し付けられている構図を鮮明にし、一人ひとりが考えるべきだとのメッセージを発信している。


【JCJ特別賞】

● 沖縄タイムス社と琉球新報社

 沖縄タイムス、琉球新報の2紙は、ことし復帰50年を記念して、タイムスは「防人の肖像」、「50歳の島で」の企画などで、また新報は「沖縄の日本復帰50年の内実を問う」の特別号などで、ともに復帰50年を迎えた沖縄の基地の現実と、人々の生活を詳しく報道した。県内に2紙が併存するという、厳しい経営状況の下で、真実の報道を求めて切磋琢磨する2紙の活動は、日本の民主主義のために極めて重要である。
 2紙はこれまで戦後77年の日本で、米軍統治下での闘いを含め、県民の人権と日本の民主主義のために、絶えざる報道と評論活動を続けてきた。その活動は、日本のジャーナリズム全体の中で特筆されるべき成果を生んでおり、その果たした役割は極めて大きく、本土の新聞が教えられ、手本とするものでもあった
 特に、「再び戦争のためにペン、カメラ、マイクをとらない」をモットーに活動してきたJCJとして、「反戦」を明確に掲げる沖縄2紙の活動は、特に頼もしいものでもある。
 JCJは沖縄復帰50年に当たり、2紙のこの間の活動の努力と成果に対し、JCJ特別賞を贈り表彰する。

  日本ジャーナリスト会議(JCJ)
  事務局長 須貝道雄
  JCJ賞推薦委員会 大場幸夫
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●『教育と愛国』…《教科書採択に「政治家がタッチしてはいけない…」…政治家はタッチしないのが当たり前なのだ》を理解できないアベ様

2022年07月08日 00時00分24秒 | Weblog

[↑ 誰がメディアを殺すのか 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん (朝日新聞、2022年5月19日)]


(2022年06月26日[日])
デモクラシータイムスのインタビュー【斉加尚代 何が記者を殺すのか 【著者に訊く!(鈴木耕)】 20220613】(https://www.youtube.com/watch?v=Z5vAhThnCZM&t=9s)。

 《大阪のテレビ局からの発信が、全国を揺るがしている。映画と本のふたつのメディアで、息苦しい報道現場に風穴を開けた報道記者が殺されるのは、権力の圧力とそれに忖度する社内外の空気。沖縄の基地反対運動、教科書問題、ネット上のバッシングなどを題材に、現代特有の報道の窒息状況へ立ち向かうディレクターとその仲間たち。すさまじい熱気が描き出す、現代テレビ・ドキュメンタリー最前線!》



斉加尚代 何が記者を殺すのか 【著者に訊く!(鈴木耕)】 20220613】
 (https://www.youtube.com/watch?v=Z5vAhThnCZM&t=9s


   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った
   『●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書
     検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」

 斉加尚代監督『教育と愛国』――― 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。

   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

 この【著者に訊く!(鈴木耕)】インタビューでは、斉加尚代さんは「政治が教育に介入してはいけないというモラルが崩壊している」と指摘。前川喜平さんがアベ様に向けて言ったものと同じ、「いやいや政治家はタッチしないのが当たり前なのだ」…《二〇二一年に日本教育再生機構大阪で開いた会合で熱く語る安倍晋三氏。教科書採択に「政治家がタッチしてはいけないのかといえば、そんなことはないですよ。当たり前じゃないですか」。いやいや政治家はタッチしないのが当たり前なのだ》。

 最後に鈴木耕さん、「(MBSを)辞めないでください!」、本当にブログ主も、そう思います。

   『●前川喜平さん《社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに
        税金を使う仕組みを作らなければいけない》…逆行するアベ様政権
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●前川喜平さん《本来は自由で自律的でなければならない分野にまで
     政治支配が及ぼうとしている…新聞やテレビ…教育、文化や学問…》
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

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●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」

2022年07月06日 00時00分49秒 | Weblog

[↑ 誰がメディアを殺すのか 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん (朝日新聞、2022年5月19日)]


(20220605[])
マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい 斉加尚代さんに聞いた:強まる教育への政治介入。この国で今、何が起きているのか〜映画『教育と愛国』】(https://maga9.jp/220525-1/)。

 《この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議の委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、教育と教科書をめぐるこの国の現状には、ぞっとするような怖ささえ覚えます。初監督映画となるこの作品を「切羽詰まる思いで作った」と語る毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんにお話をうかがいました》。

 《ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》。「教育は普遍的価値で独立を担保すべき」。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]教育とメディアと愛国】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/966696)によると、《日の丸の小旗を手に万歳する子どもたち。米国が戦中に作った映画は、日本の教育を「政府が選んだ事実や認められた思想のみが教えられる」「同じように考える子どもの大量生産」と解説した▼公開中の映画「教育と愛国」は冒頭、このモノクロ映像を紹介する。徐々に現代の教室と二重写しになる》。

   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った

 斉加尚代監督『教育と愛国』――― 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。

   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

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https://maga9.jp/220525-1/

この人に聞きたい
斉加尚代さんに聞いた:強まる教育への政治介入。この国で今、何が起きているのか〜映画『教育と愛国』
By マガジン9編集部 2022年5月25日

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この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議の委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、教育と教科書をめぐるこの国の現状には、ぞっとするような怖ささえ覚えます。初監督映画となるこの作品を「切羽詰まる思いで作った」と語る毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんにお話をうかがいました。
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教科書をめぐる「圧力」が強まっている

──公開中の映画『教育と愛国』は、MBSのドキュメンタリーシリーズの1作として2017年に放映されたテレビ番組がもとになっています。最初にこのテーマで番組を作ろうと思われたのはどうしてだったのでしょうか。

斉加 直接のきっかけになったのは17年3月、小学校の道徳教科書検定の結果が発表され、そこに付けられた検定意見が話題になっていたことでした。
 代表的だったのが、小学校1年生の教科書に収録されていた「にちようびのさんぽみち」という作品。子どもが自分の住む地域を散歩して「パン屋」で友だちに出会うという話なのですが、学習指導要領にある「国や郷土を愛する態度」に照らして扱いが不適切である、という検定意見が付いたのです。
 これを受けて、教科書会社は「パン屋」を「和菓子屋」に変更。「パン屋には愛国心が足りないというのか」「あんパンはどうなんだ」などと、インターネット上で論争が巻き起こっていました。

     (『教育と愛国』より。
      (c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)


検定意見……学校で使用される教科書は、民間の教科書会社が編集・制作し、文部科学省による「検定」によって教科書として認定される。検定においては、文科省による「検定意見」が付けられ、それを受けて各教科書会社が修正を行った上で合否が判定されることになる。


──戦後ずっと「特別の教科」という位置付けだった道徳は、小学校で18年度、中学校で19年度から、教科書を使って教えられる正式な「教科」という扱いになりました。それに向けた最初の道徳教科書だったこともあって、大きな注目を集めましたね。

斉加 ただ、「教科書の問題をやらなきゃ」と強く思ったのはそれだけが理由ではありません。その10年以上前の06年に、高校日本史の教科書検定において、沖縄戦での「集団自決」についての記述に検定意見が付き、日本軍による命令や誘導があったと取れる記述が削除されるという出来事がありました。それを知っていたので、戦争の記述と「パン屋」、まったく違う話のように見えるけれど、根っこのところではつながっているのではないかと感じたのです。
 戦前・戦中の日本では、道徳は「修身」と呼ばれ、子どもたちに「忠君愛国」という一つの価値観を押しつけるような、今の言葉でいえば「日本ファースト」の教育が行われていました。戦後、道徳が正式の教科になってこなかったのも、そのことに対する反省があったからです。
 その道徳が73年ぶりに正式教科として復活する。もちろん、「修身を復活させるんだ」なんて言っている人はいなくて、学校でいじめが相次いでいるなどの問題に対応するためというのが表向きの理由でした。でも実際には、教科書検定において、「愛国心」について述べた条項に照らして不適切だ、という意見が付くということが起こっている。事態は思った以上に深刻なのかもしれないと考えて、番組の企画書を書いたのです。

──教科書については検定の問題の他、「学び舎」という教科書会社の中学歴史教科書を採用している学校に、大量の抗議はがきが送りつけられていたという話も出てきました。

斉加 学び舎の歴史教科書は、現場の教師たちがそれまで授業で重ねてきた実践を持ち寄り、独自に作ったもので、16年に初めて検定に合格しました。歴史的事実を単に暗記するのではなく、子どもたちにどのように歴史が作られてきたのかを考えさせ、問いかける内容になっています。それを「反日極左の教科書」などと決めつけ、採用に抗議するはがきが学校に届いているという話を番組の下調べ段階で耳にし、取材することにしました。
 当初は、実際に学び舎の教科書を使って行われている授業の様子を撮影取材したいと思い、いくつもの学校に申し入れたのですが、すべて断られました。誰からかは分からないけれど、ある意味で狙われ、脅されている状況にあるわけで、そんな中で取材は受けられない、と。結局、複数の学校から抗議はがきの現物だけは借りることができたので、それをカメラマンに撮影してもらいましたが、その学校からも「校名は伏せて欲しい」と強く言われました。
 そんなふうに、教科書検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている。これは絶対に取材しなくては、と思いました。

     (斉加尚代さん。インタビューはオンラインで行った)


教育をめぐる状況は、明らかに悪い方向へ進んでいる

──そうして制作されたテレビ版「教育と愛国」は、17年度のギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞するなど高い評価を受けました。それを今回、改めて映画化しようと考えられたのはどうしてでしょうか。

斉加 ギャラクシー賞受賞の当時から、「映画にしたらどうか」という声はいくつかいただいていました。でも、私自身はテレビの番組づくりで手一杯で、そんなのはとても無理だと思っていたんです。
 ところが、20年になって新型コロナの感染拡大が始まった後、過去の取材でお世話になった先生たちをはじめ、教員も子どもたちも、学校現場が疲弊しているのがわかりました。その背景にあったのが、20年2月末に安倍首相(当時)が、まだ全然感染者のいない地域もあったにもかかわらず突然の全国一斉休校要請を表明したこと。何も聞かされていなかった現場はもちろん大混乱、卒業式ができなくなって涙した子どもたちも多かったと聞きます。
 そもそも、首相が文科省の頭越しに「休校要請」をするなんて、教育の独立性を重視する戦後の教育基本法の考え方からすればまずあり得ません。ところがその後も、大阪では松井大阪市長が教育委員会に相談すらせず「オンライン授業を一斉に行う」と発言、またしても学校現場が翻弄されるという事態になった教育の独立性が危機にさらされている、このままでは学校現場で子どもたちに向き合う先生たちは、疲弊する一方だと感じました。
 加えて、ちょうどそのころ、テレビ版「教育と愛国」をある映画祭で上映していただく機会に恵まれたんです。大きなスクリーンで見てもらうと、またテレビとは反応が違うと感じて、「表現の場を変えて、映画という形で見てもらうのもいいのかもしれない」と少しずつ考え始めました。
 それでもまだ「難しいだろうな」という迷いがあったのですが、最終的に自分の中で「やろう」とギアが入ったのは、日本学術会議の会員任命拒否問題が起きたときです。


日本学術会議の会員任命拒否問題…日本学術会議は、政府への政策提言などを役割とする内閣府の特別機関。会員には理学・工学、人文・社会など幅広い分野の科学者が揃う。これまで、その会員は会議が推薦した候補者がそのまま任命されてきたが、2020年9月、菅首相(当時)は、会議が推薦した新会員候補105名のうち6人の任命を拒否。拒否を判断した具体的な理由も示されなかった。


──同じ20年の10月ですね。1年半以上が過ぎた今も、その「拒否」の理由について、納得のいく説明はなされていないままです。

斉加 それまでも、政府によって教育の自由が脅かされていると感じてきたけれど、そこにさらに特定の学者が官邸の意向によって排除されるという事態が起こった。教育の自由に加えて学問の自由にも政府が介入してきたわけで、一線を越える時代が到来してしまったんじゃないかと、強い衝撃を受けたんです。
 ここまで来てしまったのは、教育の自由や学問の自由の重要性に気づいていない人が多いからじゃないか。その責任の一端は、報じてこなかったメディア、そしてその一員である私自身にもある。だったら、これからでもより広く事態を伝えていくために、これまでの自分の仕事から垣根を越えて、表現の場を広げていかなきゃいけないんじゃないか──。そう感じて、「映画にしよう」とスイッチが入りました。

──映画化にあたって、たくさん追加取材をされたと思うのですが、もっとも力を入れたのはどのあたりでしょうか。

斉加 当初は、教科書検定制度をもっと詳しく描きたいと考えていました。でも、次々に取材拒否に遭ってしまって、関係者のインタビューがまったく取れなかったんです。

──関係者というと……。

斉加 教科書編集者や文科省の教科書調査官はもちろん、教科書を印刷している会社からも取材は断られました。「発行元の了解が得られない」とか「コロナ禍なので取材は受けられない」とか。
 特に、検定意見を付ける側の調査官には、どういう気持ちで意見を付けているのかをぜひ聞いてみたいと思っていました。教科書執筆者や編集者の側からすれば、調査官は「権力者」に見える。でも実際には、調査官は調査官でびくびくしながら意見を書いているという話も聞くんです。過去には、検定意見の内容について調査官個人を攻撃するような雑誌記事が出たこともあるので、自分が攻撃対象になったり、「この検定意見はおかしい」と裁判になったりするようなことがないようにと、相当迷いながら仕事をされているようなんですね。

──それは聞いてみたいですね。

斉加 そうでしょう。でも、結局は調査官に対する取材は一切できませんでした。インタビューなしで、調査官の姿を遠くから撮るだけでもダメ。調査官が教科書編集者とのやりとりをする部屋や、その看板の撮影も拒否されました。先ほどお話しした06年の沖縄戦の問題のときは撮影できており、局にも映像が残っているのですが……。
 文科省は、表向きは「教科書は民間出版社の創意工夫でつくられる」と言っていますが、それができるような空気ではないと感じます。制作に関わる人みんなが、文科省の顔色をうかがい、さらにはその向こうにいる政治家の顔色をうかがっているそんな教科書が、子どもたちのほうを向いてつくられているといえるのかという疑問がわきました
 そんなわけで、教科書検定の問題を深掘りしたいという構想は、方向を変えるしかありませんでした。それでも、日本学術会議の問題をはじめ、改めて50分番組を1本作れるくらいの追加取材はしましたね。


     (『教育と愛国』より。学び舎の教科書を採用した学校に
      寄せられた抗議はがき
      (c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)


大阪は政治主導の教育改革の「実験台」だった

──最初のテレビ版の取材からは5年が経っているわけですが、取材の中で状況の変化は感じられましたか。

斉加 教育をめぐる状況は、明らかに悪い方向に進んでいると実感しました。コロナ禍も影響しているのでしょうが、それだけではないと思っています。

──映画の中に出てきた、大阪府市で次々に教育に関する条例が可決され、政治的介入が強められていく様子が非常に怖くて印象的だったのですが、その大阪でも教員不足などの問題が顕在化してきていますね。

斉加 橋下徹さんが大阪府知事に就任した08年以降、大阪では維新府政・市政の下で政治主導の教育改革が押し進められてきました首長や議会の権限を強め、市場原理を導入して学校間の競争を促し、教育委員会制度を変えて教育現場の管理を強化し……。府知事に就任して間もないころの橋下さんに「知事のやろうとしていることは教育ではなくて政治ですよ」とおっしゃった教育委員の方がいたのですが、その後起こってきたのはまさに「教育が政治の道具にされる」ということだったと思います。
 ただ、教育現場の変化というのは、法律が変わったからといってすぐに表れるものではありません。現場の先生たちはやっぱり子どもたちのほうを見ていますし、悪い方向に行かないように、なんとか踏ん張ろうとする。それでも踏ん張りきれなくなったころに、じわじわと変化が現れてくるものなんです。
 教育改革が始まった当時も、府市の教育委員を務める先生方が口々に、「維新がやろうとしている『改革』の結果は、5年後10年後に現れてくる」とおっしゃっていましたが、本当にそのとおりになった。この10年で、大阪の教育現場は激変したし疲弊してきたと感じています。

──それは、大阪だけの問題ではないように思います。同じようなことが、少し遅れて全国で起こりつつあるのではないでしょうか。

斉加 そうだと思います。教育委員会制度を見直し、首長の権限を強化する地方教育行政法の改正案が国会で14年に可決されたとき、橋下さんは「国が大阪に追いついた」と賞賛しました。そのように、政治主導の教育改革の先兵、実験台の役割を、大阪が果たしてきたということなんだと私は見ています。

──そうした流れの根っこにあるのは、やはり映画の中でも触れられていた教育基本法の改正でしょうか。改正されたのは今から15年以上前、06年のことですが……。

斉加 もちろんです。教育目標に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」という「愛国心条項」が加えられ、教育は「不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接的に責任を負って行われるべき」という、子どもの学習権をしっかりと保障していた条文が、「不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべき」と、法律に従ってさえいればそれでいいとも取れる条文に書き換えられてしまった。その影響は大きいと思います。
 ただ、ここでも現場はすぐには変わりません。第一次安倍政権のときに改定されて、そこから5年以上経った第二次安倍政権以降に、いよいよ改正の思惑が強く表れてきているということだと思います。


政治の教育への介入の先には「9条改正」がある

──「思惑」とは、政治の教育への介入を強めていくということだと思いますが、その最終的な目的はどこにあると思われますか。

斉加 私が検定合格した道徳の教科書を最初に読んだときの印象は、学習指導要領にある「道徳教育の内容」の中でも、「集団や社会とのかかわりに関すること」という徳目が非常に重視されているということでした。具体的には、規律やルールを守る、協調性を持ってみんなと仲良くする……つまりは、既存の秩序を守りましょう、ということです。
 ここが強調されるということは、既存の社会秩序をそのまま維持していくという、権力者にとって都合のいい方向に子どもたちを誘導しかねない。そのために道徳教育が使われようとしているんじゃないか、と思いました。
 たとえば、何社もの道徳教科書に出てくる話で「かぼちゃのつる」ってご存じですか。

──はい。畑で育っているかぼちゃがどんどんつるを伸ばして、やがて畑の外にまで伸びていこうとする。周りのミツバチやチョウも「だめだよ」と止めるけれど、かぼちゃは耳を貸そうとしない。結局、道路にはみ出たつるが車にひかれてしまい、かぼちゃは「痛い、痛い」と泣く……というお話ですよね。

斉加 あり得ないと思いました。ルールを破って道路にはみ出したから、車にひかれて罰を受けても当然ということですよね。とんでもない、つるを伸ばすのが得意なんだったら、どんどん伸ばしてみんなを喜ばせてあげてね、というのが本来の教育なんじゃないかと私は思うんですけど。

──政府の意向に逆らわない、政府の思うとおりに動かしやすい国民をつくるための教育をしようとしているように思えます。

斉加 そのための仕組みづくりがされていると感じますね。日本学術会議の問題だってそうでしょう。学術会議は戦後2度、科学者は国家のしもべにならない、戦争につながるような研究はしないと表明してきている機関ですから、今の与党政治が目指す方向とは異なる意見の人たちを排斥、排除しようとしているということだと思います。
 また、14年には教科書検定基準の変更が行われ、近現代史について政府見解に沿った記述が求められるようになりました。学問というものは、研究が積み上げられ、検証に検証を重ねてでき上がっていくものです。その学問の書であるはずの教科書に、時の政府の見解に沿った内容を書き込めというのは、教科書を教科書でなくせと言っているようなものです。

     (『教育と愛国』より。(c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)

──結果として、一部の教科書では「従軍慰安婦」「強制連行」といった用語の書き換えも行われました


用語の書き換え……14年の教科書検定基準の変更を根拠に、菅内閣は21年4月、「『従軍慰安婦』または『いわゆる従軍慰安婦』ではなく、単に『慰安婦』という用語を用いることが適切」「(朝鮮半島から日本に連れてこられた人々について)『強制連行された』もしくは『強制的に連行された』または『連行された』と一括りに表現することは、適切ではない」などとする答弁書を閣議決定した。これを受け、この年の教科書検定では、一部の教科書会社が高校の地理歴史・公民などの教科書の記述を「従軍慰安婦」を「慰安婦」、「強制連行」を「徴用」などと修正した。


斉加 一つの国の歴史をさかのぼれば、そこには必ず加害と被害の両面があります。その加害の面から目を背けようとする流れが強まったとき、行き着く先は「加害を反省しない」ということ。それは周辺諸国との対立を呼び込み、戦争へと向かってしまう恐れすらあると思います。
 自分の生まれ育った地域や国が好きだという気持ちは、自然に生まれてくる分にはいいけれど、国家権力が主導して「愛国」と叫びだしたとたん、他の国、他の民族を否定して排斥することにつながり、戦争の芽を育てる土壌になっていきます。だから、差別的な言説は決して放置してはいけないし、差別や偏見を解消するためにも歴史を多角的に理解することが必要なはずです。それなのに、「ニッポンは素晴らしい」というような単純な歴史観に染まった人たちの声が大きくなっている現状はとても危うい。歴史を政治の道具にする「歴史戦」という言葉が、公共放送の電波にそのまま乗るという事態も、「ここまで来たのか」と思いました。
 そう考えていくと、こうした教育への政治の介入の先には、やはり憲法、それも9条を変えたいという狙いがあるのではないかと感じます。そもそも、01年に産経新聞に掲載された記事によれば、教育基本法改正は憲法改正と不可分だと、中曽根元首相が明言しているんです。「教育基本法はその(改憲の)根を作る意味で、憲法に先駆けて改正しなくてはならない」とはっきり言っている。その意向を受けた安倍さんが、そこから5年後に教育基本法改正を実行することになるわけです。
 そして、その安倍さんが支援していた「育鵬社」の歴史教科書では、不自然なほど天皇の存在が強調されていたり、平和主義を解説すると同時に自衛隊の役割が賞賛されていたりする。断言はできませんが、教科書に圧力をかけてきた人たちの中には、やはり憲法を、9条を変えたいという思惑があるのではないでしょうか。


歴史戦……「中国・韓国などが、慰安婦問題をはじめとする嘘の歴史認識を世界に広め、日本を不当に攻撃している」という前提のもと、「それを黙って受け入れるのでなく、戦って歴史認識を正していくべきだ」という考え方を意味する言葉。これまでにも一部メディアやインターネット上で用いられてきたが、22年1月にNHKが佐渡金山世界文化遺産登録問題について報じるニュース番組の中で「歴史戦」に言及。官邸が政権の歴史認識に基づき歴史的事実を集めて検証を進める「歴史戦チーム」を作って活動している、などと述べた。


報道ではなく「ビジネスの論理」で動いているメディア

──さて、斉加さんは4月に『何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から』(集英社新書)という著書も出版されました。在阪のメディア、特にテレビについては、吉村大阪府知事はじめ「維新の会」の政治家が連日のように出演していることが指摘されるなど、その公平性、公共性に疑問を呈する声も強まっています。その中で仕事をしていてどう感じておられますか。

斉加 かつての戦争のとき、国営の放送局は当局発表を一切検証することなく、そのまま垂れ流し続けました。いわゆる大本営発表ですね。実際には戦局が不利になっているのに、日本は勝っているんだと報じ、戦争を煽り続けた。民間放送は、そのことへの反省から生まれたのだから、きっちりと権力を監視し、戦争につながる芽を摘んでいかなくてはならない。そうして平和な社会を築いていくためにこそ、私たちの存在があるんだ──。私はずっと、局の大先輩たちからそう聞かされてきました。
 だから、政治家の人気が高まり、支持率が上がれば上がるほどきっちりと監視をしていかなければならない、その政治家の政策が本当に府民や市民、国民のためになっているかをチェックしていかなくてはならないと考えてきました。その仕事のやり方は、入社してから30年あまり、ずっと変わっていないつもりです。
 ただ、周りのほうが変わったと感じることがあります。

──それは、どのようなことでしょう?

斉加 かつては、報道番組は視聴率の話なんてするな、数字は二の次で、今伝えるべきニュースは何かをまず考えろと言われました。現場を見て感じて、今の社会に必要なニュースを探してくるのが報道記者やディレクターの役割なんだと。私も、番組の企画を立てるときに視聴率を優先するようなことは一度もしてきませんでした
 それがいつからか、これなら視聴率を取れるとか、ネットに記事を出したときにページビューを稼げるとか、そういう言い方がされるようになってきた。「人気がある政治家がいるのなら、どんどんテレビに出てもらえばギャラなしで情報番組の枠が埋まって視聴率も取れる」と考える、そういうビジネスの論理が幅を利かせるようになったと感じています。

──メディアが、報道ではなくてビジネスの論理で動いている……。

斉加 そうした、視聴率を取れるのがいい番組だという価値観に現場が染まってしまったら、言論空間はどんどん歪んでいってしまう。お金のある人、力のある人が言論空間を掌握する世界になっていってしまうのではないでしょうか。それはとどのつまり、穏やかに暮らす普通の人々を苦しめることになっていくと思います。

──そうした空気の中で「視聴率のためではない」お仕事をしようとすることには、難しさもあると思います。斉加さんご自身、取材する中で政治家から罵倒されたり、インターネット上のバッシングにさらされたりといった経験をされていますが、怖いと感じることはありませんか。

斉加 相手が何者なのか「分からない」ことのほうが怖いですね。インターネット上でヘイトスピーチを繰り返している人たちの取材をしたときも、実際に会うまでは「どんな人たちなんだろう」と少し怖さもあったのですが、相手の姿がはっきりと見えることで怖さが薄まると感じました。自分自身にも、取材に行くのが怖いと感じるときは「取材すれば怖くなくなる」と言い聞かせています。
 それに、差別やヘイトをばらまく人や政治家もちろん怖いけれど、もっと怖いのはそれを支持する人たちです。みんなが無視していれば、その人は差別をばらまくこともできなくなるはずだし、政治家なら選挙で落ちて消えていくはずなのに、そうはなっていませんよね。そこがとても怖いと思っています。

──政治家が非常に差別的な発言をしても、なんとなくうやむやになって終わってしまう、という現状があります。

斉加 心の中で「何かおかしい」と思っている人たちも、それをなかなか口には出さないし、出せない。それが今の社会を覆っている閉塞感の一番の原因ではないでしょうか。だから今回の映画も、見て「何か変だな」「引っかかるな」と思う場面があれば、それについて周りの人と語り合ってほしい、ほんの少しでも社会に対してもの申してほしいと考えています。今こそいろんな人たちが「それおかしいよね」と言わなければ、社会全体がもっと悪い方向へ行きかねないと思うんです。
 もう私たちは、その悪い方向への「曲がり角」を曲がってしまったのではないかと迷いながら、それでもまだ間に合うかもしれない、という思いもあってこの映画を作りました。現場の教員のみなさん、教員を目指す若い人たち、子育て世代……幅広い層のいろんな方たちに見て、考えてほしいと思っています。

(取材・構成/仲藤里美)



映画『教育と愛国』
東京、大阪など全国順次公開中
公式サイト https://www.mbs.jp/kyoiku-aikoku/



斉加尚代(さいか・ひさよ) 1987年に毎日放送入社後、報道記者を経て2015年からドキュメンタリー担当ディレクター。担当番組に『なぜペンをとるのか──沖縄の新聞記者たち』『沖縄 さまよう木霊──基地反対運動の素顔』『バッシング──その発信源の背後に何が』など。著書に『教育と愛国──誰が教室を窒息させるのか』(岩波書店)『何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から』(集英社新書)がある。
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●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った

2022年06月02日 00時00分05秒 | Weblog

[↑ 誰がメディアを殺すのか 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん (朝日新聞、2022年5月19日)]


(2022年05月21日[土])
アサヒコムの記事【(インタビュー)萎縮するメディア 毎日放送ディレクター・斉加尚代さん】(https://www.asahi.com/articles/ASQ5L31LFQ5HPTIL01B.html)。

 《政治家の記者会見で、激しいやりとりが減ったと感じる。そんな中、著書「何が記者を殺すのか」を出し、上映中のドキュメンタリー映画「教育と愛国」で監督を務めた毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さん。「萎縮するメディア」の背景には何があるのか。足を使って現場を回り続ける記者の先輩に、話を聞いた》。

   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)
   『●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、
         ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》

  斉加尚代監督『教育と愛国』――― 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。

   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 お維・橋下徹初代大阪「ト」知事と戦った記者…【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取りが秀逸。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

 どんなやり取りだったのか?
 《大阪市の橋下徹市長(42)が、8日の登庁時に記者団のぶら下がり取材を受け、民放の女性記者と20分以上にわたって舌戦を展開した。大阪府が施行した「君が代起立条例」についての記者の質問に、「質問に答えなければ回答はしない」「あまりにも勉強不足」などと激怒。「不細工な取材するな」と集中砲火を浴びせた》《…などと面罵した。その後も、女性記者から「市長、ちょっと落ち着いて…」と言われると、橋下市長は「君のほうこそ落ち着け!」「(質問から)逃げてますよね?」「逃げてないよ!」などとやり返し、売り言葉に買い言葉状態。君が代の必要性を改めて主張したうえで、橋下市長は「社歌はあるんですか? ない? だからこんな記者になるんだ」と記者の姿勢を批判した》。

 さらに、後日談。【橋下を激怒させた毎日放送女性記者 後日談】。
 《人の弱点を見つけたら、その一点を突破口に徹底的に叩く橋下のやり口弁護士時代そのものだが、逆に反撃されるとムキになってやり返す。まさに子供のケンカだが、こんなやりとりを橋下はなんと30分近くも続けたのだから、呆れるこんな男が次の総理候補? 冗談か寝言でしかない。ちなみに、市長に食い下がった女性記者は番記者と違う。MBSが特番として制作した「君が代条例」への取材と、春採用の新人記者研修の一環として市長の囲み取材に加わったそうだ。市長との舌戦後、新人記者たちにこんなアドバイスをしていたという。

   「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。

 橋下市長より大人だ》。

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https://www.asahi.com/articles/ASQ5L31LFQ5HPTIL01B.html

誰がメディアを殺すのか 「反日」と叩かれた私が見た萎縮の現場
聞き手・宮崎亮 
2022年5月19日 11時00分

     (映画「教育と愛国」のポスターの前に立つMBSの
      斉加尚代さん=2022年5月18日午後、大阪市淀川区
      十三本町1丁目、西畑志朗撮影)

 政治家の記者会見で、激しいやりとりが減ったと感じる。そんな中、著書「何が記者を殺すのか」を出し、上映中のドキュメンタリー映画「教育と愛国」で監督を務めた毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さん。「萎縮するメディア」の背景には何があるのか。足を使って現場を回り続ける記者の先輩に、話を聞いた。

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毎日放送ディレクター 斉加尚代さん

 1987年に毎日放送入社。報道記者を経て2015年から現職。テレビ版「教育と愛国」でギャラクシー賞テレビ部門大賞。
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 ――映画「教育と愛国」では、政治の力で変化させられていく教育現場が描かれていますね。

 「この映画は、2017年に放送したドキュメンタリーを元に追加取材を加えたものです。私は大阪で長く教育現場を取材してきましたが、10年に大阪維新の会ができて以降、政治主導の教育改革が進みました。その変化が思いのほか速いなと感じていたころ、国が道徳を教科化することになった。そして戦後初めて作られた小学校の道徳教科書で、『パン屋』を『和菓子屋』に書き換える、ということが起きました」

 「一見、滑稽な書き換えです。文部科学省の教科書検定を受け、教科書会社が修正したものでしたが、06年度の高校日本史の教科書検定を受け、沖縄戦の集団自決について『軍の強制』との記述が削られた問題とつながっていると私は感じました(その後、『軍の関与』などとする記述が復活)。それで教科書会社へ取材を申し込みました」

 ――どのような反応でしたか?

 「ほとんどの社から『教育と愛国というテーマでは難しい』などと断られました。ある社の編集者が受けてくれたのですが、それも放送前にストップがかかりました。その方の話で印象的だったのが、文科省から『スタンダードな授業ができるように』と要請されたという話でした。スタンダードとは、発問からまとめまでどの授業でも同じように進める、という意味です。これまで取材してきた先生たちの『授業は生き物。クラスが違えば授業も違う』という実践とは、かなりズレがあるなと感じました」

 「そんな中、自虐史観の克服を掲げる『新しい歴史教科書をつくる会』系の育鵬社で歴史教科書の代表執筆者を務める歴史学者・伊藤隆さんが取材を受けてくれました。話が熱を帯びてきたところで、育鵬社の教科書が目指すものを尋ねると、伊藤さんは『ちゃんとした日本人を作ること』とおっしゃいました」

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「教育と愛国」は、ドキュメンタリー映画に好意的な映画館からも上映を断られたといいます。大阪市長時代の橋下徹さんへの取材では一時、「反日記者」とネットで叩かれたこともある斉加尚代さん。記事後半では、政治や経済との関係を踏まえ、メディアが萎縮する構図をさらに解き明かしていきます。
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 ――ちゃんとした、ですか。

 「『左翼ではない』と断言さ………
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●『教育と愛国』《危うさに気づいた…。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う》

2022年05月31日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20220515[])
琉球新報のコラム【<金口木舌>なぜ教育に「愛国」か】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1512543.html)。
AERAの記事【「教育は普遍的価値で独立を担保すべき」 テレビディレクターが映画「教育と愛国」に込めた思い】(https://dot.asahi.com/aera/2022050500013.html)。

 《▼なぜ今時あいさつのやり方か。映画が問題提起するのには訳がある。道徳は2018年以降、評価科目の正式な教科化が進んだ。しかし前身ともいえる修身は戦後の一時、授業停止となった経緯がある》。
 《政治の圧力によって忖度を強いられる教育現場のリアルは、さながら「政治ホラー」の様相も帯びる。監督を務めた大阪の毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんに作品に込めたメッセージを聞いた》。

 斉加尚代監督『教育と愛国』。

   『●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の
     学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)


https://youtu.be/44jHw7AbjFg
https://www.mbs.jp/kyoiku-aikoku/

 前川喜平さん《『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー》《教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう》。また、《「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします》とも。

   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
              馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
            言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

 琉球新報の記事【教科書の挿絵が変わっている…政治の「浸食」でゆがむ現場 映画「教育と愛国」沖縄でも公開】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1512817.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel)によると、《危うさに気づいたのは、教科書に載った挿し絵の変化だった。パン屋が和菓子店に差し替えられた。学校で使われる教科書に政治が急接近し「侵食」を始めている。そんな問題意識からテレビドキュメンタリーの番組に追加取材を加え、映画「教育と愛国」をつくり上げた。監督で毎日放送の斉加尚代さんは、ゆがむ教育現場のリアルを伝え「教科書は誰のものか」を問う。和菓子店に差し替えられた教科書は小学校の道徳だった。2017年3月のことだ。伏線は06年の教育基本法の改正にあり、「愛国心が盛り込まれたことがひも付いていると感じたと言う。「道徳と歴史の教科書では違うのだろうが、沖縄の集団自決の軍命削除をさせた教科書検定とつながっているのでは」。通底する政治圧力の意図を嗅ぎ取った。映画には渡嘉敷島の集団自決(強制集団死)を語り継ぐ吉川嘉勝さんの証言も反映された》。

   『●前川喜平さん《本来は自由で自律的でなければならない分野にまで
     政治支配が及ぼうとしている…新聞やテレビ…教育、文化や学問…》

 毎日新聞の記事【特集ワイド/映画「教育と愛国」が示すもの 「政治の道具」迫る危機 ディレクター・斉加尚代さん】(https://mainichi.jp/articles/20220413/dde/012/040/012000c)によると、《21世紀の日本で、教育と学問の環境が政治によっていかに改変されてきたのか。その意味を改めて問い直す映画「教育と愛国」が来月、公開される。監督の毎日放送(MBS、大阪市)ディレクター、斉加尚代さんへのインタビューを通して、日本の教育やメディアの現状とロシアのウクライナ侵攻の背景を重ねて考えた。「おはようございます」のあいさつとおじぎ、どっちを先にするのが「正しい」? 映画は、子どもたちにこんな質問をする「滑稽(こっけい)」だが「笑えない」道徳の授業風景から始まり、教科書検定制度へと切り込んでいく。道徳教科書の「パン屋さん」の記述が、検定意見を受けて和菓子を扱う店に修正された2017年のエピソードを入り口にして、教育基本法に「愛国心教育」を盛り込んだ安倍晋三元首相ら、保守系政治家の発言を改めて検証。さらに現場の教員、教科書出版社の編集者、歴史学者らへのインタビューを通じて、制度運用の実態と政治の関わりが浮かび上がる。カメラはさらに、今の日本で教育と学問が直面する問題を描いていく――。作品は、17年度のギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞したMBSのドキュメンタリーに、その後の取材成果を加えて完成させたものだ。番組を制作し、映画版でも監督を務めた斉加さんがこう話す。「教育の自由、独立が脅かされ、教科書が書き換えられていくかつて日本でも、教師が目の前の子どものためではなく、国家の代弁者となった時代があった危機的状況だと感じています」…》。
 自公お維コミを支持し、彼/彼女らに投票することが何を意味しているのか? 違憲に壊憲して戦争できる国にし、人の親として子や孫をそんなに戦場に送りたいものかね? 戦争できる国にして、人殺しに行きたい、人殺しに行かせたいものかね。《教師》は? 《かつて日本でも、教師が目の前の子どものためではなく、国家の代弁者となった時代があった》。

 おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様らに続きキシダメ氏も。
 日刊ゲンダイの記事【岸田政権の肝いり「教育未来創造会議」提言に“令和の学徒出陣”の声…理工系や農学系だけなぜ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/305103)によると、《<何だか時計の針が逆戻りしているような><これは戦時体制に移行する予兆なのか>──。政府の「教育未来創造会議」(議長・岸田文雄首相)が10日、まとめた提言に対し、ネット上でこんな不満の声が出ている》。
 AERA《政治の圧力によってゆがめられていく対象が、学校現場だけでなく、メディア関係者や研究者にも波及していく過程》…。

   『●「教育立国協議会」会長による「珍芸」…「不正文科相が子どもに
     「道徳心」を説き得る」「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」等々

 情けなく涙出てくるよ、全く ――― (政界地獄耳)《★そんな時、自民党非主流派といえる元文科相・下村博文が会長、最高顧問に元首相・安倍晋三、野田佳彦、公明党代表・山口那津男が就く、超党派の国会議員でつくる「教育立国協議会」が設立された。驚くことに会長代行に維新の会共同代表・馬場伸幸と国民民主党代表・玉木雄一郎、副会長に立憲民主党代表・泉健太が名を連ねる。無論超党派の議連ができることに問題はないが、これでは自民党安倍系に公明と維新のグループに国民と立憲がはせ参じたといわれても仕方がない構図だ。野党の党首が入ることは別の意味合いや役割があると取られても仕方がないこれが野党のいう解決型や提案型ならば、そんな野党はいらない》。

 ドキュメンタリー映画『愛国と教育』…ブログ主が思い出したのは【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】の件。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取り。関連はないのですが、大石あきこさんのお顔も思い浮かべました。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

 〝教育改革〟〝教育再生〟という名の下での教育破壊。たかがハタやウタで、教員の内心をかき乱す…。「10・23通達」と故・石原慎太郎元東京「ト」知事。抗う根津公子さんら。

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1512543.html

<金口木舌>なぜ教育に「愛国」か
2022年5月6日 05:00
金口木舌 教育 愛国

 ランドセル姿の小学生が校門であいさつをしている。「おはようございます」。ここで質問がある。発声とおじぎはどちらを先にするのが正しいか

▼28日から県内で公開される映画「教育と愛国」(斉加尚代監督)の一場面にある。順序なんて考えたこともない。そう思う大人も少なからずいるだろう。小学校道徳の教科書によると、正しいのは発声が先とか

▼なぜ今時あいさつのやり方か。映画が問題提起するのには訳がある。道徳は2018年以降、評価科目の正式な教科化が進んだ。しかし前身ともいえる修身は戦後の一時、授業停止となった経緯がある

▼修身は明治時代の1880年の改正教育令で筆頭学科とされ、教育勅語と相まって人の「行動規範」として全体主義を後押しした。反省の史実ともいえる。それが装いも変えたとはいえ復活とは解せない

▼あいさつですら世界の多様さを知る時代だ。握手もあれば、ハグも合掌もある。国の再びの「規範」提示は既視感のある教訓を想起させる。復古調の動きには嫌な予感しかしない。
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https://dot.asahi.com/aera/2022050500013.html

「教育は普遍的価値で独立を担保すべき」 テレビディレクターが映画「教育と愛国」に込めた思い
2022/05/12 11:00
渡辺豪

     (映画「教育と愛国」のワンシーン(c)
      2022映画「教育と愛国」製作委員会)

 5月13日から全国で順次公開されるドキュメンタリー映画「教育と愛国」。政治の圧力によって忖度を強いられる教育現場のリアルは、さながら「政治ホラー」の様相も帯びる。監督を務めた大阪の毎日放送(MBS)ディレクターの斉加尚代さんに作品に込めたメッセージを聞いた。

     (【写真】斉加尚代さん)

*  *  *

 映画「教育と愛国」は2017年にMBSで放送された「映像’17 教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか」がベース。2006年の教育基本法改定で教育目標に「愛国心」が盛り込まれたのを機に、息苦しさを増す教育現場に焦点を当てたこの番組はギャラクシー賞テレビ部門大賞などを受賞し、大きな反響を呼んだ。

 今回、17年放送の番組を再構成し、追加取材を重ねた映画版の制作を決意したのは、政治の流れに対する切迫感が募ったからだという。

 20年に政権による日本学術会議会員の任命拒否問題が浮上した際、「人生最大のギアが入った」(斉加さん)。政治の圧力によってゆがめられていく対象が、学校現場だけでなく、メディア関係者や研究者にも波及していく過程を、斉加さんはこれまで取り組んだテレビドキュメンタリーで浮き彫りにしてきた。その意味で、「教育と愛国」は斉加さんが15年以降取り組んできたドキュメンタリー作品の集大成ともいえる。


■教育の独立が脅かされている

 映画化を決意した理由には、もう一つ、コロナ禍でますます疲弊する教育現場を目の当たりにしたこともある。

大阪の学校現場はコロナ禍で一層閉塞感が満ちていて、先生も子どもたちもどんどん元気を失っていくように見えました」(斉加さん)

 コロナ禍の「政治主導」は学校現場に深刻な影響を与えた。官邸が文部科学省の代案を突っぱねて全国の小中高校の一斉休校に踏み切り、大阪では松井一郎・大阪市長が唐突に打ち出した小中学校のオンライン授業が教育現場の混乱を招いた。

「本来、子どもたちに向き合っている教師や校長が授業の編成権を持っているはずなのに……。ますます教育の独立が脅かされていると感じました」(同)

     (斉加尚代さん(c)2022映画「教育と愛国」製作委員会)

 教育問題は、斉加さんがディレクターになる前の記者時代からのライフワークだ。教室になじめない子どもたちが過ごす保健室での養護教諭と児童や生徒の交わりを、定時ニュースの枠内でシリーズ化。以来、20年以上、現場の教師や教育委員を訪ね歩いてきた。そんな斉加さんが最初に「異変」を感じ取った現場は職員室だった。

「職員室は、先生たちが子どもを真ん中に置いて意見を言い合う場でした。ところが2012年に大阪府の教育基本条例が成立した後、教育委員会から降りてくる業務連絡を校長が先生に伝達する場に変わってしまい、職員室の雰囲気がガラッと変わりましたじわじわと自由にものが言えなくなる空気が広がっていきました」(同)

 政治家が教師や教育現場を批判し、「改革」を唱えると、それを鵜呑みにして同調する一部の保護者が教師を一方的に罵倒するようになった政治家の言葉によって、保護者と教師との信頼関係がずたずたに壊されていく。転機は2011年12月の大阪府・市ダブル選挙で橋下徹氏が大阪市長に鞍替えし、松井一郎氏が知事に就任して、具体化してゆく「教育改革」だったという。政治が教育現場に手を突っ込むのが当たり前になっていったと感じた。


■教育に政治が急接近

 その象徴的シーンとも言えるのが、映画にも出てくる12年2月に大阪で行われた「教育再生民間タウンミーティングin大阪」だ。首相に返り咲く前の安倍晋三氏が登壇し、「政治の力で教育を変えていく。育鵬社の教科書を推進するために教育委員の首をかえていく」と発言。斉加さんはこのシーンを、オンエアされていなかったニュース映像の素材から「発掘」した。

「中身をきちんと確認せず、特定の教科書を批判したり、学校の先生を攻撃したり、ときには取材した記者も叩いたり。そういう社会の流れはそら恐ろしいと思いました。言葉が壊れると社会も壊れる、と言われます。私は大阪でそれをいち早く察知できましたが、教育に政治が急接近する事態は全国で起きています」(斉加さん)

 その主戦場は教科書検定制度だ。斉加さんは教科書調査官だった人や、教科書編集者にもインタビューを申し込んだが、拒まれ続けた。取材を受けることが「中立性が疑われる」と釈明する人や、「取材を受けて目立つと、政権に目をつけられるので困る」といった理由を挙げる人もいた。

「教科書に携わる編集者たちが、できるだけ波風を立てないよう、息を殺すように仕事をしている内実を痛切に感じました」(同)


■「負のマグマ」に留意

 教科書編集者は「忖度」という言葉を繰り返し使うが、「圧力」そのものをカメラに収めることはできない。だが、映画では関係者のインタビューや事実を積み上げ、教科書検定制度が圧力と忖度の舞台であることを見事に浮き彫りにしている。

 くしくも、映画の公開決定をリリースした2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まった。「愛国」はロシアにもウクライナにも共通するキーワードだ。斉加さんは言う。

「自分の国を愛することは自然で、故郷が好きという気持ちは否定されるものではありません。しかし、いったん権力者によって『愛国』が語られ始めると、排外主義に結びつき、国と国の敵対関係を生み出しかねない『負のマグマ』があることに留意する必要があります」

 斉加さんは映画を通じて、左右の対立や、特定の政党を批判したいのではなく、教育の普遍的価値を問うている

「特定の政治勢力の拡大のために教育が利用されるのは非常に危ないことです。教育はイデオロギーによって左右されるものではなく、普遍的価値に基づいて独立が担保されなければならないこの普遍的価値を手放した先に何が待っているのか、映画を通じて考えていただきたいというのが私の最も伝えたいことです」


斉加尚代さん
さいか・ひさよ/毎日放送報道情報局ディレクター。1987 年毎日放送入社。報道記者などを経て 2015 年からドキュメンタリー担当ディレクター。企画、担当した『映像’15 なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち』(2015 年 9 月) で第 59 回日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞、『映像’17 沖縄 さまよう木霊~基地反対運動の素 顔』(2017 年 1 月)で平成 29 年民間放送連盟賞テレビ報道部門優秀賞など。『映像’17 教育と愛国~教科書でいま何が起きて いるのか』(2017 年 7 月)で第 55 回ギャラクシー賞テレビ部門大賞など。『映像’18 バッシング~その発信源の背後に何が』で第 39 回「地方の時代」映像祭優 秀賞など。著書に『教育と愛国~誰が教室を窒息さ せるのか』(岩波書店)、近著に『何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から』(集英社新書)

(構成 AERA編集部・渡辺豪)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/305103

岸田政権の肝いり「教育未来創造会議」提言に“令和の学徒出陣”の声…理工系や農学系だけなぜ
公開日:2022/05/13 06:00 更新日:2022/05/13 06:00

     (教育未来創造会議の会合であいさつする
      岸田首相(C)共同通信社)

 <何だか時計の針が逆戻りしているような><これは戦時体制に移行する予兆なのか>──。政府の「教育未来創造会議」(議長・岸田文雄首相)が10日、まとめた提言に対し、ネット上でこんな不満の声が出ている。

 提言では、現在、世帯年収約380万円以下(目安)の学生を対象に実施されている授業料の減免、給付型奨学金支給といった制度を拡充し、約380万円を超える中間所得層についても、子が3人以上の世帯と理工系や農学系の学生に対して支援する、などと明記された。

「人への投資を通じた成長と分配の好循環を、教育や人材育成においても実現することは新しい資本主義の実現に向けて喫緊の課題だ」

 岸田首相はこう声を張り上げていたが、提言の公表直後からネットで多く見られたのは、<なぜ理工系、農学系の学生だけを支援するのか><文系は知らんということか><文系を軽視すると国が衰退するぞ>といった意見だ。

 第2次大戦終盤、日本で兵力増強のために行われた学徒出陣」では、主に文系の学生が徴兵されて戦地に派兵された。このため、今回の提言についても<理工系を重視するのは武器開発のためか><敵基地攻撃能力を保有するための第一歩ではないか>といった声も。

 内閣官房教育未来創造会議担当室に問うと、担当者はこう答えた。

「今は提言で基本方針が示されただけであり、具体的な制度設計は文科省が進めていく予定です。(理工系支援の理由は)サイエンスやテクノロジーを重視する世界的な潮流を踏まえたこと、私大などでは理工系学部の学費が(文系と比べて)高額であり、支援の必要性があるということがあります。とはいえ、文系に対して何も支援しないということではなく、バランスを取りながら支援体制を拡充するということです。(戦時体制のため?)そんなことは全くありません」

 「令和の学徒出陣」につながらないことを願うばかりだ。
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●斉加尚代監督『教育と愛国』:《教育への政治支配が続けば、日本の学校は…政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕す》(前川喜平さん)

2022年04月04日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


// (20220326[])
たけたけさんのつぶやきの画像から文字起こし(https://twitter.com/taketake2w/status/1505353247036305409)。東京新聞の【本音のコラム「映画「教育と愛国」」前川喜平】。

 《映画「教育と愛国」(斉加尚代監督・五月十三日公開)の試写を見た。子どもを型にはめる道徳教科書、「従軍慰安婦」「集団自決」「強制連行」をめぐる教科書検定、教科書採択への政治的圧力など、教育の右傾化と政治支配を鋭くえぐりだしたドキュメンタリー》。


https://youtu.be/44jHw7AbjFg
https://www.mbs.jp/kyoiku-aikoku/

 この予告編Yutube映像の冒頭: 

《教科書とは 真実を子供たちに教えるべきものである
 そこに 政治の入り込む余地はない
 そのことを はっきりと教えてくれる映画である
          ――― 池田理代子 (漫画家/声楽家)

 さらに:

《自らの歴史を正しく認識していない国は 尊敬されません
 このドキュメンタリー映画を製作した方々の
 激しい怒り私は賛意を表明します
          ――― 久米宏 (フリーアナウンサー)


 望月衣塑子さんのつぶやきで知りました:

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https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1497026245649137668

望月衣塑子@ISOKO_MOCHIZUKI


第一次安倍政権が変えた教育基本法改正がいかに現在の教育や教科書に影響与えているか。

現在進行形の問題を毎日放送の斉加尚代さんがドキュメンタリー映画「愛国と教育」で表現。語りは井浦新さん。

戦前の米国の日本の教育分析や野党時代の安倍元首相の発言など衝撃でした

natalie.mu
教科書で“いま”何が起きているのか?「教育と愛国」劇場公開、語りは井浦新
ドキュメンタリー映画「教育と愛国」の公開が決定した。

午前10:50  2022年2月25日
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   『●「教育立国協議会」会長による「珍芸」…「不正文科相が子どもに
     「道徳心」を説き得る」「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」等々

 情けなく涙出てくるよ、全く ――― (政界地獄耳)《★そんな時、自民党非主流派といえる元文科相・下村博文が会長、最高顧問に元首相・安倍晋三、野田佳彦、公明党代表・山口那津男が就く、超党派の国会議員でつくる「教育立国協議会」が設立された。驚くことに会長代行に維新の会共同代表・馬場伸幸と国民民主党代表・玉木雄一郎、副会長に立憲民主党代表・泉健太が名を連ねる。無論超党派の議連ができることに問題はないが、これでは自民党安倍系に公明と維新のグループに国民と立憲がはせ参じたといわれても仕方がない構図だ。野党の党首が入ることは別の意味合いや役割があると取られても仕方がないこれが野党のいう解決型や提案型ならば、そんな野党はいらない》。

 ドキュメンタリー映画『愛国と教育』…ブログ主が思い出したのは【橋下氏、女性記者を“罵倒”つるし上げ!君が代条例の波紋】の件。斉加尚代MBS記者と、《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》《ハシズム》で当時絶好調の橋本徹元大阪「ト」知事・当時大阪市長とのやり取り。関連はないのですが、大石あきこさんのお顔も思い浮かべました。

   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?

 どんなやり取りだったのか?
 《大阪市の橋下徹市長(42)が、8日の登庁時に記者団のぶら下がり取材を受け、民放の女性記者と20分以上にわたって舌戦を展開した。大阪府が施行した「君が代起立条例」についての記者の質問に、「質問に答えなければ回答はしない」「あまりにも勉強不足」などと激怒。「不細工な取材するな」と集中砲火を浴びせた》《…などと面罵した。その後も、女性記者から「市長、ちょっと落ち着いて…」と言われると、橋下市長は「君のほうこそ落ち着け!」「(質問から)逃げてますよね?」「逃げてないよ!」などとやり返し、売り言葉に買い言葉状態。君が代の必要性を改めて主張したうえで、橋下市長は「社歌はあるんですか? ない? だからこんな記者になるんだ」と記者の姿勢を批判した》。

 さらに、後日談。【橋下を激怒させた毎日放送女性記者 後日談】。
 《人の弱点を見つけたら、その一点を突破口に徹底的に叩く橋下のやり口弁護士時代そのものだが、逆に反撃されるとムキになってやり返す。まさに子供のケンカだが、こんなやりとりを橋下はなんと30分近くも続けたのだから、呆れるこんな男が次の総理候補? 冗談か寝言でしかない。ちなみに、市長に食い下がった女性記者は番記者と違う。MBSが特番として制作した「君が代条例」への取材と、春採用の新人記者研修の一環として市長の囲み取材に加わったそうだ。市長との舌戦後、新人記者たちにこんなアドバイスをしていたという。

   「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。

 橋下市長より大人だ》。

 〝教育改革〟〝教育再生〟という名の下での教育破壊。たかがハタやウタで、教員の内心をかき乱す…。「10・23通達」と故・石原慎太郎元東京「ト」知事。抗う根津公子さんら。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/安倍政権の「教育」がよくわかる映画】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202203160000034.html)によると、《17年に放送されギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞した同局の「映像’17 教育と愛国 教科書でいま何が起きているのか」に追加取材と再構成を施し、映画版として5月に公開することが決まった。監督の同局ディレクター・斉加尚代は「映画化の企画書は社内でも1年間塩漬けにされ、やっと映画になった」というが、安倍政権が教育基本法改正に力を入れる訳などが長期取材の結果よくわかる》。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」…「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』… 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
              そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!

   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは…
   『●「日本教育再生機構大阪」という「教育破壊」つながり…
        「安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造」
    「日刊ゲンダイの記事【森友問題の原点 安倍・松井・籠池を結びつけた
     団体の正体】…《森友学園事件の背景には、安倍首相を中心とする
     異様な翼賛と癒着の構造…やはり、どう言い訳したところで、
     これは安倍首相自身の疑獄だ…安倍首相、松井知事、籠池氏――。
     この3人を結びつけたのが、「日本教育再生機構大阪」だ》」
    「《安倍首相、松井知事、籠池氏――。この3人を結びつけたのが、
     「日本教育再生機構大阪」》という「教育破壊」つながりだった
     ようです…《安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造》。
     「日本教育再生機構」「日本会議」「教育再生実行会議」…
     「ト」な会議、頭がクラクラします。
     《これは安倍首相自身の疑獄》であり、さっさと、例の大見得・
     啖呵を実践すべき。それともまたしても、御得意の
     息吐く様なウソ吐きですか?」

   『●「10・23通達」と教育破壊: 「石原都政では、
        教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
    「「10・23通達」と教育破壊。ソコから急加速に教育が破壊。
     今も「通達」は生き残り、ハタやウタを強制し、教師や生徒の内心を
     かき乱す。着々と、いまや最高学府の教育も破壊。」

   『●ハタやウタを強制し内心をかき乱す…「良心か職か」、
       そんな冷たき「強制の発想」を支持する最「低」裁
   『●「教育再生」という名の教育破壊…「子どもから変えていこう
                  という動きは実に悪賢い」(小澤俊夫さん)
    「教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制
     道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、
     教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に
     進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境」
    「《戦争屋》のアベ様らには、侵略戦争への反省も無く、壊憲して再び
     「戦争のできる国」へ…、《自分たちの加害をはっきり残し
     『もう絶対にやらないと世界に約束している》ドイツと彼我の差。
     そして今、「教育再生」という名の教育破壊が進む。札束で頬を
     打つように、最高学府の研究・教育にまで侵食」

   『●「教育再生」という名の教育破壊…《二つの流れには共通する
         底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか。》
   『●前川喜平さん《本来は自由で自律的でなければならない分野にまで
     政治支配が及ぼうとしている…新聞やテレビ…教育、文化や学問…》
   『●ハタやウタを強制…根津公子さん《控訴審勝訴判決…私はうれしかった
       ですが、それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした》
   『●根津公子さん「ますます国家主義に向かう日本、モノが言えなくなる
     学校、奪われる教育の自由。…これは私だけの問題ではないと思った」
   『●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、
     何か《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…


 たけたけさんのつぶやき:

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https://twitter.com/taketake2w/status/1505353247036305409

たけたけ@taketake2w

前川喜平さん

「『教育と愛国』(斉加尚代監督)の試写を見た。従軍慰安婦、集団自決、強制連行を巡る教科書検定などへの政治的圧力、教育右傾化をえぐり出したドキュメンタリー

教育への政治支配が進めば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう」

午前10:19 · 2022年3月20日
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 前川さんは「「主戦場」を見た人には「教育と愛国」を見ることもおすすめします。」ともつぶやいておられます(https://twitter.com/brahmslover/status/1505342198807932929)。

   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
              馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
            言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
   『●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員や
     ケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

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https://natalie.mu/eiga/news/466828

映画ナタリー
教科書で“いま”何が起きているのか?「教育と愛国」劇場公開、語りは井浦新
2022年2月24日 12:00 320

ドキュメンタリー映画「教育と愛国」の公開が決定した。

     (「教育と愛国」)

本作は2017年にMBS 毎日放送で放送され、ギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞した「映像'17 教育と愛国 ~教科書でいま何が起きているのか~」を、追加取材と再構成によって映画版として完成させたもの。記者としてMBSで20年以上にわたって教育現場を取材してきた斉加尚代が監督を務め、井浦新が語りを担当した。

斉加は「教科書の中で起きている『教育と政治』の攻防を、ずっと記録してきた。それを映画という一本の糸でつなげたかったのは、切羽詰まる思いからです」とコメント。本作のビジュアルには「知ってほしい 教科書で“いま”何が起きているのかを──」というコピーが添えられた。

「教育と愛国」は5月13日より東京のシネ・リーブル池袋やアップリンク吉祥寺ほか、5月14日より大阪・第七藝術劇場で上映。以降、全国で順次公開される予定だ。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202203160000034.html

コラム
政界地獄耳
2022年3月16日7時29分
安倍政権の「教育」がよくわかる映画

★政治記者は8年間続き、今なお政治に強い影響力を持つ元首相・安倍晋三政権の検証を怠ってきた。幾つかの論評もアベノミクスの功罪や安保法制への評価が目立つだが第一次安倍政権がまず着手したのが「教育改革」「教育再生」だった。それは本当に改革と呼べるものだったのか。その歴史修正主義に強く抗議する視点での声は当時から多くあったが、教育と政治の関係からひもとき、教科書検定がゆがんでいき、言葉の言い換えが横行する教科書会社、学校や教師、研究者などの困惑や教育事情、学校教育や教科書を丁寧に冷静に検証したドキュメンタリーがあった

★11日、大阪の毎日放送は1月に放送したバラエティー番組に、日本維新の会創設者で元大阪市長・橋下徹、同党代表で大阪市長・松井一郎、同副代表で大阪府知事・吉村洋文をそろって出演させた問題の社内調査結果を発表、「高視聴率を意識し、政治的公平性に対する認識が甘かった」と総括したが、17年に放送されギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞した同局の「映像’17 教育と愛国 教科書でいま何が起きているのか」に追加取材と再構成を施し、映画版として5月に公開することが決まった。監督の同局ディレクター・斉加尚代は「映画化の企画書は社内でも1年間塩漬けにされ、やっと映画になった」というが、安倍政権が教育基本法改正に力を入れる訳などが長期取材の結果よくわかる。

関西では安倍政権の間に維新の会の台頭、森友学園事件などが起こり、政権と大阪府政や市政が連動して教育への直接政治介入が浮き彫りになる現象が相次いだ仕上げは菅内閣が最初に手を付けた日本学術会議が推薦した学者の任命拒否へと続く。まさかこの映画まで政治的に偏向しているなどというのならば、教育界の次はテレビ界にもメスを入れてもらいたい。(K)※敬称略
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https://twitter.com/taketake2w/status/1505353247036305409

本音のコラム「映画「教育と愛国」前川喜平
2022.03.20

 映画「教育と愛国」(斉加尚代監督・五月十三日公開)の試写を見た。子どもを型にはめる道徳教科書、「従軍慰安婦」「集団自決」「強制連行」をめぐる教科書検定、教科書採択への政治的圧力など、教育の右傾化と政治支配を鋭くえぐりだしたドキュメンタリー。僕には辛(つら)い映画だ。教科書への政府見解の記載を求めた検定基準や教育への首長の発言力を強めた法改正は、当時局長だった僕に責任があるからだ。

 二〇二一年に日本教育再生機構大阪で開いた会合で熱く語る安倍晋三氏。教科書採択に「政治家がタッチしてはいけないのかといえば、そんなことはないですよ。当たり前じゃないですか」。いやいや政治家はタッチしないのが当たり前なのだ育鵬社の教科書が目指すのは「ちゃんとした日本人をつくること」と語る執筆代表の伊藤隆氏。「ちゃんとしたとは」と問われると、少し考えて「左翼ではない…」。客席から失笑が漏れた。

 教育への政治支配が続けば、日本の学校はロシアや中国のように政府プロパガンダを信じ込ませる場に堕すだろう。そんな学校は行かない方がいい。渡嘉數島で集団自決を語る古川嘉勝さん。島民が殺し合う中、母は沖縄方言で「逃げなさい」「生きなさい」と言った。母は教育を受けておらず無学だった。学校に行かなかったから本当のことが言えたのだ。(現代教育行政研究会代表)
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